11月中旬の小石川植物園、大樹・巨木の色づきが深まる
穏やかな小春日和の天気が続く11月中旬、小石川植物園を散策してきました。園内ではユリノキ、アメリカスズカケノキ、イチョウ等の大樹・巨木などの木々の色づきが日増しに深まってきていました。

黄葉が進むユリノキ(百合の木;モクレン科)の大樹。樹上をよく見ると枝中にチューリップのような花の名残が点々と残っています。

中国原産の落葉高木シナユリノキ(支那百合の木;モクレン科ユリノキ属)です。北アメリカに分布するユリノキ(百合の木)の近縁種。

アメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の大樹を見上げると、大きめの葉が黄色、褐色、緑などのまだら模様になっています。

黄葉が進んでいるこの大イチョウの巨木。1896年に平瀬作五郎博士がこのイチョウの樹を研究材料として、種子植物にも精子が存在することを発見しました。 これは日本の初期の生物学者による世界的な発見で、生物学史上の偉業とされています。

ヨーロッパから西アジアを原産とする落葉高木のギンヨウボダイジュ(銀葉菩提樹;アオイ科シナノキ属、別名:シルバーライム)です。 葉の裏が産毛で覆われていて銀色に見えることが名の由来。かつてヨーロッパでは、ギンヨウボダイジュを用いた杖が神秘的な力を宿すということで愛用されていたそうです。

モミジバフウ(紅葉葉楓;フウ科フウ属)。 モミジバフウは北米から中南米原産の落葉高木でアメリカフウとも呼ばれる。葉の形がモミジに似ています。

黄葉が進むウダイカンバ(鵜松明樺;カバノキ科カバノキ属)。日本の中部地方以北から北海道、千島列島にかけて生育する落葉広葉樹です。広く住宅建材、家具、楽器などに用いられています。また、ねじれが少なく強度も高く加工しやすいことから、第二次世界大戦末期には航空機のプロペラにも採用されたそうです。

東南アジアから東アジアの温暖な地域に自生するハゼノキ(櫨の木;ウルシ科ウルシ属)。橙色に美しく紅葉していました。かつて江戸時代には木蝋の採取の目的で盛んに栽培された。

東アジア固有種の落葉樹のカキノキ(柿の木;カキノキ科カキノキ属)も美しく紅葉していました。もちろん熟した「柿」の果実は秋の味覚として広く愛されています。

イタリアヤマナラシ(ヤナギ科ヤマナラシ属 、別名:ハコヤナギ、ポプラ)の大樹に密に絡み付いているナツヅタ(ブドウ科ツタ属 )が紅葉してきました。

園の入口付近に林立するメタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属、別名:アケボノスギ)の林の樹下から見上げた眺望です。少しづつ黄葉が進んできました。
上記以外にも、色づく木の実などのいろんな旬の風景写真をアップしています。
…> 季節のスケッチ(2018年11月)
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