2月末にようやく梅林が賑わってきました
この冬の厳しい寒さのため梅の花が開花が相当遅れていましたが、中旬以降寒さが少し緩んできたこともあって、2月末の週末にようやく小石川植物園の梅林にも芳香が漂い始めました。今日は東京マラソンの開催日で街中はお祭り騒ぎでしたが、園内は落ち着いた雰囲気の中で徐々に春めいてきた感があります。

小石川植物園の梅林は、日本庭園の一角を占めています。この日の天気はあいにくと曇天で青空がでなかったのが残念でした。このため決して写真日和とは言えませんでしたが、それでもようやく咲き始めた梅の花に心が弾み何枚か写真を撮ってきました。

梅林の様子です。ようやく蕾がほころび始め、全体の開花状況はまだ2~3割程度でした。また、気温がまだ低かったこともあり、人出はパラパラでした。3月になって芳香でむせ返るように満開に咲き揃う梅林が楽しみです。

全体の開花状況はまだまだですが、個々の梅の木を眺めてみると、紅白の梅の花が咲き始めていて、その艶やかさに思わずうっとりします。この桃色の梅の花には「未開紅」の名が付いています。

この白梅には「雪月花」の名が付いています。

この濃い紅色の花は「緋の司」です。周辺に本当にいい香りを漂わせています。

この淡い桜色の花には「故郷の錦」の名が付いています。面白い名前ですね。この梅の花は盛んに咲き出していました。

梅の花以外には、シナマンサク(支那満作;マンサク科)の花が本格的に咲き出しいました。マンサクの花はふわふわした黄色の花びらが周りの空間に舞っているようです。マンサクという名は、春にまず咲くことから付けられたとのこと。

同じマンサク科のアテツマンサク(阿哲満作)も満開になっていました。アテツマンサクは石灰岩地帯の岡山県阿哲地方に自生する珍しいマンサクです。この阿哲地方には大陸系の種が残存し、またこの地域での固有種が多く残っています。

うれしい発見もありました。これはスプリング・エフェメラルの仲間のユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科)です。清楚で可憐な数輪の白い花が、林地の落ち葉の中から徐々に顔を出そうとしているのを見つけました。

春の代表的な雑草(野の花)とされるヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科)も見つけました。花の形が踊り子に似ていることから、この名が付いています。3月になると園内の至る所に咲き出してきます。
…> 季節のスケッチ(24年2月)
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