年末に紅葉・黄葉が輝く小石川植物園
12月の東京都心部は木々の紅葉・黄葉が輝き出し、最も美しい光景に出会えます。今月上旬に小石川植物園をブラブラと散策してきました。園内の色づいた落葉樹が冬の日差しの中で一年のサイクルの最後の舞台をそれぞれ精一杯に演じていました。
イロハモミジ(ムクロジ科カエデ属)も鮮やかに紅葉してきました。東アジアに自生する落葉高木で秋の紅葉の代表格。
イロハモミジの並木径は真赤なトンネルのようになっています。
また、この並木径の途中に先月オープンした新温室の入口があります。
メグスリノキ(ムクロジ科カエデ属)。日本のみに自生する落葉高木の紅葉樹。真赤に燃えるような紅葉は見事です。葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に効用があります。
イタヤカエデ(板屋楓;ムクロジ科カエデ属)。各地の山地に生える秋を彩る落葉高木。建材、スキー用材などに利用される。大きな五角形の葉が空中に舞っています。
大きな葉が特徴のカジカエデ(梶楓;ムクロジ科カエデ属、別名:オニモミジ)。日本固有種で本州の宮城県以南、四国、九州の山地に分布する落葉高木。
ヨーロッパカエデ(ムクロジ科カエデ属)。欧州の街路樹に多く見られる落葉高木。ノルウェ-カエデとも呼ばれます
ニッサボク(ヌマミズキ科ヌマミズキ属)。中国原産の落葉小高木。欧米では街路樹や庭園樹に用いられる。ニッサボクはニシキギ、スズランノキと並んで世界三大紅葉樹ともいわれるように秋の紅葉は見事です。
ヤマザクラ(山桜;バラ科サクラ属サクラ亜属)の高木の紅葉。ヤマザクラは日本の桜の野生種の一つ。
ドウダンツツジ(灯台躑躅;ツツジ科ドウダンツツジ属)。日本原産の落葉性花木。初夏に小さな鈴状の白い花が満天星のように咲き、秋には美しく紅葉します。生け垣等に多用されます。
イチョウ(銀杏;イチョウ科イチョウ属)。中国原産の落葉高木で裸子植物。街路樹など全国で普通に見かけます。入口付近のイチョウの大樹も見事に黄葉しています。
スズカケノキ、ユリノキ、ケヤキなどの巨木が数多く立ち並ぶ巨木並木の風景です。晩秋の佇まいになっています。
モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴懸の木;スズカケノキ科スズカケノキ属)。やはり街路樹や公園樹に用いられることが多く、プラタナスとも呼ばれる。
ウルムス・プロセア(Ulmus prosea;ニレ科)。ヨーロッパ原産の落葉高木でオウシュウニレやエルムとも呼ばれます。精子発見のイチョウの大樹に隣接しています。
シマサルスベリ(ミソハギ科サルスベリ属)の紅葉。九州や南西諸島に分布する落葉高木。すべすべした白い木肌の高木が立ち並んでいます。
イヌブナ(ブナ科ブナ属)の黄葉。日本の山野に自生する落葉高木。寒い地方には見られません。イヌブナの和名は材質がブナより劣ることから付いています。
ホオノキ (朴木;モクレン科モクレン属)の黄葉。北海道から九州まで分布する落葉高木。大きな朴葉は香りも良く、昔から食物を盛る器として用いられてきました。
ラクウショウ(落羽松;ヒノキ科ヌマスギ属)の紅葉。水湿地に生育し気根を有する北米原産の落葉針葉樹。
スギの先祖のメタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属、別名アケボノスギ)。園入口から日本庭園の方へ向かうとすぐメタセコイア林がそびえています。凛として天に伸びるような見事な樹形が目を引きます。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2019年12月)
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