« 古都を巡る旅(京都・奈良) | トップページ | 晩秋に輝く郷里の紅葉 »

2010年11月 3日 (水)

文化の日、小石川植物園は秋の気配が濃厚

 
 文化の日(11月3日)は「晴れ日」すなわち晴天になる確率が高い晴れの特異日として有名ですが、やはり今年の文化の日も晴れ上がりました。澄みきった秋空が広がり、格好のお出かけ日和で、私も久しぶりに小石川植物園をブラブラと散策してきました。
 
 あの猛暑で大変だった植物園内も今ではすっかり落ち着き、園内は秋の気配が濃厚になってきました。以下、今日の青空の下に出会ったいろんな秋を紹介します。
 
 薄紅色のサザンカ(山茶花;ツバキ科)の花が咲いているのを見つけました。唱歌「さざんか さざんか 咲いたみち たきびだ たきびだ おちばたき ……」の歌詞にもあるように、晩秋から冬にかけての代表的な花木です。もう年末を迎えてしまったのかと驚いてしまいます。


 陽光にかざしてみるハナミズキ(花水木;ミズキ科)の紅葉が鮮やかになってきました。そもそもハナミズキは北アメリカ東部産の代表的な花木で、桜の木と交換に米国から贈られた原木が今も小石川植物園内に残っています。


 ヒッコリー(クルミ科)の高木が一面黄色に染まっていて壮観でした。ヒッコリーは北米に広く分布する広葉樹で、アメリカでは、伝統的に燻製に使われています。またヒッコリーは衝撃に対する抵抗力が強いことから、スキー板やドラムのスティックなどにも使用されます。


 イロハモミジは部分的に紅葉が始まりました。まだ緑葉の部分も相当残っています。赤と緑の対比も面白いものです。


 四国・九州・小笠原・琉球などの温暖な場所に生育する落葉高木のハゼノキ(ウルシ科)が美しく紅葉し、青空によく映えています。


 ナンキンハゼ(トウダイクサ科)の大樹が真っ赤に紅葉しています。小さな無数の葉が、陽光の中できらきらと輝いているようです。ナンキンハゼの実が見えますが、種皮が蝋状の物質で覆われ、ハゼノキと同じようにロウを採取します。


 紅葉したドウダンツツジ(満天星躑躅)を接写しました。初夏には小さな鐘が無数に連なったような白い花を咲かせます。


 全国に分布する落葉高木カキノキの黄葉が陽光に美しく輝いていました。柿の葉にはポリフェノールが多く含まれます。


 この時期になると、真赤な実もあちこちに見かけます。これはピラカンサ(バラ科)の園芸品種の一つローズデールです。無数の真赤な実がかたまって木枝に付いています。


 庭木としてもよく植えられているモッコク(木斛;ツバキ科)の木をよく見てみると、赤い実の色が増していました。赤い実の中には小さな種が入っていて、実が裂開して赤い種子が出てきそうなものも見受けられます。モッコクやイイギリ以外にも、ナンテン、ピラカンサ、クロガネモチ、サンシュユなども赤い実を付けていました。


 詳しくは
    …> 季節のスケッチ(22年11月)

 

|

« 古都を巡る旅(京都・奈良) | トップページ | 晩秋に輝く郷里の紅葉 »

季節・風景・植物」カテゴリの記事

小石川植物園」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 文化の日、小石川植物園は秋の気配が濃厚:

« 古都を巡る旅(京都・奈良) | トップページ | 晩秋に輝く郷里の紅葉 »