« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

2015年5月

2015年5月17日 (日)

5月中旬の都心の風景、忠犬ハチ公と主人の感動の再会


 緑が美しい5月中旬の頃、晴れ上がっても暑さがそれほど厳しくないので、散策にいいい季節です。ということで、都心をブラブラしています。根津神社、東大本郷構内はウォーキングで回って、ランチを楽しんで大体3時間コースです。また、別の日には千鳥ヶ淵付近をブラブラしてきましたが、さすがに徒歩では無理な距離なので、近くに駐車してそこから散策になります。

(根津神社)

 この日は、自宅から徒歩でまず根津神社に向かいました。徒歩15分ほどの適度な距離にあります。根津神社は今から約1900年の昔、日本武尊(やまとたけるのみこと)が千駄木の地に創祀したと伝えられる古社。将軍徳川綱吉が現在の社殿を奉建し、千駄木の旧社地より遷座したものです。この日も大勢の人が訪れていました。


 境内はツツジの名所として知られていますが、残念ながら見頃が過ぎ、ツツジ祭りも終了していました。

(東京大学本郷キャンパス)

 東京大学本郷キャンパスは根津神社の近くです。正門からまっすぐ進んだところにそびえ立つ安田講堂。両脇にはクスノキが見事に造作されています。


 農学部構内に「上野英三郎博士とハチ公の像」が建立されていました。ハチ公没後80年にあたる本年の3月8日にこの像の除幕式が行われました。90年ぶりに再会したハチ公と上野博士(東京帝国大学農学部教授)の姿は胸を打つものがあります。


  工学部構内の一角に生えているキリ(桐)の木に青紫色の花が盛んに咲いていました。桐の花を図案化した桐紋は日本国の紋章となっています。

(千鳥ヶ淵)

 別の日に桜の名所の千鳥ヶ淵に行ってきました。静寂で緑美しい眺望です。4月初旬の頃、両岸にソメイヨシノが満開になる景色は壮観で、大勢の人で賑わいます。



 千鳥ケ淵戦没者墓苑。第二次世界大戦の戦没者の遺骨のうち、遺族に引き渡すことができなかった遺骨が安置されています。環境省が所管する墓地公園となっています。面積1.6ヘクタールの苑内には、樹木が鬱蒼と茂り、厳かな雰囲気を醸し出しています。


 墓苑に咲く木々の花も、しっとりと落ち着いた感じになっています。これはセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の木。白い小さな花が密集して枝に付いていました。遠くから見ると、薄い雲に覆われたように見えます。センダンの冬木立には、小さなうすい黄色の実がまるで丸い団子のように枝に付くようになります。


  墓苑の生け垣にシロバナブラシノキの白い花が咲いていました。ブラシノキ(フトモモ科ブラシノキ属)はオーストラリア原産の常緑小高木。花は赤花が多いのですが、白花もあります。花序全体がブラシのように見えます。

 来月になると梅雨入りしますが、ハナショウブやアジサイが見頃になります。有り難いことに自然は四季折々に楽しませてくれます。

 …>季節のスケッチ(27年5月)


| | コメント (0)

2015年5月10日 (日)

5月上旬の都心の風景、初めてユリノキの大樹に花を見つける


 大型連休後の晴れ上がった週末、しばらくぶりに小石川植物園を訪れてきました。サクラ、ツツジと続いた華やかな時節が過ぎ、園内は美しい万緑が広がり、いろんな花々が落ち着いた雰囲気の中に咲いていました。この日の一番の収穫は、ユリノキの花を初めて見つけたことでした。
 以下、5月上旬の園内の風景を紹介します。


 日本庭園の周りの風景です。カルミアの花が旧東京医学校の赤い建物の前に咲いていました。キリシマツツジ、ヤマツツジなどの普通のツツジの花々は咲き終わり、今は北米・キューバ原産のカルミア(ツツジ科カルミア属)が花盛りで、あちこちで見かけます。カルミアは、コンペイトウのような小さな花が塊集して咲いています。


 園内の林間地のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の大樹がそびえていて、この時季は美しい緑衣をまとっています。このユリノキは明治の初めの頃に米国からもらい受けた種子を育てたものです。明治23年、大正天皇が皇太子のときに来園した時に、この木を見てユリノキと命名したといわれています。


 この木を見上げてみると、何とユリノキの花が咲いていました。嬉しさがこみ上げてきました。長年植物園に通っていますが、ユリノキの花を見たのは初めてです。あまりの巨木で、かなりの高所に咲いているので今まで気がつかずに通り過ぎていたと思います。花の形は、百合の花というよりもチューリップに似ています。ユリノキが冬木立になると、花の残滓が目立つようになります。


 ユリノキの近縁で、園内の別の場所に植えられているシナユリノキの高木にも、やはり花が咲いていました。「ユリノキの花の発見」はこの日一番の収穫でした。


 ヤマボウシ(山法師;ミズキ科ミズキ属)の樹上に白い花が咲いていました。ヤマボウシはハナミズキとよく似ていますが、ヤマボウシが少し野性的な感じです。


 新緑のイロハモミジの枝中をよく見ると、が終わり、薄紅色のプロペラ型をした翼果(果皮の一部が平らな翼状に発達した果実)が付いていました。


 ハグマノキ(白熊の木;ウルシ科ハグマノキ属)。林の中でうす紅く煙っているように、霞がかかっているように見えていました。この「紅煙」の正体は、結実しない花柄が糸状に伸びて、綿菓子のように枝先を被っているものです。


 この時期、○○ウツギといったように、「ウツギ」の名前を有する木々の花々が盛んに咲いています(植物の分類の整理は → ブログ記事)。
 この日園内では次のような○○ウツギの花を見つけました。

 これはシロバナヤエウツギ(白花八重空木;ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木)です。わが国原産のウツギの変種で、山野に自生し、高さは2メートルほどになります。盛んにアブが蜜を吸っていました。


 タニウツギ(谷空木;スイカズラ科タニウツギ属)。ピンクの花が密生して咲いていました。タニウツギは山野に自生する落葉低木で、特に谷間に多く生息します。


 アマギベニウツギ(天城紅空木; スイカズラ科タニウツギ属)。 ハコネウツギと ニシキウツギの交雑種で、伊豆半島だけに生育します。 タニウツギとは同属でよく似ています。


 ニシキウツギ(二色空木)。これもスイカズラ科タニウツギ属の落葉低木です。和名は、花の色が初めの淡黄白色から紅色に変わることに由来。 丹沢や箱根の山地全域に広く分布しています。


 コゴメウツギ(小米空木;バラ科コゴメウツギ属)。名前のとおり小さな白い花で、花の形がウツギに似ています。カナウツギが同じコゴメウツギ属の仲間。


 ドクウツギ(毒空木;ドクウツギ科ドクウツギ属)。名前から想像できるように有毒で、アルカロイドの痙攣毒を有します。トリカブト、ドクゼリと並んで日本三大有毒植物に挙げられているほど毒性が強い。

 これ以外にも、いろんな花々が咲いていました。

 これはナツロウバイ(夏蝋梅;ロウバイ科ナツロウバイ属)。初夏に咲く蝋梅の花ということですが、新春に咲くロウバイソシンロウバイの花とはあまり似ているとは思えません。ナツロウバイの原産地は中国の浙江省で、山岳地帯に生育します。


 氷河期の生き残りといわれるハナヒョウタンボク(花瓢箪木;スイカズラ科スイカズラ属)が花を付けていました。秋に透き通ったような二つが繋がった赤い珠玉の実を付けます。


 ギョリュウバイ(檉柳梅;フトモモ科ネズモドキ属)。ニュージーランド原産の落葉低木です。小さなピンク色の花を付けています。


 ハクチョウゲ(白丁花;アカネ科ハクチョウゲ属)。東南アジア原産の常緑低木で、丁字型の白い花を付けていました。強い刈り込みにも耐えるので生垣によく用いられます。


 東日本の山野に生える落葉低木モミジイチゴ(紅葉苺;バラ科キイチゴ属)。3月には白い花を付けていましたが、この日は赤い実を付けていました。モミジイチゴはいわゆる野イチゴの一種で、葉の形がモミジに似ています。


 草むらにヘビイチゴ(蛇苺;バラ科キジムシロ属の多年草)の赤い実が点々と見つかりました。春先には黄色の花が咲かせていました。ヘビイチゴの和名は、実が食用にならずヘビが食べるイチゴということが由来。

 これ以外にもいろんな写真があります。 → 園内の風景




| | コメント (0)

2015年5月 6日 (水)

大型連休は山形へ、クラゲが遊泳する加茂水族館などを楽しむ


 今年の大型連休は郷里の山形で過ごしました。連休中にクラゲですっかり有名になった鶴岡市にある加茂水族館に出かけてきました。実家のある東根から鶴岡まで、高速道を使い、まだ冠雪している月山の山中を通り抜けながらの約1時間のドライブです。


 途中の山形自動車道の月山湖パーキングから月山の眺望が楽しめます。パーキングの構内にも積雪が残っていて、ザクザクと残雪を踏みしめながら楽しく歩き回ってきました。



 水族館は加茂港付近の日本海に面した断崖絶壁に建っています。お目当てのクラゲの展示種類は50種類以上で、ギネス世界記録に認定されているとのことです。かつて入場者が少なく、閉館寸前に追い込まれていた時に、水槽に紛れ込んだ1匹のクラゲの前に人が集まっているのに気づき、中心展示をクラゲに切り替えて見事に人気の水族館として復活したそうです。昨年はリニューアルまで出来るようになりました。



 館内では、大きな水槽に多くのクラゲがゆったりと遊泳していて、つい時間が経つのを忘れて見入ってしまいます。まさに癒やしの空間です。(上はシロクラゲ、下はシンカイウリクラゲ。)



ミズクラゲ

  クラゲの展示は「クラネタリウム」として専用展示が行われ、今や展示数世界一となっています。この水族館では、クラゲ以外にも庄内沖に生息する約140種類の魚などを展示しています。また、 ウミネコの餌付けショーも行っています。


 さらに、加茂水族館ではアシカショーも人気があります。アシカは賢い動物です。機敏に動きますし、いろんな芸をこなします。観ている子どもたちは大喜びです。


 東根に戻り、翌朝大ケヤキを訪れました。この大ケヤキは樹齢約1500年、高さ約28mで日本最大のケヤキの木です。今でも昔と変わらず東根小学校(昔は小田島城)の校庭に悠然とかつ凛々しくそびえており、この地の人間の営みを昔からずっと見守り続けています。


 私の好きな近くの田園風景です。山越えしてきた月山の白い山頂が左側にくっきりと見えます。右側の山は葉山になります。


 この田んぼのあぜ道を見やると、キュウリグサ(胡瓜草;ムラサキ科キュウリグサ属)の小さな青紫色の花を見つけました。面白い和名は、葉をもむとキュウリのようなにおいがすることに由来するとのこと。


  参考までにわが家の花壇のワスレナグサ(勿忘草、忘れな草)ですが、同じムラサキ科に属し、花の形がよく似ています。



 東根市の北隣の山中に東沢バラ公園がありますが、公園の奥の方に東沢ため池があります。かつて喜早伊右衛門翁が灌漑と治水のために私財を投じてつくったとのこと。このため池では、雪を被った葉山などの美しい山並みを背景に、ボート遊びが出来るようになっています。

 …> 季節のスケッチ (27年5月山形)


| | コメント (0)

2015年5月 1日 (金)

初夏の皇居東御苑は広がる新緑とツツジなどの色とりどりの花々


 いよいよ大型連休です。好天に恵まれたこの日(4/26)は、5月中旬の陽気になり、久々に皇居東御苑を訪れました。苑内ではあざやかな新緑が広がるとともに、ツツジなどの色とりどりの花々が美しく咲き競っていました。また、野草の宝庫になっている二の丸雑木林では、キンラン、ギンランなどが見つかりました。以下、綺麗に整備されている苑内の風景を紹介します。


 平川門から入ってすぐの所が二の丸ゾーンの平地です。二の丸庭園ではあざやかな新緑とカラフルなツツジの花が見事にコラボしています。


 二の丸庭園の諏訪の茶屋の建物周辺の風景です。さりげなくツツジや牡丹の花々が配置されてされています。諏訪の茶屋の建物は、明治45年に再建されたもので、明治期の茶室風の建物として優雅な外観を持っているため、皇居東御苑の整備に伴い吹上御所から移されたとのことです。


 二の丸庭園に隣接して雑木林が広がっています。この雑木林内を散策しながら観察すると、四季折々の珍しい野草が見つかります。


 キンラン(金蘭;ラン科キンラン属)の可憐な花が何輪か咲いていました。キンランは、依存している菌が腐生菌ではなく、樹木の根に外菌根を形成する樹木共生菌であることから、人工的な栽培がきわめて困難とされています。


 キンランと同属で白い花のギンラン(銀蘭;ラン科キンラン属)。.数多くの株を雑木林の中で見つけました。キンランもギンランも日本の野生ランですが、乱獲などもあって絶滅が危惧されるようになっています。


 赤紫色のイカリソウ(メギ科イカリソウ属)の花も見つけました。イカリソウの和名は、花の形が錨(いかり)に似ていること由来します。イカリソウは元々薬草で、滋養・強壮に効力があります。


 二の丸ゾーンから汐見坂を上ると本丸ゾーンに到達します。汐見坂の途中から見た内堀の様子です。遠方には丸の内の高層ビルのシルエットが浮かんでいます。


 本丸ゾーンの風景です。かつて天守閣がそびえていた天守台の石垣には大勢の人が上り下りしていました。江戸城天守閣は1657年の寛永年間の江戸大火で焼失して、江戸の復興を優先させる必要があったことや幕府の治世が安定してきたので威光をを示す必要がなくなったことなどから、それ以降再建されることはありませんでした。


 天守台の前に大芝生が広がっていて、晴れ晴れとした風景に感動します。後背の高層ビル群が、素晴らしい大自然が大都会に中にあることを感じさせてくれます。



 本丸ゾーンでも新録や花々が見事です。



 本丸のバラ園には日本のバラの野生種が主に植えられています。上のバラは常緑つる性低木のモッコウバラ(木香薔薇;バラ科バラ属)の中で、黄色の花を付けるキモッコウバラです。また、うっすらとピンク色のサクラバラ(桜薔薇;バラ科、下図)も咲いていました。周りに甘い香りを放ちます。紅茶に浮かべると美味しいそうです。


 土手沿いにはゴージャスなシャクナゲ(石楠花;ツツジ属無鱗片シャクナゲ亜属シャクナゲ列)の花が咲き並んでいました。


 土手の斜面のひな段の部分にチャノキが植えられていますが、新緑の茶葉がどんどん伸びてきました。タンポポの綿毛も見えます。


 キエビネ(黄海老根;ラン科エビネ属)が鮮やかな黄色い花を付けていました。キエビネは落葉樹林の林床に生育する常緑の多年草。同属のエビネより大ぶり。「エビネ」の名は、地下茎が横に連なって海老のように見えることに由来します。


 本丸野草の島でも、いろんな野の花が見つかりました。これはエビネ(海老根;ラン科エビネ属)です。エビネは同属のキエビネ同様、地上性のランで、ジエビネ、ヤブエビネと呼ばれることもあります。


 ホウチャクソウ(宝鐸草;ユリ科チゴユリ属)の野草も花を付けていました。宝鐸(ほうちゃく)とは寺院建築物の軒先の四隅に吊り下げられた飾りのことで、花が垂れ下がって咲く姿がこの宝鐸に似ることが和名の由来になります。


 オオアマナ(大甘菜;ユリ科オオアマナ属)も元気に星型の白い花を咲かせていました。小さい花ですが群生し、春の陽射しを浴びてとまぶしく輝いています。


 苑内の草むらにも、いろんな野の花が見つかります。この赤紫色の野の花はレンゲソウ(蓮華草;マメ科ゲンゲ属、別名はゲンゲ)。レンゲソウはかつては水田に緑肥として栽培されていましたが、今では、レンゲの花の蜜は良質の蜂蜜の源となる蜜源植物として利用されています。


 シロツメグサ(白詰草;マメ科シャジクソウ属)。シロツメグサはいわゆるクローバーでアイルランドの国花になっています。


 タンポポの綿毛。


 出入り口の平川門の近くでは、ウツギ(空木;ユキノシタ科)の花が咲き出していました。ウツギは「卯の花の匂う垣根に……」の唱歌に出てくる卯の花のことで、この季節の風物詩になっています。

   …> 季節のスケッチ (27年5月)



| | コメント (0)

« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »