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2024年8月

2024年8月11日 (日)

紅花資料館@河北町で紅花染め体験



 8月中旬のお盆休み時に家族のものが山形河北町の紅花資料館を訪れ、紅花染めを体験してきました。かつて私も7月頃に咲き出す紅花の風景を求めて紅花資料館や周辺の紅花畑を回ってきたことがありますので、このときの写真も含めて紹介します。


 紅花資料館は、かつて近郷きっての富豪だった堀米四郎兵衛の屋敷跡にあります。堀米家は、米や紅花などの集荷出荷などによって財をなしてきました。園内には、当時を物語る武者蔵(農兵隊の武器蔵)、座敷蔵(客室用の蔵)、紅の館(紅花交易当時の品々を展示)などが配置されています。この写真は2008年7月当時のもの。


 紅花染が出来るまでの行程です。大まかに言うと、まず畑に咲き出した沢山の紅花を集めて紅餅を作り、この紅餅を炭酸カリウムとともに水に溶かして、紅花染用の水溶液を作ります。この水溶液に絹のハンカチ、綿のガーゼを浸すことによりしっとりと美しい紅花染が出来上がります。


 紅餅です。紅花の花びらを叩いて、餅の形にして何日もかけて発酵させるとのこと。紅餅作りだけでも大変な作業です。


 紅餅を炭酸カリウムとともに水に溶かして作った染色用の赤い水溶液です。作業に使った両手の手指も真っ赤に染まります。


 紅花染め体験で出来上がったシルクのハンカチです。なかなかいい具合に染まりました。

(過去の紅花探訪より)

 ベニバナ(紅花)を求めて郷里の東根市の近辺を探訪していたところ、河北町に咲き残っていた紅花を見つけて感激したことを覚えています。紅花は7月頃に枝先に頭状花をつけ、花は鮮やかな黄色から徐々に赤くなります。 一年草/越年草。キク科ベニバナ属。2008.7


 山形県の県花にもなっている紅花は古くから口紅の原料として盛んに栽培され、交易品として江戸や上方に運ばれていきました。今では、紅色染料や食用油の原料として、さらには観光用に栽培されています。2008.7


 羽州街道六田宿跡(今の東根市六田地区)に紅花を抱えた芭蕉像が置かれています。芭蕉は尾花沢から羽州街道を通って山寺に向かう途中、この地でもてなしを受けました。芭蕉は紅花を見て、「眉掃(まゆはき)を俤(おもかげ)にして紅粉(べに)の花」、「行末は誰が肌ふれむ紅の花」の二つの句を詠んでいます。2016.8


 詳しくは
  → 季節のスケッチ(2024年8月) Archive

 

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