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2021年6月26日 (土)

6月下旬、梅雨の合間の小石川植物園


 今年の東京の梅雨入りは平年より一週間遅れの6月14日で、以降じめじめした天気が続いています。また、依然としてコロナ禍がスッキリ収まらず、連日の「感染拡大のおそれ」の報道にはいささか食傷気味です。さらに、海外から大勢の人が押し寄せる五輪開催が決まり、国民の安全・安心が本当に確保されるかが心配です。これらのことが相まって社会全体に不透明な空気を醸し出しているような気がします。


 さて、梅雨の合間の小石川植物園散策です。早い時間帯を選んでいるので人出はパラパラで、ゆったりと回ることができます。園内は相変わらず落ち着いた緑の世界が続いています。



 梅雨空に似合うアジサイ(紫陽花;アジサイ科アジサイ属:写真上)の花が咲き残っていますが、林の中では早々と夏の花木のムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属:写真下)の花を見かけました。


(緑の樹木)


 この時期の樹木は緑葉に覆われていて、その中に目立たない地味な感じの花を多く見かけます。これは、タイワンニンジンボク(台湾人参木;シソ科ハマゴウ属)。台湾、中国などに広く分布する落葉低木。青紫色の小さな花が見えます。


 ニガキ(苦木;ニガキ科ニガキ属)。北海道~九州、沖縄に分布し、山野の林内に生える落葉高木。小さい黄緑色の花を多数つけています。植物の全体に強い苦みがあり、生薬の苦木になる。



 ヘラノキ(箆の木;アオイ科シナノキ属)。日本固有種で本州(紀伊半島、中国地方)、四国、九州に分布し、山地に生える。淡黄色の花が咲いています。集散花序の基部からはヘラ形の総苞葉が出る。秋には美しい黄葉が見られ、庭木に用いられる。



 シャシャンボ(小小坊;ツツジ科スノキ属)の花。本州西部~九州に分布する常緑小高木。多くの白色の壺状の花が咲いています。秋に熟す果実は小さい球形の液果で食べることができる。同属のブルーベリー類と同じようにアントシアニンを多く含む。



 ヒメグルミ(姫胡桃;クルミ科クルミ属)。わが国の山地に自生する落葉高木。緑葉の中に青い実がまとまって付いています。オニグルミの変種で本州中部以北でよく植栽されている。堅果の内部の種(クルミ)は風味豊かで食用になります。


 メンデルのブドウの木(Mendel'sgrapevine)。遺伝学の基礎を築いたメンデルが実験に用いた由緒あるブドウの分株がブドウ棚に這うように植えられています。棚の中をよく見てみると、小さな花が付いていました。花の後、徐々に実がつき、秋には小さい果実がなる。


(季節の花、草本)


 ヤブカンゾウ(藪萱草;ススキノキ科キスゲ亜科ワスレグサ属)。園内の林地や池辺などに群生して咲いています。ヤブカンゾウは八重咲きで濃いオレンジ色が特徴で、周りの緑色とよく調和しています。


 ベニバナ(紅花;キク科ベニバナ属)。薬草保存園でオレンジ色の花が咲いていました。ベニバナは山形県の県花で、古くから口紅の原料として盛んに栽培され、江戸に運ばれていました。今では、紅色染料や食用油の原料として、さらには観光用に栽培されています。


 スズカケソウ(鈴懸草;オオバコ科クガイソウ属)。徳島県、岐阜県、鳥取県に分布し、林の中に生える多年草。園芸植物として江戸時代から知られていたが、自生地が長年わからなかったとのこと。濃紫色の花が茎に連なって咲いています。花のつき方が山伏の衣装の鈴懸に似ていることから和名が由来。絶滅危惧IA類。


 詳しくは
  …> 季節のスケッチ(2021年6月)

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