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2024年9月23日 (月)

秋の彼岸の頃、小石川植物園にもようやく秋の気配



 今年の9月も湿気が高い熱暑がいつまでも続き、秋分の日が過ぎてようやく爽やかな秋が到来し、ほっとしています。小石川植物園を久しぶりに訪ねてみると、同じ思いの多くの人たちが散策していました。園内の風景は深緑の夏の名残が大半ですが、それでもヒガンバナやオオモクゲンジなどの秋の風情を見つけることができました。 


 ヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属、別名:曼珠沙華)。例年ちょうど秋の彼岸の時期に満開になって咲き広がりますが、今年は長引いた猛暑のせいで咲き具合が少し後れているようです。7分咲きといったところでした。


ヒガンバナ(彼岸花)は、花が燃える炎のように妖美な感じで独特の形状をしています。昔から墓地等に植えられてきていますが、本当に故人を弔っているような感じがします。大部分は赤花ですが、まれに白花も生えています。全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイドを多く含む有毒植物なので要注意。


 園内の巨樹ゾーンに生えるオオモクゲンジ(大木欒子;ムクロジ科モクゲンジ属、別名:袋実木欒子)。今年も高木の樹木全体に黄色の細かい花を盛んに付け、壮観でした。golden rain tree と英名のとおり、花が降り注ぐと木の下の地面は黄金色のオガクズを敷き詰めたようになります。


  沖縄・九州などに自生する落葉低木のフヨウ(芙蓉;アオイ科フヨウ属)。淡いピンクの花が盛んに咲いていました。優雅でしっとりとした感じです。関東以南で観賞用に栽培される夏の花木です。


 タイワンニンジンボク(台湾人参木;シソ科ハマゴウ属)。台湾、中国、東南アジア、インド、マダガスカル島、アフリカに広く分布する落葉低木。樹木全体に細い小枝が伸び、枝先に青紫色の小さな花を付いています。


 南ヨーロッパ原産の落葉小低木ナツメ(棗;クロウメモドキ科ナツメ属)。初夏に目立たない淡緑色で小さな花が葉腋につき、この時期に実が熟してきます。熟すと赤黒くなり、次第に乾燥してしわができる。ナツメの実はドライフルーツに使われ、生薬(大棗)としても用いられます。


 シラタマノキ(白玉の木;ツツジ科シラタマノキ属)。北海道、本州中部以北などに分布する常緑小低木。同属のアカモノの果実は赤く、本種は白い果実をつけることからシロモノとも呼ばれます。ぜんざいの中の白玉のようです。


 ヤマトリカブト(山鳥兜;キンポウゲ科トリカブト属)。関東西部、中部地方東部に分布する多年草で日本自生種のトリカブト。冷温室で青紫色の花が咲いていました。花は昆虫のサナギのような変わった形をしています。有毒植物として有名ですが、漢方では附子という生薬として使われる。


 詳しくは
  → 季節のスケッチ(2024年9月) Archive

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