
今年は暑い大型連休のスタートです。前半の三連休 (4/28-4/30) から東京では真夏日が続き、季節もぐんぐん進んでいます。小石川植物園の新緑の風景は緑が日に日に鮮やかになり、あっという間に万緑の世界に一変しました。園内では豊かな緑の中でユリノキやナツロウバイなどの初夏の花々が咲き出していました。

ニュートンのリンゴの木の前を通るイロハモミジの小径も見事な緑のアーチになっていました。年末には
真赤なアーチに変貌します。

ひと月前は満開だった
ソメイヨシノの並木も様変わり。暑い日に格好の緑陰を提供してくれます。

メタセコイア林の近くの小さな池の周りの木々が池面を緑色に染めています。この池は秋になると、
木々の紅葉で赤、橙、黄に染まります。

園内の木々も新緑から夏木立に変身中です。これは巨木ゾーンの林間地のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の大樹です。樹上にかすかに花が見えます。

よく見てみると、樹上のあちこちに緑葉に囲まれるようにしてユリノキの花が咲いていました。花の形は百合の花というよりもチューリップに似ています。

初夏に咲くナツロウバイ(夏蝋梅;ロウバイ科ナツロウバイ属)の花も咲き出しました。新春に咲く同じロウバイ科の
ロウバイや
ソシンロウバイとは花の形があまり似ていません。

ツツジ園のツツジの花は残り少なくなっています。後方では精子発見のイチョウ(右)とニレ科のウルムス・プロセア(左)の大樹が夏木立に変貌中です。

この頃は〇〇ウツギの名の付いた花を沢山見かけ ます。これはシロバナヤエウツギ(アジサイ科ウツギ属)。
ウツギの変異種で枝先に八重の白い花を咲かせます。

ハマナス(浜梨;バラ科)の赤紫色い花があざやかに咲き出しました。浜(海岸の砂地)に生え、果実がナシに似た形をしていることが名の由来になります。

草本の草花や野の花もいろいろと咲いていました。これは、マンシュウキスゲ(満州黄菅;ススキノキ科ワスレグサ属)の黄色い花。ニッコウキスゲ、ノカンゾウなどのキスゲの他の仲間より早い時期に咲きます。

アヤメ属の花々も咲き出してきました。これはイチハツ(一八、鳶尾草;アヤメ科アヤメ属)。アヤメの仲間の中で「いち早く咲く」ことからこの名が付く。

ヨーロッパ原産の西洋あやめの代表種の一つジャーマンアイリスの美しい花。日本のアヤメと比べて大柄、花弁にはフリルが入って華やかです。

山林に分布する山野草のフタリシズカ(二人静;センリョウ科チャラン属)。白い2本の穂状の花序が付いています。

カタバミ科の花も多く見かけました。これはカタバミ(傍喰;カタバミ科カタバミ属)の黄色の花。3枚のハートの小葉を連ねた葉が特徴的です。

赤紫色の花のイモカタバミ(芋紫傍喰;カタバミ科)がメタセコイアの林地に群生して咲いていました。イモカタバミは地下に芋状の塊茎を持ちます。
白花のものも見かけます。イモカタバミの花の中心部の雄しべが黄色っぽく、この部分が白っぽい
ムラサキカタバミと区別できます。

道端や河原に生えるコメツブツメクサ(米粒詰草;マメ科シャジクソウ属)。
シロツメクサに似ているが全体的に小さい。小米詰草、黄花詰草の別名があります。

春の野の花のハルジオン(春紫苑;キク科ムカシヨモギ属)が至る所で咲き広がっていました。ハルジオンは春に咲く紫苑(しおん)という意味です。

道端にノアザミ(野薊;キク科アザミ属)の赤紫色の花を見かけました。葉の縁にとげがあります。草むらや河川敷にふつうに見られ、比較的早い時期に咲き出します。
上記以外にも、いろんな初夏の風景の写真をアップしています。
…> 季節のスケッチ(2018年5月)
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