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2022年9月 5日 (月)

秋の野にはヒガンバナ、コスモス、ソバなどの季節の花々



 9月に入りました。さすがに35度を超えるような猛暑が収まってきて、少し暑さが残っているものの朝晩は過ごしやすくなってきました。この頃になると、ヒガンバナ(彼岸花)、コスモス(秋桜)、ソバ(蕎麦)などの季節の花々が秋の野に咲き出すようにになります。

 ちょうど秋の彼岸の時期に、植物園の随所で燃える炎のように美しいヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)の花が満開になって咲き出します。全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイドを多く含む有毒植物。球根植物。2003.9

 ヒガンバナは多くの呼び名があります。曼珠沙華(まんじしゃげ)の別名が最も有名ですが、サンスクリット語からきたもので天界に咲く美しい花ということです。ヒガンバナは大部分が赤花ですが、白い花も希に咲いています。2010.9

 わが国では墓地などにも植えられ、ちょうど秋の彼岸の時期に咲くことから、死人花、幽霊花などの異名が付いています。特徴的な赤いヒガンバナの花を見渡すと、本当に故人の魂が漂っているような感じがします。2008.9

 9月下旬~10月上旬、奥武蔵野の巾着田で赤い絨毯を敷き詰めたように一面に咲き広がるヒガンバナに出会うことができます。巾着田とは、日高市内を流れる高麗川の蛇行により長い年月をかけて形成され、その形が巾着の形に似ていることから、そのように呼ばれています。2010.10

 秋の風物詩のコスモス(秋桜;キク科コスモス属)。各所に咲き出す無数の花が風に舞う。熱帯アメリカ原産でメキシコからスペインに渡りコスモスと名づけられた。日本には明治20年頃に観賞用として渡来。富士五湖の一つ精進湖の辺で、富士山のシルエットを背景にコスモスの花が風にたなびいていました。一年草。2005.9

 山形県内を縦走する最上川の河原に咲くコスモスの花。中流域のここ大石田町付近は陸路と水路の接点という地の利から、かつては最上川最大の舟着場として栄えました。2015.9

 立川近辺の180haもの広大な土地に広がる昭和記念公園。奥の方に進んでいくと、「花の丘」の斜面に何千本ものコスモスの花が一面咲いていて秋風に舞っていました。その風景は見事で圧巻です。2011.10

 北海道、東北地方〜中部の高冷地などで栽培される一年草のソバ(蕎麦;タデ科ソバ属)の白い花が咲いています。山形では最近のソバ人気もあって、ソバ畑の作付けが広がっています。ソバの栽培は春播きの夏ソバと夏播きの秋ソバがあって、これは夏ソバの花になります。2005.9

 近くからソバの花を見ると、白い小さな花が塊になって密生して咲いています。山形のあちこちに蕎麦街道ができていて、山菜蕎麦やソバガキなどの山形ソバのいろんな味が堪能出来ます。2005.9

 ソバには赤い花が咲くものもあり赤ソバと呼ばれます。長野県箕輪町の「赤そばの里」ではソバの赤い花が見事に色づいています。赤ソバは、ネパール原産のソバを品種改良したもので、遊休農地活用と景観形成を兼ねて栽培しているとのこと。(この赤ソバの写真は、地元出身のI氏からいただきました。)2006.9


  詳しくは
  …> 季節のスケッチ(2022年9月)

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