秋の七草、植物園内の写真が揃いました
今日は秋分の日ですが、昨日までの猛暑日が一転、雨模様で気温も急降下して、ようやく秋の気候が始まった感じでホッとしています。そこで秋分の日にあたり、秋の七草の話題を提供します。秋の七草は、夏から秋の野に咲く野草の中で、かつて山上憶良が万葉集で詠んだ次の7つの野草を指します。
![]() | オミナエシ科 |
![]() | イネ科 |
![]() | キキョウ科 |
![]() | ナデシコ科 |
![]() | キク科 |
![]() | マメ科 |
![]() | マメ科 |
秋の七草には、春先の「七草粥」のようなものはなく、ただ秋の野の野趣を楽しむものです。山上憶良が詠んだ2首の万葉集の歌は次のとおり(なお歌の中の朝貌の花は、桔梗の花と解釈するのが主流)。


小石川植物園内にも野草が多いので、前から秋の七草の写真を集めようとしていたのですが、葛の花だけがなかなか見つけることが出来ませんでした。ところが、先日まだ暑い中で植物園を散策していたら、ズミの木をつる性の植物が覆っていて大きめの赤紫色の花が付いていました。その時は何気なく写真を撮ったのですが、家に帰ってから調べてみると、何と待望の葛の花だったことが分って大喜び。これで植物園内の秋の七草の写真がようやく揃ったことになります。



オミナエシの花を見ると秋近しの感がするようになります。直立した茎の先にあざやかな黄色の花が群生して咲きます。(2008.8@小石川植物園)


風になびくススキの穂が秋の陽射しを受けキラキラと輝いていました。まさに秋の風景です。全国津々浦々に見かけます。(2006.9@小石川植物園)


秋の七草のひとつですが、むしろ盛夏の花といえます。青紫色の上品な和風の美しさを保っています。(2009.7@小石川植物園)


繊細なカワラナデシコ(河原撫子)の花、単にナデシコとも呼ばれます。7月頃から秋にかけて花を咲かせます。まさに大和撫子の風情です。(2007.7@小石川植物園)


花色が藤の花に似ていることから「藤袴」の名が付いたとのこと。地味な感じですのでうっかり道ばたの雑草として見逃してしまいそうです。(2008.9@小石川植物園)


赤紫色の葛の花。つる性の植物クズはとても生命力が強く、中高木のズミの木がすっぽりと覆われていました。根からは葛澱粉が採れ、この根は葛根(カッコン)と呼ばれ、漢方薬として使われます。(2010.9@小石川植物園)


ハギ(萩)の花です。秋の七草の一つですが、草本ではなく木本に属します。紅紫色の小さな花を細い枝に多数つけて枝垂れて咲いています。(2007.10@小石川植物園)

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