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2023年6月

2023年6月18日 (日)

奥日光の大自然を満喫



 6/17-18の週末、奥日光湯元温泉の休暇村に宿泊して、奥日光の大自然を周遊してきました。梅雨の合間で晴れ上がった天気にも恵まれ、緑に囲まれた高原道路をゆったりとドライブして、久しぶりにリフレッシュできました。


 最初の目的地は奥日光の湯ノ湖です。東京からクルマで東北自動車道を北上、日光宇都宮道路に入り、清滝ICより国道120号で約25km進むと湯ノ湖が現れます。マス釣りの釣人で賑わっていました。今回の宿泊地は湯ノ湖の北岸湖畔に広がる日光湯元温泉です。


 湯元温泉、湯ノ湖周辺に緑の大自然に囲まれた散策路が整備されています。緑一面の中にオレンジ色のレンゲツツジ(蓮華躑躅;ツツジ属シャクナゲ亜属レンゲツツジ節)の花が風景のアクセントになっています。レンゲツツジは戦場ヶ原など、奥日光の各所で見かけます。


 湖畔の木々です。これは北海道~九州に分布し、山地から亜高山帯にかけて自生するミズナラ(水楢;ブナ科コナラ属)。葉は大きく波打つようなはっきりした鋸歯(輪郭のギザギザ)を有する。木材は柾目の模様が美しく、高級家具、建築材、洋酒樽などに利用されます。ミズナラ以外にもシラカバ、シウリザクラなどが生えています。


 珍しいベニサラサドウダン(紅更紗満天星;ツツジ科ドウダンツツジ属)の花も見かけました。ベニサラサドウダンは日本原産で東北地方~中部地方の高地に自生する落葉低木でサラサドウダンの変種です。5月~6月頃、葉腋から伸びる総状花序に深紅色の小さな鐘形の花が多数下向きにつきます。


 湯ノ湖から日光方面に少し戻ると、奥日光三名瀑の一つとされる竜頭の滝に着きます。前回の奥日光旅行の時に見逃していたので、今回こそはと訪れました。竜頭の滝は、湯ノ湖に端を発し戦場ヶ原を流れ下ってきた湯川の末流にかかる滝。急斜面の途中で二手に別れ、豪快に流れ下っています。この滝の姿を龍の頭に見立て、竜頭の名が付いたとされる。


 さらに日光方面に進むと、中禅寺湖と男体山が見えてきます。中禅寺湖は約2万年前に男体山の噴火でできた堰止湖で、今や観光地として人気を博しています。また、男体山は標高2,486mの火山で、日本百名山のひとつ。日光二荒山神社の境内地にある。


 次は華厳の滝です。中禅寺湖からの地表を流れる唯一の流出口の大谷川の最上流の一部。落差97mの滝一気に流れ落ちる姿は壮観です。この写真は華厳の滝展望台からのものですが、エレベータで滝壺まで下りることも出来ます。


 この後、長くくねったいろは坂を下って日光東照宮近くの日光植物園(小石川植物園の日光分園)に立ち寄ってきました。広大な園内には、日本の高山ならびに温帯から亜寒帯に生育する種をはじめ多くの植物が生育しています。この日は、珍しい山野草も数多く見かけました。


 詳しくは
  → 季節のスケッチ(2023年6月)

 

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2023年6月 3日 (土)

6月初旬の小石川植物園、落ち着いた緑の風景


 今年は台風2号の影響で前線の動きが活発になり、東京地方は6月早々に大雨に見舞われました。また、早めの梅雨入りも予想されています。この時期は、梅雨空の下で木々がしっとりとした緑に覆われるようになります。


 6月初旬に小石川植物園を回ってみると、落ち着いた緑の世界の中でハナショウブ、アジサイ、タイザンボク、ドクダミなどの季節の花々が静かに咲き出していました。


 メタセコイア林の近くに位置するヤナギ池。一面落ち着いた緑色に覆われています。画面左側に生えていたシダレヤナギ(枝垂柳)の高木が今年に入って伐採されてしまいました。スッキリした風景になりましたが、少し寂しくなりました。


 ハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)。全国各地の庭園、寺社などで栽培される多年草。植物園の菖蒲田でも、白、紫、黄、薄紅色の優雅な花が咲き乱れ、梅雨時のうっとうしさを忘れさせてくれます。


 別世界に来たかのような美しい空間を演出するハナショウブはノハナショウブ を原種とする園芸品種で、古典園芸植物の一つ。江戸時代に盛んにハナショウブの栽培が行われた。


 ガクアジサイ(額紫陽花;アジサイ科アジサイ属アジサイ亜節)。日本固有種で房総半島、伊豆半島、三浦半島などの海岸地に自生する落葉低木。梅雨空に似合い、しっとりと咲いています。花序を見ると、中心部の多数の両性花の周りに装飾花が額縁のように縁取る。アジサイ亜節の基本種。


 タイサンボク(泰山木;モクレン科モクレン属 Magnolia亜属)。高木の樹上に威風堂々の白い大きな花が上向きに咲いていました。花の中心部に黄色の雄しべが密生します。高所に神々しく咲く花は王者の風格があります。光沢ある常緑の緑葉と大輪の純白の花のコラボは見ごたえがあります。


 クリ(栗;ブナ科クリ属)。日本・朝鮮半島原産で北海道~九州、屋久島に分布する落葉高木。ブナ科植物は風媒花のものが多いが、クリは虫媒花。この時期、地味な感じの雄花が多数木枝に付いていました。秋に実が茶色に熟し、イガの中から栗とか栗の実といわれる堅い果実(堅果)が現れます。


 ユキノシタ(雪の下;ユキノシタ科ユキノシタ属)。本州から九州に分布し、湿った半日陰地の岩場などに自生する常緑多年草。園内のシダ園の入口の所に小さい華奢な花がたくさん咲いているのを見つけました。ユキノシタは名前のとおり、雪の積もった下でも耐え、日陰や湿地を好みます。


 ドクダミ(毒溜;ドクダミ科ドクダミ属)。道ばたや草むらの半日陰地に分布する多年草。ドクダミの白い花が園内随所に群生していました。十薬ともいわれるドクダミは、様々な薬効があり、腫れ物、皮膚病などに利用されます。葉茎に独特の強い匂いがあります。


 トウダイグサ(燈台草;トウダイグサ科トウダイグサ属)。本州以南に広く分布し、日当たりのよい荒地や畑などに自生する一年草(。苞葉の中に花を複数つけたユニークな形状の緑色の花序が先端部に形成されています。茎や葉を傷つけると有害な白い乳液を出す。種子にも有毒な成分を持つ。


 詳しくは
  → 季節のスケッチ(2023年6月)

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