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2014年3月

2014年3月22日 (土)

多くのスプリング・エフェメラルが自生する栃木の三毳山


 三連休の休日に久しぶりのドライブに出かけてきました。最近、花の百名山にも選定されている栃木県の三毳山(みかも山)がカタクリ・アズマイチゲ・ニリンソウなどの山野草の自生地であることを聞き及んで、早速みかも山公園へ出かけることにしました。東北自動車道の佐野藤岡ICを降りてすぐの所に標高約230mの小高い三毳山がそびえていて、みかも山公園はその三毳山と一体化した広大な公園です。



 群生する山野草との出会いに感激し、十分に三毳山の散策を楽しんだ後、まだ時間がありましたので、近くの足利フラワーパークにも立ち寄ってきました。車で20分程です。ここは初夏に咲き出す巨大な藤の花で有名ですが、この時期はチューリップや菜の花などの花々で美しく飾られていました。


【みかも山公園の風景】

 以下、野趣あふれるみかも山公園の様子を紹介します。

 公園内の林床地で小さな白い花の山野草が群生していました。陽光を浴びて枯れ葉の間から伸び出してきた春の妖精たち(スプリング・エフェメラル)です。スプリング・エフェメラルとは春先に花を咲かせ、落葉広葉樹林の若葉が広がる頃には地上部が枯れてなくなり、その後は翌春まで地中で地下茎等で過ごす早春植物のことです(→ 春の妖精たち)。これらの儚い野草たちと出会うといつも感動を覚えます。


 これらの小さな白い花に近づいてみるとスプリング・エフェメラルの一種のアズマイチゲ(東一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)でした。アズマイチゲは北海道、本州、四国、九州に分布し、山地や山麓の日当たりの良い場所に生育します。アジアでは樺太、朝鮮、ウスリー地方に分布。近縁のキクザキイチゲに似ていますが、浅く3葉に切れ込んだ葉の形が特徴となります。


 群生するアズマイチゲの花に混じって、近縁のキクサキイチゲ(菊咲一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)の白い花も見つけました。アズマイチゲとよく似ていますが、キクサキイチゲの葉は元気に上向いている感じで、ちょうど菊の葉のように切れ込みが鋭いのが特徴です。キクサキイチゲはキクザキイチリンソウ((菊咲一輪草)とも呼ばれます。



 スプリング・エフェメラルの代表格のカタクリ(ユリ科カタクリ属)の花も見つけました。カタクリの群生地ではまだ開花前でしたが、それでも随所にポツポツと咲いていました。
 赤紫色のカタクリの花は6枚の花びらが反り返っていて、まるで春の陽光の下で森の妖精たちが背中の羽根を羽ばたきながら遊んでいるように見えます。
 カタクリは古来から親しまれ、万葉集では「堅香子(かたかご)」の名で詠まれています。カタクリの鱗茎は澱粉を含み、片栗粉の原料になり、若葉は食用に供されます。


 早春に咲き出すフクジュソウ(福寿草;キンポウゲ科フクジュソウ科)の花もまだ咲いていました。。福寿草は、春の陽光の中でまぶしいような黄金色を放ちながら精一杯咲いています。 寄せ合って咲くので、ほのぼの家族のようです。フクジュソウもスプリング・エフェメラルの一種。


 公園内には遊歩道が整備されています。遊歩道はこのような平坦部から山の斜面まで縦横に張り巡らされています。


 遊歩道から木々を見上げると、サンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)の小さな黄金色の花が点々と木枝の至るところから吹き出していました。ハルコガネバナの別名があります。

【足利フラワーパークの風景】


 次の訪問地の足利フラワーパークです。園内はチューリップや菜の花、パンジーなどで美しく彩られていました。


 足利フラワーパークは初夏に見事に咲き誇る藤の花が有名で、見頃の連休の頃は大勢の来園者で賑わいます。これは園内最大の一株の藤の木です。枝が四方に大きく広がっている様子が分かります。満開時には圧巻の眺めになります。


 藤の花の代わりに紅白の梅の花が咲いていました。隣接する小山の斜面部分に多くの梅の木が植えられています。



 これ以外にも、園内にはクロッカスやスイセン(水仙)など色んな草花を楽しむことが出来ました。

 この日は日帰りのちょっとしたドライブでしたが、久々に自然を満喫して充実した一日でした。

…> 季節のスケッチ「26年3月栃木」


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2014年3月21日 (金)

春分の日は寒緋桜や早春桜が満開、野の花も賑やか


 今日の春分の日は北風が強くやや寒かったのですが、三連休の初日ともあって街中はまずまずの人出だったようです。私は2週間ぶりに小石川植物園を散策してきました。2週間前にはようやく開花したばかりだったカンザクラはすっかり散り終わっていましたが、その代わり寒緋桜や早春桜が満開になっていました。また、カタクリ、ハナニラなどの野の花も咲き出して園内が大いに賑やかになってきました。



 沖縄に自生するカンヒザクラ(寒緋桜)が、園内の柴田記念館の近くに生えていて、ちょうど満開になっていました。濃い紅色の鐘状の花が強烈な印象を与えます。ちょうど東日本大震災の直後に満開になった寒緋桜を見て、鎮魂花のように思えたのを思い出します。沖縄では年明け早々の1月下旬から2月中旬にかけて満開になるので元日桜ともいわれます。



 また古井戸の近くでは、小振りの早春桜があざやかなピンク色の小さな花を一斉にに咲かせ華やいだ雰囲気を醸し出していました。この早春桜は、富士山や箱根などの山地に分布する富士桜(マメザクラともいう)の園芸種です。


 早春桜に隣接した所のオオシマザクラは、楚々として落ち着いた白い花を付け始めました。伊豆大島などに多く自生するオオシマザクラは春に白色の花を多数つけ、野生種のヤマザクラの一種。花と葉を同時に付けるのがソメイヨシノと異なる。この時期に食する桜餅はこのサクラの若葉を塩漬けにしたものを使用しています。


 ツツジ園も華やかになってきました。ハヤトミツバツツジ(隼人三葉躑躅;ツツジ亜属ミツバツツジ節)が絹のようなふんわりとした赤紫色の花を咲かせ始めました。ハヤトミツバツツジは薩摩地方を中心に分布。


 あまり見かけませんがこれもツツジ科の仲間です。中国原産のホンコンドウダン(香港満天星;ツツジ科ドウダンツツジ属)の花が咲いていました。やや大きめで蝋細工のような花が印象的です。中国では旧正月に咲くことから、ニューイヤー・フラワーとして人気があるそううです。


 3月になると待ちかねたかのようにいろんな花が開花します。これはトサミズキ(土佐水木;マンサク科トサミズキ属)です。無数の黄緑っぽい花が、一斉に枝から吹き出すように咲き出してきました。トサミズキは高知県原産で、蛇紋岩地帯や石灰岩地帯などに生育する落葉低木です。



 トサミズキと同属のシナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)もあざやかに開花しました。周りの空間をシナミズキの黄色の花が埋め尽くしているようです。トサミズキもシナミズキも花の形がよく似ています。



 梅林に向かうと、紅白のウメの花を黄金色のサンシュユの花のコラボレーションの様子が目に入ってきました。近づいてみると、サンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)が満開になりました。小さな黄金色の花が点々と木枝の至るところから吹き出しています。木全体が黄金色に輝くことからハルコガネバナとも呼ばれます。


 野の花も賑やかになってきました。春の野の花の代表格はカタクリ(片栗;ユリ科カタクリ属)です。恐る恐るカタクリの群生地に近づいてみると、可憐な花が咲き出しているのを見つけました。カタクリは、スプリング・エフェメラル(春の妖精)の仲間で、しばらく経つと地表から姿を消し、来年のこの時期まで鱗茎の状態で地中暮らしになります。花は6枚の花びらが反り返っていて、まるで春の陽光の下で森の妖精たちが背中の羽根を羽ばたきながら遊んでいるように見えます。


 ハナニラ(花韮;ユリ科イフェイオン属)の清楚な白い花も咲き始めました。ハナニラの花の形はアマナに似ていることからセイヨウアマナとも呼ばれます。これから園内の各所に咲き広がります。


 コスミレ(小菫;スミレ科スミレ属)の薄紫色の可憐な花を園内のあちこちに見かけるようになりました。コスミレは全国各地に自生する多年草です。


 暖地に広く自生する一年草のトウダイグサ(トウダイグサ科トウダイグサ属)の独特な形の花も咲き始めました。先端に緑色の花序を形成しています。トウダイグサの名は、室内照明に用いた灯明をおく燈台に似ることから由来。周りの小さな青い花はオオイヌノフグリです。


 ミチタネツケバナ(道種漬花;アブラナ科タネツケバナ属)の野の花も多く見かけるようになりました。ヨーロッパから東アジアに分布する帰化植物。茎には葉がほとんど付かず、根生葉がロゼットをつくっています。

 昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるとおり、これからは本格的な陽気が到来するとのことです。外の散策にも絶好の季節になります。大自然の新鮮な息吹を大いに楽しむことにしましょう。

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2014年3月13日 (木)

春本番、ユキワリイチゲが本格的に咲き出してきました


 このところ厳しい寒さが続いていましたが、今週に入ってポカポカ陽気、春一番、春の嵐などようやく春本番の天気が見られるようになってきました。

 この前の日曜日(3月9日)に、小石川植物園を散策してきました。気温はまだ低かったのですが、啓蟄も過ぎ春の妖精(スプリング・エフェメラル)の仲間のユキワリイチゲが本格的に咲き出したりして、春めいた園内の様子が見られました。


 園内の古井戸の近くにはカンザクラ(寒桜;バラ科カンヒザクラ群)の高木があります。例年であれば早々と2月に咲き出すのですが、今年は寒さのせいで相当に開花が遅れました。この日は、ようやく1分~2分咲きといったところでした。


 花が少ない季節の冬の間から咲き始め、春遅くまで咲き続けるツバキ(椿)の花は日本原産の常緑樹で、花姿が美しく万葉集の頃から親しまれてきました。小石川植物園ではツバキ園にまとまって色んなツバキの花が植えられていますが、ツバキ園以外にもこのように散策途中のふとした所でもよく見かけます。


 メタセコイア林の近くにユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)の群生地があります。今年も啓蟄を過ぎた頃から、幾重にも重なった落ち葉の中から清楚で可憐な白い花が次々に顔を出してきました。アズマイチゲキクザキイチゲなどもユキワリイチゲと同じスプリング・エフェメラルの仲間です。アズマイチゲは北方系ですが、ユキワリイチゲは本州西部から九州に分布します。


 路傍にコゴメイヌノグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属 )の米粒のように小さな白い花が一面に見かけるようになりました。花の形はオオイヌノフグリと似ていますが、ずっと小振りの花です。コゴメイヌノグリは小石川植物園に研究用に持ち込まれたものが野生化したそうですので、他ではあまり見られないかも知れません。


 路傍の野の花の続きです。オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)も咲き出してきました。星くずのように可憐な青い小さな花が点々と広がってきます。また、ヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科オドリコソウ属)も隣接して咲いていました。


 梅林にも足を伸ばしてみました。梅林の中央部にサンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)の大木が立っています。紅白の梅の花と黄金色のサンシュユの花が満開になると、その見事なコラボレーションは見応えがあります。この日は、サンシュユの小さな黄金色の花がようやく咲き始めたところでした。見頃までもうしばらくの辛抱です。

 一方、この日もいろんな品種の梅の花が賑やかに咲いていました。珍しい黄梅の花も見頃でした。







 メタセコイア林の中に入って、空を見上げて撮った写真です。太陽の高度が少しずつ上がってきているのが分かります。


 最後に、わが家のパンジーの寄せ植えです。春の陽光を浴びて元気になってきたようです。

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2014年3月11日 (火)

3.11 東日本大震災から3年経ちました


 今年も3月11月が巡ってきました。堅実な東北の人々の生活を一瞬にして崩壊させ、1万8千人を超える膨大な犠牲者を出した東日本大震災が発生から3年を迎えました。各地で追悼行事が催され、列島が鎮魂の祈りに包まれた。未曾有の被害をもたらした大震災ですが、次第に記憶が薄れ、普段の生活では思い出すことが少なくなりましたが、3月11日が近づきマスコミ・マスメディアの報道が増加するにつれ、あの時のすさまじい災害の光景が脳裏にフラッシュバックしてきます。
<甚大な被害状況>
 ブログ記事(2012.3.11)からの再掲


津波が押し寄せる仙台空港(海上保安庁資料)


破壊された仙台空港(気象庁資料)


がれきと化した大船渡市(気象庁資料)
 私は直接的な被害は無かったのですが、それでも当日たまたま筑波にいて大地震に遭遇し、入っていた建物が何回も激しい揺れに襲われたこと、東京に戻る交通手段が喪失しあっという間に帰宅難民と化してしまったこと、現実とは思えない悪夢のような光景がテレビから繰り返し放映されていたこと等、信じがたい体験がまじまじと思い起こされます。
  → 東北関東大震災すさまじい被害をもたらす (2011.3.14)

 あれから3年経って、色んな見方がありますが、復旧・復興は確実に進んでいるように思えます。港湾や鉄道などの公共インフラはほぼ復旧し、瓦礫と津波堆積物の処理も93%完了とのこと。一応、本格復興に向けた一里塚が築かれたといったところでしょうか。


(復興庁資料より)

 もちろん、まだ26万人もの避難生活をしている人たちの生活再建、複雑な様相を呈している原発問題の解決など、まだまだ多くの課題が残っているのも事実です。わが国の英知を結集し総力を挙げることにより復興を加速させ、早々に本格復興が実感できる日が来るものと信じています。


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