サクラ満開の後はしっとりと美しく彩られた新緑の世界
4月中旬の小石川植物園を回ってきました。あの華やいだサクラ満開の時期がいつの間にか過ぎてしまいましたが、この頃になると、園内はあざやかな新緑が広がり、ツツジ、サトザクラ、ハナミズキなどの色づいた花々がしっとりと美しい彩りを添えていました。
(満開の桜並木)4/2
(サクラが散った桜並木)4/18
ソメイヨシノ並木。4月初旬の満開(上図)からまだ2週間ほどですが、すっかり花が散って(下図)人出が少なくなってしまいました。
ソメイヨシノは散ってしまいましたが、まだ咲いている桜の花があります。これは一葉(いちよう)@サトザクラ。
珍しい緑色の花を付けるの仁科蔵王@サトザクラ。
ツツジ園では色づきが進んでいます。これはカラフルなツツジ園から見た大イチョウ、ウルムス・プロセアなどの眺望です。木々の新緑と美しいツツジの花がコラボしています。
ツツジ園以外にも植物園の散策路の所々に色あざやかなツツジが配置されています。美しい季節の到来に心が躍ります。
林地の奥の方で北米原産の落葉高木ハナミズキ(花水木; ミズキ科ミズキ属)の赤花、白花が咲き出していました。ハナミズキは、最近では各地の街路樹にもよく用いられます。また郷里の東根市では市の花になっています。
これ以外にも満開になった木々を見かけました。これはアメリカアサガラ(アメリカ麻殻;エゴノキ科アメリカアサガラ属)。多くの小さな鐘状の花が空間を覆っていました。
うっそうと生い茂ったトキワマンサク(常磐万作;マンサク科トキワマンサク属)の大木。木枝の花が満開になっていました。
園内では、日々新緑の世界が広がっています。イロハモミジの小径が新緑のトンネルになってきました。右隣の大温室の工事も進んでいます。
本州、四国、九州に分布し、山地に生育する落葉高木のイヌザクラ(犬桜;バラ科サクラ属ウワミズザクラ亜属)の大樹が新緑に覆われてきました。
ミズキ(水木; ミズキ科ミズキ属)。4月初旬の頃と比べ、かなり新葉が増えてきました。
園入口の所に生えるシナユリノキ(支那百合の木;モクレン科ユリノキ属)の新緑。
ヒトツバタゴ(モクセイ科ヒトツバタゴ属)。来月になると、高木の全体が白雪に覆われたように満開になります。その様からナンジャモンジャの異名があります。
メタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属、別名アケボノスギ)。凛として天に伸びるような見事な樹形が目を引きます。冬木立の時期を終え、ようやく新緑が吹き出してきました。
次々に野の花が咲き出してきています。これはウラシマソウ(浦島草;サトイモ科テンナンショウ属)。花姿の形状がまるで浦島太郎が釣り糸を垂らしているかのようです。先月、四国で出会ったムサシアブミやユキモチソウと同属。
日当たりのよい山野に生える常緑の多年草のホタルカズラ(蛍蔓;ムラサキ科ムラサキ属)の薄紫色の花が、ニュートンのリンゴの木の根元に咲いていました。中央の白い星形が蛍の光のようです。
エビネ(海老根;ラン科エビネ属)。地上性のランでジエビネ、ヤブエビネとも呼ばれます。本館近くの花畑に生えていました。
園内の草むらでは至るところで春の野の花が咲き広がっています。これはタンポポ(蒲公英;キク科タンポポ属)&オオアマナ(大甘菜;キジカクシ科オオアマナ属)です。
オオアラセイトウ(アブラナ科オオアラセイトウ属)&ニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)。
シャガ(著莪;アヤメ科アヤメ属)。
このほかにも新緑の中で美しい春の景観が広がっていました。多くの写真をアップしています。
…> 季節のスケッチ(2019年4月)
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