« 晩秋のキャンバスは植物たちが主役 | トップページ | 東京は穏やかな天候の年末を迎えました »

2009年12月 3日 (木)

ありし日の平山郁夫画伯を偲んで

 日本画家の巨匠、平山郁夫画伯が12/2に永眠されました。仏教やシルクロードの歴史・風物、各地の文化遺産などを主題にした作風を確立して、力強くも柔らかなタッチの作品は本当に魅力的でした。

 平山画伯の画家としての活動はもちろん、文化遺産の保存・修復や世界平和のための活動等の幅広いエネルギッシュな行動の原点には、広島での被爆体験があるとのこと。燃えさかる炎に包まれた広島の鎮魂を願う広島生変図を鑑賞したときは、その凄まじさに身が凍ってしまった覚えがあります。

 ところで、仕事の関係でのお付き合いでちょっとした画伯の思い出があります。かなり前になりますが、文化財などをデジタル化して保存するための団体であるデジタルアーカイブ推進協議会の会長をやっていただいておりました。協議会の懇親会では会長挨拶があります。ところが、その時の話はデジタルアーカイブのような小さい話題ではなく、中国の主席との会見とか、政府高官の依頼で北朝鮮に行ってきたときの話とか桁外れに大きな話題がどんどん飛び出してきて、そのスケールの大きさに本当に驚きました。

 その一方で、細やかな気配りも忘れません。協議会のことで、年末鎌倉のアトリエに画伯を訪ねた時のことです。用件が終わってお暇しようとしたときに、ちょっと待ってねと言って別室に引っ込んだかと思ったら、ご自分の絵が載っている来年のカレンダーを人数分だけもってきて、しかも持ちやすいようにクルクルと手で丸めてビニール袋に納めた上で、我々に手渡してくれたのです。こんなご高名な方がと恐れ入り、そして行き届いた心配りに感激したものです。

 その後は、お会いする機会もありませんでしたが、画伯の展示会があるときなどは駆けつけたものでした。この頃では79才は「まだまだ若い」年齢ともいえます。もう少し長生きしていただいて、画壇の発展のため、そして世界平和の実現のため活躍していただきたかったと思います。ご冥福をお祈りいたします。合掌。

|

« 晩秋のキャンバスは植物たちが主役 | トップページ | 東京は穏やかな天候の年末を迎えました »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

私も以前、東京国立近代美術館で平山画伯の展示会を見に行ったことがあります。
シルクロードを中心として透明感がありスケール感がある日本画に感激した覚えがあります。
是非、また見に行きたいです。

投稿: やその | 2009年12月 8日 (火) 07時15分

私も以前、某デパートで平山画伯のシルクロードを描いた展示会を見ました。その時、一緒に平山画伯のスケッチブック(たぶんF10号位の大きさで1冊4~5㎝の分厚さがありました)が2~3冊展示されており、どのようなスケッチをされているのか興味があったので、展示された日本画を鑑賞した後、じっくり見させていただいた記憶があります。私はTV等で活動中のお姿を見る程度で直接お会いしたことはありませんが、早すぎる巨匠の永眠に合掌・合掌。そして残念無念!

投稿: BEANSの日曜画家 | 2010年1月19日 (火) 17時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 晩秋のキャンバスは植物たちが主役 | トップページ | 東京は穏やかな天候の年末を迎えました »