紅花の風景
郷里の中学同窓会の翌日は、紅花の風景を求め、近隣の河北町谷地に足を伸ばしてみました。この地は「べに花の里」です。江戸時代には、谷地、東根、天童などの地域の特産の最上紅花が最上川で酒田港まで運ばれ北前船に積み換えられ、はるばる京都へ送られたとのことです。紅花は大変な高値で取引され、京都の紅屋の手によって紅餅から真っ赤な紅がつくられ、京おんなの唇を彩る口紅や、紅色の神秘的に美しい衣装の染料として用いられました。


当時、紅花で財を成した堀米家の屋敷跡が紅花資料館として保存されています。ここの畑に昔の情緒を残した紅花が、満開が過ぎたものの、一面に咲いていました。お目当ての紅花の風景に出会えて感激しました。


さらに近隣の田圃の一角でも紅花が栽培されていました。さすがに紅花の里です。今年は7月の上旬位から咲き始めたそうで、次回は満開の時に訪れたいものです。
…> 季節のスケッチ (20年7月)
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コメント
ベニバナの写真とってもきれいですね
すごく幻想的です。ベニバナは7月の花だということも知りませんでした。松本清張の小説には、ベニバナを見に行ったが見れなくて残念だったという光景が出てきます。松尾芭蕉が歩いた道をたどった小説です。
それを思い出しました。
季節のスケッチでも写真楽しみにしています。
投稿: ケイマY | 2008年7月22日 (火) 23時19分
芭蕉は尾花沢から山寺への行路の途中で、街道沿いに咲く紅花を見て、「眉掃(まゆはき)を俤(おもかげ)にして紅粉(べに)の花」、「行末は誰が肌ふれむ紅の花」の二つの句を詠んでいます。
研究家によれば、『眉掃』の句は咲き始めの可憐な一輪咲きを見つけて心をひかれた時の句であり、『行末』の句は畑一面に咲き誇った紅花のあでやかさに打たれた時の句であろうとのこと。
いずれにしろ、今回咲いている紅花に出会えて本当に良かったと思っています。
投稿: ケイマK | 2008年7月23日 (水) 00時06分