紅葉が進み、サザンカの花が咲き出す
11月中旬に小石川植物園をぶらぶら回ってきました。最近の小石川植物園は「牧野富太郎」のNHK朝ドラ効果で人気が出て、人出が多くなっている気がしています。この時期の園内は、遅まきながら紅葉がようやく目立つようになり、散策路沿い等ではサザンカの花が咲き出していました。
(紅葉・黄葉)
園内でも木々の紅葉・黄葉も進んできました。上図はミズメ(水目、梓;カバノキ科カバノキ属)。岩手県以南~四国、九州に分布し、山地に生える落葉高木。4月~5月頃開花し、秋には褐色に紅葉します。樹皮を傷付けると水のような樹液が出てくることから和名が由来。木材は高い弾力性を有し、かつては神事に用いる梓弓を作るときに使われました。
ソメイヨシノ(染井吉野;バラ科サクラ属サクラ亜属エドヒガン群)。サクラの代表格でエドヒガン系の園芸品種。3月末から4月上旬に咲き出す。圧倒的なボリュームの優雅な桜色の花が木全体を覆い、春の青空の中に美しく広がっていく様は本当に素晴らしい。晩秋には褐色に紅葉する。
ムクロジ(無患子;ムクロジ科ムクロジ属)。新潟県・茨城県以西~四国、九州に分布し、山地に自生する落葉高木。6月頃、枝先に大きな円錐花序がつき、淡緑色の花が多数咲く。晩秋にあざやかな黄葉が見られる。
氷河期生き残りの樹木といわれるハナノキ(花の木;ムクロジ科カエデ属)。日本固有種で雌雄異株の落葉高木。長野、岐阜、愛知の県境地域にかかる恵那山を中心とする半径約50kmというごく限られた地域にのみ分布する。3月下旬~4月初旬にかけて開花し、秋には美しい黄葉が見られる。
(季節の花々)
山口県、四国南部から九州中南部、南西諸島に分布する常緑広葉樹のサザンカ(山茶花;ツバキ科ツバキ属)。晩秋から新年にかけ、多くの園芸種の白色や赤色の花が次々と咲き出します。園内の一角のサザンカの高木に数多くの赤い花が咲いていました。
サザンカには多くの園芸品種があります。上図のサザンカの品種名は雪山(せつざん)。
サザンカ 、品種名:根岸紅(ねぎしこう)。
イソギク(磯菊;キク科キク属)。関東地方南部から東海地方と伊豆諸島に分布し、海に面した岩場や急斜面の草地に生育する野生ギク。茎の先端に舌状花でない小さな黄色の花が密生して咲いています。花姿が独特の形状をしています。
本州から四国・九州の平地にかけてふつうに見られる多年草のチョクザキヨメナ(猪口咲き嫁菜;キク科シオン属)。舌状花が円筒状の特徴的な形状をしていて、オビトケコンギク(帯解紺菊)の別名がある。
(木の実)
クロガネモチ(黒鉄黐;モチノキ科モチノキ属)。関東以西~沖縄の山野に生える常緑高木。5月~6月、枝の葉腋から花序をつくり、晩秋には赤い実が樹木全体にたわわにつく。公園樹、街路樹として用いられる。
タラヨウ(多羅葉;モチノキ科モチノキ属)。静岡県以西~四国、九州に分布する常緑高木。4~5月頃に小さな淡黄緑色の花が群れて咲き、秋には雌株に小さな球形の赤い実が付く。タラヨウは葉の裏面を傷つけると字が書けることから、郵便局の木として定められている。
詳しくは
→ 季節のスケッチ(2023年11月)
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