年末は木々が赤と黄色の美の競演
内外の喧噪をよそに、木々の植物たちは、年末の舞台で最後の輝きを見せてくれます。小石川植物園や東京の街中を廻って、まだ残っている紅葉の赤と黄色の美の競演を楽しんできました。
小石川植物園内にメタセコイア林があります。スギの先祖のメタセコイヤ(アケボノスギ)は、凛として天に伸びるような見事な樹形で目を引きます。このように褐色になってまもなく落葉し、やがて冬木立になります。
イロハモミジの木々が園内の自然林の中で所々に生えていて、真っ赤なモミジ葉もまだまだ残っていました。冬空の青色との対比が際だって美しい。園内はどこでも自由に散策できるので、このような絵のような風景がふと目の前に出現し、驚いてしまいます。
日本に自生するカエデ科の落葉高木メグスリノキ(目薬の木)の紅葉も見事です。面白い名前ですが、葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に良いとのことで、昔から民間療法があったことにこの名が由来します。
イイギリ(飯桐)の高木の樹上を見上げると、大きめの葉がかなり落葉していて、ブドウの房状のような赤い実の塊が数多く垂れ下がっているがよく見えるようになりました。この赤い実は大食漢のムクドリの好物です。かつて葉で飯を包んだことから飯桐の木の名が由来します。
この時期の紅葉の美の競演の中、可憐なピンク色のサクラの花がひっそりと咲いていました。このサクラは晩秋から冬に咲く常緑樹ヒマラヤザクラです。ヒマラヤザクラはソメイヨシノの約5-6倍のNOxの吸収能力があり、環境浄化木として近年注目されています。
東京の街中では、落葉が進みつつもイチョウの黄金色がまだ輝いていました。丸の内の和田倉門交差点付近の風景です。林立する東京海上ビル、丸の内ビルの高層ビルとイチョウの木のコラボレーションです。なお、丸の内ビルの周りには前述のヒマラヤザクラが咲いています。
本郷の東大構内のイチョウ並木の黄葉も見事です。正門から安田講堂まで続いています。ここ数週間でかなり落葉が進みましたが、このため返って安田講堂の時計台が見えるようになってきました。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(22年12月)
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