いよいよ春の始動、2月の小石川植物園の風景
2022年の正月もあっという間に過ぎ、立春の2月を迎えました。暦の上では初春になりますが、まだまだ寒い日も多いこの頃です。さらに、新型コロナのオミクロン株による感染者が急増して第6波に突入しています。従来のコロナ株に比べ重症化する人の割合が少ないとはいうものの、油断禁物です。
さて、春が始動する2月の小石川植物園の様子を取りまとめてみます。

小石川植物園では2月に入ると、梅林が賑やかになってきます。紅梅、白梅の花が咲き始め、メジロなどの小鳥も誘われるかのように集まってきます。ウメの花以外にも、カンザクラ、ツバキ等の木々の花や、春の妖精といわれるユキワリイチゲ、アマナ、フクジュソウなどの春の野の花も咲き出し、園内の散策も楽しみが増えてきます。上の写真は春の色に染まり始めるヤナギ池(2012.2)。
(木々の花)

園内の梅林には数多くのウメの木が植えられていますが、2月から3月にかけて早春の青空の下、次々と紅梅・白梅が咲き出してきます。2003.2

白梅の芳流閣。梅の花が咲くと、早速小鳥が集まってきて、花や蜜をついばんでいます。この小鳥は目の周りの色が白く、メジロです。2008.2

紅梅の五節の舞。小鳥が花や蜜に集まってきます。小鳥の色がうぐいす色なので、当初ウグイス(鶯)かと思いましたが、調べてみると目の周りが白いメジロでした。2004.2

園内にはツバキ園もあります。ツバキ(椿)もいろんな品種があって、この鮮やかな赤い色のツバキ(左)には柊葉椿(ヒイラギバツバキ)の品種名が付いています。2011.2

園内の古井戸の近くにはカンザクラの高木があります。早春の頃に咲くのであまり人が集まりませんが、濃い目のしっかりとした花を咲かせ、青空によく映える。暖地の庭木に多く用いられる。

年明けに咲き始めるシナマンサク(支那満作;マンサク科マンサク属)の花が満開です。無数のふわふわした黄色の花びらが青空に伸び伸びと広がっています。満開の花は花びらの数も多く力強い感じがします。マンサクという名は、春にまず咲くことに由来します。2013.2
(春の野の花)

ユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。群生するユキワリイチゲが小さな白い花を咲かせています。本州中部以西の暖かい地域の林内に生える多年草。スプリング・エフェメラルの仲間。2010.2

アマナ(甘菜;ユリ科アマナ属)の花を道ばたの草むらで見つけました。まるで小さなチューリップのようです。東北地方南部から九州、奄美大島に分布する多年草。スプリング・エフェメラルの仲間。2016.2

フクジュソウ(福寿草;キンポウゲ科フクジュソウ属)。まばゆい黄金色に春の喜びを感じます。北海道から九州にかけて分布し山林に生育する多年草。スプリング・エフェメラルの仲間。2004.2

春の七草の一つハコベ(繁縷;ナデシコ科ハコベ属)の小さな花が咲き出してきました。島崎藤村の千曲川旅情の詩に「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なすはこべは萌えず ……」 とハコベが登場します。全国の路傍や田畑にごく普通にみられる一年草/越年草。2016.2
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2022年2月)
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