季節・風景・植物

2017年4月22日 (土)

南房総の春の海辺の風景


 久しぶりの房総半島、2日間の行程の南房総ドライブでした。天気は曇り空でしたが、雨も降らず暑くもなくいい小旅行になりました。今回は、桜も終わったので春の海を見ようということで、足の向くまま南房総の灯台や館山城跡などの海辺を巡ってきました。


 まず、館山市の城山公園に向かいました。この公園の高台に館山城が建っています。館山城は、かつて戦国時代の武将である房総里見氏が築城し居城としていましたが、後の改易に伴い廃城となり、破却されています。現在建つ天守は近年再建された模擬天守だそうです。




 館山城跡の高台へは急な坂道を登っていくことになります。この道沿いが季節の花々で美しく彩られていました。写真上から、ソメイヨシノやツツジ、鬱金桜(うこんざくら)、文目(あやめ)。


 城山公園の高台からは館山市街が一望できます。



 城山公園の近くに洲埼灯台(すのさきとうだい)が立っています。洲埼灯台は、三浦半島最南端の東端にある剱埼灯台(つるぎざきとうだい)と共に東京湾へ出入りする船舶の目印となっていて、両灯台とを結んだ線が東京湾の境界をなしています。灯台の丘から三浦半島や伊豆半島が眺望できます。



 2日目は房総白浜の野島埼灯台(のじまさきとうだい)を回ってきました。2009年11月以来の訪問になりました。野島埼灯台は、房総半島の最南端野島崎に立つ白亜の八角形をした大型灯台です。「日本の灯台50選」に選ばれていて、国の登録有形文化財にも登録されています。


 野島埼灯台周辺は、南房総国定公園に指定されていて、雄大な太平洋のパノラマが望めます。朝日と夕陽の両方が見える格好の眺望ポイントです。


 灯台入り口付近にトビウオのようなモニュメント(右)が建っています。かつて、源頼朝公、里見義実公がこの地で再起を願ったことから、21世紀に飛翔する願いを込めて作られたそうです。



 灯台周りの散策路沿いにいろんな花々を見かけました。写真上は日本各地の海岸に分布するハマエンドウ(浜豌豆;マメ科レンリソウ属)で、紫色の花を付けています。写真下は群生するハマダイコン(浜大根;アブラナ科ダイコン属)です。ハマダイコンは、ダイコンが野生化したもので海岸の砂地に生えます。

 今回は、久々に海辺のドライブを楽しんできました。
     …> 季節のスケッチ(29年4月 南房総)


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2017年4月15日 (土)

ソメイヨシノの満開が過ぎ、徐々に新緑が広がる


 ソメイヨシノの満開から1週間経った4月中旬の小石川植物園の風景です。ソメイヨシノは満開が過ぎましたが、まだサトザクラ、ヤマザクラなどの他のいろんな桜の花が美しく咲き続けています。その一方で、イロハモミジなどの園内の木々から薄黄緑色の若葉が吹き出し、新緑の世界が徐々に広がってきました。


 入園して直進するとすぐ上り坂になります。正面にはソメイヨシノの大木の見事な眺望です。ソメイヨシノは満開が過ぎましたが、まだ5~6分程度咲き残っていました。


 古井戸近くのソメイヨシノの大木です。スケールの大きさに圧倒されます。


 依然として鮮やかな赤紫色に咲き続けているハナズオウ(花蘇芳;マメ科ハナズオウ属)。周りをよく見ると、サクラの花吹雪が舞っています。


 日本庭園近くの池の風景。池面には、サクラの花びらの花筏が浮かんでいます。


 ソメイヨシノ以外のサクラの花も数多く咲いていて、まだまだ「花見」を楽しむことができました。この清楚な感じのサクラは、日本の桜の野生種の一つのヤマザクラ(山桜)です。花が小ぶりで、赤みがかった若葉とともに開花します。


 美しい八重咲のヤエノオオシマザクラ。オオシマザクラ(大島桜)の八重種です。オオシマザクラも野生種のサクラの一つで、伊豆大島などに多く自生します。


 サトザクラの紫桜です。満天が薄紫色に覆われたような感じです。サトザクラは主に観賞用にオオシマザクラを基にしてヤマザクラ、エドヒガン、カスミザクラ、マメザクラなどを掛け合わされた園芸品種の総称。


 やはりサトザクラの長州緋桜(ちょうしゅうひざくら)。赤紫色の花があでやかです。長州緋桜は開花期間が非常に短いようで、この日はラッキーでした。明治時代に荒川堤から全国に広まったとのことで、長州との関係は不明。


 サトザクラの鬱金(うこん)。花弁に葉緑体をもち、淡い黄緑色の八重咲の花を付ける珍しいサクラです。鬱金の名は、ショウガ科のウコンの根を染料に用いた鬱金色に由来します。


 サクラの近縁のホンカイドウ(本海棠;バラ科リンゴ属)。白い小さな花を静かに咲かせていました。年末頃には、サクランボの実に似た赤や黄の実を付けます。


 イロハモミジは新緑や紅葉が見事ですが、花も咲きます。新葉に交じって暗赤色の粒々が見えます。これがイロハモミジの花になります。


 新緑が園内全域に広がっています。小さな池の周辺に生えるシダレヤナギ(左)やラクウショウ(正面後方)なども新緑に覆われてきました。


 入り口付近のイチョウの大木も新緑になってきました。イチョウの木は街路樹にも多く使われていますので、都心も新緑がまぶしい季節になります。


 野の花の世界も賑やかになってきました。星形の白い大きなオオアマナ(大甘菜;ユリ科オオアマナ属)の花が多く咲き出してきました。黄色のタンポポ(蒲公英;キク科タンポポ属)の花やムラサキカタバミ(紫片喰;カタバミ科カタバミ属)の赤紫色の花も交じっています。


 ラショウモンカズラ(羅生門葛;シソ科ラショウモンカズラ属)。桜並木の近くの草むらに群生していました。かつて渡辺綱が羅生門で切り落としたとされる鬼女の腕に見立てこの名が付いたとのこと。


 これ以外にも多くの風景写真があります。
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2017年4月 9日 (日)

小石川植物園でもソメイヨシノが満開に


 気象庁の桜開花情報によると今年の東京の桜満開は4月2日ということでしたが、わが家の近辺の小石川植物園の様子を見ると、4月2日時点では5~6分咲。満開になったのは、週半ばの6日(木)頃でした。

 [桜満開の植物園の眺望、わが家のベランダから 4/7]

 そこで、満を持して週末の8日、9日の花見を楽しみにしていたのですが、あいにく両日とも天気が悪く残念な状況になりました。それでも幸いなことに、8日(土)の午後にほぼ雨が上がりましたので、私はこの時に小石川植物園やすぐ近くの播磨坂などを急いで回ってきました。翌9日(日)は一日中雨模様だったのですが、千鳥ヶ淵付近はカサを差しながら大勢の人で混みあっていました。みんなが今年の「最後の桜」を惜しんでいるようでした。

 以下、4月8日午後の小石川植物園の風景を紹介します。



 ソメイヨシノ(染井吉野)が満開の週末はあいにくの小雨模様でしたが、午後になって少し雨が上がってきました。散策路の水たまりも苦にならず、大勢の人出で賑わいました。


 サクラの木の下ではみんな最後の花見を楽しんでいました。


 ソメイヨシノは、桜並木以外にも、園内の各所に生えています。園内が桜色に輝いていました。このソメイヨシノの後方にイロハモミジの新緑が見えます。



 ソメイヨシノの研究課程や実生から多くのソメイヨシノの品種が生まれています。帝吉野(上)と三島吉野(下)。これらの花の裏側に緑色の若葉が付いています。


 ソメイヨシノ以外のいろんな桜も咲いていました。これは日本の野生の桜の代表的な種のヤマザクラ(山桜)。和歌にも数多く詠まれています。花が小ぶりで、赤みがかった若葉とともに開花します。サクラの仲間では寿命が長く、ときに樹高30mを超える大木になります。


 オオシマザクラ。野生種のサクラの一種で、伊豆大島などに多く自生します。


 これもサクラの野生種の一つのチョウジザクラ。花を横から見ると丁字のように見えます。花の数が少なく、全体的に地味が感じがします。



 サトザクラの雨宿(上)と紫桜(下)。サトザクラは主に観賞用にオオシマザクラを基にしてヤマザクラ、エドヒガン、カスミザクラ、マメザクラなどを掛け合わされた園芸品種の総称で種類が多い。


 サクラ以外にもいろんな花が咲いてきました。シャクナゲ(石楠花;ツツジ属)の高木が満開になっていて壮観でした。無数の真赤で大きな花がギッシリと並んで咲いています。シャクナゲは葉にケイレン毒を含む有毒植物です。


 ハナズオウ(花蘇芳;マメ科ハナズオウ属)の紫の花が勢いよく咲いていました。後方の知り花はオオリキュウバイ。ハナズオウの花をよく観察すると、幹や枝から直接吹き出しているように見え、ビッシリと密生しています。


 草むらでは春の妖精のニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が 咲き出してきました。ニリンソウの花はイチリンソウよりも少し小ぶりで、ひとつの茎に通常2輪の花が咲きます。葉が複雑に裂けた掌状となることから、鵝掌草(ガショウソウ)の別名があります。


 園の入口付近のメタセコイア林の風景です。林立するメタセコイアはまだ冬木立のままですが、周りにサクラのピンク色やチョウセンレンギョウの黄金色で全体が色鮮やかになってきました。


 色づいてきたツツジ園の後方では、ニレ科のウルムス・プロセアの高木がうっすらと新緑になってきました。これから、次第に新緑が美しい季節に移っていきます。

 これ以外にも多くの写真があります。
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2017年4月 2日 (日)

小石川植物園では多くの家族連れが和やかに花見を楽しむ



 例年のことですが、この時期になると連日TVで桜(ソメイヨシノ)開花のニュースが流れます。今年の東京は4月1日頃に桜満開との予想が出されていましたが、花冷えの日々が続いたため遅くなったのでしょう。晴天の4月2日の日曜日はようやく5~6分咲きといった感じでしたが、待ちかねたように多くの人が小石川植物園に集い、家族連れで和やかに花見を楽しんでいました。


 サクラ並木の一角に立つ見事なソメイヨシノの大木です。この周りでは幹回りが最も大きく、満開の頃にはこの木の前でみんな集合写真を撮ります。


 ソメイヨシノには研究過程や実生から生まれた多くの品種があります。これは伊豆吉野の名が付いていて、ソメイヨシノとは少しだけ趣が違います。


 やはりソメイヨシノの品種の天城吉野です。木枝をよくみるとヒヨドリ(?)が盛んに花を啄んでいました。


 見事にピンク色に染まってハナモモ(花桃;バラ科サクラ属モモ亜属)が満開になっています。実は、このハナモモはわが家の真正面の園の塀沿いに植えられていて、有り難く借景させてもらっています。


 北国の代表的な迎春花のコブシ(辛夷;モクレン科モクレン属)の花が盛んに咲いていました。白い小さな花ですが、力強く青空に咲き広がっています。「北国の春」の唄の歌詞『白樺 青空 南風 こぶし咲く あの丘 北国の ああ 北国の春』にも出てきます。


 また、桜並木から少し離れた目立たない林間地に、スプリング・エフェメラルの代表格の可憐なカタクリの花の群生地があります。果たして今年も数多くの花がひっそりと咲いていました。6枚の花びらが反り返っていて、まるで春の陽光の下で森の妖精たちが背中の羽根を羽ばたきながら遊んでいるようです。


 この群生地の中を小川が流れていますが、その小川の向岸を目を凝らしてよく見ると、ここにも一面カタクリの花が咲いていました。群生地が次第に広がっているようです。



 この日は買い物で日本橋に出かけてきました。都心の至る所にサクラの花を見かけますが、日本橋にはソメイヨシノが街路樹に用いられている江戸桜通りがあって昔から桜の名所でした。日銀から三越を通って、コレド室町へ抜ける小さな通りのことで、この日も桜の花で彩られていました。上の洋風建物は三井住友銀行の日本橋支店で、下の建物はわが国の中央銀行の日銀です。明治期を中心とした桜の描かれた日本銀行の錦絵があります。


 これ以外にも色々な写真があります。
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2017年2月12日 (日)

梅林ではメジロが飛び回り、枯葉の下からユキワリイチゲが地表へ


 三寒四温と言われるように寒暖の差が大きいこの頃ですが、2月中旬のこの日(2/12)は青空が広がる春暖の一日でした。


 梅の香りに誘われて小石川植物園の梅林に立ち寄ってみると、多くの梅の木に紅梅、白梅の花が賑やかに咲き出していました。メジロも盛んに花を求めて飛び回っていました。この白梅の品種名は都錦(みやこにしき)。


 珍しい梅の花も咲いていました。ふわふわした形状の黄色の花を付ける黄梅(おうばい)です。花の形は梅でなくてマンサクに似ていますが、木の枝ぶりを見るとやはり梅の木です。


 梅林では新年からいろんな梅の花が次々と咲き出しています。この白梅は玉英(ぎょくえい)。


 唐梅(とうばい)。木枝の曲がり具合に独特な趣があります。


 大盃(おおさかずき)。


 豊後(ぶんご)。


 月宮殿(げっきゅうでん)。


 春の野の花も少しずつ増えてきました。この日は、スプリング・エフェメラル(春の妖精)の仲間を見つけました。ユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属、別名:ルリイチゲ)の可憐な白い花が、春の陽光を受けソロリソロリと枯葉の下から咲き出してきました。


 オオキバナカタバミ (大黄花片喰;カタバミ科カタバミ属)が園入口近くに群生しています。その場所を覗いてみると、大きめの黄色の花が明るく咲いていました。オオキバナカタバミは葉の紫の斑点に特徴があります。


 散策路で一輪のコスミレ(小菫;スミレ科スミレ属)の花がひっそりと咲いていました。これから薄紫色の可憐な花が園内のあちこちに咲き出します。コスミレは全国各地に自生する多年草で草丈は低く、5cm~10cm程度です。


 ハコベ(繁縷;ナデシコ科ハコベ属)の小さな花を草むらで見つけました。春の七草の一つのハコベは、「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なすはこべは萌えず ……」 と島崎藤村の千曲川旅情の詩にも登場します。


 この時期はまだまだ冬木立が見られます。この高木ははヒトツバタゴ(モクセイ科ヒトツバタゴ属)です。5月頃になると白い花で満開となり、まるで白い粉雪で覆われているような壮観からナンジャモンジャの異名があります。


 中国原産の落葉高木キジュ(喜樹; ヌマミズキ科カンレンボク属)の冬木立。緑衣の夏木立も趣があります。キジュの果実や根に含まれるカンプトテシンというアルカロイドには制癌作用があるとのこと。


 これ以外にも、いろんな園内の写真があります。
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2017年1月 7日 (土)

新年の青空の下にロウバイ、ウメ、ツバキなどの早春の花々



 新年に入って最初の週末の土曜日、小石川植物園に出かけてきました。快晴の冬空が広がり清々しい冬の香りが満ちあふれる園内では、一面に冬木立が立ち並んでいましたが、その中でロウバイ、ツバキ、ウメなどの早春の花々が咲き出していました。

(立ち並ぶ冬木立)
 園内には落葉樹の大樹、巨木が数多く生えていますが、この季節はこれらの立ち並ぶ冬木立の風景を楽しむことが出来ます。すっかり落葉しているので、木々の樹形や木枝の付き具合、木肌の色合いなどの樹木の素顔がよく分かります。冬木立からやがて新緑、万緑、紅葉そして再び冬木立へと木々のサイクルが動き始めます。


 園入口付近の坂道からの眺望です。冬木立のソメイヨシノの後方には高層ビルなどの街並みが広がっています。


 入口から日本庭園の方へ向かうと、真っ先に直立して天空めざして伸びるようなメタセコイア林が目に飛び込んできます。一ヶ月前の褐色の様相とは様変わりです。


 メタセコイア林から少し先に進んだ所にある小さな池の周りの冬木立の風景。左からラクウショウ(落羽松;スギ科ヌマスギ属)、イタリアヤマナラシ(ヤナギ科ヤマナラシ属、別名セイヨウハコヤナギ;いわゆるポプラ)、常緑樹ユーカリ(フトモモ科ユーカリ属)の高木です。


 古井戸付近のツツジ園から見える精子発見のイチョウ(右)とニレ科のウルムス・プロセア(左)の大樹の冬木立。4月に入ると新緑に覆われるようになります。


 ツツジ園の奥の方の巨木並木にあるモミジバスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の冬木立。壮観な眺めです。右手前は、まだ残っているロウヤガキの果実。

(早春の季節の花々)
 冬木立が園内一面に立ち並ぶ白黒の世界のようですが、その中でロウバイ、ウメ、ツバキなどの早春の季節の花々が咲き出していました。

 新年早々に咲き出す迎春花のロウバイ(蝋梅;ロウバイ科ロウバイ属)の花が今年も可憐に咲いていました。まるでロウ細工のような黄色の小さな花です。園入口付近に咲いているのですが、小さい花なので気が付かないで通り過ぎてしまう人も多いようです。


 ロウバイの隣にソシンロウバイ(素心蝋梅;ロウバイ科ロウバイ属)の花もポツポツと咲いていました。花全体が黄色で中央部の色の変化のないのが特徴です。


 日本庭園の一角に園芸品種約50種100株が植えられている梅林があります。大部分の梅の木はまだつぼみの状態ですが、少しづつ開花し始めてきました。この咲き出した白梅の園芸種には長寿(ちょうじゅ)の名が付いています。


 扇流し(おうぎながし)の名が付くうす紅色のウメの花。


 紅梅の寒衣(かんごろも)。


 古井戸の近くのカンザクラ(寒桜;バラ科カンヒザクラ群)も開花し始めていました。カンザクラの仲間ですのでそもそも早咲きの桜ですが、高めの気温が続いたせいか今年は少々早めの開花だと思います。


 古井戸の近辺にツバキ園があります。中央部に常緑のクスノキの巨木が生えています。ツバキ園にはいろんな品種のツバキの花が年明け頃から咲き出します。この白いツバキの花は大城冠(だいじょうかん)の品種名がついています。


 この真紅のツバキの花の品種名は朝鮮椿(ちょうせんつばき)です。これ以外にも、多くのツバキの花が咲いていました。


 ニホンズイセン(日本水仙;ヒガンバナ科スイセン属)も新春の花です。柴田記念館の裏側の空き地に群生して咲いていました。真ん中の黄色の部分がアクセントになっています。

 これ以外にも、いろんな園内の写真をアップしました。
    …> 季節のスケッチ(29年1月)

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2016年12月 4日 (日)

12月初旬の小石川植物園は鮮やかな紅葉・黄葉風景


 いよいよ年末の12月に入りました。最初の週末(12/3-4)は、先月下旬に初雪をもたらした寒波も遠ざかり、温暖な小春日和の天候でした。絶好の散策日和ということで、自宅近辺の紅葉見物に出かけてきました。小石川植物園や丸の内、本郷などの都心の街中は、ちょうど紅葉・黄葉の真っ最中で美しい風景との出会いに感動の連続でした。


 園の入口付近のメタセコイア林の風景です。相当にメタセコイア(スギ科メタセコイア属)の褐色が濃くなってきました。


 この日はイロハモミジ(いろは楓;カエデ科カエデ属)の紅葉が目を見張るように鮮やかでした。ここは大温室(工事中)の近くのイロハモミジの小径です。真赤なトンネルに変貌していました。


 古井戸の奥の方の林間地にもイロハモミジの木が生えています。すぐ近くの大樹の幹を背景にしてモミジの紅葉が空中に点描されているようです。


 また、周りの黄葉とのコラボレーションも見事です。



 日本庭園の手前の池の周りのメグスリノキ(カエデ科カエデ属)の大樹が生えています。散策路から少し外れているので気が付きにくいのですが、この日は驚くほど真赤に染まっていました。日本に自生するメグスリノキは、その名の如く葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に良いと言われています。


 メグスリノキの近くの空間の風景です。橙色のイヌブナ、黄色のヨーロッパカエデ、真紅のイロハモミジが調和して輝いていました。


 ハゼノキ(ウルシ科ウルシ属)もまだ紅葉が残っていました。


 サクラの木々の紅葉も見事です。イロハモミジの小径にオオシマザクラの木も交じっているのですが、鮮やかな橙色に紅葉していました。


 サクラの木の下はこのように褐色、黄色の落葉で一面覆われていました。重なった落葉を踏みしめてサクサクと歩くのも心地よいものです。


 フウ(楓;マンサク科フウ属)の高木の黄葉も鮮やかでした。黄葉が宙を舞っているようです。フウは中国・台湾原産の落葉高木で、木の葉の形が同じ漢字名をもつカエデに似ています。


 フウの高木の周りはスズカケノキ、ボダイジュ、ケヤキなどの巨木、大樹などが立ち並んでいます。この空間の一角の風景です。紅葉、黄葉、落葉などこの季節の風情たっぷりでした。


 園の入口近くのイチョウ(イチョウ科イチョウ属)の大樹の黄葉風景です。大迫力です。


 最後に日本庭園の一角の赤い建物(旧東京医学校)の眺望です。右手前は先月見事に紅葉していたナンキンハゼですが、落葉がだいぶ進んでいました。やがて、園全体の木々が冬の装い(冬木立)に変貌していきます。

 上記以外の美しい風景の写真もアップしています。
     …> 季節のスケッチ(28年12月)

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2016年12月 3日 (土)

12月初旬、黄金色に輝く都心のイチョウの黄葉


 小春日日和の12月初旬の週末は、都心のイチョウの木々も見事に黄葉し、黄金色に輝いていました。


 本郷通りに面する東京大学正門を入ると、奥の安田講堂まで黄金色のイチョウ並木が続いています。安田講堂の時計台がイチョウの黄葉のすき間から垣間見えます。


 工学部6号館の前の中庭に、日本の機械工学、造船業の発展に貢献したCharles Dickinson West の像が設置されています。わが国は明治維新後、殖産興業を目指し海外から多くの研究者・技術者を招聘しましたが、Charles Dickinson West はその一人。アイルランド生まれで、英国のバルケンヘッド造船所設計技師長から明治15年に来日。以降25年間、東京帝国大学で船舶用機関学を担当し、海軍や民間の造船技術者を養成。


 Charles Dickinson West の像が設置されている工学部6号館の前の中庭の真ん中にイチョウの大木が生えています。この時季は美しく黄葉し、格好の撮影スポットになっています。


 重要文化財に指定されている朱塗りの東大赤門です。江戸時代、加賀藩が将軍家から姫を正室に迎えた際に建立された建造物。赤門の周りのイチョウの木も黄葉が見頃でした。


 丸の内の和田倉門交差点付近の風景です。東京駅から皇居前までの行幸通りの街路樹にイチョウの木が用いられています。


 この時期、イチョウの黄葉と周りの高層ビル群とが美しくコラボしています。この高層ビルは東京海上日動の建物です。


 和田倉門交差点付近の皇居外苑地区の一角に和田倉門噴水公園があります。オブジェと噴水もすっかり晩秋模様に囲まれていました。


 和田倉門交差点を南北に走る通りが日比谷通りです。この日比谷通り沿いには、ヤナギやイチョウの街路樹が植えられています。


 日比谷通りを北に進むと、お茶の水の聖橋付近に屋根の丸みが特徴的なギリシャ正教会の建物のニコライ堂が建っています。この付近の街路樹もやはりイチョウの木で、ニコライ堂が黄金色に輝いていました。


 四ツ谷駅近くの迎賓館赤坂離宮も晩秋の風情です。迎賓館は明治時代、一流建築家や美術工芸家が総力を挙げて建設した日本における唯一のネオ・バロック様式の西洋風宮殿建築で、世界各国からの国賓、公賓がこの迎賓館に宿泊します。迎賓館では接遇に支障のない時期に、館内を一般に公開しています。

 …> 季節のスケッチ(28年12月)


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2016年11月26日 (土)

11月下旬、小石川植物園は鮮やかな紅葉・黄葉が主役


 11月下旬は重大な気象の出来事が相次ぎました。まず22日朝方に福島県などで最大震度5弱を観測し、東北地方沿岸に津波が押し寄せました。東日本大震災の余震だとのこと、まだまだ油断が出来ません。それから2日後の24日には強大な寒気が日本列島に南下するとともに南岸低気圧の東進と相まって、都心でも降雪を観測。11月では何と54年ぶりだそうです。
 さて、週末の26日はすっきりと晴れ上がりましたので、風邪気味だったのですが、小石川植物園内を散策してきました。鮮やかな木々の紅葉・黄葉が園内の主役でした。以下、園内の風景を紹介します。


 入口から日本庭園へ向かう途中の池の風景。水面にイチョウの黄葉やモミジの紅葉が逆さに映っていて、晩秋の風情たっぷりでした。春の時期には、この池面は新緑とサクラの花に覆われていました。



 中国原産の落葉高木ナンキンハゼ(南京櫨;トウダイクサ科ナンキンハゼ属)。無数の木の葉が秋の日差しに輝く大樹の紅葉の姿は圧巻でした。下の写真にナンキンハゼの実が見えますが、種皮が蝋状の物質で覆われ、ハゼノキと同じようにロウを採取します。


 ナンキンハゼに隣接する落葉小高木のハゼノキ(ウルシ科ウルシ属)も美しく紅葉していました。ハゼノキはモミジ、カエデとともに山の紅葉の代名詞になっていて、四国・九州・小笠原・琉球などの温暖な場所に生育します。ハゼノキの房状の実からロウを採取、和ロウソクやクレヨンなどに利用されます。


 イロハモミジの並木径です。まだら模様ながらも紅葉がかなり進行していました。春には心地よい緑のトンネルに変貌します。



 並木径のイロハモミジの葉の様子を観察すると、真っ赤に紅葉しているものや、まだ緑葉のもの、橙色のものなど様々です。日当り加減などに左右されるそうです。


 ヌマミズキ科の木々の紅葉も見事です。これは北アメリカの東部から南東部の湿地に広く分布する落葉高木のヌマミズキ(沼水木;ヌマミズキ科ヌマミズキ属)です。真っ赤に紅葉していました。


 ヌマミズキと同属のニッサボク(ヌマミズキ科ヌマミズキ属)の紅葉も秋の日差しに輝いていました。ニッサボクは中国原産の落葉小高木で、欧米では街路樹や庭園樹に用いられています。


 精子発見で有名なイチョウの大樹の見事な黄葉です。かつて平瀬作五郎博士がこの大イチョウを観察して動く精子を発見し、世界的に有名な研究業績になりました。イチョウの大樹の左はニレ科のウルムス・プロセアの大樹ですが、落葉が進んでいました。


 中国原産の落葉高木シナユリノキ(支那百合の木;モクレン科ユリノキ属)です。黄色や褐色に輝く無数の木の葉が大樹を覆っていました。つい見落としがちですが、初夏に小さな花を付けます。


 植物園入り口近くに生えるシナマンサク(支那満作;マンサク科マンサク属)の黄葉が陽光に輝き、青空に美しく映えていました。新春にはふわふわした黄色の花を咲せてくれます。


 中国原産の落葉低木シナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)も黄葉が進んでいました。春になると、シナミズキの小さく房状の黄色の花が周りの空間を埋め尽くすようになります。


 ラクウショウ(落羽松;スギ科ヌマスギ属:右)とメタセコイア(スギ科メタセコイア属:左)の高木が共に鮮やかな褐色に輝いていました。ラクウショウは水湿地に生育し気根を有する落葉針葉樹です。


 園入口付近のメタセコイア林。11月初旬の頃と比べるとかなり褐色が深まってきました。


 メタセコイア林のすぐ隣に咲くグランサムツバキ(ツバキ科ツバキ属)の白い大輪の花。グランサムツバキは1955年に香港で発見され、当時の香港総督グランサム卿にちなんでこの名が付けられたそうです。

 上記以外にもいろんな写真を撮りました。
           …>季節のスケッチ(28年12月)

 植物園の紅葉・黄葉は12月中旬頃まで、しばらく楽しむことが出来ます。


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2016年11月 5日 (土)

小石川植物園、11月に入り徐々に紅葉・黄葉が広がる



 11月に入ってすぐの週末は晴れ上がった秋空の下、小石川植物園で久しぶりに心地よい散策を楽しんできました。園内では徐々に広がってきた紅葉・黄葉が秋の日差しの中で輝いていました。




 園の入口から日本庭園の方に進むと、何本ものヒロハカツラ(広葉桂;カツラ科カツラ属)の高木が集っている区域がありますが、このゾーンがヒロハカツラの黄葉で輝いていました。落葉からの独特な甘い香りと相まって壮観な眺めです。ヒロハカツラは、カツラよりも葉が丸みを帯び大きいのが特徴で、初夏の頃の緑葉の風景も美しい。


 アメリカ スズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の巨木を見上げると、褐色の紅葉や黄葉、緑葉がまだら模様を呈していました。


 アメリカスズカケノキに隣接したユリノキ(モクレン科ユリノキ属)の巨木です。陽光に輝く黄葉が、日陰になった幹をバックによく映えていました。


 サクラ並木のソメイヨシノ(染井吉野)も紅葉が進み始めていました。抜けるような青空は写真の格好の背景になります。


 ハナミズキ(花水木;ミズキ科ヤマボウシ亜属)の紅葉。葉の表面からはくすんだ色でしかないのですが、裏側から陽光を透かして見ると真赤に輝やき出します。


 メタセコイア林の中に生えているヒッコリー(クルミ科ペカン属)の高木。部分的に褐色になった黄葉も見かけました。ヒッコリーは北米に広く分布する広葉樹で、アメリカでは、伝統的に燻製に使われています。


 晩秋には多くの木の実も見かけます。これは落葉高木イイギリ(飯桐;イイギリ科イイギリ属)。高木を見上げると真赤な木の実が房状なって、いくつも垂れ下がっていました。イイギリの赤い実は大食漢のヒヨドリの大好物です。


 クロガネモチ(黒鉄黐;モチノキ科)の大木にも赤い実が点々と沢山付いていました。クロガネモチは関東以西の山野に生える常緑高木で、庭木にも用いられます。また比較的都市環境にも耐えることから、公園樹や街路樹として植えられています。


 氷河期の生き残りといわれる落葉低木ハナヒョウタンボク(スイカズラ科スイカズラ属)の木枝を見やると、透き通った赤い珠玉のような実が静かに輝いて付いていました。よく見ると2個または3個の赤い実が繋がっています。初夏には楚々とした花を咲かせます。



 晩秋でも木々の花が咲いています。園内の古井戸の近くのあるツバキ園を覗いてみると、紅白のサザンカ(山茶花;ツバキ科ツバキ属)が咲いていました。上の写真の白花の品種名は雪山、下の赤花は根岸紅です。


 同じツバキ園の一角では茶の園芸種で主に観賞用に栽培されるベニバナチャ(紅花茶;ツバキ科ツバキ属)が淡紅色の小柄の花を咲かせていました。


 キク科の花も幾つか見かけました。これはコンギク(紺菊;キク科シオン属)の小さな可憐な花です。コンギクが野生化したのがノコンギクで、ごくありふれた野菊の1つ。道ばたでもよく見かけます。


 各地の山中の岩場に生える多年草イワギク(岩菊;キク科キク属)。マーガレットの花を小さくしたような白い花を咲かせていました。


  ツワブキ(石蕗;キク科ツワブキ属)が鮮やかな黄色の花を咲かせていました。 ツワブキはツヤツヤとした葉が特徴で、形状は蕗(ふき)の葉に似ています。日本庭園の石組みや木の根元などに好まれます。


 園の入口付近に林立するメタセコイアは、まだ緑葉が優勢でした(右の黄葉はヒッコリー)。やがて年末から新年にかけて褐色に輝き直立した冬木立に変貌していきます。

 これ以外にもこの時季のいろんな風景写真があります。
   …> 季節のスケッチ(28年11月)


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