小石川植物園、いよいよメグスリノキの紅葉も始まりました
11月末日(11/30)の小石川植物園の風景です。しばらく小春日和のような温かい天気が続いていましたので紅葉の状況が気になっていました。しかし、そんな心配をよそに園内では少し遅れ気味であるものの、紅葉・黄葉が間違いなく進んでいました。そして、この時期ならではのメグスリノキの紅葉もしっかりと見ることが出来ました。
(2016.12.3@小石川植物園)
このあざやかに紅葉するイロハモミジ小径の写真は2年前の同時期のものです。今回もこのような風景を期待して出かけたのですが。……
この日のイロハモミジ小径はまだ青葉もかなり残っていて、確かに例年よりも紅葉がゆったり進行している感じです。
それでも小径を歩んで木枝に近づいてよく見ると、所々に鮮やかな紅葉が見受けられました。
イロハモミジの紅葉の後方に橙色に染まったソメイヨシノが見えます。
この時期、真赤に美しく染まったイロハモミジを園内の各所で見ることができます。
この日のお目当ては梅林の近くの小さな池の辺にそびえるメグスリノキの大樹です。メグスリノキはイロハモミジと同じムクロジ科カエデ属の仲間で、12月に入ると見事な紅葉を見せてくれます。そろそろと大樹に見上げると、果たして真赤な紅葉に染まり始めていました。嬉しさが込み上げてきました。
日本に自生するメグスリノキは、その名の如く葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に良いと言われています。
イロハモミジやメグスリノキと同じカエデ属の仲間はほかにもあります。これは欧州の街路樹に多く見られるヨーロッパカエデ(ムクロジ科カエデ属)。ノルウェーカエデとも呼ばれます。美しい黄葉です。
イタヤカエデ(板屋楓)の見事な黄葉です。イタヤカエデは山地に生える落葉高木で、材木としても利用されています。
メグスリノキに隣接してホオノキ (朴木;モクレン科モクレン属)の大きな葉(朴葉)の黄葉を見つけました。大きくて香りのいい朴葉は、昔から食物を盛るのに用いられてきました。
ところで、メグスリノキなどの大樹がその辺りに生える小さな池の風景です。サクラやイロハモミジの紅葉が見られますが、写真右側の水面上に黄葉の木枝が張り出しています。
この池辺の黄葉の樹木は何だろうと思い、名札を確認したところ、「pteroceltis tatarinowii ニレ科」の表記のみでした。帰宅してインターネットなどで調べたところ、セイタン(青檀;ニレ科エノキ属)と判明。青檀の木は中国安徽省の宣州に自生していて、樹皮が良質な宣紙という書画紙の原料になっているとのことです。
イタリアヤマナラシ(ヤナギ科ヤマナラシ属、いわゆるポプラ)。ひと月前はこの高木に絡んだナツヅタが紅葉していましたが、その後ナツヅタの紅葉は終わり、今度はイタリアヤマナラシ本体が黄葉に輝いてきました。
園の入口付近のメタセコイア林の風景です。メタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属)の褐色がかなり濃くなってきました。年が明けると凛として天に伸びるような冬木立の姿に変貌します。
ほかにも多くの風景写真をアップしています。
…> 季節のスケッチ(2018年12月)
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