先月の平昌五輪では日本チームが大健闘し、日本のメダルは冬季で過去最多だった1998年長野五輪の10個(金5、銀1、銅4)を上回る13個(金4、銀5、銅4)を獲得しました。正直言ってあまり期待していなかったのですが、大会が進むにつれ選手たちの活躍ぶりについテレビ観戦に熱が入るようになってきました。やはり白熱した競技を伝える生中継はいいですね。いろんな選手たちの人間ドラマも知ることができ、素晴らしい大会だったと思います。多くの感動をありがとうございました。
さて、3月に入ってすぐの週末は気温がぐんぐん上昇し、20℃を超えまるで初夏のような陽気になりました。新年から3月にかけて次々に梅の花が咲き出してきた小石川植物園の梅林は、この日はいい香りを放ちながら数多くの梅の花が咲き競っていました。
また、梅の花以外でも、カンヒザクラ、サンシュユなどの花木も咲き出し、アマナ、ユキワリイチゲ、フクジュソウなどの春の妖精(スプリング・エフェメラル)などの野の花も園内のあぜ道や草むらなど随所で見かけました。まさに百花斉放が間近といった感じでした。
小石川植物園の梅林には多くの品種の梅の木が生えていて、新年から3月にかけて次々に紅梅、白梅が咲き出してきます。
特に2月中旬から3月上旬頃は梅林中にいい香りを放ちながら数多くの梅の花が咲き競うようになり、春暖のこの日は花見を楽しむ人たちで賑わっていました。
また、梅林の中央部には黄金色のサンシュユの花も咲き出し、赤、白、黄の見事な色の三重奏を堪能することが出来ました。
この日勢いよく咲いていた梅の花を以下に紹介します。この桃色の梅の品種名は開運(かいうん)です。
白梅の冬至(とうじ)。
香りが強い鹿児島紅(かごしまこう)。
普通の梅花とは異なる珍しい形状の酈懸(てっけん)。黄色のおしべや萼が目立ちますが、少しだけ白い花びらも付いています。
園内では冬木立のままの木々も多いのですが、よく見ると白黒の世界に少しずつカラフルになってきました。そして、園内ではさまざまな春の花木が賑やかになってきました。これは、沖縄に自生するカンヒザクラカンヒザクラ(寒緋桜)。満開が過ぎたものの、それでも数多くの原色の花々が青空に広がっていました。
サンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)。小さな黄金色の花が点々と木枝の至るところから吹き出してきました。
黄緑色のトサミズキ(土佐水木;マンサク科トサミズキ属)の花。高知県原産で、蛇紋岩地帯や石灰岩地帯などに生育します。
園内の散策路やあぜ道などで、いろんな野の花も見かけるようになってきました。これは
春の妖精(スプリング・エフェメラル)のアマナ(甘菜;ユリ科アマナ属)の小さくて可憐な花で、メタセコイア林の近くで群生していました。2年前に数輪だけ咲いているのを見つけて以来の出会いです。植物の生命力の強さには驚かされます。
やはり春の妖精の仲間のユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。先月から可憐な白い花が咲き始めましたが、かなり花の数が増えてきました。メタセコイア林の近くに群生地があります。近縁種の
アズマイチゲは北方系ですが、ユキワリイチゲは本州西部から九州に分布します。
オオキバナカタバミ(大黄花片喰;カタバミ科カタバミ属)の黄色の花が咲いていました。葉の紫の斑点が特徴になります。
オオイヌノフグリ(オオバコ科クワガタソウ属)の星くずのように可憐な青い小さな花です。先月はまだポツポツとしか咲いていませんでしたが、この日は草むら一面に咲き広がっていました。
春の七草の一つハコベ(繁縷;ナデシコ科ハコベ属)の小さな花を見つけました。島崎藤村の千曲川旅情の詩に「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ
緑なすはこべは萌えず ……」 とハコベが登場します。小さいので、よく見ないと見逃してしまいます。
タチツボスミレ(立坪菫;スミレ科スミレ属)の可憐な花です。今までコスミレだとばかり思っていたのですが、調べてみると違っていたようです。園内のスミレの仲間をもう少し探してみようかと思います。
このほかにも、いろんな花々が咲いていました。
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梅林の風景 春の花木など
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