4月の小石川植物園、新緑が美しい百花繚乱の季節

4月に入りました。サクラの花が散り終えましたが、美しい新緑と百花繚乱の季節を迎えます。植物園内を回ると、ミズキ、イチョウ、イヌシデなどの大樹の鮮やかな新緑が目に飛び込んできます。また、ソメイヨシノの花は終わりましたが、ハナズオウ、オンツツジ、カリン、ニリンソウ、シャガ、オオアラセイトウなど木々の花や野の花が一斉に咲き出してきました。

日本庭園の大池の周りの風景です。まだサクラの花が少し残っています。大池の手前では、常緑樹のクスノキの赤い新葉が盛んに生え出ているのが分かります。小石川植物園は文京区の一角に広がっていて、都会の中のオアシスのような場所です。後方には街の建物が垣間見えます。

サクラ並木に並行してイロハモミジが立ち並ぶ小径の風景。この小径がアーチ状に連なっていてモミジのトンネルのようになっています。この時期、美しい新緑に覆われてきました。右側の建物は、最近リニューアルされた温室になります。

梅林手前の小さな池(中島池)。この周りにサクラ、イロハモミジなどの木々が生えていて、池の水面が四季折々に美しく変化します。今はちょうどサクラの花から新緑への主役交代中です。

北海道から九州までの各地に広く分布する落葉高木のミズキ(水木;ミズキ科ミズキ属)。鮮やかな新緑が木枝から吹き出しています。早春に芽をふく時に地中から多量の水を吸い上げることから和名が由来します。

園入口近くに生えるイチョウ(銀杏;イチョウ科イチョウ属)の大樹。イチョウは中国原産の落葉高木の裸子植物。新緑が吹き出し、やがて枝先の小さな新葉の下に雄しべが多数連なってきます。

中国原産の落葉低木ハナズオウ(花蘇芳;マメ科ジャケツイバラ亜科ハナズオウ属)。鮮やかで美しい赤紫色の花が散策路のすぐ脇に咲いていました。花は葉が付く前に、枝から吹き出
すような感じになる。

紀伊半島、四国、九州に広く分布するオンツツジ(雄躑躅;ツツジ科;ツツジ亜属ミツバツツジ節)。園内のツツジ園では満開になった見事な赤紫色の花が目に飛び込んできます。

中国原産の落葉高木カリン(花梨;バラ科カリン属)。落ち着いた感じの薄紅色の小さな花が木枝に多く咲き出していました。秋になると、かなり大きな果実を沢山付けるようになり、木の上からボタボタと落ちてきます。

北海道、本州、四国、九州に分布し、山麓の林の縁や林の中、土手などに生えるニリンソウ(二輪草、鵝掌草;キンポウゲ科イチリンソウ属)。ひとつの茎に通常2輪の白い花が咲くことからこの名がつく。スプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つ。

中国四川省原産で谷沿いの陰地や竹林などに群生する常緑多年草のシャガ(著莪、射干;アヤメ科アヤメ属)。黄と青の幻想的な模様の入った白い花が次々に咲き出してきます。根茎が短く横に這い、群落を形成する。

中国原産の一年草オオアラセイトウ(諸葛菜、紫花菜;アブラナ科オオアラセイトウ属)。園内の草むらに群生し、紫色の菜の花のような花が草むらを覆っています。わが国へは江戸時代に栽培用として導入されたが、繁殖力が強く野生化しています。
詳しくは
…> 季節のスケッチ(2022年4月)
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