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2016年3月

2016年3月26日 (土)

ソメイヨシノが開花、春の妖精カタクリの花も咲き出す

 3月下旬(3/26)、小石川植物園に出かけてきました。東京ではソメイヨシノの開花宣言があったのですが、その後低温の日が続き、この日は2分~3分咲きといったところでした。


 満開には程遠いのですが、ソメイヨシノの木の下では多くの人が座り込んで花見気分で楽しんでいました。いかにも日本的な光景です。


 ソメイヨシノ以外のサクラの花と言えば、2月初旬頃からカンザクラソウシュンザクラカンヒザクラ等々が次々の満開になってきています。この日は、シダレザクラが美しく青空に枝垂れていました。



 一方、春の妖精ともいわれるスプリング・エフェメラルの仲間のカタクリ(片栗;ユリ科カタクリ属)の花が咲き出していました。植物園のひっそりとした一角にカタクリの群生地があって、一年の中でこの時期だけ地上に可憐な姿を現します。カタクリは古来から親しまれてきていて、万葉集では堅香子(かたかご)の名で詠まれています。

 この時期になると、いろんな野の花が一面に咲き出して、植物園はお花畑のようになります。

 スプリング・エフェメラルの仲間のニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)も咲き出しました。メタセコイア林の林床がニリンソウの群生地になっています。ひとつの茎に通常2輪の花が咲くことからこの名がついています。


 ニリンソウの近くに、同じ白色の花が密生して咲いていました。ハナニラ(花韮;ユリ科イフェイオン属)の花です。清楚な白い花の形はアマナに似ていてからセイヨウアマナとも呼ばれます。


 紫色の野の花はハナダイコン(花大根;アブラナ科ハナダイコン属)です。辺り一面を花で覆いつくす様は見事です。欧米では伝統のある園芸植物です。


 池の周りの木々はシダレヤナギをはじめ、うっすらと新緑がおおい始めました。これから美しい新緑の季節を迎えます。


 わが家の目の前に植物園のハナモモが満開になっていて、毎年楽しませてもらっています。


 春の陽光を受け、わが家の花壇もようやく賑やかになってきましたなってきました。先日筑波山で買い求めてきた親子ガマも手前に置きました。

…>季節のスケッチ(28年3月)


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2016年3月19日 (土)

人工知能囲碁ソフト(アルファ碁)が世界のトップ棋士を圧倒


 囲碁のAIソフトのアルファ碁が世界のトップ棋士である韓国のイ・セドル9段を4勝1敗で撃破したという驚きのニュースが広まっています。まさに晴天の霹靂といった感じで、囲碁ソフトがここまで強くなり人間の頭脳を超えつつある現実に大きな衝撃を受けました。


 将棋の世界では将棋ソフトの進化が著しく、ここ数年トップ棋士と互角以上の勝負を展開していますが、将棋よりも考慮すべき要素の数が圧倒的に多い囲碁の世界ではまだまだ人間が優勢と言われ、ようやく4年前に囲碁ソフトのZenが4子のハンディ戦でもって武宮正樹9段を破ったレベルでした。4子のハンディとは、プロ棋士とアマ県代表クラスとの実力差に相当しますので、人間に追いつくのはだいぶ先の話と誰もが信じていた矢先です。

 それなのに、人工知能恐るべしです。たちまちアルファ碁が人間の頭脳を超えるようになってしまいました。ウィキペディアによると、アルファ碁の学習はGoogle Cloud Platformのコンピュータ資源(CPU1202個、GPU176基)を使用しています。また、アルゴリズムはディープニューラルネットワークを実装した「value network」と「policy network」によって動くモンテカルロ木探索法を用いています。学習の方法は、まず膨大な棋譜の記録を学習した後、自分自身との何度もの対戦を行うことでさらに能力を高めているとのことです。

 わが国トップ棋士の井山裕太6冠は、アルファ碁が3連勝後の時点での朝日新聞の取材に対して、「第1局から第3局まで、インターネットの生中継で観戦しました。こんな結果になるのは想像できなかった。ただアルファ碁の実力を知るデータが少なすぎるので、ひょっとしたらという気持ちがあったのも事実です。ほんとに急に出てきた。こんなに早く、これほどの実力で打てるようになるなんてショックです。囲碁の長い歴史の中で、もしかしたら一番というくらいの棋士に勝ち越した。これはものすごいこと。人間を超えたと思われても仕方のない結果。僕自身はイ・セドル九段が5連敗したら、そう判断します。残り2局に注目したい。」と率直な感想を述べています。

 なお、人工知能研究の世界では今回のアルファ碁の快挙について、囲碁は以前は当時のテクノロジーでは力の及ばない機械学習における難問であると見なされていたため、今回の成果は人工知能研究における画期的な進展として注目されています。今後の人工知能の多方面への活用が大いに期待されます。


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2016年3月 5日 (土)

小石川植物園、鎮魂花のような真紅のカンヒザクラが満開

 あのすさまじい被害をもたらした東日本大震災の発生 (2011.3.11)からまもなく5年になり、テレビでは連日復興状況の特集番組が放映されています。かなり復興が進展しているものの、被災地の皆さんが元の生活を取り戻すにはまだまだ時間がかかりそうです。まさに未曾有の大災害だったことが再認識させられます。
 週末のこの日は春暖の陽気で小石川植物園内を気持ちよく散策してきました。園内では、真紅色のカンヒザクラが満開になっていて、壮観な眺めでした。いつもこの時期に満天星のように大空を覆いつくす光景は、東日本大震災の犠牲者の鎮魂花のように思えてなりません。
 春の野の花もハナニラ、オオイヌノフグリ、コスミレ等々、本当に賑やかに咲き出してきました。


  濃い紅色の鐘状の花が強烈な印象を与えるカンヒザクラ(寒緋桜)が満天星のように大空に広がっていました。カンヒザクラはサクラの原種の一つで沖縄に自生します。東日本大震災が発生したこの頃にいつも満開になります。


 満開の花は鳥たちの大好物のようです。鳥の多くは大食漢のヒヨドリなのですが、この中にインコも交じっていました。野生のインコとは思えないので、どこからか逃げ出して棲みついたのでしょうか。


 3月末頃に満開になるソメイヨシノが真打だとすれば、カンヒザクラも含め前座のサクラの花が次々に登場します。このあでやかなピンク色の小振りな花が咲き出したのは早春桜です。ピンク色なので華やいだ雰囲気を醸し出してくれます。この早春桜は、富士山や箱根などの山地に分布する富士桜(マメザクラともいう)の園芸種になります。


 このひそやかな落ち着いた感じのシナミザクラ(支那実桜)もサクラの仲間です。中国原産で実が食用になるので。カラミザクラ(唐実桜)の別名があります。中国では桜桃と呼ばれます。同じ食用種のサクラとしてはセイヨウミザクラ(西洋実桜)があり、わが国ではいわゆるサクランボとして栽培されています。シナミザクラの実は若干酸味が強いとのこと。


 黄金色の花々も目立ってきました。例年より少し早めですが、サンシュユ(山茱萸;ミズキ科)の花が見頃になってきました。小さな黄金色の花が木枝の至るところから吹き出している感じで、遠くから見ると林間の空間で細かく点描されているかのようです。中国、朝鮮半島原産の落葉小高木。江戸時代中期に薬用として渡来したとのことで、秋に付ける赤い実は、滋養・強壮の薬効があります。


 マンサクの花々も黄金色を放っています。これはアテツマンサク(阿哲満作;マンサク科マンサク属)です。アテツの名は最初に発見された岡山県阿哲地方にちなんで付けられています。


 メタセコイア林の近くでは同属で北米原産のハヤザキマンサク(早咲満作;マンサク科マンサク属)も咲いていました。ハヤザキマンサクの花は少し橙色が強く、小さくまとまって咲きます。


 園内の梅林では、まだ新しいウメの花が次々と咲き出していて、まだまだ賑やかです。1月から3月までの長い期間、ウメの香りと花を楽しむことができます。


 24節気の啓蟄の頃になると、虫たちだけでなく野の花も続々と地面から顔を出してきます。これはハナニラ(花韮;ユリ科イフェイオン属)。清楚な白い花が咲き始めました。ハナニラの花の形はアマナに似ていることからセイヨウアマナとも呼ばれます。これから園内の各所に咲き広がります。


 落ち葉の中から可憐な白い花が咲き出しているのは春の妖精の仲間のユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。先月数輪だけ咲き出していたが、この日は多くの花が顔を出してきました。


 星くずのように可憐な青い小さな花のオオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)が咲き広がってきました。この中にヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科オドリコソウ属)も見えます。


 コゴメイヌノグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属 )が米粒のように小さな白い花を咲かせていました。花の形はオオイヌノフグリと似ていますが、ずっと小振りです。元々小石川植物園に研究用に持ち込まれたものが広がって野生化したそうです。


 先端に緑色の花序を形成するトウダイグサ(燈台草;トウダイグサ科トウダイグサ属)も多く見かけました。燈火の皿に見立てて和名が付いています。茎や葉を傷つけると白い乳液を出し、全草にわたり有毒。


 散策路でコスミレ(小菫;スミレ科スミレ属)の花が咲いていました。薄紫色の可憐な花が園内のあちこちに咲き出します。コスミレは全国各地に自生する多年草で草丈は低く、5cm~10cm程度です。


 ヨーロッパから東アジアに分布する帰化植物のミチタネツケバナ(道種漬花;アブラナ科タネツケバナ属)の花も所々で見かけました。茎には葉がほとんど付かず、根生葉がロゼットをつくっています。

 これ以外にも、色んな花々を見つけました。これから園内の散策が快適で楽しい時期になります。

…> 季節のスケッチ(28年3月)




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