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2020年7月 2日 (木)

小石川植物園の7月の風景(まとめ)



 7月に入り、不安定な梅雨空の気候が続いています。新型コロナウィルスの緊急事態宣言が解除されて3週間経ちましたが、小石川植物園は依然として休園中です。
 そこで、今月も引き続き小石川植物園の風景まとめ版を作成しました。


 園内を散策すると、随所にいろんな夏の野の花を見かけます。大木の根元に咲くオレンジ色の花は、ヤブカンゾウ(藪萱草;ススキノキ科ワスレグサ属)です。緑の草むらの中でよく目立ちます。2018.7


 天空に向かって直伸するメタセコイア林の夏木立の深緑風景。園入口から左方に曲がって少し進んだところに生い茂っています。2019.7

(木々の花)
ムクゲ、キョウチクトウ、ナツツバキなどの代表的な夏の花木がの花々が咲き出してきます。これ以外にもハリギリ、ヘツカニガキ、ソテツなどのちょっと変わった花々も見かけます。


 中国原産の落葉低木のムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)。夏の代表的な花木です。花期が長く風雅で落ち着いた雰囲気で夏中咲き続けます。ムクゲは観賞用に栽培され、主に庭木や街路樹、公園などに広く植えられています。2018.7


 インド原産の常緑低木キョウチクトウ(夾竹桃;キョウチクトウ科キョウチクトウ属)。やはり炎暑の夏を延々と咲き続ける夏の花木。葉の形状が竹に似て狭く、花が桃に似ていることから和名が由来。木枝に強い毒性を有するので要注意。生木を燃やした煙も有毒。2004.7


 日本から朝鮮半島南部原産の落葉高木ナツツバキ(夏椿)。6月~7月に咲く白い清楚な花は一日花で、翌朝花の形そのままで樹の下に落ちています。沙羅樹の別名があり、寺の境内や庭木などに多用される。2018.7@日光植物園


 沖縄・九州南部・四国南部に自生する落葉高木ヘツカニガキ(辺塚苦木;アカネ科タニワタリノキ属)。夏にクリのイガのような花が密集してつく。茎や葉に苦味がある。九州大隈半島の辺塚で発見されたことに和名が由来。2003.7


 中国原産の落葉高木エンジュ(槐;マメ科エンジュ属)。夏に開花し、枝先の円錐花序に白色の蝶形花が多数付く。秋にはササゲのような細長い果実が枝先から垂れ下がる。蕾を乾燥させたものは、槐花という生薬で止血作用がある。2009.7


 裸子植物の落葉低木ソテツ(蘇鉄;ソテツ科ソテツ属)。茎の先端に丸くドーム状に膨らんだ雄花を付けています。園入口付近に植えられているこの木でソテツの精子が発見された。ソテツは日本固有種で、九州南部から南西諸島に分布。2016.7

(深緑の夏木立)
 園内の木々の緑は新緑、万緑から深緑へと変貌してきました。濃い緑の夏木立を鑑賞することができます。


 植物園入口から真っ直ぐ坂道を上り左に曲がるとソメイヨシノの桜並木が広がっています。春の満開時には大勢の人出で賑わいますが、深緑に覆われたこの時期はひっそりとしています。2011.7


 ナツボダイジュ(夏菩提樹;アオイ科シナノキ属)。ヨーロッパやアジアの温帯に産する落葉高木。シューベルトの「菩提樹」で歌われるリンデンバウムのこと。釈迦が悟りを開いたとされるインドボダイジュはクワ科で異なる菩提樹です。2008.7


 カツラ(桂;カツラ科カツラ属)。日本各地、中国、朝鮮半島に分布する落葉高木。ハート型に似た円形の葉が特徴的です。また、落葉は甘い香りを呈します。街路樹や公園樹に利用される。2018.7


 モミジバスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)。スズカケノキとアメリカスズカケノキとの交配種。スズカケノキとともに街路樹や公園樹に用いられることが多く、プラタナスとも呼ばれる。2008.7


 北米中部原産の落葉高木のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)。初夏に大樹のかなりの高所の枝中に形がチューリップに似たクリーム色の花が咲き出す。晩秋の黄葉の後、冬木立の枝中に花の名残が見られる。大樹の姿形が美しく、全国に街路樹や公園樹として利用される。2008.7


 本州西部の太平洋側、四国、九州に広く分布する常緑高木クスノキ(樟、楠;クスノキ科ニッケイ属)。初夏に入れ替わった新葉の緑が濃くなり、鎮守の森の主のように堂々とそびえ立つクスノキの巨木です。2011.7

(夏の野の花)
 園内を散策していると、草むらや木の根元などの各所にヤブカンゾウやヤブミョウガなどの夏の野の花を見かけます。また、早くもカワラナデシコやキキョウの秋の七草も出現します。さらには、球形の形状のヒゴタイ、戦争の歴史を刻むシュムシュノコギリソウなどの珍しい野草も楽しむことができます。


 ゼンテイカ(禅庭花)の花です。ゼンテイカの名よりもニッコウキスゲ(日光黄菅)の名のほうが通用しています。夏の草原・湿原を代表する花で、群生すると山吹色の絨毯のようで美しい。ススキノキ科ワスレグサ属の多年草。2012.7


 小石川植物園の随所で見かける中国原産のヤブカンゾウ(藪萱草)です。八重咲きで濃いオレンジ色が特徴でよく目立ちます。林地や池辺などに野生化して咲いています。ススキノキ科ワスレグサ属の多年草。2008.7


 盛夏の小石川植物園でモミジアオイ(紅葉葵;アオイ科フヨウ属)の大きな赤い花が青空に映えています。北米原産の宿根草。葉がモミジに似ていることから和名が由来。 背丈は1.5~2mくらいで、茎はほぼ直立します。2009.7


 黄金色のオウゴンオニユリ(黄金鬼百合;ユリ科)です。オニユリの変種。花弁は強く反り返り、黄地に赤の斑点があります。葉の付け根にムカゴを作るのが、オウゴンオニユリの大きな特徴。元々は対馬に自生。2007.7


 北米原産の多年草シカクヒマワリ(四角向日葵;キク科テトラゴノセカ属)。小さくて華奢な黄色の花を多く咲かせています。背丈はヒマワリと同じように高いものの、花は小振りで種のできる部分も小さい。茎の断面が四角なことから和名が付く。2006.7


 阿蘇など九州の一部に自生する多年草ヒゴタイ(平江帯;キク科ヒゴタイ属)です。完全な球形の花をつける珍しい植物です。葉はアザミに似て切れ込みがあり、棘を有する。7月初旬の小石川植物園では、これから徐々に色づき、神秘的な瑠璃色の球体の花を咲かせます。2007.7


 シュムシュノコギリソウ(占守鋸草;キク科ノコギリソウ属)。真っ白に凝集して咲いています。千島の北東端にある占守島の名前が付いていて、北海道に自生します。2009.7
ブログ記事(占守鋸草:戦争の忘れざるべき歴史を秘めた花)


 秋の七草もチラホラ出現します。これはカワラナデシコ(河原撫子;ナデシコ科ナデシコ属)。単にナデシコとも呼ばれ、7月頃から秋にかけて繊細な花を咲かせます。まさに大和撫子の風情です。風にそよぐ楚々とした風情から、日本女性の美称となっています。2007.7


 キキョウ(桔梗;キキョウ科キキョウ属)も秋の七草のひとつです。青紫色の上品な和風の美しさを醸し出す花が咲いています。色の鮮やかさと端正な姿が印象的、風に濡れる風情も美しい。山野の日当たりの良い所に生育する多年草。2009.7


 関東地方以西の暖地の林縁などに自生する多年草ヤブミョウガ(藪茗荷;ツユクサ科ヤブミョウガ属)。可憐な白い花が園内の各所に見られます。互生する葉の形が長楕円形でミョウガに似ていることからヤブミョウガの名がついたとのこと。2007.7


 詳しくは
  …> 季節のスケッチ(2020年7月)

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