休園明けの小石川植物園はしっとりと落ち着いた緑の世界

小石川植物園では、コロナ禍の緊急事態宣言の発令に伴い4月下旬から休園が続いていましたが、6月に入って再開されることになりました。なまった体の運動も兼ねて、早速園内をひと回りしてきましたが、ひと月も経つと園内の風景も大きく変わり、しっとりと落ち着いた緑の世界が広がっていました。

ソメイヨシノの桜並木は、緑葉が生い茂ってきました。木の下では家族連れがチラホラ。

常緑樹クスノキ(楠木;クスノキ科ニッケイ属)の大樹。生え替わった若葉の緑が日に日に深まっています。
(樹木の花、緑葉)

日本固有種のガクアジサイ(額紫陽花;アジサイ科アジサイ属アジサイ亜節)が咲き始めていました。いよいよアジサイの仲間の季節到来です。

アマチャ(甘茶;アジサイ科アジサイ属アジサイ亜節)。ヤマアジサイの園芸品種。乾燥させた葉は、甘味の強い甘茶になる。

北海道~九州に分布する落葉低木ノリウツギ(糊空木; アジサイ科アジサイ属ノリウツギ亜節)。樹皮から和紙漉きの糊を採る。

北米原産の常緑高木タイサンボク(泰山木;モクレン科モクレン属)。都内各地で開花を確認していますが、ここ小石川植物園でも高木に白い大きな花が咲いていました。

北米原産の半落葉小高木ヒメタイサンボク(モクレン科モクレン属)。同属のタイサンボクと比べ、葉が薄く、花は小さめ。

本州~九州に分布する日本原産の落葉高木ヒメシャラ(姫沙羅; ツバキ科ナツツバキ属)。花、葉は同属のナツツバキより小さめ。

中国原産の落葉高木のボダイジュ(菩提樹;アオイ科シナノキ属) 。枝の中に多数の淡黄色の花が咲いています。ボダイジュの実は菩提子といい、数珠をつくる。

中国原産の落葉中木セッコウガキ(浙江柿;カキノキ科カキノキ属)。枝の中をよく見ると、花の縁が赤くなった小さな可愛らしい花が咲いていました。

コーカサスサワグルミ(クルミ科サワグルミ属)。中央アジアのコーカサス地方を原産とする落葉高木。花穂が下垂しています。同属のシナサワグルミに比べて大きめ。
(野の花、草本)

熱帯アメリカ原産の一年草シロアザミゲシ(白薊芥子;ケシ科アザミゲシ属)。透き通ったような白い色で妖美な感じがします。

ヨーロッパ、北東アフリカなどが原産の二年草ジギタリス(オオバコ科ジギタリス属)。穂状に赤紫色や白色の花をつける。

本州から九州にかけて分布する多年草クララ(眩草;マメ科マメ亜科クララ属)。根を噛むとクラクラするほど苦いことから和名が由来。

本州近畿以西、四国、九州の山地の岩場などに自生するアワモリショウマ(泡盛升麻、別名:泡盛草)。泡のような小さな多くの白い花が咲いています。

半日陰地に分布する多年草ドクダミ(毒溜;ドクダミ科ドクダミ属)。この時期、園内各所の草むらで白い花が群生しています。十薬ともいわれるドクダミは、様々な薬効があり、腫れ物、皮膚病などに利用されます。葉茎に独特の強い匂いがある。

八重咲きのヤエドクダミ(八重毒溜;ドクダミ科ドクダミ属)の白い花も見かけました。

日本の各地に自生する多年草ニワゼキショウ(庭石菖;アヤメ科ニワゼキショウ属)。小さな可憐な花が咲き広がっています。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2021年6月)
| 固定リンク
「季節・風景・植物」カテゴリの記事
- 若葉茂り風薫る5月、初夏の木々の花、野の花が咲き競う(2023.05.01)
- 4月中旬の小石川植物園、美しい新緑が広がる(2023.04.24)
- 春爛漫の4月はサクラから新緑、ツツジへ主役交代(2023.04.01)
- 春分の日、はやくもソメイヨシノが満開に(2023.03.21)
- コブシ、ベニシダレ、シナミズキなどの木々が次々と満開(2023.03.16)
「小石川植物園」カテゴリの記事
- 若葉茂り風薫る5月、初夏の木々の花、野の花が咲き競う(2023.05.01)
- 4月中旬の小石川植物園、美しい新緑が広がる(2023.04.24)
- 春爛漫の4月はサクラから新緑、ツツジへ主役交代(2023.04.01)
- 春分の日、はやくもソメイヨシノが満開に(2023.03.21)
- コブシ、ベニシダレ、シナミズキなどの木々が次々と満開(2023.03.16)
コメント