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2021年5月

2021年5月28日 (金)

東京の樹木の風景(サンシャイン公園)


 東京の街路樹・樹木めぐりが続いています。今回は久しぶりにサンシャイン60ビルに隣接する小さな森のようなサンシャイン公園(東池袋中央公園)を回ってきました。


 この公園の正面入口付近に24本のラクウショウ(落羽松;ヒノキ科ヌマスギ属)が植樹されています。ラクウショウの並木は珍しく、秋には見事な紅葉の景観が見られるそうです。


 ラクウショウは北米原産の落葉針葉樹で、湿地に生育し、木元が少し水につかった状態で自生することが多く、ヌマスギ(沼杉)とも呼ばれます。葉の形状はメタセコイアによく似るが、葉のつき方はメタセコイアが対生でラクウショウは互生。



 この地は太平洋戦争の戦犯者が収容された巣鴨プリズンの跡地になっていて、公園の一隅に東京裁判の慰霊碑(平和の碑)がひっそりと置かれています。戦勝国による理不尽な裁判にかけられた人たちの無念さに思いを馳せ、手を合わせてきました。



 慰霊碑のすぐ近くに生えるタイサンボク(泰山木;モクレン科モクレン属)の高木に純白の大きな花が点々と咲いていました。一つ一つの花が崇高な魂のようにも思えます。


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2021年5月24日 (月)

東京の樹木の風景(靖国神社)



 千代田区九段にある靖国神社の風景です。この日は平日だったので人出は少なく、静かに境内を散策してきました。さすがに先の大戦の英霊を祀る名高い神社だけあって、境内には立派な樹木が数多く生えていました。かつて長くこの近くに住んでいたのですが、在職中ということもあってじっくりと回ったことがなく、当時は全然気がつきませんでした。


 社殿への参道の両側にはイチョウ(銀杏;イチョウ科イチョウ属)の大樹の並木になっています。秋の黄葉の景観を見に来たいと思います。



 神社の入口付近でケヤキ(欅;ニレ科ケヤキ属:上)やクスノキ(楠;クスノキ科ニッケイ属:下)の大樹が生えていました。


 神社境内で盛んに白い花が咲くサンゴジュ(珊瑚樹;レンプクソウ科ガマズミ属)の樹木を何本か見かけました。戦友会の献納により植樹されたものでした。


 サンゴジュは日本・台湾が原産で、関東地方以西~沖縄に分布する常緑高木。初夏、枝先に円錐花序を形成し、小さな白い花が多数咲く。夏~秋に実が赤く熟し、この実を海のサンゴに見立て和名がつけられた。材を燃やすと泡を吹くほど水分が多いことから、防火樹や防風樹に利用される。


 別の入口付近にタイザンボク(泰山木;モクレン科モクレン属)の高木が生えていて、白い大きな花が咲いていました。


 タイザンボクは北米原産の常緑高木で、6月頃大木の樹上に威風堂々の白い大きな花が上向きに咲きます。高所に神々しく咲く花は王者の風格があります。光沢ある常緑の緑葉と大輪の純白の花のコラボは見ごたえがあります。


 靖国神社の傍を靖国通りが通っています。この付近の街路樹はソメイヨシノ(染井吉野;バラ科サクラ属)のサクラ並木ですが、今は華やかな花期が終わり、静かに緑葉に覆われています。



 その一方で、街路樹の下方の緑の植栽を見やると、キンシバイ(金糸梅;オトギリソウ科オトギリソウ属)の多くの黄色の花が咲いていて落ち着いた美しい雰囲気を醸し出しています。

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2021年5月14日 (金)

東京の街路樹めぐり トチノキ、マロニエ、ユリノキなど


 コロナの緊急事態宣言が延長となり、5月11日を過ぎても小石川植物園の閉園が続いています。このような状況下でも自然の営みは確実に進み、木々の新緑が日に日に濃くなってきます。そこで、いままでの植物めぐりのやり方を変え、東京の街中をブラブラし、街路樹を探訪することにしました。いつも目にしているはずの街路樹ですが、思いのほか色んな発見があり、トチノキ、マロニエ、ユリノキなどの樹木の花々も見かけました。今までは単に通り過ぎていただけだったことが分かりました。

(水道橋皀角坂 ベニバナトチノキ他)

 まず最初に水道橋駅からお茶の水駅方面へ上る皀角坂(さいかちざか)に向かいました。


 街路樹として何本ものベニバナトチノキ(紅花栃の木;ムクロジ科トチノキ属)が植えられています。ちょうど満開になった大きな薄紅色の円錐状の多くの花穂が高木の樹中に垣間見えます。皀角坂以外にも、この付近一帯にがベニバナトチノキが立ち並んでいます。ベニバナトチノキは北米原産のアカバナトチノキと欧州原産のセイヨウトチノキ(マロニエ)との交配種で、わが国では街路樹に多く用いられています。


 皀角坂の坂下で、街路樹の中に満開になったセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の高木も見かけました。木枝に淡紫色の小さな花が密集して咲いています。センダンの木は本州~沖縄に分布し、温暖な地域の海岸近くや森林辺縁に多く自生する落葉高木。


   皀角坂の名前の由来になったサイカチ(皀莢;マメ科サイカチ属)の木があるはずだと思い、近辺をあれこれ探したところ、坂上の街路樹の中に一本のサイカチの木を見つけました。


 サイカチは本州から九州の山野や川原に自生する日本固有種の落葉高木。この時期に淡黄緑色の小花を多数つき、秋にできる豆果の種子は漢方の皀角子として利尿や去痰の薬に用られる。

(浅草橋 マロニエ)

 トチノキの仲間のマロニエ(ムクロジ科トチノキ属、セイヨウトチノキとも呼ばれる)の街路樹があるということで、水道橋から浅草橋まで足を伸ばしてきました。浅草橋駅の北側周辺の福井町通りや左衛門橋通りなどの道路に多数の紅白の花を咲かせるマロニエの街路樹が植えられています。


 例年この時期はマロニエ祭りが開かれるのですが、コロナ禍の影響で昨年、今年と連続して中止になっています。ただ、祭りが中止でもトチノキに似た白い円錐状の花そのものは見ることができました。


 欧州原産の落葉高木のマロニエはヨーロッパで街路樹や公園木などに多く用いられています。同属のトチノキベニバナトチノキと比べると、葉が大きくふっくらとした感じです。


 わが国の街路樹にはベニバナトチノキが多く用いられ、マロニエの植樹の例が少ないため、浅草橋の街路樹を管理する台東区に確認したところ、間違いなくセイヨウトチノキ(マロニエ)で、平成14年~18年にかけて植樹されたとのこと。貴重な正真正銘のマロニエ並木となります。

(桜田門付近 トチノキ)

 警視庁や法務省などの官庁の建物が集まる桜田通り(桜田門付近)です。


 トチノキ(栃の木;ムクロジ科トチノキ属)の街路樹が生えていました。建物の前の立派なトチノキの大樹が満開になっていて、上向きで円錐状の白い花穂がニョキニョキと立ち並んでいました。

(迎賓館周辺 ユリノキ)

 港区元赤坂の迎賓館周辺の街路樹はユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)で、大樹が立ち並んでいます。


 ユリノキは北米中部原産の落葉高木で、この頃(初夏)にチューリップに似た形のクリーム色の花が咲き出します。若葉が生い茂る大樹の中をよく見てみると、沢山の花が咲いていました。高所に咲き、若葉の色に似ているので、一見しただけでは気がつきません。

(九段~飯田橋 ヤマボウシ)

 ヤマボウシ(山法師;ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属)の街路樹。九段~飯田橋の富士見地区(早稲田通り)に立ち並んでいて、ちょうどこの時期(初夏)が開花期です。


 ヤマボウシは本州から九州の山地に生える落葉高木。同属のハナミズキと全体がよく似ていますが、ヤマボウシは葉がついた後に樹木の上方に上向きに咲きます。


 白花以外にも薄紅色の花も見かけました。


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2021年5月 4日 (火)

風薫る緑の風景、端正なキリの花咲く


 依然としてコロナ禍が続いています。昨年同様、GW期間中の東京に緊急事態宣言が発出され、いつも散策する小石川植物園も休園になりました。ということで、わが家のテラスに出て園内のあざやかな緑の風景を眺めたり、近隣を散歩したりで何とか日常生活を維持しています。



 わが家のテラスに出ると、小石川植物園の風景が目に飛び込んできます。新緑が日々あざやかさを増し、晴れ上がった初夏の青空の下、素晴らしい緑の世界が広がっています。


 サクラ並木(後方)やイロハモミジ並木(手前)も緑葉が生い茂ってきました。


 緑に覆われたモミジバスズカケノキ(左)やクスノキ(右)の大樹。クスノキは常緑ですが、この時期、若葉に生え代わります。


 研究本館近くの高木。松や杉の仲間のように思えるが、正体不明。調べる必要があります。樹の幹にぎっしりとナツヅタ(夏蔦;ブドウ科ツタ属)が絡みついています。ナツヅタはつる性の夏緑性木本。


 数年前に植えられたブナ(橅;ブナ科ブナ属)の若木が緑葉に覆われてきました。左はハナモモ。落葉高木のブナは北海道南部、本州、四国、九州に広く分布し、世界遺産に登録された白神山地などに多く見られる樹木。


 花を終えたハナモモ(花桃;バラ科サクラ属モモ亜属)の木枝をよく見ると、果実が付き始めています。中国原産の落葉低木のハナモモは花の観賞用にモモから品種改良されたもので、小さな果実は食用に適さない。


 近隣の筑波大付属高のキャンパスにキリ(桐;キリ科キリ属)の高木が生えていて、幸運にもこの日は淡い紫色の端正なキリの花に出会うことができました。


 キリは北海道~九州に分布する落葉高木。開花期は4月~5月頃。葉が展開する前に枝先に大きな円錐花序が直立し、淡紫色の筒状鐘形の花を多く付けます。対生する大きな葉は三角形や五角形の形状となる。桐の花を図案化した桐紋は日本国の紋章となっています。


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