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2012年2月

2012年2月26日 (日)

2月末にようやく梅林が賑わってきました


この冬の厳しい寒さのため梅の花が開花が相当遅れていましたが、中旬以降寒さが少し緩んできたこともあって、2月末の週末にようやく小石川植物園の梅林にも芳香が漂い始めました。今日は東京マラソンの開催日で街中はお祭り騒ぎでしたが、園内は落ち着いた雰囲気の中で徐々に春めいてきた感があります。


小石川植物園の梅林は、日本庭園の一角を占めています。この日の天気はあいにくと曇天で青空がでなかったのが残念でした。このため決して写真日和とは言えませんでしたが、それでもようやく咲き始めた梅の花に心が弾み何枚か写真を撮ってきました。


梅林の様子です。ようやく蕾がほころび始め、全体の開花状況はまだ2~3割程度でした。また、気温がまだ低かったこともあり、人出はパラパラでした。3月になって芳香でむせ返るように満開に咲き揃う梅林が楽しみです。


全体の開花状況はまだまだですが、個々の梅の木を眺めてみると、紅白の梅の花が咲き始めていて、その艶やかさに思わずうっとりします。この桃色の梅の花には「未開紅」の名が付いています。


この白梅には「雪月花」の名が付いています。


この濃い紅色の花は「緋の司」です。周辺に本当にいい香りを漂わせています。


この淡い桜色の花には「故郷の錦」の名が付いています。面白い名前ですね。この梅の花は盛んに咲き出していました。


梅の花以外には、シナマンサク(支那満作;マンサク科)の花が本格的に咲き出しいました。マンサクの花はふわふわした黄色の花びらが周りの空間に舞っているようです。マンサクという名は、春にまず咲くことから付けられたとのこと。


同じマンサク科のアテツマンサク(阿哲満作)も満開になっていました。アテツマンサクは石灰岩地帯の岡山県阿哲地方に自生する珍しいマンサクです。この阿哲地方には大陸系の種が残存し、またこの地域での固有種が多く残っています。


うれしい発見もありました。これはスプリング・エフェメラルの仲間のユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科)です。清楚で可憐な数輪の白い花が、林地の落ち葉の中から徐々に顔を出そうとしているのを見つけました。


春の代表的な雑草(野の花)とされるヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科)も見つけました。花の形が踊り子に似ていることから、この名が付いています。3月になると園内の至る所に咲き出してきます。


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2012年2月 5日 (日)

立春を迎えてまだ梅の花咲かず


 今年の立春の日はちょうど土曜日でしたので、各地で梅まつりが始まりました。ところが、今年は年末からの寒さが続いているため、まだ梅の花が咲かず困っているところが多いそうです。

 実は、私も梅の花を期待して小石川植物園の梅林を訪れてみました。先週は数輪の梅の花が咲いただけでしたので、今週こそは思っていたのですが……。この日も、先週とほぼ同じ状況で、やはり1本の寒紅梅の木にのみ数輪の梅の花が咲いているだけでした。梅林が賑やかになるのは、今月の中旬以降になりそうです。

 以下、梅林も含めて立春の日の小石川植物園内の風景を紹介します。

 梅林では、先週と比べてほんの数輪の梅の花が増えただけで、他のすべての梅の木は依然として蕾のままでした。ちなみに昨年のこの時期は、(梅の)花見の大勢の人で賑わっていました。→昨年のブログ記事


 年明けから咲き出していたソシンロウバイ(素心蝋梅)の花が満開になっていました。まるで透き通ったロウ細工のような無数の花が青空に舞うように一面に広がっていました。


 日本庭園とメタセコイア林の中間の地点にある池の周りの風景です。木々の様子はまだ冬木立ですが、どことなく春めいた感じがします。しばらくすると新緑が一斉に吹き出してきます。

  
 園内の旧養生所の井戸の付近から、東京スカイツリ-がうっすらと見えます。この日は視界が良好だったようで、望遠レンズでスカイツリ-の細部まで視認できました。


 細長く円柱状に垂れ下がっているのはハンノキ(赤楊;カバノキ科)の花穂です。地味な色合いで目立ちませんが、花穂を垂れた姿は印象的です。






 園内には温室もあります。土日は公開されていますので、しばらくぶりに入ってみました。この温室には、世界遺産に指定された小笠原地方に由来する植物が多く収められています。一番上の写真は、カトレアの交配種です。これ以外にも、ラン科の植物の鉢が沢山置いてありましたが、名前は分かりませんでした。機会があれば調べてみたいと思います。


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囲碁は若き天才棋士たちが覇を競う世界


 今、囲碁棋聖戦の七番勝負が進行中です。将棋の世界では、先日コンピュータ将棋が米長永世棋聖を打ち破り(→ブログ記事)、大きな話題になりました。また、将棋に似ているチェスの世界では、すでに1997年に世界王者がコンピュータチェスに敗れています。しかしながら、囲碁の世界はまだまだ人智にコンピュータが追いつきそうにない状況です。

 相手の王将を追い詰めるために直線的に進行する将棋と違って、囲碁のゲームでは、最終的に自分の陣地(地)を相手より1目でも多く確保するためにいろんな駆け引きが必要で、ジグザクとした複雑な進行をたどります。

 具体的には、
1)盤の目の数が361(将棋は81)もあるので、局面の数が飛躍的に増え、より超高速なコンピュータの処理能力が必要となる。
2)相手の石をを取り返せない「劫」があったり、今は実利ゼロだが将来の地となりうる「厚み」の計算の仕方が難しかったり、さらには自分の石をわざと捨てる「捨て石」が有利な場面があったりと、コンピュータソフトの作り込みが極めて難しい。
等の点から、コンピュータが人間に追いつくには相当な年月を要するものと思われます。

 こういうわけで、囲碁の世界では現在、若い天才棋士たちが覇を競っています。すなわち30代の四天王(張栩、山下敬吾、羽根直樹、高尾紳路)と20代の井山裕太を軸に、いろんな棋戦が激しく展開されています。

 つい先日、張栩 棋聖・王座 対 高尾紳路 九段の囲碁棋聖戦の第3局が放映されていました。四天王の二人の対戦です。さらに、もう一人の四天王の羽根直樹が解説者という、囲碁ファンにとってはたまらない番組でした。私も、しっかりと番組を録画して、帰宅してからじっくりと熱戦を鑑賞しました。



 二日間に亘る激闘の結果は、高尾紳路の半目勝ちに終わりました。一見、盤の前に座っているだけのように見えますが、お互い8時間の持ち時間を目一杯使って、知力の限りを尽くして最善の着手を捻り出し続けます。相当の体力も要し、終わったときにはへとへとになるようです。

 半目差というのは極めて微差で、私たちのアマの対戦では誤差の範囲内の揺らぎのようなもので、どちらが勝つかは指運にかかっています。しかし、トップ棋士ともなると揺らぎのない数字のようで、この半目差を巡って延々と死闘が続いていました。

 羽根の解説が明快で、この辺の状況がよく分かって非常に興味深いものでした。特に、終盤に入った局面ですが、まだ寄せの部分がかなり残っている段階で、羽根は「このまま寄せると半コウが残り、その半コウを張栩を勝ちついでも高尾に半目が残る」と言い切っていました。結果は、その羽根の予測通りになりました。最後まで最善の手順を尽くした高尾、張栩の両対局者、そしてその進行を早い段階から読み切った羽根。若い天才的な頭脳たちに拍手です。

 棋聖戦は目下高尾の2勝1敗ですが、7番勝負ですのでまだまだ激闘は続きます。最後まで名勝負を期待しています。


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