日記・コラム・つぶやき

2017年12月 2日 (土)

輝く木々の紅葉・黄葉、晩秋の野趣あふれる小石川植物園


 いつの間にか慌ただしい年末になってしまいました。相変わらず内外でいろんな出来事が起きていますが、その中で12/1に皇室会議が開かれ、私たちの日常生活に影響を及ぼす改元の日取りが決まりました。2019年4月30日平成天皇退位、翌5月1日改元となります。この季節のスケッチでも平成の年号を使用していますので、それなりの「システム改変」が必要になります。どうするか少しづつ考えていこうと思います。


 さて、12/2は晩秋の野趣あふれる小石川植物園を回ってきました。園内は木々の紅葉・黄葉で輝いていました。




 林地の小径や池の周り、池面など園内の至るところが紅葉・黄葉で覆われ輝いていました。まさに野趣あふれる晩秋の風景でした。


 入園してすぐ左手。見事に黄葉しているイチョウの大樹の迫力に圧倒されます。


 入口からの坂道の途中の右手のイヌザクラ(犬桜;バラ科サクラ属、別名シロザクラ)。橙色に紅葉していました。


 坂を上りきるとソメイヨシノ並木が広がっています。その多くが落葉し、樹下は一面褐色の落葉に覆われていました。


 その一方、まだ紅葉が残っている何本ものソメイヨシノも見かけました。



 イロハモミジ並木の小径も真赤に染まってきました。大勢の人が散策し、写真を撮って楽しんでいます。





 紅葉・黄葉するイロハモミジを園内の随所に見かけました。思いがけない出会いに感動の連続です。


 イロハモミジと同じカエデ属の仲間のカジカエデ(梶楓;カエデ科カエデ属)の黄葉です。葉が大きく、オニカエデ、オニモミジともいわれます。


 やはりカエデ属の仲間のメグスリノキ(カエデ科カエデ属)。大樹を見上げると、今年も鮮やかに真赤に染まっていました。日本に自生するメグスリノキは、その名の如く葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に良いと言われています。


 メグスリノキに隣接する陽光に輝くイヌブナ(ブナ科ブナ属)の大樹。イヌブナは日本の寒くない山野に自生します。材質がブナより劣ることからこの和名が由来します。


 イヌブナ(黄)&メグスリノキ(赤)&シラカシ(緑)のコラボです。


 これ以外にも、園内の多くの大樹、高木が美しく紅葉・黄葉していました。これはヘラノキ(箆の木;シナノキ科シナノキ属)です。


 ボダイジュ(菩提樹;シナノキ科シナノキ属)の黄葉。ボダイジュの実から数珠をつくります。


 落葉高木ムクロジ(無患子;ムクロジ科ムクロジ属)の黄葉。木の実には沢山のサポニンが含まれ、石鹸のように泡立ちます。


 フウ(楓;マンサク科フウ属)の高木の黄葉も鮮やかです。フウは中国・台湾原産の落葉高木で、木の葉の形が同じ漢字名をもつカエデに似ています。


 北アメリカ原産の落葉高木ヌマミズキ(沼水木;ヌマミズキ科ヌマミズキ属)の鮮やかな紅葉(左、中)です。


 ヌマミズキと同属のニッサボク(ヌマミズキ科ヌマミズキ属)も秋の日差しに真っ赤に輝いていました(右)。ニッサボクは中国原産の落葉小高木で、欧米では街路樹や庭園樹に用いられています。



 園の入口から左方に広がるメタセコイア林の風景です。メタセコイア(スギ科メタセコイア属)の褐色が日に日に濃く鮮やかになってきました。このアト、凛とした冬木立に変貌していきます。

 この日は上記以外にも多くの木々の紅葉・黄葉を楽しむことができました。詳しくは、季節のスケッチ(29年12月)をご覧ください。

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2017年10月 1日 (日)

秋の風情たっぷりの小石川植物園


 10月に入りました。今月は10/22に総選挙が予定されています。総選挙を巡って自民党に対峙すべき野党第1党の民進党が突然「消滅」し、新しく希望の党、立憲民主党が立ち上がりました。厳しい内外情勢の中、相変わらずのドタバタ劇にはウンザリです。安定した強い政権の確立が望まれます。


 さて10月に入ってすぐの週末(9/30、10/1)は格好の散策日和になりました。土曜日に小石川植物園を回ってきましたが、園内はワレモコウ、シュウメイギクなどの季節の花々やイチョウ、カラスウリなどの色づいた実など秋の風情が次第に深まってきていました。


 秋の季節の花々が目立ってきました。園内で初めてワレモコウ(吾亦紅;バラ科ワレモコウ属)を見かけました。秋の高原の風物詩の多年草で、独特の暗赤色の丸い花穂を付けます。


 白いシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が咲き始めました。名前の中に「キク」が入っていますが、キンポウゲ科の花です。


 山野草のホトトギス(杜鵑;ユリ科ホトトギス属)が咲く季節になりました。花びらの斑点模様が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることが名の由来。


 キク科の花を多く見かけました。これは秋の七草の一つで万葉の昔から日本人に親しまれてきたフジバカマ(藤袴;キク科ヒヨドリバナ属)です。薄い藤色の花が静かに咲いていました。


 北海道から九州の山野に生える多年草ナンテンハギ(南天萩;マメ科ソラマメ属)が青紫色の花を付けていました。秋の七草のハギの花に似ていて同じマメ科に属します。


 山地に生える多年草カリガネソウ(雁金草;クマツズラ科カリガネソウ属)。多くの青紫色の小さく優雅な花を付けていました。沢山の雁が飛んでいるようにも見えます。


 精子発見で有名なイチョウの大樹にイチョウの実がぎっしりと付いていました。このイチョウの実を炒ると、おいしい酒の肴の銀杏になります。イチョウ以外にもいろんな木々や草花に秋の実を見かけるようになってきました。


 ユキノシタ科スグリ属の落葉低木ヤブサンザシ(藪山櫨子)。小さな赤く熟した果実を沢山付けていました。赤い果実が美しく、生け花や盆栽などに使われます。


 つる性多年草のカラスウリ(烏瓜;ウリ科カラスウリ属)の朱色の小さな実を見かけました。


 園内の木々の黄葉が少しずつ始まりました。園入口の近くのフクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)。部分的に黄葉を見かけました。


 やはり園入口近くのイタヤカエデ(板屋楓;カエデ科カエデ属)の高木も、部分的に黄葉が付いていました。


 精子発見のイチョウの大樹は、まだ緑葉で覆われていますが、近づいてみると部分的にイチョウの黄葉が始まっていました。

 これ以外にも、多くの秋の風情の写真をアップしました。
      …> 季節のスケッチ(29年10月)


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2017年9月 3日 (日)

9月初旬の小石川植物園、ススキ、ハギなど秋の風情ただよう


 9月に入って最初の日曜日、国内外からビッグニュースが飛び込んできました。海外からは、隣国の北朝鮮が水爆級の核実験を実施したとのニュースです。最近、盛んにICBM用の弾道ミサイルの発射実験を繰り返していましたが、今度はICBMに搭載する核弾頭の実験だそうです。一体、北朝鮮がどこに向かって進もうとしているのか、正直言って予測不能です。

 一方、国内では将棋界からの素晴らしいニュースです。破竹の快進撃を続ける中学生棋士の藤井聡太4段が、NHK杯のテレビ棋戦で永世名人の資格を持つ超一流棋士の森内俊之九段にも見事勝利しました。ずっと番組を見ていましたが、従来の棋士とは異なる戦法でもってたちまち局面をリードし、そのまま寄り切った感じでした。まるでAIを内包しているかのような新感覚の天才棋士の出現です。今後の活躍が大いに楽しみです。

 さて、自然界では9月に入った途端、これまでの蒸し暑さが一変し、さわやかな天気になりましたので、久しぶりに小石川植物園を回ってきました。園内では、サルスベリ、ムクゲなどの夏の花々もまだ咲き残っていましたが、ススキ、オミナエシ、ハギなどの秋の七草も見かけるようになり、園内には早くも秋の風情が漂っていました。


 日本庭園の池の周りに秋の七草のススキ(イネ科ススキ属)の穂が立ってきて、風にそよいでいました。ススキは尾花とも呼ばれ、全国津々浦々に見かけます。古くから親しまれ、お月見には欠かせない草です。


 ハギ(萩;マメ科ハギ属)の紅紫色の小さな花も咲き始めました。ハギは草本ではなく木本に属しますが、秋の七草の一つに数えられています。細い枝が風に揺れ、しなやかに枝垂れる様や、中秋に花の散りこぼれる様は昔から多くの人に親しまれてきました。


 やはり秋の七草のオミナエシ(女郎花;オミナエシ科オミナエシ属)も盛んに花を付けていました。直立した茎の先に細かいあざやかな黄色の花が群生して咲きます。オミナエシの隣にはオトコエシ(男郎花;オミナエシ科オミナエシ属)の白い花が咲いていました。


 常緑高木のシラカシ(白樫;ブナ科コナラ属)の木の枝をよく見ると、小さな木の実が付き始めていました。もう少し経つと茶色に変わって秋の風物詩のドングリになります。


 落葉低木スイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)に花が咲き始めました。スイフヨウの花は一日花で、朝方の真白な花から時間の経過とともに、酔いが回ったかのように次第に赤みが増してきます。左側の赤い花は前日の残りと思われます。


 日本庭園の赤い建物の前に白い花が咲いていました。白いサルスベリのようでもあるし、確認のため近づいてみました。すると、……


 その正体は、つる性の草本のセンニンソウ(仙人草;キンポウゲ科センニンソウ属)でした。ふわふわとした小さな白色の花が群がって咲き、長い葉柄があって他の植物によく絡みつきます。葉の先に生えている白い毛を仙人のヒゲや白髪に見立てこの名が付いたとのこと。センニンソウはこの時期、随所に繁茂しています。


 つる性植物のヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属、別名は貧乏葛)も、至るところに広がり、他の植物を覆っていました。藪を覆って枯らしてしまうと言われるほど生育が 旺盛です。ハチが花の蜜を吸っていました。


 この時期、園内の草むらでは全国に分布する多年草のツルボ(蔓穂;ユリ科ツルボ属)が群生しています。小柄でピンク色の花穂を付けています。かつて、ツルボの鱗茎は飢饉の時に食用に供されたそうです。


 ヤブラン(薮蘭;ユリ科ヤブラン属)も日陰の草むらとか大木の根元などに群生しています。紫色の穗状の小さな花を随所に見かけます。ヤブランは東アジアに分布し、開花期は夏から秋です。 落ち着いた風情で和風の庭園などによく似合います。

 この他にもいろんな写真をアップしています。
       …> 季節のスケッチ(29年9月)


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2017年8月 1日 (火)

小石川植物園は夏の花木、緑深い夏木立、夏の野の花などで賑やか


 このところ現政権への逆風が目立ち、東京都議会議員選挙での大敗、加計学園問題での疑惑追及などで支持率が急落しています。また、北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、わが国の安全保障に大きな脅威となっています。このような内憂外患の状況の中、今週に予定されている内閣改造でしっかりと体制を立て直し、国を守り国民を豊かにする安定した政権基盤の再構築を願っています。

 さて、先月末の週末、少しだけ猛暑が和らいでいたので開園直後に小1時間ほど小石川植物園を回ってきました。人出が少なく静かなたたずまいの園内は、サルスベリやムクゲをはじめとする夏の花木、緑深い夏木立、夏の野の花などで賑やかでした。

(盛夏に咲く木々の花)

 園内の日本庭園の一角に建つ旧東京医学校の赤い建物の周りにサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)の花が咲き始めました。


 近年花の咲き具合が悪くなっているのが心配ですが、それでも近くに寄ってみると真紅のサルスベリの花が力強く咲いています。花期が長いので、夏の間中鮮やかに咲き続けます。サルスベリは真紅色の花が多く見かけますが、薄紫色白色の花もあります。


 ムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)も夏の代表的な花木です。この時季、園内の随所にいろんな色合い・模様のムクゲの花が咲いています。風雅で落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

(深緑に覆われた夏木立)

 園内の木々の緑はすっかり色濃くなり、植物園全体が深緑の世界のようです。春に大勢の人でにぎわうソメイヨシノの並木も緑一色でした。早朝でもあり、蒸し暑さもあってほとんど人出がありません。


 見応えのある巨木ユリノキ(モクレン科ユリノキ属)の夏木立です。あふれんばかりの緑葉に覆われています。5月頃にこのユリノキにが咲いていました。


 中国原産の落葉高木キジュ(喜樹; ヌマミズキ科カンレンボク属)。キジュの果実や根には制癌作用を有するカンプトテシンというアルカロイドを含んでいます。


 北米原産の落葉高木モミジバフウ(紅葉葉楓;フウ科フウ属)の夏木立。アメリカフウとも言われ、わが国へは大正時代に渡来しています。


 園入口から坂道を上った所にヒマラヤスギ(マツ科ヒマラヤスギ属)の大木が立ち並んでいます。太い幹が、夏緑性のツル植物のナツヅタ(夏蔦;ブドウ科 ツタ属)に覆われていました。

(盛夏の野の花・草花)

 四国・九州地方の山地に自生するカノコユリ(鹿の子百合;ユリ科ユリ属)。美しくあでやかな花が咲いていました。花弁に鹿の子模様の斑点があることが和名の由来になります。


 同属のオニユリ(鬼百合;ユリ科ユリ属)の鮮やかな花です。オニユリは大型の鱗茎をもつ多年草。黒い斑点がある大きな花は迫力があり、鬼の名が付いたと思われます。


 秋の七草を見つけました。オミナエシ(女郎花;オミナエシ科オミナエシ属)です。オミナエシの直立した茎の先にあざやかな黄色の花が群生して咲きます。


 オトコエシ(男郎花;オミナエシ科オミナエシ属)の白い花です。オミナエシ(女郎花)と対になった名前ですが、オミナエシに比べて質実な感じがします。


 見かけることが少ないサボンソウ(ナデシコ科サボンソウ属)です。ヨーロッパから中央アジア原産。根茎にサポニンを含み、細かく刻んで水に溶かすと泡立ちます。


 藪を覆って枯らしてしまうほど生育が旺盛といわれるヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属)が随所に広がっています。アゲハがヤブガラシの蜜を盛んに吸っていました。

 この他にもいろんな写真をアップしています。
       …> 季節のスケッチ(29年8月)

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2017年7月 5日 (水)

7月の植物園は夏の花々や深緑の夏木立が目を引きます


 いよいよ暑い7月に入りました。ここ数日、停滞する梅雨前線が九州北部地方に記録的な大雨をもたらし、各地で河川氾濫や土砂崩れなどで被害が広がっています。また、月初めの東京都議選では国政の影響から自民党が大敗したり、北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験を一向に止めず、とうとう米国のレッドゾーンといわれるICBMを発射したりと、天候以外でも暑苦しいニュースが次々に飛び込んできています。

 いろいろと用事が重なり、7月に入ってまだ植物園を回る機会がありませんので、これまでの風景写真を使って、夏の花々や深緑の夏木立が目を引く植物園の夏の風景を紹介します。



  まず、夏の3大花木と言えばサルスベリ(百日紅)、ムクゲ(槿)、キョウチクトウ(夾竹桃)になります。最初にサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)です。真夏の強い日差しの中で美しい赤紫色や真紅、薄紫色、白色などの花が夏の青空の下に延々と咲き続けます。夏季に比較的長い期間花を付けることから、百日紅の別名があります。 サルスベリの木の幹は和名のとおり「猿も滑り落ちるような」すべすべした感触の樹皮に覆われています。


 ムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)もこの季節の代表的な花木です。お隣の韓国では国花になっており、ムグンフアと呼んで人気のある花のようです。
園内では、林地の涼しげなところに落ち着いた雰囲気で夏の間中しっとりと咲き続けます。


 ムクゲといえば、英国のウィンザー城の城壁の傍に植えられているムクゲが沢山のピンク色の花を付け、優雅に風に揺れていたのが思いだされます。English Garden で有名な英国ですが、国中どこにいても 美しいGarden の中にいるような自然との調和美を楽しむことができました。


 炎暑の夏を延々と咲き続けるキョウチクトウ(夾竹桃;キョウチクトウ科 )も有名な夏の花木です。中国原産の常緑低木で、赤花と白花があります。夾竹桃の和名は、葉の形状が竹に似て狭く、花が桃に似ていることに由来します。庭木としても用いられていますが、枝も葉もすべて有毒なので要注意。枝が真直ぐなため、弁当の箸の代わりに用いて中毒を起こした事例もあります。


 園内の落葉樹の大木は毎年、新緑から深緑、紅葉、冬木立へと衣替えを繰り返し、この時期は深緑の緑衣をまとっています。大樹の夏木立は見ごたえがあります。これはナツボダイジュ(夏菩提樹;シナノキ科シナノキ属)。青々とした葉を茂らせています。


 巨木のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の夏木立です。ユリノキは5月頃にチューリップに似た花を咲かせます。


アメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の雄大な夏木立です。アメリカスズカケノキは北米原産で日本には明治時代に渡来しました。


 最後に、小石川植物園の一角にひっそりと咲く占守鋸草(シュムシュノコギリソウ)の花を紹介します。占守鋸草は千島列島の北東端にある占守島で発見されたことからこの和名が付いています。園内でこの花を見つけた時は珍しい名前だなと思っていただけでしたが、後で第2次大戦終戦直後の「占守島の戦い」のことを知り、この花は我々が忘却してはならない戦争の歴史を思い出させてくれる貴重な植物だと認識を新たにしています。

  

 占守島の戦いは我々日本人が決して忘れざるべき戦争の歴史の一コマです。すなわち、日本がポツダム宣言受諾し終戦を迎えた昭和20年8月15日から3日も経った8月18日に、千島列島の最北端の島「占守島」にて武装解除を進めていた日本軍に対し、火事場泥棒のようにソ連軍が突然上陸して攻撃を掛けてきました。結局、この占守島で日本の必死の防戦に会い苦戦したソ連は北海道まで到達できず、北海道がソ連に占領されることを免れました。先人の苦闘に頭が下がる思いでいっぱいになります。


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2017年1月 1日 (日)

晴れ上がった2017年元日、初日の出と初詣



 2017年の元日は雲一つなく晴れ上がりました。例年通りわが家のベランダからの初日の出になります。朝7時過ぎに街並みの地平線から初日が昇ってきました。神々しい陽光が今年も私たちに恩恵をもたらしてくれることを祈りました。スカイツリーが左端に小さく見えます。


 ベランダから南側には小石川植物園が広がっています。園内にも初陽が差し込んできました。手前右側は温室になりますが、現在建て替え工事が行われていて、工事用のプレハブ建物も数棟立っています。来年の完成が待ち望まれます。


 元日の初詣は、昼過ぎに近くの名刹傳通院に出かけました。傳通院は徳川家とゆかりが深い寺院で、家康の生母の於大の方や孫娘の千姫の墓所があります。歴代将軍の墓所の多くは芝の増上寺にありますが、ここ傳通院では将軍家の子女が弔われています。


 2012年3月に復元された傳通院の山門です。元々の山門は第2次世界大戦の戦火で消失しましたが、関係者の努力で復元されたものです。

 増上寺や靖国神社への初詣はそのうちゆっくりと行こうと思っています。 

…> 季節のスケッチ(29年1月)



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謹賀新年2017 - 海図なき不透明な世界へ

 輝かしい2017年の新年を迎えました。おめでとうございます。まず、仕事面では賀状の文面にもありますように、今年もSociety5.0(超スマート社会)の実現、第4次産業革命への貢献の努力を続けていきたいと思っております。

         〔2017年賀状の文面〕

 一方、世界は先が見えない混沌の時代に入ってきました。近年の中東・シリア等の国々からの大量難民のEU流入に端を発し、昨年はEU各国で難民排斥を主張する極右勢力の台頭、ISによる無差別テロの頻発、英国のEU離脱の国民投票可決(ブレグジット)などEUの秩序を揺るがすような驚くべき出来事が相次ぎました。さらに、このような風潮は「世界の警察」の役割を担う米国にも飛び火し、10月の大統領選挙では何とメキシコとの国境に巨大な壁を構築するとか、自国産業を保護するため自由貿易推進のためのTPPから自ら離脱するといった極端な主張を唱え続けたトランプ候補が当選しました。

 世界全体として、従来の多民族の共生、グローバリズムなどの民主主義の普遍的な価値の下で封印されていた不寛容、内向き指向、ポピュリズムなどのダークサイドの思潮が表舞台に一気に噴き出してきた感があります。また、世界秩序のゆらぎを見てロシアが覇権を求める動きを加速させていますし、経済大国の中国は、依然としてバブル崩壊のリスクを抱えながら領土拡張の野心を隠そうとしていません。

 このような不透明な国際情勢の中で、わが国は安全保障を確保し、経済再生を実現することが国是となっていますが、政治力、外交力、経済力、技術力など総力を結集した取り組みにより、豊かな未来を拓く新たな海図づくりが急務となっています。

 最後に、プライベート生活では近いうちに8人目の孫誕生が予定されています。末広がりで充実したスローライフを過ごせればと念じています。今年もよろしくお願いいたします。


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2016年12月27日 (火)

人工知能(AI)の台頭に動揺する将棋の世界

 ここ数年来の人工知能(AI)を活用した囲碁・将棋ソフトの棋力が著しく伸長し、プロ棋士との対戦で互角以上の成績を残すようになってきていることは、本ブログでも紹介済みです。
 このような状況の中で、日本将棋連盟(以下、連盟)が台頭する人工知能の影におびえて、無実のプロ棋士(三浦九段)に対して証拠の無いまま出場停止(12月末まで)の処分を断行してしまうという由々しい出来事(不祥事)が起きてしまいました。
(少々長くなりますが、本件の推移を末尾にまとめました。)

 今回の騒動に関する私の感想は次の通りです。

(1)間違っていた処分断行
 棋士にとって出場停止処分というのは、疑惑棋士という汚名を着せられること、対局出来ないことにより対局料の収入が絶たれることなど、棋士生命にも直結する極めて重大な事案です。調査委員会報告では、三浦9段に不正使用はなかったものの、竜王戦開幕直前に週刊文春に疑惑記事が載るという差し迫った事情があったため連盟の処分はやむを得なかったということですが、私はおかしいと思います。

 いくら切迫した事情があったとは言え、しっかりとした調査もせず確証の無いまま処分を断行するというのは絶対に間違っています。世間の常識からもかけ離れています。社団法人たる連盟は不当な疑惑から会員(棋士)を守ることも本来業務の一つです。それにもかかわわらず、今回は棋戦(竜王戦)を守るため一人の棋士(三浦9段)を犠牲にした構図になります。羽生3冠の「今回の件は白の証明も黒の証明も難しいと考えています。疑わしきは罰せずが大原則と思っています」とのコメントが妥当な考えだと思います。

(2)急がれる名誉回復、原状復帰、金銭補償
 不正使用がなかったという結論が出た以上、真っ先に三浦9段の速やかな名誉回復が急がれます。少なくとも連盟の常務会メンバー、疑惑を指摘した棋士たちが、しっかりとした謝罪を行い、さらに三浦9段の出場停止に見合った処分を受けることなどの自浄能力がまず求められます。

 また、出場停止の3か月の間、竜王戦を始め多くの棋戦で挑戦者交代や不戦敗などの扱いになっています。この不利益な扱いについてなかったことにして処分前の原状に戻すことが必要です。もし、戻すことが不可能なのであれば、被った不利益に対する金銭補償を行わなければなりません。将棋界の最高棋戦といわれる竜王戦は4,320万円もの高額な優勝賞金が出ます。この優勝賞金を含めて、さらには不戦敗になった他の棋戦の対局料に相当する補償は最低限必要です。さらに、不戦敗の扱いを勝局扱いと変更することも必要になります。

(3)人工知能の台頭と将棋世界の未来
 今回の騒動の根底にあった人工知能がプロの将棋棋士の頭脳を超えてしまった感のある状況に対して人間側がどのように向き合うかが今問われています。今回のように動揺して対応を誤れば、「弱い」人間の将棋対局からファンの心が離れてしまいかねません。また、対局料を提供するスポンサも、「弱い」人間よりも「強い」人工知能へと支援対象を移すという事態も想定されます。人間と人工知能が共存できる仕組みを作り上げてこそ将棋世界に未来があるということを肝に銘じて欲しいと思います。

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 時系列にまとめた本件の経緯
 (主に将棋ワンストップ・ニュースからの引用)

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(2016.7-2016.9頃)
 一部の棋士から、三浦9段が対局中に将棋ソフトを不正使用しているのではないかという疑惑が指摘される。

(2016.10.10)極秘会合
 渡辺竜王、島理事に加え、羽生善治三冠、佐藤天彦名人、谷川浩司九段(連盟会長)、佐藤康光九段(棋士会長)、千田翔太五段の7人が、島理事宅に集まり極秘会合。久保九段は電話で参加。

(2016.10.11)聞き取り調査
 常務会による三浦九段への聞き取り調査。渡辺竜王、千田五段も参加。連盟の会見によると、ここで三浦九段が休場を申し出たという。しかし三浦九段は「一方的に処分された」と反論、NHKインタビューでも「辞退するわけがない」としている。

(2016.10.12)処分断行
 竜王戦七番勝負が3日後に迫った10月12日、連盟からリリースが出される。内容は以下の通り。
  1. 三浦九段は2016年12月31日まで出場停止処分とする。
  2. 竜王戦七番勝負の挑戦者が三浦弘行九段から丸山忠久九段に変更された。竜王戦主催の読売新聞は了承済。

 連盟リリースだけではわからない報道機関からの情報。
  1. 三浦九段はスマホを使って不正をした疑いがある
  2. 過去に対戦した5人前後の棋士から指摘があった
  3. 三浦九段は不正を認めていないが、疑惑の中では指せないとして休場を申し出た
  4. 休場届が期限までに提出されなかったため(処分理由)、処分した
  5. 三浦九段は「濡れ衣。不正はしていない」とコメント
  6. 連盟はこれ以上調査しない

(2016.10.15)竜王戦始まる
 挑戦者が三浦9段から丸山9段に変更になった竜王戦が始まる。

(2016.10.18)三浦9段からの反論
 三浦9段からの反論文書が出る。
  1. 対局中のソフト使用は一切ない
  2. 連盟にはPC4台の現物と、スマホにインストールされた全アプリの「撮影画像」を自主的に提出
  3. 連盟はそれを精査せず一方的に処分した
  4. 連盟に離席の多さや一致率の資料を求めたが開示されず
  5. 今後も連盟の調査に最大限協力する
 同夜のNHKニュース(三浦九段の単独インタビュー)
  1. 竜王戦は将棋界最高峰の棋戦ですから、挑戦するだけで大変な名誉。辞退するわけがない
  2. (離席が多かった7月26日の久保九段戦は)その日は特に体調がすぐれなかったので、休んでいる時間が長かった
  3. そもそも携帯(スマートフォン)に将棋ソフトが入ってない
(2016.10.19)渡辺竜王のインタビュー記事
 週刊文春での渡辺竜王のインタビュー。
  1. 渡辺竜王は、三浦九段の自身との対局および過去の対局も調べ、指し手の一致、離席のタイミング、感想戦での読み筋などから「間違いなくクロだ」と確信
  2. 最悪のシナリオは『疑惑を知りながら隠していたという事が発覚する事だ』と判断
  3. 前述したトップ棋士による極秘会合があった
(2016.10.20)羽生3冠の訂正ツィート
 羽生善治三冠が、文春の記事に誤解を招く表現があったとして「今回の件は白の証明も黒の証明も難しいと考えています。疑わしきは罰せずが大原則と思っています」と表明。

(2016.12.26)第三者調査委員会による発表
 第三者調査委員会が会見。概要は「疑惑の根拠とされたものいずれも実質的な証拠価値は乏しく、不正の証拠はない」「出場停止処分の妥当性は、七番勝負開幕戦を直後に控えた状況で、連盟所属棋士および公式戦における規律権限の範囲内であり、当時の判断としてはやむを得ない」。

(2016.12.27)調査結果を受けての三浦9段の会見
 出場停止処分となった2か月半の期間について、三浦9段は「私個人だけなら耐えきれましたが、家族がひどい目に遭ったので思うところはあります。推測でいろいろ言われるのはつらいですし、悔しい思いはあります」と打ち明け、「元の状態に戻してほしい」と名誉や地位の回復を求めた。

(2016.12.27)調査結果を受けての谷川連盟会長の会見
 連盟の谷川浩司会長は「三浦九段につらい思いをさせたことを申し訳なく思っております」と謝罪。会長以下理事7人の理事報酬を一部減額処分とし、三浦九段に対しては処分期間中に不戦敗となっていた順位戦A級での残留などの措置を取って「名誉回復に全力で務めていく」とした。

以上


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2016年12月 2日 (金)

活躍するMEMS(メムス)~身の回りでもSociety5.0でも


 MEMS(メムス)というと聞き慣れない用語かも知れませんが、実はモバイル機器、自動車等の私たちの身の回りの製品の中に数多く組み込まれている必須デバイスです。MEMSとはMicro Electro Mechanical Systems(微小電気機械システム)の略で、半導体製造技術やレーザー加工技術等、各種の微細加工技術を用いて微小な電気要素と機械要素を一つの基板上に組み込んだ米粒や豆粒ほどの大きさのデバイスのことを言います。

 MEMSと半導体デバイス(LSIなど)はどちらも同じような大きさで外見上よく似ていますが、働きが少し違います。すなわち、半導体デバイスは入出力が電気信号で、人間の頭脳のような高速計算や大容量の記憶などの働きに秀れていて、コンピュータの中枢デバイスとなっています。一方、MEMSは入出力が電気信号に限定されず、エネルギーや機械変位、物理量など多岐に亘り、人間の五感器官のようなセンシング(センサ)、筋肉部のような動作(アクチュエータ)などの様々な働きをします。

 (図1)MEMSの概念図


 例えば、モバイル機器のスマホでは高性能化・多機能化を実現するため、モーションセンサ、MEMSマイクロフォン、無線センサ、環境センサなど盛沢山のMEMSがスマホ内の狭小な空間の中にぎっしりと組み込まれていて、MEMSのかたまりのようなものです。また、自動車も同様です。エンジン制御のための圧力センサ、姿勢制御のためのジャイロ、エアバック感知のための加速度センサなど多くのMEMSが使われていますし、今後は自動運転のための各種MEMSセンサが増大していくと予想されます。

 (図2)スマホで使われるMEMS


 さらには、数次のMEMSに係る先端技術開発プロジェクトの研究成果等が基盤技術として蓄積・活用され、スマホ、自動車に限らず多くの製品やシステムへの先進MEMSの応用が広がっています。

 (図3)広がる先進MEMSの応用


一方、政府の第5期科学技術基本計画においてSociety5.0(超スマート社会)の実現に向けた取り組みが提唱されていますが、Society5.0の実現には近年注目を集めるIoT(あらゆるものがインターネットでつながる)システムが欠かせません。このIoTシステムの中でもMEMSが重要な役割を果たしていくことになります。

例えば、工場を対象としたIoTシステムでは、実世界(工場現場)の状況を適確かつ迅速にデータ収集(センシング)し、収集したデータをクラウド上に集め、ビッグデータ技術やAI(人工知能)を用いて設備管理や生産管理に役立つ経営情報に変換する、そして経営情報を実世界(工場管理、経営)にフィードバックする、といった流れになります。この流れの中で実世界とクラウドを結ぶセンシングの局面においてMEMSが主役となります。

 すなわちMEMSを用いた多様な産業用途のセンサ、環境からエネルギーを自力で調達する自立電源、データを無線で飛ばす無線モジュールなどをまとめて搭載した小型センサ端末(これもMEMSのかたまり)が工場の各所に配置され、工場の様々な稼働状況をリアルタイムにモニタリングし、クラウドに収集データを送り出します。

今年度からNEDO委託事業の高効率スマートセンシングシステム(LbSS)の研究開発も始まりました。近い将来Society5.0を支え、元気に活躍するMEMSの姿を見ることができるようになります。乞うご期待。

(図4)Society5.0/IoTシステムで活躍するMEMS


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注)本稿は、JRCMニュース(2016年12月号)への寄稿文に加筆修正を加えたものです。

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2016年10月 8日 (土)

大隅良典東京工業大栄誉教授がノーベル賞(医学・生理学賞)を受賞


 10月に入って今年のノーベル賞(医学・生理学賞)にオートファジー(自食作用)の仕組みを解明した大隅良典・東京工業大栄誉教授が授与されることに決まったという嬉しいニュースが飛び込んできました。



 〔大隅教授とオートファジー研究〕(東工大HPより)


 日本人の受賞は昨年の医学・生理学賞(大村智氏)、物理学賞(梶田隆章氏)に続き3年連続となります。米国籍を含め、日本人受賞者は25人。単独受賞は1949年の湯川秀樹氏(物理学賞)、1987年の利根川進氏(医学・生理学賞)に次いで29年ぶり3人目となります。

 大隅教授は、27年前に酵母のオートファジーを発見して以来、一貫してその分子機構の解明を目指して研究を進めてきており、世界に先駆けた遺伝学の適用による酵母のオートファジー遺伝子(ATG) の同定は、それまでのオートファジー研究を一変し、今日の爆発的な研究領域の展開の切っ掛けとなっています。今回の受賞は、このオートファジー研究が評価されたもので、医学・生理学賞の選考委員は「生命科学の根源的な発見で、がんやパーキンソン病などの病気の治療研究に貢献する」としています。

 近年多くの日本人研究者がノーベル賞を受賞していて、同じ日本人として誇らしい気持ちになりますが、気になる指摘を紹介しておきます。すなわち、一次選考でノーベル委員会が研究者や過去受賞者に呼びかける推薦状の日本からの返信率が他国と比べて非常に低いとのことで、日本人の受賞確率が低くなる要因として、ノーベル委員会委員がこの点に苦言を呈しているそうです。今後もノーベル賞受賞のため、日本全体としての一層の努力が必要なようです。

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