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2014年10月

2014年10月26日 (日)

10月中旬の秋葉原から隅田川、昼時の散歩

 10月中旬は、暑くもなく寒くもなく散歩には格好の時節です。昼の休憩時間に、足の向くままオフィス周辺を散策しています。


 健康増進のためということで、10月中旬の天気がいい昼時にやや遠くまで足を伸ばしてみました。オフィスのある秋葉原から駆け足で歩いてみると、浅草橋を過ぎて約20分ほどで隅田川の川辺(隅田川テラス)までたどり着きました。ちょうど台風通過後で抜けるような秋晴れの下、スカイツリーの雄姿がくっりりと浮き出ていました。


 隅田川の両岸は昭和60年からスーパー堤防等整備事業の一環として整備が進められていて、治水上の高水敷にあたる部分がテラス化され、「隅田川テラス」を呼ばれています。本来は治水目的ですが、舗装や緑化が施されることによって平時には憩いの場、散策路など、公園としての役割が与えられています。


 スカイツリーの反対側(川の下流方面)を見やると、ちょうど総武線の黄色の電車が隅田川を渡っていました。この日は見かけませんでしたが、隅田川には遊覧船も兼ねた水上バスが往来しています。


 川辺のテラスには、所々に広重の浮世絵が石版の中に置かれています。昔の隅田川周辺の風景が描かれていて、今昔の対比を楽しむことができます。


 テラス付近の大きな建物の植え込みを見やると、キンモクセイ(金木犀)の大樹が芳香を漂わせながら黄金色に輝いていました。ちょうどこの2~3週間が金木犀の開花時期になります。


 これはオフィスの直ぐ近くにある和泉橋から美倉橋方面への眺望です。神田川はこの先、隅田川に流れ込みます。この神田川の両岸に遊歩道を整備すると格好の観光スポットになると思うのですが。


 和泉橋は、仲秋の名月を観る隠れたスポットになっています。上の写真は今年9月の満月時の写真ですが、先日の皆既月食の時も大勢の人が、和泉橋に集まっていました。


 和泉橋は昭和通り沿いにあります。和泉橋からみた秋葉原駅の昭和通り口方面の眺めです。四六時中、人通りが絶えません。


 この近辺の街角で、たわわに実ったピラカンサの樹を見かけました。この真っ赤なピラカンサといい、黄金色のキンモクセイといい、秋の季節を実感します。

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2014年10月13日 (月)

10月の小石川植物園、黄色のヒガンバナを見つける


 10月に入って、週末毎に台風18号、19号と次々に大型台風が日本に襲来しました。さらには、その前の9月最後の週末は御嶽山の水蒸気噴火がありました。本来であれば暑くもなく寒くもなく絶好の行楽シーズンのはずですが、散々な状況です。この「大荒れの気象」はたまたまの一過性のものであって欲しいのですが、地球規模の気候変動の一環なのかも知れません。大いに気になるところです。

 さて、台風19号の襲来を翌日に控えた10/12(日)の東京は、曇天ながらもまだ穏やかな天気でしたので、急いで小石川植物園を回ってきました。

 園内の様子ですが、ショウキヒガンバナ(黄色のヒガンバナ)との初出会いがありましたし、晩秋の風物詩のサザンカの花が数輪咲き始めているのを見つけました。これ以外にも、先月から咲き続ける赤白のシュウメイギクや、シオン、ソメイヨシノ、セイタカアワダチソウなどの多くのキク科の花々を見かけました。




 形状はヒガンバナとそっくりですが、黄色の花を付けたショウキズイセン(鍾馗水仙;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)がヒガンバナより約1ヶ月遅れで咲いていました。何度も植物園に通っていますが、初めて見ました。ヒガンバナが群生する草むらの片隅に生えていましたので、近年ここに植え付けられたのかも知れません。

 ショウキズイセンは、ショウキランともいい、四国から沖縄などの山野に分布します。昔は沖縄の野山に沢山咲いていたそうです。名前のショウキは、立派な髭を生やし冠をつけた鍾馗様(中国の道教系の神様)のことです。

 黄色のショウキズイセンが加わり、ヒガンバナ科ヒガンバナ属に属する「ヒガンバナの仲間」がまた増えました。次のように赤、白、ピンク、橙、黄といったカラフルなコレクションになりました。

真紅に燃えるようなヒガンバナは9月の彼岸の頃に一斉に咲き出します。アゲハにとってヒガンバナの蜜が大好物なようで、舞いながら花から花へと次々に巡り回っていきます。(2013年9月)

ヒガンバナは赤い花が大多数ですが、白い花も少し咲いています。シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)ともいわれます。(2013年9月)

ナツズイセン(夏水仙)は淡桃色の花を付けます。林地の暗い茂みの中で8月頃に見かけます。(2012年8月)

橙色のキツネノカミソリ(狐の剃刀)の花は、やはりの林地の涼しい所で8月頃に見かけます。面白い和名がですが、春先の伸びた葉をキツネの剃刀にたとえ、この名が付いたとのことです。(2012年8月)

 翌日台風が接近するということですが、この日はまだ大丈夫。暑くもなく寒くもなく程良い天気で、桜並木の下では家族連れが敷物を広げていました。


 ツバキ園を覗いてみたら、やはり10月です。白いサザンカ(山茶花)の花が咲き出していました。秋冬の花の少ない景色の中で赤や白のサザンカの花は貴重です。サザンカはこの季節の風物詩で、歌にもよく登場します。小学唱歌「さざんかさざんか咲いた道 たき火だたき火だ落ち葉たき」や、 演歌「赤く咲いても冬の花 咲いて寂しい山茶花の宿」などの歌はポピュラーです。これからどんどん咲き出してきます。



 先月咲き始めたシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が盛んになってきました。風にたなびく白花は可憐な野の花という趣があります。シュウメイギクの名前からはキク科のように思えますが、実はキンポウゲ科の植物です。
 一方、赤紫色の八重咲きの花は立派な勲章のような形状をしています。京都北山の貴船に自生していることから貴船菊の別名があります。


 ここからは正真正銘のキク科の花々が続きます。薄い紫色の花がゆらゆらと優雅に風にたなびいているのはシオン(紫苑;キク科シオン属)の花です。古い時代に薬草として渡来したが、花が美しいので薬草より観賞用として栽培が盛んになったとのことです。


 静かな佇まいのカントウヨメナ(関東嫁菜;キク科ヨメナ属)の花を園内の随所で見かけるようにました。カントウヨメナはいわゆる野菊の一種です。木の根元でひっそりと群れて咲いていました。


 背の高いセイタカアワダチソウ(背高泡立草;キク科アキノキリンソウ属)を園内の草むらなどの各所に見かけました。スクッと立った枝先に形状のいい黄色の花穂を付けます。北米原産の帰化植物で各地の河原や空き地などに群生します。


 風になびくススキ(薄;イネ科ススキ属)の穂が秋の陽射しを受けゆらゆらと輝いていました。典型的な秋の風景です。ススキは秋の七草の一つとして古くから親しまれ、全国津々浦々に見かけます。


 先月細かい無数の黄色の花が地上に降り注いでいたフクロミモクゲンジ(袋実木欒;ムクロジ科モクゲンジ属)の大樹を見上げると、今度は沢山のベージュ色の花が咲いているように見えました。実は、色づいた花のように見えるのは黒い実の果実が収まった袋です。この大樹は姿・形を変えて色々と楽しませてくれます。

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2014年10月 8日 (水)

日本人研究者3人(赤崎、本間、中村)がノーベル物理学賞を受賞


 今年のノーベル物理学賞受賞者に青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇・名城大教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の3人が選ばれました。


(左から赤崎勇、天野浩、中村修二の各氏)


 今回の受賞理由は青色発光ダイオード(LED)の開発ということですが、約20年前に開発されて以来、応用製品が広く行きわたるようになってきて、現在私たちの身の回りで、信号機、LED電球、ブルーレイDiscなどあまりにも日常的に青色発光ダイオードが使われています。

 こんな状況の中でノーベル賞受賞のニュースを目にした時に、ケチをつける気持ちは毛頭無いのですが、何か今さらといった驚いた感じがありました。しかしながら、最近のノーベル賞は研究成果の実用化面が重視されるようになり、どれだけ人類の福祉向上に寄与したがか勘案されると聞き、それならばぴったりの受賞かと思い直しました。

 いずれにしても大変明るいニュースです。私たち技術開発の世界に身を置くものにとっては、特に朗報です。将来ののノーベル賞を目指す多くの若い研究者・技術者たちの大きな励みになります。受賞の3名の先生方、本当におめでとうございます。

 ところで、日本人のノーベル賞受賞者 はこれで22名となりました(内訳は、物理学賞10名、化学賞7名、医学生理学賞2名、文学賞2名、平和賞1名)。経済発展が著しいお隣の中国は文学賞1名のみ、韓国はいまだ受賞者なしという状況です。わが国はダントツに誇らしい技術力を有しており、この力を有効かつ戦略的に活用して今後のわが国の国際競争力強化、国際貢献の展開に繋げていくようにすることが肝要かと思います。

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