彼岸花 残暑収まり 三分咲き
秋の彼岸の週末を迎えました。 「暑さ寒さも彼岸まで」と昔から言われていますが、まさにその通り、先日までの厳しい残暑が一転して半袖では肌寒い天気になりました。よく考えてみれば、この時期に天空の太陽が照りつける時間が一日の半分になり、次第に減少していくわけですから当然とも言えますが、やはり精巧な自然の摂理には驚かされます。
小石川植物園では、ヒガンバナ(彼岸花)がようやく2~3分咲きになり、彼岸の日になんとか間に合った感じです。先週は園内をくまなく探して数輪のヒガンバナしか見つけられなかったのですが、この日(9/22)は、メタセコイア林の下に広がる草むらにポツポツと赤い花が咲き出してきていました。
園内の別の丘陵地には、シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)つまり白花のヒガンバナが咲くスポットもあります。先週訪れた時には一面雑木・雑草に覆われていたのですが、今日(9/22)はきれいに刈り取られていて、紅白のヒガンバナの本格的な開花を迎える準備が整っていました。
この季節の花のスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)も高木の中で次々と咲き出しています。一日花のスイフヨウですが、新たに咲き出した白い花と、赤くなって萎んでしまった花とが見受けられます。一つの花で半分白、半分赤というのもありますし、白と赤が交じってほんのりとピンク色がかったものもあります。
巨大な箒のようなシロガネヨシ(白銀葭;イネ科コルタデリア属)の花穂が、黄色の花を樹上一面につけたフクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)を後景にて、悠然とたなびいていました。この花はブラジル南部やアルゼンチンなどのパンパス地帯に大群落を作っているのでパンパスグラスともいわれます。
これからは、ようやく秋らしい植物園の風景が展開します。ヒガンバナが満開になり、その後はコダチダリア、真っ赤な木の実、紅葉・黄葉へと続きます。楽しみです。
…> 季節のスケッチ(24年9月)
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