世界最大の花「ショクダイオオコンニャク」が開花
世界最大の花といわれるショクダイオオコンニャク(サトイモ科;別名スマトラオオコンニャク)が小石川植物園で開花するというニュース(→ 植物園のプレスリリース)が、テレビや新聞で報道されたことから、大勢の人が植物園に押しかけ、お祭り騒ぎになっています。開花が 7/22(木)の夕方で、2日間咲き続けるということで、今日の7/24(土)には猛暑にもかかわらず入園者が1万人を超えたそうです。記録的な入園者数だと思います。地下鉄の白山駅から植物園までの歩道の通行状況は、普段はパラパラですが、今日は途切れなく行進が続いていました。

私は、7/19(月)に植物園内を散策していたら、開花直前のショクダイオオコンニャクを前に邑田園長がテレビ取材を受けている場面に遭遇。このときは、報道前でしたので見物の人もまばらでした。この巨大コンニャクはスマトラ島の固有種で、その巨大さからタイタン (Amorphophallus titanum) の学名が付いている。かつて1991年に植物園で開花しており、今回は19年ぶりということになります。花の高さは2メートルはありそうでした。

これは開花直後の 7/23(金)午前7時頃の写真(植物園HPより)です。ショクダイオオコンニャクの花といわれるものは、本当は花の集まり(花序)です。太い軸(附属体)のまわりに小さな雄花と雌花が集まっていて、その花のあつまりを取り囲むようにして、上向きに開いた仏炎苞(ぶつえんほう:葉が変形したもの)がとり囲んでいます。花序の形がロウソクを立てた燭台のように見えることにショクダイオオコンニャクの名が由来。

実は植物園には、もう一つの巨大コンニャクがあります。やはりスマトラ島原産で、ギガス (Amorphophallus gigas) の学名が付いています。2007年9月に開花したときの写真ですが、この時はあまり騒がれませんでした。3.3メートルの高さで、見上げて撮影した記憶があります。ギガスもタイタンも、その名はギリシア神話に出てくる巨人から採っています。何とも面白い命名です。
…> 季節のスケッチ (22年7月)
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