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2014年4月

2014年4月27日 (日)

GWの小石川植物園、新緑の下で百花繚乱


 好天に恵まれて今年のGW(ゴールデンウィーク)が始まりました。どこの行楽地に行こうかとあれこれ迷いましたが、疲れてもいましたので、結局すぐ近くの小石川植物園に行ってきました。

 小石川植物園へはソメイヨシノが満開だった4月初旬以来でしたが、園内の風景は大きく変わっていて、新緑の下で百花繚乱の美しい世界が広がっていました。


 植物園の丘上部のツツジ園では、いろんな種類のツツジが咲き競い鮮やかな彩りを見せています。後方の巨木のクスノキは常緑樹ですが、ちょうど新葉への入れ替え時期にあたっています。


 園入口近くのメタセコイア林。長く冬木立が続いていましたが、いつの間にか新緑で覆われてきました。やはり季節は巡っています。


 メタセコイア林から少し奥に入っていくと、ヤマモミジや山桜に囲まれた池がありますが、鮮やかな新緑に覆われていました。池面も緑一色に染まっています。


 落葉高木のハンカチノキ(ミズキ科ハンカチノキ属)の樹を見上げると、無数の白いハンカチのような花(実は葉が変形した苞)が春風の中でヒラヒラと舞っていました。たくさんの白鳩が飛び出そうとするようにも見えることから、海外では Dove tree (鳩の木)といわれます。


 中国、台湾、フィリピンに多く分布するオオカナメモチ(バラ科カナメモチ属)の大木。盛んに白い花を咲かせていて、まるで樹木に淡雪が積もっているかのようです。


 ヤマツツジ、オオヤマツツジ、キリシマツツジ、リュウキュウツツジ、オンツツジなど色んな種類のツツジ(躑躅)が植えられていますが、やはりこの季節に咲くツツジが見応えがあります。この真っ赤な花は日の出霧島という園芸種(キリシマツツジ)です。


 石垣島や西表島に自生するセイシカ(聖紫花;ツツジ属セイシカ亜属)が満開になっていました。聖紫花という神秘的な語感の和名は、 山奥の渓流沿いという秘境に咲く花のイメージに似合います。


 ツツジの仲間のシャクナゲ(石楠花;ツツジ属無鱗片シャクナゲ亜属)の花も盛んに咲き出しました。シャクナゲは日本全土の亜高山帯や周辺の渓谷に自生します。


 紫色や白色のフジ(藤;マメ科)の花も満開になってきました。まるでブドウの房のように見えます。この紫色のフジには八房という名がついています。


 わが家の庭先でもツツジやシャクナゲの花が咲き出してきました。ボリュームがあって、庭先を賑やかにしてくれます。



 園内は木々の花のみならず、いろんな野の花が咲き出しています。この時期、随所にオオアマナ(大甘菜;ユリ科オオアマナ属)の星型の白い花が広がっていて、林床が白いじゅうたんのようになっていました。オオアマナに交じって黄色のタンポポの花がアクセントになっています。


 ニュートンのリンゴの木の近くの草むらがシャガ(著莪;アヤメ科アヤメ属)の花の群生地になっています。白い花に交じった黄と青の模様は何とも幻想的です。シャガは一日花ですので、次々に咲き出してきます。


 山野の林床に群生する多年草のヤマブキソウ(山吹草;ケシ科ヤマブキソウ属)が咲き始めました。鮮やかなヤマブキ色の花です。園内のカタクリ自生地の所が群生地になっています。


 全国に分布する多年草のカキドオシ(垣通し;シソ科カキドオシ属)の小さな紫色の花を見つけました。隣接地から垣根を通して進入してくることからこの名が由来。


 わが家の庭でタツナミソウ(立浪草;シソ科タツナミソウ属)を見つけました。青紫の花が同じ方向に並んだ花穂の姿が打ち寄せる波頭に似ていることから、この名が由来。葉先はぎざぎざしていますが、全体として葉の形が丸みを帯びてハート状です。

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2014年4月 6日 (日)

箱根湿生花園で新たなスプリング・エフェメラルと出会う


 4月5日~6日の週末、箱根に出かけた折りに仙石原にある箱根湿生花園を訪れてきました。これまで湿生花園は何回か訪れていますが、この時期は2度目で4年ぶりになります。園内は群生するミズバショウをはじめ色んな山野草が咲いていましたが、前回見過ごしてしまった幾つかのスプリング・エフェメラルと出会うことが出来たのは大きな収穫でした。また、箱根からの帰途は小田原に立ち寄り、サクラが満開の小田原城を眺め、そして本場の蒲鉾や干物をお土産に買い求め帰路に着きました。

【箱根湿生花園】



 湿生花園内は季節毎に色んな山野草が咲き、いつもでも楽しめるようになっています。4月上旬のこの時期は湿地に群生するミズバショウ(水芭蕉;サトイモ科ミズバショウ属)が見頃になっています。ミズバショウは雪の多い日本海側や高山に分布し、雪の少ない箱根には自生しません。ミズバショウの近縁種のザゼンソウ(座禅草;サトイモ科ザゼンソウ属)も何株か見かけました。


 ミズバショウの群生地で、所々に鮮やかな黄金色のエゾノリュウキンカ(蝦夷立金花;キンポウゲ科リュウキンカ属)を見かけました。本州北部や北海道などに分布する多年草で、茎は直立しやや大きめの花を多数咲かせます。また、谷川に群生し春の柔らかい葉を食するのでヤチブキとも呼ばれます。


 園内では山野草だけでなく、樹木の花々も咲いています。これは玄界灘近くの山地に多い落葉低木のゲンカイツツジ(玄海躑躅;ツツジ科ツツジ属)。園内で最初に咲くツツジです。この日はゲンカイツツジ以外にも、シデコブシマメザクラミツマタなどが開花していました。


 いつ来ても湿生花園は山野草の宝庫になっていますが、特に春のこの時期は一斉に花が咲き始め、生命の息吹を感じることができます。これはカタクリ(片栗;ユリ科カタクリ属)の花。6枚の花びらが反り返っていて、まるで春の陽光の下で森の妖精たちが背中の羽根を羽ばたきながら遊んでいるように見えます。

 春先に開花し夏まで葉をつけると、あとは落葉広葉樹林の林床などの地中で過ごす一連の野の花を総称してスプリング・エフェメラル Spring Ephemeral と呼びますが、カタクリは典型的なスプリング・エフェメラルです。春先に花を咲かせた後、夏までの間に光合成を行って地下の鱗茎や種子に栄養分を蓄え、その後は春まで地中の地下茎や球根の姿で過ごすというライフサイクルを持ちます。


 白色や薄紫色の一輪の花はキクザキイチゲ(菊咲一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)です。キクに似た花を一輪つけることからこの名が由来し、キクザキイチリンソウとも呼ばれます。本州近畿地方以北から北海道に分布し、落葉広葉樹林の林床などに生育します。キクザキイチゲもスプリング・エフェメラルの一種。


 ミスミソウ(三角草;キンポウゲ科ミスミソウ属)。雪の下でも常緑であることからユキワリソウ(雪割草)とも呼ばれます。本州の中部以西の山間地に多く生育し、葉は常緑で三角形に近く三つに分かれています。


 珍しいヒトリシズカ(一人静;センリョウ科チャラン属)の花を見つけました。茎の先に1本の穂状花序を出し、ブラシ状の小さな白い花をつけて群生していました。花穂を2本以上出すのが近縁種のフタリシズカになります。ヒトリシズカは北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林内、林縁に自生します。静御前の舞う姿を彷彿させることからこの名が付いています。


 ショウジョウバカマ(猩々袴;ユリ科ショウジョウバカマ属)。北海道から九州までの、やや湿った場所に分布します。面白い名前が付いていますが、赤い花が中国の伝説上の動物のこ猩々(ショウジョウ)になぞらえ、根生葉の重なりが袴(ハカマ)に似ていることから由来するそうです。ショウジョウバカマもスプリング・エフェメラルの一種とされています。


 イワウチワ(岩団扇;イワウメ科イワウチワ属)が岩場に密生していました。日本の固有種で、本州の中国地方以北の山地帯の林内や林縁に分布します。岩場に生え、葉の形状が団扇(ウチワ)に似ていることから和名が由来。


 エゾエンゴサク(蝦夷延胡索;ケシ科キケマン属)を初めて観察しました。近縁種のムラサキケマン(紫華鬘)よりやや小振りです。エゾエンゴサクは北海道、本州北部の山地に分布する多年草で、ムラサキケマンと同様にスプリング・エフェメラルの一種。蝦夷に生え、地中の塊茎が漢方薬の「延胡索」に似ていることから和名が由来。


 コシノコバイモ(越の小貝母;ユリ科コバイモ属)の可憐な花を見つけました。コバイモの仲間は生息地の名前が付くことが多く、コシノは越後地方の意味。コバイモの仲間は、草むらに普段に見かけるバイモよりもずっと小柄でスプリング・エフェメラルの一種です。コバイモには今回初めて出会いました。


 やはりスプリング・エフェメラルの一種の多年草キバナノアマナ(黄花の甘菜;ユリ科キバナノアマナ属)が黄色の花を咲かせていました。地下に鱗茎(球根)があり、早春に葉と同時に花茎を出します。国内では北海道、本州中部以北に分布し、日のあたる草むらや田畑の土手、林の縁などに生育します。キバナノアマナも初めての出会いです。


 シラネアオイ(白根葵;キンポウゲ科シラネアオイ属)。日本固有種の1属1種で、深山に生育する山野草です。和名は、日光白根山に多く、花がタチアオイに似ることから付きました。山芙蓉(やまふよう)や春芙蓉(はるふよう)の別名があります。花の正面から撮った写真がピンぼけで横からの写真になってしまいました。


 北米原産のトキワナズナ(常盤薺;アカネ科フーストニア属)の小さな4弁花が密生して咲いていました。わが国には明治時代に渡来し、野生化しているものもあるようです。名前は常緑のナズナということになりますが、花の形状はナズナとは全然異なります。


 湿地帯の畔でスギナ(杉菜;トクサ科トクサ属)の胞子体であるツクシ(土筆)を見つけました。よく見ると園内の随所にニョキニョキと立ち並んでいるのですが、周りの土や枯れ草と色が似ているので注意しないと見過ごしてしまいます。

 これ以外にも、園内には色んな春の山野草が咲いており、この日は時間を忘れて歩き回りました。

【小田原城】


  翌日は箱根から東京へ戻るわけですが、小田原城がサクラで満開なことを聞きつけ、途中小田原に立ち寄ってきました。あいにくと雨模様でしたが、それでも花見客で賑わっていました。小田原城は昨年末に訪れたばかりですが、今回は年末とは違った素晴らしい春爛漫の趣を楽しんできました。

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2014年4月 4日 (金)

4月初旬、小石川植物園はサクラの花が新緑に染まる


 ちょうど4月1日に満開になったソメイヨシノですが、その後の雨風などで空に舞う花びらの数が次第に多くなってきます。そこで、後悔しないようにと平日に休暇を取って小石川植物園のサクラを見に行くことにしました。4月初旬のこの日はあいにく午前中が雨模様で半ば諦めかけていたのですが、昼過ぎに晴れ間が見えてきたので、急いで出かけてきました。

 園内は、やや風が強かったのですが、まあまあの日和りで、まだかなり残っているソメイヨシノの花が新緑に染まったような野趣あふれる春の風景を充分に堪能してきました。


 園入口から入って正面に上った所に、ヤマザクラ(山桜)の大樹があります。盛んに強風にあおられていました。


 園入口付近ではサクラの木々の裏側にメタセコイア林があります。メタセコイアそのものはまだ冬木立のままですが、真っ黄色のチョウセンレンギョウや木々に吹き出してきた新緑が目につきました。


 花がだいぶ残っているソメイヨシノの桜並木ですが、中に入って見ると、地面がサクラの花びらで覆われていました。


 園内に多くのソメイヨシノの木がありますが、このソメイヨシノの樹形の美しさは見事です。




 ソメイヨシノは、掛け合わせによって色んな品種が作られています。上段の2枚は帝吉野、中段は天城吉野と染井匂、下段は昭和桜と水玉桜になります。



 ソメイヨシノ以外のサクラの花も盛んに咲いていました。上段の2枚はヤマザクラ、下段はサトザクラの雨宿とサトザクラの太白になります。


 チョウジザクラ(丁字桜;別名メジロザクア)という珍しいサクラの花も見つけました。花を横から見ると丁字や丁子(クローブ)のように見えることが名の由来とされています。目立たない地味な花で、危うく通り過ぎてしまうところでした。
 そもそもサクラの野生種はエドヒガン群(ソメイヨシノ など)、ヤマザクラ群、 マメザクラ群、サトザクラ群、カンヒザクラ群、 チョウジザクラ群に分かれています。チョウジザクラ群に出会ったのは今日が初めてでした。大感激!



 長く冬木立の状態だったイロハモミジの並木径では、新緑が吹き出してきました。しばらく経つと、たちまち新緑のトンネルになってしまいます。新緑の枝先をよく見ると小さな花が付いています。


 ハナズオウ(花蘇芳;マメ科ハナズオウ属)の紫の花が勢いよく咲いていまました。青空に似合います。ハナズオウの花は幹や枝から直接吹き出しているかのようにビッシリと密生しています。このアト、枝の先から若葉が出てきます。


 ウンナンオウバイ(雲南黄梅;モクセイ科ソケイ属)の鮮やかな黄色の花が連綿と連なって咲き始めました。ウンナンオウバイは茎が根元から多数分枝し上部で枝垂れます。


 ハナダイコン(花大根;アブラナ科ハナダイコン属)の紫色の花が園内の草むらのあちこちに盛んに咲いています。ハナダイコンは中国原産で、江戸時代に渡来。生命力が強いため野生化したと言われています。


 スプリング・エフェメラルの仲間のどに生える多年草のニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)が群がって咲き始めました。小さく何気なく咲いている白い花がひとつの茎に通常2輪咲くことからこの名がついています。山麓の林の縁や林の中、土手などに生える多年草です。


 全国の木陰地に生育する野の花ムラサキケマン(紫華鬘;ケシ科キケマン属)の花も見かけました。全草に毒性があります。華鬘というのは仏殿の欄間などの装飾具のことです。ムラサキケマンもスプリング・エフェメラルの仲間です。


 冬木立に覆われていた園内の池の畔の風景も、シダレヤナギが新緑に覆われてきて春の趣が豊かになってきました。

 この日は、木々の花と新緑が調和した植物園の春の風景を堪能した一日で、思い切って休みを取った甲斐がありました。



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2014年4月 1日 (火)

東京都心では4月1日にちょうどソメイヨシノが満開


 いよいよ4月に入り、新年度が始まりました。例年この時期は卒業式や入社式のニュースで賑わうのですが、今年は消費増税実施(5%→8%)に伴ってひと騒動がありました。増税実施日(4月1日)を目前にした連日の消費者の買いだめの様子はすさまじいものでした。トイレットペーパー等の日用品の3%分など僅かなものですが、人の心理は面白いもので、われもわれもとつい買い込んでしまいます。今後は、経済全体としてこの反動による消費落ち込みをいかにして乗り越えるかが大きな課題になります。

 さて、下界の喧噪をよそに、東京都心では4月1日にソメイヨシノの桜の花がちょうど満開になりました。ただ、この日は平日でしたので、早朝わが家のベランダから小石川植物園の桜並木を眺め、昼休みに勤務先の秋葉原近辺をぶらぶらして桜の写真を撮ってきました。



 わが家の3階のベランダから小石川植物園のソメイヨシノの桜並木が望めます。早朝なのでやや暗めですが、ソメイヨシノの見事に満開の様子が分かります。満開の桜の木は、無数の桜花で相当に膨らんで見えます。植物園内には、ソメイヨシノ以外にもいろんな桜の花が咲いています。


 満開は過ぎてしまいましたが、手前の塀沿いに咲くハナモモです。ハナモモの色鮮やかなピンク色の花は、塀沿いの散歩者を楽しませてくれます。


 わが家の花壇も桜に負けじと賑やかになってきました。奥の方のハナカイドウ(花海棠;バラ科リンゴ属)がボチボチと開花しました。パンジーの寄せ植えも元気です。




 この日、昼休みの時間を利用して秋葉原周辺を散歩してきました。決して桜の木は多くないのですが、それでも街角のあちこちで満開のソメイヨシノを見かけました。

 ソメイヨシノの桜の花を見ると、まさにこの世の春といった幸せな気持ちになります。そして、消費増税などはどうでもいい気分になってしまいます。今週の週末までは何とか花が持ってほしいものです。


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