10月上旬の小石川植物園、秋晴れ下の季節の花々
10月に入ってもしばらく30℃前後の蒸暑い日が続いていましたが、上旬のこの日10/9は爽やかな秋晴れが広がりました。週末には強大な台風19号が襲来しそうなので、この日急いで小石川植物園を回ってきました。園内では青空の下、シュウメイギク、タイワンホトトギス、シオンなどの季節の花々が咲いていました。
ソメイヨシノ(染井吉野)の桜並木の樹下の風景です。少しづつ落葉する黄葉次第に増えています。
一日花のスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)。青空の下、朝咲きの白い花と萎んだ赤い花が混在しています。
巨木・大木が数多く立ち並ぶ巨木ゾーンの風景です。夏木立から秋風景へと少しづつ変容しています。
ヨーロッパ南東部からアジア西部原産の落葉広葉樹のスズカケノキ(鈴懸の木;スズカケノキ科スズカケノキ属)。スズカケノキもまだ緑葉の装いです。
しかし、スズカケノキの木の下を見渡すと鈴のような実が数多く落ちていました。
秋の草花を多く見かけました。これは多年草のシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)。可憐な白い花が優雅に咲いています。
沖縄や台湾に分布する多年草タイワンホトトギス(台湾杜鵑草;ユリ科ホトトギス属)。花の紫色の斑点が鳥のホトトギスの胸模様に似ています。
シナノアキギリ (信濃秋桐;シソ科アキギリ属)。長野県松原湖周辺と群馬県の一部でのみ自生するわが国の固有種です。種の保全を図るため、小石川植物園が長野県の協力を得て移植したもの。
コガネバナ (黄金花;シソ科タツナミソウ属)。青紫色の唇形の花が総状に咲いています。根の断面が鮮やかな黄色をしていることから和名が由来。
秋の七草の一つのフジバカマ(藤袴;キク科ヒヨドリバナ属)。万葉の昔から日本人に親しまれてきた秋の野草で、まだ咲き残っていました。
東アジア原産の多年草シオン(紫苑;キク科シオン属)。薄い紫色のシ花がゆらゆらと優雅に風にたなびいています。根、根茎に去痰作用、利尿作用があります。
北米原産の帰化植物セイタカアワダチソウ(背高泡立草;キク科アキノキリンソウ属)。黄色の花がススキ(イネ科ススキ属)の穂と隣り合わせです。
秋の草原に普通に見られる多年草のノハラアザミ(野原薊;キク科アザミ属)。オレンジ色のチョウが花から花へと飛び回っています。
北米原産の多年草のシカクヒマワリ(四角向日葵;キク科テトラゴノセカ属)の花が僅かに咲き残っていました。
シカクヒマワリの茎をよく見ると、和名の由来になっている四角の断面の形状がよく分かります。
最後に、新温室の⼀般公開のニュースです。世界に誇る植物多様性の研究施設として整備し、社会に開かれた植物園へと発展させる Life in Green プロジェクトの一環として進められていた小石川植物園の公開温室の建て替え⼯事がまもなく終了し、いよいよ来月の11⽉19⽇より新温室の⼀般公開が始まるとのことです。オープンが楽しみです。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2019年10月)
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