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2019年9月 7日 (土)

残暑続く小石川植物園、秋の気配も進行


 残暑続く9月初旬(9/7)、久しぶりに小石川植物園を回ってきました。炎暑下の8月は散策を避けていましたので、2か月ぶりになります。残暑が残っていることもあって、夏の花木のサルスベリの花が咲き誇っていました。その一方で、ススキ、オミナエシ、シュウカイドウなどの秋の花々も見かけ、秋の気配も徐々に進行していました。

(サルスベリ)

 中国南部原産の落葉中高木のサルスベリ(ミソハギ科サルスベリ属)。代表的な夏の花木で花期が長く、百日紅の別名があります。


 ピンク色、うす紫色、白色など色とりどりのサルスベリの花々がまだ盛んに咲いていました。


 九州や南西諸島に分布する落葉高木のシマサルスベリ(ミソハギ科サルスベリ属)が立ち並んでいます。


スベスベした白い木肌が目立ちますが、高木の頂付近をよく見ると、白い花が咲いていました。

(東京古型・変化アサガオ)

 数多くのアサガオの系統を総合的に研究するナショナルバイオリソースプロジェクト「アサガオ」の協力によるアサガオの標準系統「東京古型」と変化咲きアサガオの展示が園内でなされていました。


 標準系統「ムラサキ」(青鍬型葉濃紅紫丸咲)。由緒正しいアサガオになります。


 大輪品種「月夜野」(黄斑入蝉葉黒鳩縞丸咲)。


 立田遺伝子(柳)の弱いアレル(青斑入立田葉藤色切咲)になります。

(秋の野の花)

 秋の気配を感じる花々を多く見かけました。これは秋の七草の一つオミナエシ(女郎花;スイカズラ科オミナエシ属)。黄色の花が咲き始めていました。


 山野に生えるオトコエシ(男郎花;スイカズラ科オミナエシ属)の白い花です。オミナエシに比べて質実な感じがします。


 お盆の頃に咲き出す質素な感じのミソハギ(禊萩;ミソハギ科ミソハギ属)の花がまだ咲いていました。


 中国原産の多年草シュウカイドウ(秋海棠;シュウカイドウ科シュウカイドウ属)の薄い赤紫色の清楚な感じの花。


 秋の季節の風物詩のススキ(芒、尾花;イネ科ススキ属)の穂がたなびいています。秋の七草の一つです。


 暖地の海岸近くに生育するシマダンチク(縞縞暖竹;イネ科ダンチク属)。長い花穂が付いています。


 全国に分布し、低地から山間部の草地から森林周辺に生える多年草ヌスビトハギ(盗人萩;マメ科マメ亜科ヌスビトハギ属)。小さく細かい花を沢山付けています。花の後の節果の表面にはカギ状の毛が密生していて、衣服に付着します。

(つる性草本)

 この時季になると蔓性の草本が目立つようになります。これはつる性半低木(木質化した多年草)のセンニンソウ(仙人草;キンポウゲ科センニンソウ属)。仙人のヒゲのような多数のふわふわとした白色の花が群がっています。


 つる性半低木のコボタンヅル(小牡丹蔓;キンポウゲ科センニンソウ属)。ギザギザした3つの小葉をもちます。花が似るセンニンソウの葉はギザギザがないハート形です。


 ヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属)。全国の道端、林縁、荒れ地などに普通に生えるつる性多年草で、植え込みなどを覆っています


 日当りのいい草やぶや樹木などに絡みつくヘクソカズラ (屁糞葛;アカネ科ヘクソカズラ属)。花自体はかわいらしいのですが、葉や茎に悪臭があることから和名が由来。


 詳しくは
  …> 季節のスケッチ(2019年9月)


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