2018年11月11日 (日)

11月中旬の小石川植物園、大樹・巨木の色づきが深まる


 穏やかな小春日和の天気が続く11月中旬、小石川植物園を散策してきました。園内ではユリノキ、アメリカスズカケノキ、イチョウ等の大樹・巨木などの木々の色づきが日増しに深まってきていました。


 黄葉が進むユリノキ(百合の木;モクレン科)の大樹。樹上をよく見ると枝中にチューリップのような花の名残が点々と残っています。


 中国原産の落葉高木シナユリノキ(支那百合の木;モクレン科ユリノキ属)です。北アメリカに分布するユリノキ(百合の木)の近縁種。


 アメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の大樹を見上げると、大きめの葉が黄色、褐色、緑などのまだら模様になっています。


 黄葉が進んでいるこの大イチョウの巨木。1896年に平瀬作五郎博士がこのイチョウの樹を研究材料として、種子植物にも精子が存在することを発見しました。 これは日本の初期の生物学者による世界的な発見で、生物学史上の偉業とされています。


 ヨーロッパから西アジアを原産とする落葉高木のギンヨウボダイジュ(銀葉菩提樹;アオイ科シナノキ属、別名:シルバーライム)です。 葉の裏が産毛で覆われていて銀色に見えることが名の由来。かつてヨーロッパでは、ギンヨウボダイジュを用いた杖が神秘的な力を宿すということで愛用されていたそうです。


 モミジバフウ(紅葉葉楓;フウ科フウ属)。 モミジバフウは北米から中南米原産の落葉高木でアメリカフウとも呼ばれる。葉の形がモミジに似ています。


 黄葉が進むウダイカンバ(鵜松明樺;カバノキ科カバノキ属)。日本の中部地方以北から北海道、千島列島にかけて生育する落葉広葉樹です。広く住宅建材、家具、楽器などに用いられています。また、ねじれが少なく強度も高く加工しやすいことから、第二次世界大戦末期には航空機のプロペラにも採用されたそうです。


 東南アジアから東アジアの温暖な地域に自生するハゼノキ(櫨の木;ウルシ科ウルシ属)。橙色に美しく紅葉していました。かつて江戸時代には木蝋の採取の目的で盛んに栽培された。


 東アジア固有種の落葉樹のカキノキ(柿の木;カキノキ科カキノキ属)も美しく紅葉していました。もちろん熟した「柿」の果実は秋の味覚として広く愛されています。


 イタリアヤマナラシ(ヤナギ科ヤマナラシ属 、別名:ハコヤナギ、ポプラ)の大樹に密に絡み付いているナツヅタ(ブドウ科ツタ属 )が紅葉してきました。


 園の入口付近に林立するメタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属、別名:アケボノスギ)の林の樹下から見上げた眺望です。少しづつ黄葉が進んできました。

 上記以外にも、色づく木の実などのいろんな旬の風景写真をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(2018年11月)

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2018年11月 8日 (木)

四季の植物(小石川植物園の風景)にフォトギャラリ-を追加

 立冬(11/7)を迎え、各地の高原や山地から紅葉の便りがテレビを賑わすようになっていますが、このところ暖かな天気が続き、紅葉が少し長く持続するのではと淡い期待をもっています。

 さて、私が毎月更新する季節を感じさせる風景や植物の写真のサイト「季節のスケッチ」ではいろんなコンテンツを用意しています。この中の「四季の植物」のコンテンツは、四季折々の野趣に富む自然の風景を楽しむことができる小石川植物園の魅力を提供するものですが、このたび「四季の植物」の中に四季折々の美しい小石川植物園の風景のフォトギャラリ-(スライドショー形式)を新たに追加しました。

 フォトギャラリ-(スライドショー)
   〇 サクラの風景 〇 梅林の風景
   〇 春の野の花  
   〇 新年の冬木立 〇 新緑の輝き
   〇 万緑・夏木立 〇 輝く紅葉・黄葉 

 現在上記の7種類のスライドショーを作りましたが、今後順次拡充の予定です。


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2018年11月 2日 (金)

11月に入り、木々の紅葉や色づく木の実など小石川植物園でも秋が進む



 天高く青空が広がる11月に入りました。各地の高地から紅葉の便りが届きますが、東京都心の小石川植物園でも、木々の紅葉や木の実の色づき等少しづつ秋が深まってきました。


 園内の精子発見のイチョウ(右)とウルムス・プロセア(左)の大樹も黄葉が進んできました。


 メタセコイア林の風景です。少し褐色が濃くなってきました。年末から新年にかけて見事な冬木立に変身していきます。


 全体的に木々の紅葉はまだまだですが、あちこち歩き回ると、真赤な紅葉も見かけました。これは北アメリカ原産の落葉高木ヌマミズキ(沼水木;ヌマミズキ科ヌマミズキ属)。


 春にきれいな花を咲かせるハナミズキ(花水木;ミズキ科ミズキ属)。この時期は木の葉が赤く色づき、陽光で透かしてみると美しさが引き立ちます。


 ハゼノキ(ウルシ科ウルシ属)は、かなり紅葉が増えてきました。ハゼノキは、果実からロウを取るの植物で、皮膚がかぶれることもあるので要注意。


 色づいた木の実も見かけました。これはイイギリ(飯桐;ヤナギ科イイギリ属)。緑葉の間からブドウのように房状にたわわに赤い実が垂れ下がっていました。ヒヨドリの大好物です。


 クロガネモチ(黒鉄黐;モチノキ科モチノキ属)の大木にも赤い実が点々と沢山付いていました。関東以西の山野に生える常緑高木で、庭木にも用いられます。


 バラ科カリン属の落葉高木カリン(花梨)。リンゴの大きさの芳香を放つ果実が沢山成っていました。落ちたカリンの実は、持ち帰り自遊ということで園入口の所に置いてありました。


 園芸用のシセントキワガキ(四川常盤柿;カキノキ科カキノキ属)。小さなかわいらしい果実がたわわに付いていました。


 晩秋の風物詩のサザンカの花も園内各所に見かけるようになりました。



 園内のツバキ園を訪れてみると、サザンカの花が咲き出していました。上の白い花には雪山(せつざん)、下の赤い花には千代鶴(ちよづる)、根岸紅(ねぎしこう)の園芸名が付いています。

 詳細は
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2018年10月26日 (金)

紅葉広がる青森の大自然(八甲田、奥入瀬、十二湖、岩木山など)

 10月下旬、大自然の紅葉を求めて八甲田、奥入瀬渓流、白神山地十二湖、岩木山など青森各地をクルマで縦走してきました。紅葉の具合は地域や高度によって異なりますが、山麓付近はまさに紅葉見頃といった感じで、スケールの大きい青森の秋を存分に満喫できました。

(八甲田)

 青森空港に降り立ち、レンタカーでまず八甲田へ向かいました。八甲田連峰の山並みがよく見える萱野高原に立ち寄ると、カエデやモミジなどがきれいに紅葉していました。


 萱野高原から車で少し走ると八甲田ロープウェイに着きます。観光客で満員のロープウェイに乗って山頂公園駅へ上ります。


 この駅付近は紅葉の時期を終えていました。右遠方を見やると青森市街と陸奥湾が眺望できます。


 八甲田ロープウェイを下り、山麓の酸ケ湯温泉付近の風景です。ここも紅葉がかなり進んでいました。

蔦野鳥の森)

 十和田湖から北へ約10kmのブナの原生林にあり、野鳥の宝庫としても知られる蔦野鳥の森の中に、蔦温泉を起点とする遊歩道(沼めぐりの小路)が張り巡らされています。


 遊歩道はブナの森に点在する湖沼群をめぐるトレイルで約1時間で周回できます。起点から約10分程歩くと蔦沼に着きます。蔦沼は澄んだ水をたたえ、湖面には紅葉する森の木々を映しています。


 蔦沼から遊歩道を進むと長沼に出会います。落葉が水面を覆っています。


 遊歩道の周囲の赤、黄に染まるヤマモミジなどの木々を眺めながらトレッキングを楽しむことができました

(奥入瀬渓流・十和田湖)

 奥入瀬渓流は、青森・秋田の両県にまたがるカルデラ湖の十和田湖から唯一流れ出る奥入瀬川の上流部分に当たり、いつ訪れても四季折々に大自然の醍醐味を味わうことができます。この日は紅葉見頃直前の状況で、周辺の木々の紅葉と水量豊かな渓流の調和は素晴らしい景観です。


 渓流には多くの眺望スポットがありますが、この銚子大滝はその中でも人気の高いスポットです。近づいてみると相当に迫力があります。


 渓流には両岸の岸壁からも滝となって山水が注ぎ込みます。左は九段の滝の名が付いています。


 青森・秋田の両県にまたがるカルデラ湖で奥入瀬渓流の水源となっている十和田湖です。十和田湖の湖畔の木々も紅葉が進んでいました。

(白神山地十二湖)

 白神山地の一角に位置し青森県深浦町にある複数の湖を総称して十二湖という。十二湖を構成する湖群は、1704年の能代地震による崩山の崩壊で塞き止められた川から形成されたのではないかと推定されていて、今では美しい自然の景観を創出しています。上の風景は王池です。


 これは鶏頭場の池です。


 人気の高い青池。小さな池ですが、透明度の高い透き通ったブルーが観られる神秘的なスポットです。


 上記の青池、沸壺の池を含むトレッキングコースの中にブナ自然林の区域もあります。ここのブナ林の紅葉は少し先のようです。



 ブナの代わりに盛んに紅葉しているのが、トチノキ(黄;上)やヤマモミジ(赤;下)です。


 白神山地に生息するニホンザルを見かけました。群れを成していて、ここで越冬するのでしょうか。

(岩木山)


 標高1,625 mの岩木山は青森県弘前市と鰺ヶ沢町に位置する火山で、青森県の最高峰です。その美しい山容から津軽富士とも呼ばれ、県内各地から眺望できます。上は弘前城本丸からの眺望、下は弘前市百沢方面からの眺望になります。


 岩木山にはスカイラインが整備されていて、八合目まで車で簡単に上れるようになっています。中腹から山頂付近まで紅葉はすっかり終わっていました。


 スカイラインの山麓付近は、ヤマモミジの紅葉やブナの黄葉など紅葉が見頃でした。


 この時期、岩木山を抱く津軽平野は美味しいリンゴの収穫期です。一面赤いリンゴがたわわに付いたリンゴ畑が広がっていました。


 詳細は
   …> 季節のスケッチ(30年10月 青森)


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2018年10月 7日 (日)

台風24号の被害を受けた小石川植物園

 10月に入っても相次ぐ台風の襲来など荒れ気味の天気が続いていましたが、しばらくして秋らしい落ち着いた感じが戻ってきました。


 晴れ上がった10月上旬の一日、久しぶりに小石川植物園を回ってきました。園内はこの時季ならではの秋の花々が咲き、赤く色づく木の実を見かけました。その一方で、園内の樹木が台風24号の強風で太い木枝が吹き飛ばされている状況も散見されました。



 イチョウやニレの木の巨木(上)、メタセコイア林(下)などの様子を見ると、深緑の夏木立が少しづつ色づいてきました。


 この季節ならではの花々が咲いていました。これはショウキズイセン(鍾馗水仙;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)の黄色の花。形状はヒガンバナとそっくりですが、ヒガンバナより遅れて咲き出します。


 コガネバナ(黄金花;シソ科タツナミソウ属)。ロシアの極東地方からモンゴル、中国北部、朝鮮半島にかけて分布する多年草。和名からは黄金色の花を連想しますが、実際は深い青色の花です。根の断面が鮮やかな黄色をしているのが和名の由来です。


 万葉の昔から日本人に親しまれてきた秋の野草フジバカマ(藤袴;キク科ヒヨドリバナ属)です。花に虫が集まっていました。


 チベットの高地に自生する多年草シュッコンソバ(宿根蕎麦;タデ科ソバ属)を草むらで多く見かけました。質素な白い花に清楚な趣があります。


 色づいた木の実も随所で見かけました。これは柴田記念館のすぐ近くに生えるピラカンサ(バラ科トキワサンザシ属)の園芸品種のローズデール。ずっしりとした無数の木の実が赤く色づき始めました。


 日本庭園の池辺に生えているモッコク(木斛;ツバキ科モッコク属)の木に赤い実が付いていました。しばらくすると実が裂開して赤い種子が出てきます。モッコクは庭木としてよく植えられています。

  9月30日夜間から10月1日未明に東京地方に来襲した台風24号の強風が小石川植物園の樹木にも被害をもたらしました。園内を回ってみると、太い木枝が吹き飛ばされている状況が散見されました。

 これは、巨木並木ゾーンのアメリカシナノキ。



  日本庭園近くのナンキンハゼ(上)。例年11月頃になると美しい紅葉(下)が見られるのですが、今年は心配です。


 カジノキも相当に枝木がやられていました。


 また、園入口からメタセコイア林へ入る散策路の入口にヤマザクラの大木が生えていて、例年3月頃に満開の花を楽しむことができるのですが、このヤマザクラの木が見当たりませんでした。倒木したものと思われ、大変残念です。


 詳細は
   …> 季節のスケッチ(30年10月)


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2018年10月 1日 (月)

ノーベル医学・生理学賞に本庶佑氏が受賞決定


 今年のノーベル医学・生理学賞に本庶佑京都大名誉教授(76才)が選ばれたと発表されました。「PD-1」を発見したことが評価され、これをもとに、がん治療薬「オプジーボ」が開発されています。日本人のノーベル賞受賞は2年ぶりで、米国籍の2人を含めて計26人となります。また、医学・生理学賞の受賞は5人目となります。受賞おめでとうございます。


文化勲章受章に際して
文部科学省より公表された肖像写真

 日本学士院は、本庶佑さんの主要な業績について「リンパ球が抗体遺伝子にクラススイッチ組換えと体細胞突然変異という遺伝子改変を導入し、ウイルスや細菌などの病原体の認識と排除に最も適した抗体を作る仕組みを解明した。」と説明するとともに、「活性化誘導シチジンデアミナーゼを発見し、そのメカニズムの全貌を明らかにしたことは国際的に高く評価されている。」としていました。

 本庶佑さんは、受賞が決まった記者会見において、「この治療法によって重い病気から回復して元気になった、あなたのおかげだと言われるときがあると、本当に私としては自分の研究が本当に意味があったということを実感し、何よりもうれしく思う。」と述べ、さらに「今回の、基礎的な研究から臨床につながるような発展ということで受賞できたことによって、基礎医学分野の発展が一層加速し、基礎研究に関わる多くの研究者を勇気づけるということになれば、私としてはまさに望外の喜びです。」とも述べています。

 本庶佑さんの成果が、今後多くのがん患者の命を救うことになると同時に、この分野の若手研究者にとって大きな励みになるものと期待されます。

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2018年9月17日 (月)

秋の彼岸の頃の風物詩、真紅のヒガンバナが園内に咲き広がる

 今年の7月から9月上旬まで、日本列島全域で猛暑、台風、地震など天気が大荒れでした。関西空港が台風21号の襲来で冠水、アクセス橋が破損するなど機能不全状態に陥ったり、北海道では震度7の地震(北海道胆振東部地震)が発生し、全道がブラックアウト(大停電)したりするなど各地で甚大な被害が発生しました。近年、異常気象の度合いが大きなってきているような気がします。


 さて、彼岸の時期が近い9月中旬になってようやく天気が落ち着いてきましたので、久々に小石川植物をブラブラしてきました。園内ではこの季節の風物詩のヒガンバナが真赤に咲き広がっていました。いつも通りの季節が巡る風景に接すると、安堵した気持になります。


 ヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)は、その名の通りいつも秋の彼岸の頃に満開になります。曼珠沙華(まんじしゃげ)の別名が最も有名ですが、サンスクリット語からきたもので天界に咲く美しい花ということです。一方、わが国では墓地などにも植えられ、ちょうど秋の彼岸の時期に咲くことから、死人花、幽霊花などの異名が付いています。


 園内では群生地のメタセコイア林の林地をはじめ、随所に咲き広がっていて、池の辺などにも咲いています。池面に逆さヒガンバナが映っています。



 日本全域に分布するヒガンバナは全て遺伝的に同一の三倍体のため、種子で増えることができず、球根を増やしながら広がります。ヒガンバナは大部分が真赤な赤色ですが、少しだけ淡い黄色、白色のものも混じっています。


 園内ではヒガンバナ以外の花も数多く咲いています。これは園入口に生える八重咲きのスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)です。スイフヨウの花は一日花で、白色から薄赤色に徐々に変わってしぼみます


 フクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科)の黄色の花が盛んに咲いていました。海外で golden rain tree と呼ばれますが、まさにその名の通り、細かい花がハラハラと降り注ぎ、木の下の地面は黄金色のオガクズを敷き詰めたようになります。


 ハギ(萩;マメ科ハギ属)の赤紫色の花。秋の七草の一つですが、草本ではなく木本に属します。小さな花を細い枝に多数つけて枝垂れて咲いています。


 秋の草本の花もいろいろと見かけました。これは秋の七草のオミナエシ(女郎花;スイカズラ科科オミナエシ属)です。直立した茎先に細かい黄金色の花が群生して咲きます。


 ヤブラン(薮蘭;キジカクシ科ヤブラン属)の薄紫色の穗状の小さな花。草むらとか木の根元など、園内の随所に群生しています。


 全国に分布する多年草のツルボ(蔓穂;キジカクシ科ツルボ属)が園内の草むらでも群生していました。小柄でピンク色の花穂を付けています。


 つる性草本のセンニンソウ(仙人草;キンポウゲ科センニンソウ属)も繁茂していました。ふわふわとした小さな白色の花が群がって咲き、他の植物によく絡みつきます。


 これ以外にも、いろんな写真をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(30年9月)
   …> Photo Gallery(ヒガンバナ)


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2018年8月22日 (水)

南東北の高原風景(天元台、裏磐梯、三ノ倉など)

 猛暑の東京を避けるため、この夏は少し長めに山形に帰省してきました。日中の気温は高いのですが、朝夕は涼しく過ごしやすいと思います。そして、帰省中に南東北(山形・福島)の天元台高原や裏磐梯高原、三ノ倉高原などを回ってきました。

(天元台高原)

 磐梯朝日国立公園の域内にある天元台高原は百名山の西吾妻山の登山口になっています。米沢市から西吾妻スカイバレーを上り、白布温泉の所に天元台ロープウエイの湯元駅が見えてきます。


 湯元駅(標高920m)からロープウエイに乗ると、所要時間5分で一気に天元台高原駅(標高1,350m)に到着です。高原の上は空気も乾燥していて初秋の気配を感じました。天元台高原からリフトに乗ると、西吾妻山の大自然トレッキングを楽しむことができます。この日は時間の都合上、リフトには乗らず天元台高原を散策しました。


 高原の展望台から東北のアルプスと言われる飯豊連峰の山並みや米沢市の全景を眺望できます。



 天元台高原の花畑の風景です。いろんな花が咲いていましたが、これは多年草のヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)です。


 エゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆;リンドウ科リンドウ属)も咲いていました。北海道、本州中部以北の高山の草地や林縁に自生します。

(裏磐梯高原)

 天元台高原を離れ西吾妻山を越えると、磐梯山の北側に広がる裏磐梯高原が現れます。広大な森と桧原湖や五色沼などの湖沼群を抱く美しく変化に富む高原リゾート地です。裏磐梯からから見る磐梯山の山容は、1888年の山体崩壊の跡が残った荒々しい姿になります。


 今回は裏磐梯高原の休暇村に宿泊しました。広大な敷地の中に立っていて、周辺には散策路がめぐらされています。


 桧原湖は裏磐梯地域最大の美しい湖で、磐梯朝日国立公園に属しています。明治時代の山体崩壊のプロセスで生じた堰き止め湖で、南北約18km、東西約1kmの細長い形になっています。


 桧原湖は遊覧船で楽しむこともできますし、自動車で湖の周りを一周することもできます。


 桧原湖と同時期に造られた大小30余りの小湖沼群は水質の影響や、植物・藻などにより、緑、赤、青などの様々な色彩を見せ、五色沼と呼ばれています。これはは五色沼の一つの柳沼です。五色沼自然探勝路も整備されています。

(三ノ倉高原)

 裏磐梯から西の方角に数10分ほど車を走らせると、ラーメンで有名な喜多方市に入ります。喜多方市の山間部に位置する三ノ倉高原では約250万本ものヒマワリが咲き広がっていました。息を呑むような美しい風景でした。ヒマワリは晴れ上がった暑い天気によく似合います。


 三ノ倉高原の花畑は、スキー場のゲレンデの約8ヘクタールを利用し、春には菜の花が、夏には東北最大級を誇るヒマワリが咲き誇ります。地元からも遠方からも大勢の人が続々と集まってきていました。


 ヒマワリ畑の高原からは会津盆地を眼下に眺望できます。ススキの穂先が揺らいでいました。


 三ノ倉高原からの帰りは表磐梯を通る磐越自動車道を走りましたが、表磐梯(磐梯山の南側)から見える磐梯山の山体は美しく整っています。

 詳しくは、
    …> 季節のスケッチ(30年8月 南東北)
    …> Photo Gallery(南東北の高原風景)

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2018年8月 5日 (日)

猛暑が続く8月、小石川植物園の周りを散策


 今年の夏は厳しい猛暑です。東京地方でも連日真夏日が続き、先日の台風襲来で一時的に暑さが治まったのですが、台風通過後は再び酷暑が復活。日中の外出は危険ということで、小石川植物園内の散策はしばらく控え、その代わり早朝に植物園の周りの歩道を散歩したりしています。


 わが家のベランダからの小石川植物園の日中の眺望です。真夏日の猛暑が続いていて、まさに炎天下の深緑風景です。


 植物園の周りを散歩すると、3つの門に気がつきます。まずは正門です。通常はこの正門が植物園の出入口になります。


 簸川神社の近くには、総合研究博物館小石川分園(赤い建物)の門です。この門は植物園の外周の塀の一部ですが、博物館の出入りにのみ用いられ、植物園へ入園できません。


 また、千石2丁目方面に「小石川樹木園」の看板が掛かった古門も見かけました。植物園は理学部所属ですが、この看板には農学部の文字が見えます。


 古門の傍にキョウチクトウ( 夾竹桃;キョウチクトウ科キョウチクトウ属)の白い花が咲いていました。キョウチクトウは全身有毒ということで、最近はあまり見かけません。


 塀越しにつる性の多年草カラスウリ(烏瓜;ウリ科カラスウリ属)の白い花が盛んに咲いているのが見えました。


 わが家の庭先のサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)。今年の花付きは良く盛んに花を付けています。


 以下、近所の軒先の早朝風景を紹介します。赤花、白花のサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)が見事に咲いていました。


 フヨウ(芙蓉;アオイ科 ヒメフヨウ属)の薄赤紫色の花も見かけました。


 これはバンマツリ(蕃茉莉;ナス科バンマツリ属)です。ジャスミンのような芳香があります。


 軒先の手入れされた花壇では、季節の花々が綺麗に咲いていました。

 詳しくは、
    …> 季節のスケッチ(30年8月)


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2018年7月21日 (土)

涼夏の北海道の雄大な大自然


 7月中旬、猛暑の東京を離れ、涼夏の北海道の雄大な大自然を巡る旅に出かけてきました。今回はバス旅行でしたので、富良野・美瑛、大雪山、世界遺産の知床半島、阿寒湖、釧路湿原など道東地方の名だたるグリーンスポットを数多く訪ね、大自然の景観や高山植物を楽しむことが出来ました。


(富良野・美瑛)

 今回は千歳空港からゆったりバス旅行です。まずはラベンダー畑で有名な富良野の富田ファームへ。前日までは蝦夷梅雨ということで雨が続き、花の具合が心配されましたが、目を見張る美しい紫の世界が広がっていました。ラベンダー(シソ科ラベンダー属の半木本性植物)は、昭和期には香料原料として富良野地方などで盛んに栽培されて精油が生産されたが、今では美しいラベンダー畑が観光資源となっています。


 富田ファームの「彩りの畑」では、遠方の大雪山系を背景に紫色のラベンダーや赤、黄色のキンギョソウなどが色彩豊かに整然と配置されています。この日は平日でしたが、大勢の観光客で賑わっていました。


 富良野に隣接する美瑛の四季彩の丘です。カラフルなパッチワーク柄の花畑がその先の美瑛の原野の風景と一体となって大地に広がっています。丘が広大なので、トラクターが移動用に動き回っています。


 四季彩の丘からバスで約20分で白金青い池に着きます。青い池は水中のコロラド状の粒子が作用して水面が青く見える不思議な池で、立ち枯れたカラマツや白樺の木々が幻想的な雰囲気を醸し出しています。青い池の水はブルーリバーとも呼ばれる美瑛川に注ぎ込みます。


(大雪山層雲峡)

 翌朝は大雪山国立公園の散策です。早い時間に黒岳ロープウェイに乗って、層雲峡駅から5合目の黒岳駅へ。麓の層雲峡(左2)は頂上付近に雲を抱いていましたが、案の定黒岳駅周辺は雲(霧)の中でここからの眺望は断念。大雪山の秀峰黒岳の登山は、ロープウエイ、リフトを乗り継いで7合目まで進み、そこから徒歩で登ります。


 五合目には遊歩道がめぐらされていますが、濃い霧が出ていましたので駅集辺の高山植物の花畑だけを楽しんできました。


 花畑では珍しい花々を見かけました。霧の中の遊歩道沿いにチシマノキンバイソウ(千島の金梅草;キンポウゲ科キンバイソウ属)が群生していました。


 これは多年草のミヤマオダマキ(深山苧環;キンポウゲ科オダマキ属)。北海道から中部地方以北に分布する高山植物です。


 落葉小低木のチングルマ(バラ科ダイコンソウ属)。花後、花柱が伸びて放射状に広がっています。高山の雪渓周辺の草地や砂礫地に生えます。


 層雲峡に流れる石狩川の渓流が見事な渓谷の景観を作り上げています。昨日までの雨のせいで渓流が濁流になっています。


 層雲峡は柱状節理の崖が続いていて、頂部の岩に色んな名前が付いています。この頂部は不動岩と呼ばれています。不動岩の横に渓流に流れ込む銀河の滝が見えます。


(世界遺産の知床半島)

 知床半島に入ると、まずオシンコシンの滝が見えてきます。


 道路わきの駐車場から少し階段を登っていくと、標高70メートル、落差50メートルの瀑布が現れてきます。オシンコシンはアイヌ語で「エゾマツの群生する所」の意味になります。この滝は知床半島第一の大瀑で知床八景の一つ。また、滝が2本の流れになっていることから双美の滝とも呼ばれます。


 知床半島を進んで、世界遺産の区域に入る知床五湖を訪れました。知床五湖は、知床連山を背景に原生林の中にたたずむ5つの神秘的な湖です。多くの野生動物の生息地でもあり、知床の自然の豊かさを実感できる地域になります。


 この時期はヒグマの活動期になっているので、安全な高架木道を散策して知床一湖まで行ってきました。高架木道の両脇には電流が流れていてヒグマの接近を防いでいます。危険を避けるため、一湖から先はガイドツアーに参加する必要があります。


 この地域は自然豊かな世界自然遺産知床を象徴する景勝地として知られています。広大な原野の中で小さな湿地が点在しています。今回は一湖まででしたが、山、原野、湖など知床の大自然を存分に満喫することができました。


 翌朝、ウトロ港から観光船で約45分間の知床世界遺産クルージングを楽しんできました。知床半島の海食崖や奇岩、野生動物などを船上から眺めるコースです。


 このコースではカムイワッカ湯の滝まで行って出発地のウトロ港まで戻ってきます。途中群れをなすイルカが洋上を跳ねていましたが、残念ながら写真には撮れませんでした。洋上は穏やかでしたが、写真を撮るため何度も船内やデッキを行き来しているうちに、少し船酔いしてしまいました。


 クルージングを終えて知床峠へ。前に訪れた時は濃い霧がかかっていて一寸先も見えない状況でしたが、この日は峠付近に霧がなく安堵しました。


 峠から右方にわが国の北方領土の国後島が視認できるのですが、あいにく国後島が雲の中。ただ、目を凝らすとうっすらと島影が見えたような感じでしたが。


(釧路湿原)


 釧路湿原は面積が18,000haを超える日本最大の湿原です。人の手が加えられていない自然を残すため、天然保護区域やラムサール条約登録地など様々な保護区域に指定されています。


 釧路湿原では温根内木道を散策してきました。


 木道を進むとサバンナのような草原の景観が現れてきます。またハンノキが群生する林間地もあります。一見すると何の花も咲いていない草むらのように見えますが、注意深く眺めると、そうでもありません。


 湿原内では釧路川が大蛇行しています。今までこの地に大きな災害がなかったので、大蛇行が残っているとのこと。この景観は木道からではなく、ノロッコ号の車窓からのものです。


 ホザキシモツケ(穂咲下野;バラ科シモツケ属)。赤紫色の花を木道沿いの林間地の随所で見つけました。また、ノロッコ号の車窓からもあちこちに見かけました。ホザキシモツケは涼しい気候の湿地帯に分布します。


 湿原の近くの農場で、子連れのつがいのタンチョウ(丹頂)を見つけました。正真正銘の美しい鶴の家族です。わが国では釧路湿原一体がタンチョウの有名な生息地になっています。

 今回は上記以外にも、めまんべつメルヘンの丘、網走海岸、霧の摩周湖、阿寒湖などを訪ねてきました。いろんな写真を以下のサイトにアップしています。

  …> 季節のスケッチ(30年7月 北海道)
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     知床半島  大雪山層雲峡 
     釧路湿原  富良野・美瑛


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