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2012年1月

2012年1月28日 (土)

1月末の小石川植物園、冬の青空にようやく紅梅が一輪



 小石川植物園を3週間ぶりに訪れました。相変わらずの寒さでしたが、冬の青空が広がっていました。園内の日本庭園に建っている旧東京医学校の赤い建物の前には、先日(1/23)の夜間に降った雪がまだ残っていました。


 園内には梅林があって、いろんな品種の梅の木が数多く植えられています。例年であればこの頃は早咲きの木々からそこそこ紅梅、白梅が咲き出しますが、今年は寒さのせいでしょうか、開花がかなり遅れています。今日、梅林を観察してみたのですが、「寒紅梅」の梅の木に紅梅が数輪だけひっそりと咲いていました。これから梅の香を放ちながら2月、3月と次々に咲き出してきます。
 ここで一句。 「寒空に 春を求めて 梅一輪」


 園の入口近くに生えるシナマンサク(支那満作;マンサク科)の枯葉の中に、フワフワとした黄色の花が楚々と咲き始めていました。来月には満開になります。マンサクの名前は、早春に咲くことから、「まず咲く」→「まんずさく」→「まんさく」になったとも言われています。


 この時期には、いろんな木々の冬木立が見られます。これは北海道に多く自生する落葉広葉樹ハリギリ(針桐;ウコギ科)の冬木立です。ハリギリは7月には高木の随所に黄緑色の小花が球状に集まり傘状に咲き出します。幹の樹皮に深く縦筋があり、葉はカエデ状になっています。


 植物園沿いの御殿坂の歩道では、拡幅工事が始まりました。今までは歩道の幅が狭いため、歩行者や乳母車のすれ違いが窮屈で、車道にはみ出ざるを得ないこともままありました。植物園の縮小に対して反対運動もありましたが、私は通行時の安全性が高まるので歩道の拡幅には大賛成です。

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2012年1月24日 (火)

大寒の頃、都心に初冠雪


 今年はずっと乾燥した寒い日が続いていましたが、都心では大寒の日(21日)の少し後の23日の夜から降雪が続き、初冠雪となりました。そして24日の朝は周り一面が雪化粧をしていました。昨年は2月15日のバレンタインデーに初冠雪でしたので、早めの積雪になります。


 24日の朝、飛び起きてすぐ積雪の様子が気になってベランダに出てみましたが、ちょうど日の出の時刻になっていました。昨晩の降雪は止み、冬の青空が広がっていました。今年の正月は曇天で初日の写真が撮れませんでしたので、その代わりにということで、日の出の写真も撮ってみました。元日の頃からは日の出の位置が少し北側に移動しているのがわかります。手前の住宅の屋根はうっすらと積雪しています。


 小石川植物園内の「雪景色」です。一面朝日に輝いています。


 木々の枯れ枝に白い花が咲いたように見えます。


 水仙やビオラなどの庭先の花々も冠雪していました。寒さに凍えているようです。


 近所の小道です。まだ、人通りが少ない時間帯ですが、昨夜の降雪が止んだ後、冷え込んだので路面が凍っているのがわかります。歩行者にとっては、滑って転倒しないように注意を要します。

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2012年1月15日 (日)

コンピュータ将棋ソフト「ボンクラーズ」が米長邦雄永世棋聖に完勝


 新年早々ビッグニュースが飛び込んできました。といっても政治・経済・事件などのことではなく、人間対コンピュータの将棋対局でコンピュータが永世棋聖に完勝したというニュースです。 →コンピュータ将棋協会ブログ記事



 将棋の元名人で永世棋聖の米長邦雄(68才)とコンピューター将棋ソフト「ボンクラーズ」が対戦する特別公式対局(第一回将棋電王戦)が1/14(土)、東京・千駄ケ谷の将棋会館で行われ、113手でボンクラーズが勝利しました。対局は、ボンクラーズの指し手を代理人の人間が盤上で再現する形で行われた。後手となった永世棋聖は序盤相手を封じ込める作戦に出たが、ボンクラーズは中盤の一手のミスを見逃さず、一気に米長陣を攻略、圧勝しました。

 2003年に現役を引退した米長永世棋聖に対し、ボンクラーズは昨年5月の世界コンピュータ将棋選手権で優勝した「強豪棋士」。これまでのプロとコンピューターソフトの公式対局を振り返ると、2007年に渡辺明竜王が「ボナンザ」に勝ったものの、2010年に清水市代女流名人が「あから2010」に敗れている(→ ブログ記事)。コンピュータ将棋はソフトの改良とともにPCの処理能力の著しい向上により年々「棋力」がアップし、今や十分にプロ棋士と肩を並べる実力を有すると言われる。



 コンピュータ将棋の進撃を止めるため、米長永世棋聖は将棋連盟会長の立場もあってか、女流名人の次の防波堤を買って出たわけですが、あえなく敗退。来年の将棋電王戦は、プロ棋士側5人対コンピュータ側5チームで行われることになりました。なお、将棋界最高峰に位置する渡辺竜王は、他が倒されてしまったら出ざるを得ない(それまではでない)とのコメント。

 開発者の伊藤英紀氏(富士通研究所)によれば、ボンクラーズの名前は将棋ソフト「ボナンザ」を基本ソースとしていることと、ハード的にPCクラスタ(並列処理)技術を用いていることから付けられたそうです。

 かつて、国プロのReal World ComputingプロジェクトにおいてPCクラスタ技術開発に携わったものとしては、その成果を活用したコンピュータ将棋の快進撃を嬉しく思うとともに、それと同時に人間の能力の素晴らしさを信じたい気持ちもあって複雑な思いをしています。

(参考)Real World Computingプロジェクト
RWC(Real World Computing)プロジェクト は、 21世紀において必要とされる新しい情報処理技術 を開発するため、 1992年から10年計画で経済産業省によって推進された研究開発プロジェクトであり、内外の企業・研究機関が組合員として参加する 技術研究組合 新情報処理開発機構(RWCP) 及び 独立行政法人 産業技術総合研究所 によって実施されました。 RWCプロジェクトでは、次世代の情報処理技術の基盤となる (1) 実世界知能技術、 (2) 並列分散コンピューティング技術 の開発に取り組みました。



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2012年1月 8日 (日)

新春の小石川植物園:ロウバイの芳香、巨木の冬木立などを楽しんできました


 今年はじめて小石川植物園を訪れました。このところ東京地方は寒いながらも快晴の青空が続き、降雪が続いている日本海地方と比べるとパラダイスのようです。今から40数年前、大学に入るため上京し、初めて山形から離れ東京で暮らすことになったのですが、鉛色の降雪がなく、青空に陽光あふれる冬の東京の地は、何と素晴らしい所かと感動したことが昨日のことのように思い出されます。

 今年初めての週末も快晴に恵まれました。園内では、ロウバイの芳香、巨木の冬木立、季節の花々などを楽しんできました。


 新年の植物園に入園すると真っ先にロウバイ(蝋梅)のゾーンに駆けつけます。入口からすぐの所に中低木のロウバイの木が生えています。今年も忘れずに可憐な黄色の花を咲かせていました。いつも新年に咲き出し、梅の香に似た上品ないい香りを周りに放っています。ロウバイの花はその名のとおり透き通ったロウ細工のように見えます。


 すぐ隣には同じロウバイ科の仲間のソシンロウバイ(素心蝋梅)の花も咲き出していました。小さな可憐な花が枝の所々に連なって咲いています。この花は花全体が淡い黄色に透き通っていて、ロウバイのような中央部の色の濃い所がないのが特徴です。


 植物園にはスズカケノキ、シナノキ、ユリノキ、クスノキ等の巨木が多く、落葉樹は見事な冬木立を楽しませてくれます。これは、入口付近に林立するスギの先祖のメタセコイア(アケボノスギ)の巨木群です。凛として天空に伸びるような樹形は、私たちに進むべき正しい道を教えているかのようです。


 冬の天空に向かって林立するメタセコイアの木立の真下から見上げた構図です。木立が天空から放射線状に並んでいるように見えます。下方が少し明るいところが、高度が低い冬の太陽の部分です。


 この時期の植物園内ではサザンカ(山茶花)や寒ツバキなどのツバキ科の仲間が花を咲かせています。これは柴田記念館の周りに植えられている獅子頭という名が付いた寒ツバキの園芸種です。


 メタセコイア林の近くでは、黄色のチョウセンレンギョウ(モクセイ科)の花がポツポツと咲いていました。枝を見ると花芽が数多く見えます。本格的には3月頃から咲き出します。


 純白で清楚な感じがする早春の花スイセン(ヒガンバナ科)が、薬草園で咲いていました。花の中心部が黄色のニホンズイセンはよく見かけますが、純白な花は珍しい。スイセンの名は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもので、「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来するとのこと。


 冬の時期の野の花はどうかなと、道ばたなどをよく見回していたら、可憐な赤紫色のムラサキカタバミ(紫傍食;カタバミ科)の花を何カ所かで見つけました。春の野草ですので、少し早めに咲いたようです。


 冬の陽光に誘われておそるおそる顔を出したかのようにタンポポ(蒲公英;キク科)が一輪咲いているのを見つけました。放っておいても春から夏にかけて無数に咲き出す野の花ですが、この時期はガンバレと応援したくなります。

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2012年1月 1日 (日)

謹賀新年、2012年が良い年でありますように


 2012年の新年を迎え、新春のお慶びを申し上げます。
 昨年は、東日本大震災、原発事故、タイ洪水、欧州財政危機、超円高相場の展開等々、私たちの日常生活を大きく揺るがす出来事が相次いで起きました。今年は、私たち日本人が力を合わせ、これらの苦難を乗り越え再び大きく飛翔できるような年であって欲しいと切望します。


 ここ数年の元日の朝は、早起きしてわが家のベランダから初日の出の写真を撮ることにしていましたが、今年はあいにく曇り空で初日を拝むことができませんでした。寒空の下、カメラを構えてベランダでしばらく粘っていたのですが、願いが通じず残念でした。

 初詣は近所の名刹傳通院と、浄土宗の東の総本山である芝増上寺の2カ所に行ってきましたが、いずれも例年よりも初詣客の数が多くなっているのが驚きでした。東日本大震災の影響で家族の絆や心の結びつきを求める傾向が強くなったことや、昨年のNHK大河ドラマ「お江」の関係で、いずれも寺も徳川家とつながりが強かったことなどが反映したのかもしれません。

 いずれにしても私たちの生きる考え方が少し変わりつつあるような気がしました。

 
 近所の名刹傳通院です。傳通院は今から約600年程前、当時は小石川極楽水の小さな草庵で無量山寿経寺という名で開創されました。それから200年後の慶長7年(1602年)、徳川家康の生母於大の方の逝去に伴い、この寿経寺を菩提寺と定め、於大の方の法名「傳通院殿」から「傳通院」と呼ばれるようになったとのことです。

 元日の午後、ちょうど傳通院の本殿で参拝しているときに、お堂がガタガタと音を立て強い揺れを感じました。よもや再び大地震とも思い、みんな建物から離れました。調べてみると、鳥島付近を震源とするM7.0のやや大きめの地震で東日本の広範囲で震度3~4の揺れでした。まだ東日本大震災から1年経っていません。しばらくは新たな大地震や強い余震の発生に警戒を要します。


 傳通院の境内には徳川家康生母の於大の方の墓所以外にも、徳川秀忠とお江の息女で、豊臣秀頼に嫁いだ千姫の墓所もあります。文京区の指定史跡になっていて、観光コースにも入っています。


 芝増上寺は浄土宗の東の総本山になっていて、山形の墓所に納めている両親のお骨もここに分骨供養されています。東京タワーを背景に悠然と建立する増上寺は、徳川家の菩提寺です。2代将軍の秀忠をはじめ6人の将軍とそれぞれの正室、側室の墓がもうけられています。

 傳通院の後に増上寺に向かったのですが、駐車場待ちの車が長蛇の列。仕方なく、家族だけが参拝して、私は近くの道路で車中待機と相成りました。増上寺は大駐車スペースを備えていて、このようなことは滅多にないことなので驚いてしまいました。いずれ日を改めて、落ち着いた頃にじっくりと参拝したいと思います。


 最後に、正月のわが家の花壇です。正月のめでたさを表そうと、シクラメンとセンリョウの「赤」を強調しています。さらに「迎春」のハボタンの寄せ植えも集めてみました。


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