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2013年11月 9日 (土)

11月上旬、冷え込み厳しく秋深まる


 立冬(11月8日)が過ぎ、暦の通り冷え込みが厳しくなってきました。今朝は北陸から北の広い範囲で、今シーズン最も冷えています。最低気温が零度未満になると「冬日」といいますが、週末の9日は北日本を中心に、全気象観測地点の約4分の1が冬日になりました。郷里の山形では初霜と初氷が観測されたそうです。

 東京地方も気温が低めでしたので、コートを引っ張り出して小石川植物園に出かけてきました。11月に入ってから、休日は晴天に恵まれず、この日もあいにく曇天でした。青空は植物写真の背景に最高なのですが仕方ありません。園内は紅葉・黄葉が徐々に広がり、また木の実も目立つようになり、秋の深まりを実感してきました。


 園内の木々の緑もだいぶ紅葉・黄葉が進んできました。これはカツラ(桂;カツラ科カツラ属)の大樹が立ち並んでいる空間ですが、ハート状の丸みを帯びた木の葉の黄色が目立つようになってきました。カツラは日本各地の街路樹や公園樹に利用されています。落葉は独特の甘い香りを呈しますので、近くにカツラの木があることにすく気づきます。


 ハゼノキ(櫨の木;ウルシ科ウルシ属)が橙色に美しく紅葉していましたが、よく見ると、紅葉の木枝から沢山の薄黒い房状の実が垂れ下がっています。この果実から木蝋が採れ、和蝋燭、坐薬や軟膏の基剤、ポマード、石鹸、クレヨンなどの原料として利用されています。また、樹皮や心材は黄櫨染という優しい感じの染料に用いられます。


 季節の花ツワブキ(石蕗;キク科ツワブキ属)を見つけました。 日陰の薄暗いところで鮮やかな黄色の花が突如出現します。ツヤツヤとした葉が特徴で、形状は蕗の葉に似ています。低地から山地の日陰や海岸に多く、日本庭園の石組みや木の根元などに好まれます。



 先月末から咲き出したサザンカの花が盛んに咲いてきました。童謡の「たき火」にも唱われているようにこの季節の風物詩で、民家の生け垣などにも用いられます。サザンカは種類が多く、上の赤花は根岸紅、下の白花は千代鶴の品種名が付いています。これ以外にも、雪山雪月花タイワンサザンカのサザンカの花が咲いていました。


 紅葉・黄葉も広がってきました。これは、ソメイヨシノ(染井吉野)です。春の桜の花葉桜を楽しんで、この時期は橙色に紅葉します。


 モミジバフウ(マンサク科フウ属)の黄葉。モミジバフウは、北米から中南米原産の落葉高木。葉の形がモミジに似ています。


 北アメリカ原産の落葉高木ヌマミズキ(沼水木;ヌマミズキ科ヌマミズキ属)が紅葉していました。ヌマミズキはイチョウメタセコイアヒッコリスズカケノキなどと共に、第三紀にわが国で繁栄し、その後日本列島から絶滅した植物の一つです。


 シナマンサク(支那満作;マンサク科マンサク属)の木の葉が陽光に透けて美しく輝いています。新春には黄色の花を咲せてくれます。


 ヒッコリ(クルミ科クルミ属)の黄葉も見事です。ヒッコリは北米に広く分布する広葉樹で、アメリカでは伝統的に燻製に使われています。


 この時期、木の実も多く見つかります。これはイイギリ(飯桐;イイギリ科イイギリ属)の赤い実です。大木の樹上に房状の実がいくつも垂れ下がっていました。ヒヨドリなどの小鳥の大好物です。


 ホンカイドウ(本海棠;バラ科リンゴ属)の実が熟し始めていました。この木は、夏の間すっぽりとつる性植物のクズ(葛)に覆われますが、大丈夫のようです。


 ヒマラヤズミ(バラ科ナシ亜科リンゴ属)に小さな赤い実が付いていました。ヒマラヤズミは中国南西部からインド北部(ヒマラヤ)にかけての山地に分布する落葉高木。初夏にリンゴやナシの花に似た白い花を咲かせます。


 ナンテン(南天;メギ科ナンテン属)の赤い実です。年明けまで赤い実を付け続けます。ナンテンは難を転ずる縁起のよい木と言われています。庭木によく用いられます。


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