春本番の小石川植物園、ソメイヨシノが満開

春本番の3/25、小石川植物園ではソメイヨシノが満開になりました。昨年は4/2が満開でしたので、1週間ほど早めです。コロナ感染が広がってはいますが、野外にある広大な植物園は特に混み合うわけでもなく、密閉・密集空間ではありません。皆さん思い思いに花見を楽しんでいました。

3月下旬(3/25)の小石川植物園の風景です。ソメイヨシノが例年より早めに満開になるなど、園内ではサクラの花々をはじめ、一気に春の花々が咲き出してきました。


植物園の桜並木に立ち並ぶサクラの木は多くがソメイヨシノで壮観の眺めです。ソメイヨシノは圧倒的なボリュームで優雅な桜色の花が木全体を覆い、春の青空の中に美しく広がっていきます。まさにソメイヨシノは桜の中で王者の風格を有しています。


園内では桜並木を始め、散策路の所々で満開になったソメイヨシノを楽しむことができます。ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンとの交雑種です。江戸時代の染井村(現在の豊島区駒込付近)の植木屋さんが作り出したもので、これが全国に広まったと言われています。

これはエドヒガンの枝垂れ品種のベニシダレです。薄紅色の花が見事に枝垂れています。



ソメイヨシノから多くの品種が生まれています。上から伊豆吉野@ソメイヨシノ、天城吉野@ソメイヨシノ、帝吉野@ソメイヨシノ。これらの品種は研究過程や実生から作られたといわれています。


日本の桜の野生種の一つのヤマザクラ(山桜)も満開になっていました。古井戸の近くにヤマザクラの大木が生えています。赤みがかった若葉とともに開花します。

長州緋桜@サトザクラ。半八重咲きの大柄な花。明治時代に荒川堤から全国に広まったとのことです。

オンツツジ の変種のタンナアカツツジ(耽羅赤躑躅;ツツジ亜属ミツバツツジ節)が満開になっていました。韓国の済州島に分布。後方に精子発見の大イチョウやウルムス・プロセアの高木の木立が立ち並んでいます。

中国原産の落葉低木シナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)。青空の下に無数の黄色の花が一斉に咲き出しています。

中国原産の落葉低木ハナズオウ(花蘇芳;マメ科ハナズオウ属)。密生した赤紫色の花が枝から吹く出すような感じで鮮やかに咲いていました。
(春の野の花)

ニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)の小さな白い花が所々に咲き出してきました。北海道、本州、四国、九州に分布し、主に湿潤な山地の林床や周辺部に生育する多年草。スプリング・エフェメラルの一つ。

ハナニラ(花韮;ヒガンバナ科ハナニラ属、別名:西洋甘菜)の清楚な白い花が園内各所に咲き広がってきました。

オオアラセイトウ(大紫羅欄花;アブラナ科オオアラセイトウ属、別名:諸葛菜、紫花菜)。草むらに紫色の花が群生していました。

ムスカリ(キジカクシ科ムスカリ属)。濃い青紫の小さな花がブドウの房を逆さにしたように並んで咲くので、ブドウヒアシンスとも呼ばれる。

薄紫色のサギゴケ(鷺苔;サギゴケ科サギゴケ属)。匍匐茎で広がり、やがて苔のように地面を葉がびっしりと覆うようになります。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2020年3月)
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