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2018年4月 1日 (日)

サクラ満開の小石川植物園は春爛漫



 日本列島の上空に高気圧が連綿とつながる初夏の頃の気象配置になっているようで、雨が降らずに連日やや暑い感じの陽気が続いています。小石川植物園ではソメイヨシノが3月最後の週の後半から土日の週末にかけて満開になりました。そして、春から初夏にかけての木々の花や野の花が一斉に咲き出し、まさに春爛漫の様相を呈してきました



  ソメイヨシノが満開になり春本番ということで、みんな浮き浮きと楽しい気分で満開の桜の木の下に集います。週末の植物園では臨時の入口を設け、大勢の人出に対応していました。


 普通に桜といえばソメイヨシノのことを言いますが、植物園の桜並木にある多くのサクラの木もソメイヨシノです。ソメイヨシノは圧倒的なボリュームの優雅な桜色の花が木全体を覆い、春の青空の中に美しく広がっていきます。


 ヤマザクラの仲間の桜も咲いています。このオオヤマザクラは野生種の桜で、ヤマザクラに比べて花や葉が大きい。花色が淡紅色であることからベニヤマザクラ(紅山桜)、また北海道に多く生育していることからエゾヤマザクラ(蝦夷山桜)の別名があります。



 観賞用にオオシマザクラを基にしてヤマザクラ、エドヒガン、マメザクラなどを掛け合わされた園芸品種の総称をサトザクラと呼びます。上から長州緋桜(ちょうしゅうひざくら)、一葉(いちよう)の名が付いています。


 サクラ以外の花も多く見かけました。これは本州、四国、九州の山地に生育するイヌザクラ(犬桜;バラ科 サクラ属ウワミズザクラ亜属、別名シロザクラ)ですが、花より先に新葉に覆われています。


 枝の中をよく見てみると花芽が出ています。サクラの名が付いていますが、普通の桜とは違い5月頃に密生した総状の白い花が咲きます。


 落葉低木ユスラウメ(梅桃、山桜桃梅;バラ科サクラ属)。主に庭木として用いられ、サクランボに似た赤い小さな実を付けます。


 中国原産の常緑低木ウンナンオウバイ(雲南黄梅;モクセイ科ソケイ属)。枝垂れながら鮮やかな黄色の花が盛んに咲き出していました。


 園内をぶらぶらしていると、ソメイヨシノの花の傍に紫色の花が鮮やかに咲いていました。


 近づいてみると、ハナズオウ(花蘇芳;マメ科ハナズオウ属)でした。勢いよく咲いている花は幹や枝から直接吹き出しているように見え、ビッシリと密生しています。


 冬木立だった木々に新葉が付き始め、新緑が広がってきました。これは、ケヤキ(欅;ニレ科ケヤキ属)の大樹です。スズカケノキ巨木群の一角に生えています。秋には褐色に紅葉します。


 日本や朝鮮半島、中国に自生する落葉高木のカツラ(桂;カツラ科カツラ属)。新年の冬木立から新緑へと衣を付け始めました。


 メタセコイア林付近の小さな池の風景です。うっすらとした新緑で色づいてきました。左上方がシダレヤナギ、中央後方がラクウショウになります。


 数多くの野の花が咲き広がってきました。園入口付近にスイセン(水仙;ヒガンバナ科スイセン属)が植えられています。その周りにはハナニラ(花韮;ユリ科ハナニラ属)の白い花が咲いています。


 全国の木陰地に生育するムラサキケマン(紫華鬘;ケシ科キケマン属)の赤紫色の花。キケマン属に特徴的な筒状の花を咲かせます。春の妖精の仲間。


 中国原産のバイモ(貝母;ユリ科)が群生しています。小さなつり鐘状の花のウラ側の模様が神秘的です。編笠百合とも呼ばれます。


 ヘビイチゴ(蛇苺;バラ科キジムシロ属)が小さな黄色の花を咲かせています。あぜ道や野原などに広く自生するバラ科の多年草。5月頃に赤い実を付けます。

 上記以外にも、いろんな春の風景の写真をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(2018年4月)
   …> Photo Gallery(春爛漫)


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