5月下旬の小石川植物園、ユリノキ、スダジイなどの大樹の花
5月下旬の週末、季節外れの盛夏のような暑さの中、小石川植物園を回ってきました。この日はユリノキやスダジイの大樹の花を見かけました。樹上に咲いているので、うっかりすると見過ごしてしまいます。木々の緑で落ち着いた感じの園内は、大樹の花以外にもいろんな木々の花や野の花が咲いていて、美しい季節を実感してきました。

日本庭園の一角に建つ旧東京医学校本館(現東京大学総合研究博物館小石川分館)の赤い建物の周りには季節の花々が配置されています。この日は北米やキューバ原産の小高木のカルミア(ツツジ科カルミア属)の花が満開になっていました。

サクラ並木の樹下です。周りは盛夏の暑さであっても、さすがに木陰は涼しく、大勢の子供たちで賑やかでした。

林間地のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の巨木を見上げると、ゆたかな緑葉の中にユリノキの花が咲いていました。花の形は百合の花というよりもチューリップに似ています。かなりの巨木でしかも上の方に咲いているので、気がつかずに通り過ぎることも多いと思います。

園入口近くの常緑広葉樹のスダジイ(ブナ科シイ属)の大樹がうっそうと緑に覆われていました。樹上をよく見てみると、雄花が枝先にたくさん付いています。雄花は強い香りを放ち、虫を呼び寄せます。秋の木の実(堅果)はドングリの一つで、椎の実とも呼ばれる。

ニュートンのリンゴの木の近くに生えるセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の高木にも白い小さな花が密集して数多く枝に付いていました。遠くから見ると、薄い青紫色の雲に覆われたように見えます。また冬の時期になると、冬木立の中に小さなうすい黄色の実がまるで丸い団子のように枝に付くようになります。

この頃は〇〇ウツギの名の付いた花を沢山見かけます。この白い花は正真正銘のウツギ(空木;ユキノシタ科ウツギ属)です。卯の花とも呼ばれるウツギは全国に広く分布していて、この季節の風物詩にもなっています。

これはサラサウツギ(更紗空木;ユキノシタ科ウツギ属)。ウツギの八重咲き種で色合いが美しい花を付けます。花弁の外側が赤紫色をしています。

シロバナヤエウツギ(白花八重空木;ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木)。ウツギの八重咲き種で、わが国の山野に自生します。

山地に自生する落葉低木バイカウツギ(梅花空木;ユキノシタ科バイカウツギ属)。白い花が盛んに咲いていました。花の形がウメの花に似ています。

伊豆半島だけに生育するアマギベニウツギ(天城紅空木; スイカズラ科タニウツギ属)。鮮やかな紅紫色の花を付けていました。 タニウツギと同属でよく似ています。

この時期はバラ科の花も多く見かけます。これは北海道に多く自生するハマナス(浜梨;バラ科バラ属)。浜に生え、果実がナシに似た形をしていることから和名が由来します。

落ち着いた感じのこの淡いピンク色の花は、潅木のサンショウバラ(山椒薔薇;バラ科バラ属)です。葉の形や茎にトゲの多いところが山椒に似ています。

ギンロバイ(銀露梅;バラ科キジムシロ属)。キンロバイの白花種でハクロバイともいう。主に高山の岩地に生えます。

山野に自生するシモツケ(下野;バラ科シモツケ属)の花。ふっくらとした感じのピンク色や白色の花が椀状に密集しています。シモツケは庭木としてもよく用いられる。

中国南部、台湾が原産の常緑低木のシセンテンノウメ(四川天の梅;バラ科テンノウメ属)に白い花が盛んに咲いていました。山地の岩場に生育する。

変わった花も咲いていました。これはチヨウキンレン(地湧金蓮;バショウ科ムセラ属)。花びらのような鮮やかな黄色い苞が小さくな花を包んでいます。漢字の通り、地面から湧いてきた金色のハスのように見えます。

草むらの野の花の世界も賑やかです。これはムシトリナデシコ(虫取り撫子;ナデシコ科マンテマ属)の可憐な小さいピンクの花が密集して咲いていました 。対生する葉のすぐ下の茎から粘液を出していて、そこに小さな虫がつきます。

熱帯アメリカ原産の一年草のシロアザミゲシ(白薊芥子;ケシ科アザミゲシ属)。透き通ったような白い色で妖美な感じがする。茎や葉にアザミのような鋭いトゲがあります。

わが国固有種で高山に生える多年草ミヤマトウキ(深山当帰;セリ科シシウド属)。トウキを基本種とする高山型亜種。北海道南西部、本州中部地方以北に分布する。

トキワツユクサ(常磐露草;ツユクサ科ムラサキツユクサ属)。白い花弁の三角形の花がスダジイの大樹の下に群生して咲いていました。ムラサキツユクサと同属。

日当りの良い芝生などに群生する一年草のニワゼキショウ(庭石菖;アヤメ科ニワゼキショウ属)の可憐なピンク色の花。北米原産で観賞用として渡来したもの。
上記以外にもいろんな季節の写真があります。
…> 季節のスケッチ(29年5月)

日本庭園の一角に建つ旧東京医学校本館(現東京大学総合研究博物館小石川分館)の赤い建物の周りには季節の花々が配置されています。この日は北米やキューバ原産の小高木のカルミア(ツツジ科カルミア属)の花が満開になっていました。

サクラ並木の樹下です。周りは盛夏の暑さであっても、さすがに木陰は涼しく、大勢の子供たちで賑やかでした。

林間地のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の巨木を見上げると、ゆたかな緑葉の中にユリノキの花が咲いていました。花の形は百合の花というよりもチューリップに似ています。かなりの巨木でしかも上の方に咲いているので、気がつかずに通り過ぎることも多いと思います。

園入口近くの常緑広葉樹のスダジイ(ブナ科シイ属)の大樹がうっそうと緑に覆われていました。樹上をよく見てみると、雄花が枝先にたくさん付いています。雄花は強い香りを放ち、虫を呼び寄せます。秋の木の実(堅果)はドングリの一つで、椎の実とも呼ばれる。

ニュートンのリンゴの木の近くに生えるセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の高木にも白い小さな花が密集して数多く枝に付いていました。遠くから見ると、薄い青紫色の雲に覆われたように見えます。また冬の時期になると、冬木立の中に小さなうすい黄色の実がまるで丸い団子のように枝に付くようになります。

この頃は〇〇ウツギの名の付いた花を沢山見かけます。この白い花は正真正銘のウツギ(空木;ユキノシタ科ウツギ属)です。卯の花とも呼ばれるウツギは全国に広く分布していて、この季節の風物詩にもなっています。

これはサラサウツギ(更紗空木;ユキノシタ科ウツギ属)。ウツギの八重咲き種で色合いが美しい花を付けます。花弁の外側が赤紫色をしています。

シロバナヤエウツギ(白花八重空木;ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木)。ウツギの八重咲き種で、わが国の山野に自生します。

山地に自生する落葉低木バイカウツギ(梅花空木;ユキノシタ科バイカウツギ属)。白い花が盛んに咲いていました。花の形がウメの花に似ています。

伊豆半島だけに生育するアマギベニウツギ(天城紅空木; スイカズラ科タニウツギ属)。鮮やかな紅紫色の花を付けていました。 タニウツギと同属でよく似ています。

この時期はバラ科の花も多く見かけます。これは北海道に多く自生するハマナス(浜梨;バラ科バラ属)。浜に生え、果実がナシに似た形をしていることから和名が由来します。

落ち着いた感じのこの淡いピンク色の花は、潅木のサンショウバラ(山椒薔薇;バラ科バラ属)です。葉の形や茎にトゲの多いところが山椒に似ています。

ギンロバイ(銀露梅;バラ科キジムシロ属)。キンロバイの白花種でハクロバイともいう。主に高山の岩地に生えます。

山野に自生するシモツケ(下野;バラ科シモツケ属)の花。ふっくらとした感じのピンク色や白色の花が椀状に密集しています。シモツケは庭木としてもよく用いられる。

中国南部、台湾が原産の常緑低木のシセンテンノウメ(四川天の梅;バラ科テンノウメ属)に白い花が盛んに咲いていました。山地の岩場に生育する。

変わった花も咲いていました。これはチヨウキンレン(地湧金蓮;バショウ科ムセラ属)。花びらのような鮮やかな黄色い苞が小さくな花を包んでいます。漢字の通り、地面から湧いてきた金色のハスのように見えます。

草むらの野の花の世界も賑やかです。これはムシトリナデシコ(虫取り撫子;ナデシコ科マンテマ属)の可憐な小さいピンクの花が密集して咲いていました 。対生する葉のすぐ下の茎から粘液を出していて、そこに小さな虫がつきます。

熱帯アメリカ原産の一年草のシロアザミゲシ(白薊芥子;ケシ科アザミゲシ属)。透き通ったような白い色で妖美な感じがする。茎や葉にアザミのような鋭いトゲがあります。

わが国固有種で高山に生える多年草ミヤマトウキ(深山当帰;セリ科シシウド属)。トウキを基本種とする高山型亜種。北海道南西部、本州中部地方以北に分布する。

トキワツユクサ(常磐露草;ツユクサ科ムラサキツユクサ属)。白い花弁の三角形の花がスダジイの大樹の下に群生して咲いていました。ムラサキツユクサと同属。

日当りの良い芝生などに群生する一年草のニワゼキショウ(庭石菖;アヤメ科ニワゼキショウ属)の可憐なピンク色の花。北米原産で観賞用として渡来したもの。
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