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2017年5月

2017年5月20日 (土)

5月下旬の小石川植物園、ユリノキ、スダジイなどの大樹の花

 5月下旬の週末、季節外れの盛夏のような暑さの中、小石川植物園を回ってきました。この日はユリノキやスダジイの大樹の花を見かけました。樹上に咲いているので、うっかりすると見過ごしてしまいます。木々の緑で落ち着いた感じの園内は、大樹の花以外にもいろんな木々の花や野の花が咲いていて、美しい季節を実感してきました。


 日本庭園の一角に建つ旧東京医学校本館(現東京大学総合研究博物館小石川分館)の赤い建物の周りには季節の花々が配置されています。この日は北米やキューバ原産の小高木のカルミア(ツツジ科カルミア属)の花が満開になっていました。


 サクラ並木の樹下です。周りは盛夏の暑さであっても、さすがに木陰は涼しく、大勢の子供たちで賑やかでした。


 林間地のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の巨木を見上げると、ゆたかな緑葉の中にユリノキの花が咲いていました。花の形は百合の花というよりもチューリップに似ています。かなりの巨木でしかも上の方に咲いているので、気がつかずに通り過ぎることも多いと思います。


 園入口近くの常緑広葉樹のスダジイ(ブナ科シイ属)の大樹がうっそうと緑に覆われていました。樹上をよく見てみると、雄花が枝先にたくさん付いています。雄花は強い香りを放ち、虫を呼び寄せます。秋の木の実(堅果)はドングリの一つで、椎の実とも呼ばれる。


 ニュートンのリンゴの木の近くに生えるセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の高木にも白い小さな花が密集して数多く枝に付いていました。遠くから見ると、薄い青紫色の雲に覆われたように見えます。また冬の時期になると、冬木立の中に小さなうすい黄色の実がまるで丸い団子のように枝に付くようになります。


 この頃は〇〇ウツギの名の付いた花を沢山見かけます。この白い花は正真正銘のウツギ(空木;ユキノシタ科ウツギ属)です。卯の花とも呼ばれるウツギは全国に広く分布していて、この季節の風物詩にもなっています。


 これはサラサウツギ(更紗空木;ユキノシタ科ウツギ属)。ウツギの八重咲き種で色合いが美しい花を付けます。花弁の外側が赤紫色をしています。


 シロバナヤエウツギ(白花八重空木;ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木)。ウツギの八重咲き種で、わが国の山野に自生します。


 山地に自生する落葉低木バイカウツギ(梅花空木;ユキノシタ科バイカウツギ属)。白い花が盛んに咲いていました。花の形がウメの花に似ています。


 伊豆半島だけに生育するアマギベニウツギ(天城紅空木; スイカズラ科タニウツギ属)。鮮やかな紅紫色の花を付けていました。 タニウツギと同属でよく似ています。


 この時期はバラ科の花も多く見かけます。これは北海道に多く自生するハマナス(浜梨;バラ科バラ属)。浜に生え、果実がナシに似た形をしていることから和名が由来します。


 落ち着いた感じのこの淡いピンク色の花は、潅木のサンショウバラ(山椒薔薇;バラ科バラ属)です。葉の形や茎にトゲの多いところが山椒に似ています。


 ギンロバイ(銀露梅;バラ科キジムシロ属)。キンロバイの白花種でハクロバイともいう。主に高山の岩地に生えます。


 山野に自生するシモツケ(下野;バラ科シモツケ属)の花。ふっくらとした感じのピンク色や白色の花が椀状に密集しています。シモツケは庭木としてもよく用いられる。


 中国南部、台湾が原産の常緑低木のシセンテンノウメ(四川天の梅;バラ科テンノウメ属)に白い花が盛んに咲いていました。山地の岩場に生育する。


 変わった花も咲いていました。これはチヨウキンレン(地湧金蓮;バショウ科ムセラ属)。花びらのような鮮やかな黄色い苞が小さくな花を包んでいます。漢字の通り、地面から湧いてきた金色のハスのように見えます。


 草むらの野の花の世界も賑やかです。これはムシトリナデシコ(虫取り撫子;ナデシコ科マンテマ属)の可憐な小さいピンクの花が密集して咲いていました 。対生する葉のすぐ下の茎から粘液を出していて、そこに小さな虫がつきます。


 熱帯アメリカ原産の一年草のシロアザミゲシ(白薊芥子;ケシ科アザミゲシ属)。透き通ったような白い色で妖美な感じがする。茎や葉にアザミのような鋭いトゲがあります。


 わが国固有種で高山に生える多年草ミヤマトウキ(深山当帰;セリ科シシウド属)。トウキを基本種とする高山型亜種。北海道南西部、本州中部地方以北に分布する。


 トキワツユクサ(常磐露草;ツユクサ科ムラサキツユクサ属)。白い花弁の三角形の花がスダジイの大樹の下に群生して咲いていました。ムラサキツユクサと同属。


 日当りの良い芝生などに群生する一年草のニワゼキショウ(庭石菖;アヤメ科ニワゼキショウ属)の可憐なピンク色の花。北米原産で観賞用として渡来したもの。

    上記以外にもいろんな季節の写真があります。
         …> 季節のスケッチ(29年5月)


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2017年5月 8日 (月)

初夏の山形の風景、実家のサクラの木に初花


 大型連休の後半を利用して郷里の山形に行ってきました。日にちを少しずらしたので、行きも帰りも渋滞なしに快適なドライブでした。そして山形では木々の新緑や季節の花々など初夏の風景を十分に楽しんできました。


 東根小の校庭にそびえ立ち若葉が生い茂った日本一の大ケヤキ。樹齢およそ1500年の巨木ですが、いつまでも元気に東根の子どもたちを見守っています。この時期、堂々と横綱を締めています。


 東根のわが実家の庭の風景です。今年は10年位前に植えたサクラの木に初めて花が咲いているのを見つけました。サクラの種類はまだよくわかりませんが、うれしい発見でした。


 狭い庭ですが、いろんな花が咲いていました。赤いハナミズキ(花水木;ミズキ科ミズキ属)の花。かつて米国赴任時の住居に赤い花のハナミズキ(現地ではドッグウッド)が生えていたので、この庭にも植えたものです。この花を見るたびに当時のことが思い出されます。


 植えた記憶がないのですが、いつの間にか庭の片隅にクサボケ(草木瓜;バラ科ボケ属)が広がっていて、濃い橙色の花を付けていました。


 ナナカマド(七竈;バラ科ナナカマド属)の高木に目立たない白い花が咲いていました。晩秋には赤い実を付けます。


 芭蕉が「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の名句を詠んだ山寺の遠景です。芭蕉記念館が建つ高台から、正面の新緑に覆われた山腹に配置された山寺(宝珠山立石寺)の大小30余りの堂塔が一望できます。秋の紅葉時の風景も素晴らしいのですが、この時期の新緑の眺めもいいものです。



 山寺から山を下りたところに山形県総合運動公園があります。県民のスポーツ活動やレクリエーション活動の場として東根市に隣接する天童市内に整備されています。この公園内のイチョウやユリノキなどの並木径は新緑に覆われていました。


 紅白のハナミズキも新緑に調和して美しく咲いていました。


 公園の池の周りも緑の世界です。シダレヤナギ(枝垂柳)の新緑がきれいです。



 沢山の白い綿のような花を付けた珍しい樹木を見つけました。事典であれこれ調べてみると、落葉広葉樹のアオダモ(モクセイ科トネリコ属、別名:コバノトネリコ、アオタゴ)のようです。


 周りをドライブしていると、この時季いろんな果樹の花を見つけることが出来ます。真赤なリンゴは山形の秋に収穫される代表的な果実です。サクラが終わったこの時期に数多くの白い花を付けます。


 リンゴだけではなく、6月中下旬に出荷される山形のサクランボも有名です。特にこの地に多く産出される佐藤錦はサクランボの王様です。この時期に白い花を付けます。


 最後に東根から西の方向の眺望です。葉山にまだ雪渓が残っています。この日は中国からの黄砂が飛来し、モヤがかかっているように見えました。手前はリンゴ畑になります。

 初夏の山形のすべての風景写真は次のサイトへ。
   …> 季節のスケッチ(29年5月 山形)


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2017年5月 5日 (金)

立夏の日、小石川植物園は緑あふれる初夏の風景

 
 今年の大型連休はいい天気が続きます。5月5日はもちろん祝日(こどもの日)ですが、24節気では立夏に当たります。晴れ上がり暦どおりの初夏の陽気の中、緑あふれる小石川植物園を回ってきました。ひらひらと舞うハンカチノキや若葉に衣替えのクスノキなど初夏の風景を楽しんできました。以下、緑豊かになった園内の初夏の風景を紹介します。                


   ツツジ園に隣接する鎮守の森の主ようなクスノキ(楠木;クスノキ科ニッケイ属)の巨木が新鮮な緑葉に覆われていました。クスノキはそもそも常緑樹ですが、ちょうどこの時期に若葉に入れ替わるので、鮮やかな緑を楽しむことができます。


 ツツジ園から見たイチョウやニレの大樹の風景も、4月上旬の頃と比べるとかなり緑が濃くなってきました。


   イロハモミジの並木径も鮮やかな緑に覆われ、緑のトンネルのようです。多くの人が散策し、ベンチで休んでいたりしていました。晩秋には紅葉のトンネルに変貌します。


   落葉高木のハンカチノキ(ミズキ科ハンカチノキ属)の樹を見上げると、白いハンカチのような花(実は葉が変形した苞)がまだ少し残っていました。ヒラヒラと舞う様子がたくさんの白鳩が飛び出そうとするようにも見えることから、海外では     Dove tree (鳩の木)といわれます。


   ヒトツバタゴ(モクセイ科ヒトツバタゴ属)の高木全体がまるで細かい白雪に覆われているように見え、アッと驚かされる景観です。この景観の異様さからナンジャモンジャとも呼ばれます。ヒトツバタゴはわが国では絶滅危惧II類に指定されていて、長野県、木曽川流域、東美濃地方、対馬地方などに自生。


   新緑に覆われたイヌザクラ(犬桜;バラ科 サクラ属ウワミズザクラ亜属、別名シロザクラ)の枝先をよく見ると、密生した総状の白い花を付けていました。イヌザクラはウワミズザクラと同じ亜属で、いわゆるサクラ(サクラ属サクラ亜属サクラ節)の仲間とは少し異なります。



 園内の各所にツツジが生えていますが、今年は例年より早めに花が終わっている感じがします。それでも珍しいツツジの花がいくつか残っていました。これは秘境に咲く神秘的な花といわれるセイシカ(聖紫花;ツツジ科ツツジ属セイシカ亜属)。沖縄の西表島の渓流沿いに自生するツツジで、聖なる紫色の花を咲かせます。遠方に東京スカイツリーのシルエットが見えます。


   北アメリカ産のツツジのロドデンドロン・アウストリヌム(Rhododendron Austrium;ツツジ科ツツジ属)。地元ではフロリダアザレアと呼ばれますが、和名はまだ付いていません。濃い黄色の花で何本もの長いオシベが特徴的。


   シロバナエンシュウシャクナゲ(白花遠州石楠花)。ホソバシャクナゲとも呼ばれるエンシュウシャクナゲは日本固有種で、本州の静岡県、愛知県などに分布。山地の日当たりのよい岩場に生育します。


   最後にわが家のブーゲンビリア(Bougainvillea;オシロイバナ科ブーゲンビリア属)。鮮やかな原色の花を付ける熱帯の花。植物園から戻って来ると、アゲハチョウが盛んに蜜を吸っていました。

    この日のすべての風景写真は以下のサイトをご覧ください。
         …> 季節のスケッチ(29年5月)

               

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2017年5月 3日 (水)

大型連休中の皇居東御苑、美しい緑や初夏の野の花


 大型連休中の憲法記念日の日に皇居東御苑を訪ねてきました。苑内では色鮮やかなツツジの花がアクセントになった美しい緑の世界が一面に広がっていました。また、雑木林などでは初夏の野の花を数多く見かけました。


 東御苑は旧江戸城本丸・二の丸の跡地に広がり、四季折々の花木や野草を楽しむことが出来るようになっています。平川門から入苑して少し歩くと二の丸庭園が広がっています。美しい木々の緑と色鮮やかなツツジの花が見事に調和した風景です。


 二の丸庭園の池の周りには散策径が設けられていて、大勢の人がゆったりと初夏の風景を楽しんでいました。東御苑は観光バスのコースに入っているようで、海外からの人たちの姿が目立ちました。


 池の周りの散歩径のお休み所に藤棚が造られています。白色や青紫色の多数の房状のフジ(藤;マメ科フジ属)の花がちょうど満開になって棚から垂れ下がっていました。


 散歩径沿いにいろんな花々が咲いていました。フジ棚の近くの草むらでは無数のシャガ(著莪;アヤメ科 アヤメ属)の花が群落を成し、一面に咲き広がっていました。


 色鮮やかなナスヒオウギアヤメ(那須檜扇菖蒲;アヤメ科アヤメ属)。那須町と那須塩原市の一部にだけに咲く絶滅危機種です。


 リュウキンカの近縁のエンコウソウ(猿候草;キンポウゲ科リュウキンカ属)。茎が横に長く這って広がり、先が斜上して花をつけます。


 池の方を見やると、アヤメの後方にヒメコウホネ(姫河骨;スイレン科コウホネ属)の多くの黄色の小さい花が池面からポツポツと突き出しています。


 明治期の茶室風の建物として優雅な外観を持つ諏訪の茶屋の建物。当初吹上御所にお休み所として建てられましたが、その後、皇居東御苑の整備に伴い日本庭園の一角に吹上御所から移築されたものです。


 諏訪の茶屋の庭にボタン(牡丹;ボタン科ボタン属)やシラン(紫蘭;ラン科シラン属)の花が咲いていました。


 二の丸庭園に隣接して雑木林が広がっています。この雑木林でいろんな初夏の野の花を見かけました。これはキンラン(金蘭;ラン科キンラン属)。キンランが依存している菌が樹木の根に外菌根を形成する樹木共生菌であることから、人工栽培がきわめて困難とされています。


 白い花のギンラン(銀蘭;ラン科キンラン属)。雑木林の一隅に数多くの株が群性していました。キンランもギンランも日本の野生ランですが、乱獲などの影響で絶滅が危惧されています。


 やはりラン科のエビネ(海老根;ラン科エビネ属)の白い花も見つけました。エビネの和名は、地下茎が横に連なって海老のように見えることに由来します。


 可憐なチゴユリ(稚児百合;ユリ科チゴユリ属)の花が林床にひっそりと咲いていました。日本国内では全国で見られ、落葉樹林の木陰に生えます。球根はなく、白くてやや太い地下茎を持ちます。


 二の丸ゾーンの散策を終え汐見坂を上ると本丸ゾーンです。本丸ゾーンでは真っ先に天守台が目に入ります。かつて江戸時代初期には江戸城天守閣がこの天守台の上に建っていました。大勢の人が天守台を往来しています。


 前方に広がる大芝生では家族連れなどが自由にくつろぐことが出来るようになっています。丸の内の高層ビル群が背景となる美しい風景です。


 大芝生の一角に見事な樹形のケヤキの大樹が生えています。右端に白い雲に覆われているような樹木が見えます。



 その白雲がかかっているような樹木に近づいてみると、結構な大樹でした。この正体はハクウンボク(白雲木;エゴノキ科エゴノキ属)でした。よく見ると白い小さな花が群がり連なっていて遠くからは白雲のように見え、これが和名の由来になっています。ハクウンボクは全国の山地の落葉樹林に生育します。また、庭木や公園樹としてよく用いられています。


 ハクウンボクから少し歩いたところにタニウツギ((谷空木;スイカズラ科タニウツギ属)のピンク色の花が咲いていました。タニウツギは北海道や本州の日本海側の山野に自生し、特に谷間に多く生息します。


 タニウツギに隣接してバイカウツギ(梅花空木;ユキノシタ科バイカウツギ属)の白い花が咲いていました。バイカウツギは山地に自生する落葉低木で、花の形が梅の花に似ています。


 ヒメウツギ(姫空木;アジサイ科ウツギ属)の小さな白い花が群がって咲いていました。ヒメウツギは温帯から暖帯にかけた河岸の岩上の日当たりのよい場所などに生育する落葉低木で、日本固有種。


 本丸ゾーンに珍しいバラの花を集めた一角があります。これは近現代バラの原種の一つといわれるコウシンバラ(庚申薔薇;バラ科バラ属)です。四季咲きで枝先に1個から数個の花を付けます。


 周りに甘い香りを放つサクラバラ(桜薔薇;バラ科バラ属)です。これ以外にも、モッコウバラキモッコウバラナニワイバラハマナスなどのバラの花が集まっています。


 本丸ゾーンの草むらでも季節の野の花を見つけることができます。休憩所の裏に赤紫色のレンゲソウ(蓮華草;マメ科ゲンゲ属、別名はゲンゲ)が群生しています。レンゲの花の蜜は、良質の蜂蜜の源となる蜜源植物として利用されています。


 ムラサキツメクサ(紫詰草;マメ科シャジクソウ属、別名アカツメクサ)の赤紫色の花も咲いていました。ヨーロッパ原産で牧草として導入されたが、各地で野生化している。


 小さく可憐なホウチャクソウ(宝鐸草;ユリ科チゴユリ属)の白い花も見かけました。宝鐸(ほうちゃく)とは寺院建築物の軒先の四隅に吊り下げられた飾りのことで、花が垂れ下がって咲く姿がこの宝鐸に似ることが和名の由来。


 平川門から出て橋の上から眺めた左方の竹橋方面の風景です。若葉に入れ替わった常緑樹のクスノキや新緑のケヤキの木など街路樹も美しい緑の世界になってきました。

 上記以外にも多くの季節の写真があります。
   …> 季節のスケッチ(29年5月 皇居東御苑)

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