久しぶりの沖縄、海洋博公園まで足をのばしてきました
3年ぶりに沖縄を訪れてきました。前回は2008年10月に宜野湾市の沖縄コンベンションセンターを訪れましたが、この時は真っ青な空が出迎えてくれたものです。
(前回訪問時の南国沖縄 2008.10)
今回もすでに梅雨が明けていましたので、真夏の太陽や青い空を期待していましたが、あいにくと台風5号の接近でやや荒れ模様の天気でした。
仕事の合間に半日だけ時間の余裕がありましたので、少し足を伸ばして本島北部の海洋博公園を観光してきました。この公園は、昭和50年に開催された沖縄国際海洋博覧会を記念して、昭和51年8月に博覧会跡地に設置された国営公園です。
園内にはいろんな施設がありますが、今回は美ら海水族館と熱帯ドリームセンターの2カ所を見学してきました。
海洋博公園に入るとすぐ、伊江島の独特な遠景が目に入ります。島の中央部が盛り上がっていますが、海抜172mの岩山です。鳥帽子を思わせる独特な形から古くから近海を航海する船が目印にしていましたそうです。
美ら海水族館は沖縄随一の人気スポットになっていて、この水族館を見たいがために沖縄に行きたいという人がいる程です。
水族館では、神秘に満ちた沖縄の海の生き物たちの雄大な世界が広がります。太陽の光が降りそそぐ「サンゴの海」の水槽では800群体のサンゴを飼育されています。そして「黒潮の海」の巨大水槽では、世界最大の魚ジンベエザメや、世界初の繁殖に成功したナンヨウマンタがゆったりと回遊しているのが観察できます。この大迫力に時が経つのも忘れてしまいそうです。
水族館の次は、熱帯ドリームセンターです。ここは熱帯樹林の中に廃墟があり、その内部に足をふみ入れると、熱帯・亜熱帯の花々が咲き乱れているといったコンセプトで設計されたとのことです。
温室内には、ランをはじめとした熱帯・亜熱帯の花々が咲き、トロピカルフルーツが木々に実っています。ランの香りに包まれながらゆったりとした時間を楽しむことができました。
ランの温室では、端正な美しさの胡蝶蘭やランの女王といわれるカトレアの無数の花々が、色とりどりに咲き競っていました。この場所には自動演奏用のエレクトーンが置かれていて、周りのランの花が音符のように見えます。
南国のイメージにぴったりのハイビスカス(アオイ科)の花も数多く咲いています。ハイビスカスは熱帯や亜熱帯地域に分布する常緑中木で、沖縄ではアカバナ-の名で昔から親しまれています。交配により多くの園芸種が作られています。
ツンツンと上に突き出るような形状の黄色の花はメキシコやペルーを原産とする常緑低木のウコンサンゴバナ(キツネノマゴ科;別名 パキスタキス)です。実は、黄色の部分は葉が変形した苞で、この中から小さな白い花が顔を出しています。沖縄から帰って近所の花屋さんの店先にも、パキスタキスの花が並んでいました。
木の実やフルーツも実っていました。これはマレーフトモモ(フトモモ科;別名 マウンテンアップル)のフルーツです。マレーフトモモはマレー半島原産の常緑低木で、果実は洋ナシ形で水分が多く、サクサクした爽やかな食感です。香りがあり味が淡白なことからサラダ等にも使われます。少し前に真っ赤にブラシ状に咲く花は非常に美しい。
種子がチョコレートやココアの原料になるカカオの実です。カカオは中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とするアオギリ科の常緑樹で、カカオノキ、ココアノキとも呼ばれます。
熱帯アフリカ西部原産の常緑高木ソーセジノキ(ノウゼンカズラ科)果実が、樹下に長くぶら下がっています。果実は、名前と異なり食用にはなりませんが、アフリカでは皮膚病の薬として用いられているとのこと。
最後に、沖縄でよく見かけた樹木を2本紹介します。これはコバテイシ(枯葉手樹)でモモタマナとも呼ばれます。樹木の上方が横に広がり、葉も大きいため、沖縄では貴重な木陰を提供し、傘の木とも言われるそうです。街路樹や公園樹としてよく用いられています。
最後は私の大好きなガジュマル(クワ科)の樹です。公園で数多く見つけました。ガジュマルは幹が多数分岐して繁茂し、幹や枝から細い気根を地面に向けて垂らします。そして、垂れ下がった気根は地面に着地すると新たな幹になり、何本もの幹が林立するような独特の形状に成長していきます。沖縄勤務時には、気根を垂らしながらたくましく成長するガジュマルの木に感動を覚え、「ガジュマル精神」が大事だなどと話していたことを思い出します。
…> 季節のスケッチ(23年6月沖縄)
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