春分の日、ヤマザクラやコブシが満開
今日(3/20)は彼岸の中日で、昼と夜の長さが同じになる春分の日です。寒暖の日が繰り返され、いつの間にか桜の開花の時期を迎えるようになりました。特に3月に入ってから夏日が多かったため、春の花々が一気に咲き出してきた感があります。
今日は、午前から昼頃までは青空も出て温暖な天気でした。暑くもなく寒くもなく、外出に格好の季節になりました。最近、桜の開花のニュースが盛んに耳に入ってきますので、休日になると矢も楯もたまらず、近くの小石川植物園に出かけてきました。さすがにソメイヨシノはまだ5分咲き程度でしたが、ヤマザクラやカンヒザクラなどの桜の花々は見頃を迎えていました。また、紅白のコブシの花も満開でした。
→ 季節のスケッチ(25年3月)
(サクラの花々)

植物園に入ってすぐの所に立っているヤマザクラの大木が満開になっていました。普通に私たちがサクラと呼んでいるのはバラ科サクラ亜属サクラ節に属する植物で、エドヒガン群、ヤマザクラ群、マメザクラ群、サトザクラ群 、カンヒザクラ群、チョウジザクラ群 に分類されます。

ヤマザクラ(山桜)は日本の野生の桜の代表的な種で、寿命が長く大木になります。花と葉を同時に付けるのが特徴です。このヤマザクラは群桜という品種です。

濃い紅色の鐘状の花が強烈な印象を与えるカンヒザクラ(寒緋桜)です。サクラの原種の一つ。満開を少し過ぎましたが、まだ賑やかに咲いています。中国南部から台湾にかけて分布し、沖縄では1月下旬から2月中旬にかけて満開になります。

シダレザクラ(枝垂れ桜)がソメイヨシノ並木の近くに植えられています。ピンク色の花が満開になって枝垂れていました。エドヒガンの系統が多いと言われています。

安行寒緋の名が付くサトザクラ(里桜)です。濃いピンク色の花が満開になって青空を覆っていました。ヒヨドリはこの花が好物のようで、よくこの桜の木で見かけます。この日も、このアト盛んに花を啄んでいました。
(コブシの仲間)


「北国の春」の唄の歌詞「白樺 青空 南風 こぶし咲く あの丘 北国の ああ 北国の春」に出てくるコブシ(辛夷;モクレン科モクレン属)の花は北国の代表的な迎春花です。白い小さな花ですが、力強く青空に咲いていました。

コブシの近縁種のシデコブシ(四手辛夷;モクレン科モクレン属)は、自生地の消滅が心配され、絶滅危急種に指定されています。この花はシデコブシのピンク色のものはベニコブシ(紅辛夷)と呼ばれています。
(その他)


中国の中西部からヒマラヤにかけて分布するシナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)が満開になっていました。周りの空間に隙間が無いほどぎっしりと黄色い花が咲き並んでいます。よく観察してみると、枝から穂状花序を垂らし、10輪から15輪くらいの小さなクリーム色の花をつけています。

シナミズキの近縁種のトサミズキ(土佐水木;マンサク科トサミズキ属)。まるで、無数の黄緑っぽい花が空中に点描されているようでした。トサミズキは高知県原産で、蛇紋岩地帯や石灰岩地帯などに分布します。

和紙の原料となるミツマタ(三椏;ジンチョウゲ科ミツマタ属)の花。。枝は三叉で個々の花の先の黄色が濃くなっています。アゲハがミツマタの蜜を吸っていました。

わが家の前に植物園の塀がありますが、塀越しに植えられたハナモモの木が満開になって咲いています。塀沿いに散歩する人が多いのですが、立ち止まってハナモモのピンクの花を見上げていきます。わが家の小さな庭の格好の借景になっています。
>>春分の日の続きもあります。
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