見応えのある木々の紅葉・黄葉や季節の花々
冬の晴天が続く12月上旬、小石川植物園を回ってきました。イロハモミジ、メグスリノキ、イチョウなど、木々の紅葉・黄葉は見応えがありました。 また、ツバキ、サザンカなどの季節の花々を園内各所で見かけました。
(木々の花)
この時期はツバキ、サザンカなどの木々の花が目立ちます。
わが国のツバキの原種のヤブツバキ(藪椿)。本州~沖縄に分布する常緑高木。単にツバキともいう。冬から春に真紅の花が咲きます。ツバキ科ツバキ属(椿)。
香港の九竜半島が原産のグランサムツバキ。昆虫が盛んに密を吸っています。11月~2月に大輪の白い花が咲く。ツバキ科ツバキ属(椿)。
常緑広葉樹のサザンカ(山茶花)。晩秋から新年にかけ、多くの園芸種の白色や赤色の花が次々と咲き出します。古典園芸植物の一つ。上の赤花は歌枕、下の白花は富士の峠の品種名がついています。ツバキ科ツバキ属(山茶花)。
(紅葉・黄葉)
東京の都心部に位置する小石川植物園では、年末の12月が紅葉・黄葉の本番になります。
落葉針葉樹のメタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属)。アケボノスギ(曙杉)とも呼ばれる。幹が直立し、凛として天に伸びるような見事な大樹の姿が目を引きます。
巨木ゾーンの近くに生える精子発見の大イチョウが見事に黄葉しています。発見は、1894年植物学者の平瀬作五郎による。
街中のイチョウの街路樹も黄金色に輝いています(2012.12)。
東アジアに自生し、わが国では本州以南に分布する落葉高木イロハモミジ(ムクロジ科カエデ属)。秋の紅葉の代表格で、園内を散策していると、多くのイロハモミジを見かけます。
イロハモミジは春の新緑も美しい(2010.4)。
メグスリノキ(目薬木;ムクロジ科カエデ属)。日本固有種で東北地方中部以南に自生する落葉高木。晩秋の真赤に燃えるような紅葉は実に見事です。戦国時代の昔から樹皮を煎じて眼病に効く目薬として使用していたことから和名が由来。
ヤクシマオナガカエデ(屋久島尾長楓;ムクロジ科カエデ属)。日本固有種で屋久島に分布し、低地〜山地の生える落葉高木。葉はあまり分裂しないで、3~5浅裂する。葉の先端部が尾状に少し突き出ているのが特徴。木枝の場所によって紅葉、黄葉の両方が見られる。
関東地方以西~沖縄の山地に自生する落葉小高木のヤマハゼ(山櫨;ウルシ科ウルシ属)。樹姿などがハゼノキによく似ていて、山地に生えるということから和名が由来。
コバノチョウセンエノキ(小葉の朝鮮榎;アサ科エノキ属)。近畿地方以西~九州、沖縄 の山地に自生する落葉小高木。葉は同属のエノキよりもやや小さくて細く、葉先が尾状に伸びる。
北海道を中心としたわが国全域の山地に分布する落葉高木のハリギリ(針桐)。晩秋の黄葉。枝先に傘上の花の名残りが見られる。幹の樹皮に深く縦筋があり、葉はカエデ状になっている。
中国東南部原産のオオバベニガシワ(大葉紅柏;トウダイグサ科オオバベニガシワ属)。春に展開する新葉は真赤で鮮やかで目を引くが、この時期の黄葉は地味であまり目立たない。
オオバベニガシワは、春展開する新葉が紅葉のようにあざやかになる(2016.4)。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2021年12月)
| 固定リンク
「季節・風景・植物」カテゴリの記事
- 秋の彼岸の頃、小石川植物園にもようやく秋の気配(2024.09.23)
- 紅花資料館@河北町で紅花染め体験(2024.08.11)
- 深緑に覆われた真夏の風景、サルスベリが咲き出す(2024.07.21)
- 入梅の季節、ハナショウブやアジサイの花が咲き出す(2024.06.06)
- ソメイヨシノ満開の後、色とりどりのツツジが主役(2024.04.24)
「小石川植物園」カテゴリの記事
- 秋の彼岸の頃、小石川植物園にもようやく秋の気配(2024.09.23)
- 深緑に覆われた真夏の風景、サルスベリが咲き出す(2024.07.21)
- 入梅の季節、ハナショウブやアジサイの花が咲き出す(2024.06.06)
- ソメイヨシノ満開の後、色とりどりのツツジが主役(2024.04.24)
- 小石川植物園は新緑から万緑へ、落ち着いた雰囲気の花々(2024.05.03)
コメント