季節・風景・植物

2019年6月17日 (月)

久喜市の田園に花菖蒲、ラベンダーの花々が咲き競う


 埼玉県東北部の久喜市の田園でハナショウブがまだ見頃とのTVニュースを見て、早速晴れ上がった6/17に車で出かけてきました。現地に着いてみると、果たして広大な田園の中の菖蒲田に無数のハナショウブの花が風に揺られながら咲き競っていました。さらには近くの小川の堤に紫色のラベンダーの花が咲き出していました。



 久喜市の菖蒲田(菖蒲城址あやめ園)へ車で出かけました。東北自動車道から圏央道に入り白岡菖蒲インターで降りて数キロです。現地まで約1時間のドライブでした。



 この菖蒲田には50品種、1万6千株もの多くのハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)が植えられています。この時期全国各地の庭園、寺社などに植えられた花菖蒲が開花し、大勢の人で賑わいます。白、紫、黄、薄紅色に咲き出すハナショウブの優雅な花は梅雨時のうっとうしさを忘れさせてくれます。



 6月中旬はハナショウブの花期の終わり頃になりますが、この菖蒲田では白色や紫色の無数のハナショウブの花が風に揺られながらまだまだ咲いました。ハナショウブが咲く菖蒲田の遠方を見やると広大な田園が地平線となり、上方の夏空には薄い白雲が流れています。美しい牧歌的な風景でした。



 菖蒲田に近接する小川の堤などで約1万株のラベンダー(シソ科ラベンダー属の半木本性植物)の花が咲き出していました。ラベンダーのいい香りも風に乗って流れてきます。



 この時期、ハナショウブとラベンダーの両方の花を観賞することができ、地元ではブルーフェスティバルを開催しPRに努めていました。菖蒲田とラベンダー堤は田んぼのあぜ道で容易に行き来できるようになっています。


 ラベンダー畑と言えば北海道の富良野が有名ですが、規模は小さいものの東京近郊で見ることができるとは思ってもいませんでした。ラベンダーは、かつては香料原料として盛んに栽培されていましたが、今では美しい紫色のラベンダー畑が観光スポットとなっています。久喜市のこの地はハナショウブとラベンダーがコラボする他にない独特の魅力を有しています。


 周辺には田植えを終えた田園が広がり、水を張った田んぼの苗は日毎に成長していきます。


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2019年6月16日 (日)

府中市郷土の森博物館で1万株の紫陽花が見頃



 梅雨の晴れ間になった6月中旬の日曜日(6/16)、あじさいまつりが開催中の府中市郷土の森博物館を訪れてきました。緑豊かな広大な博物館の敷地内の各所に1万株ほどの紫陽花の花が見頃になっていて、心地よい散策を楽しむことができました。




 郷土の森博物館は府中の自然と歴史を楽しみながら知ることのできるようになっています。約14万㎡の広大な敷地の中に、府中の自然、地形、風土を表現すべく昔の農家や町屋、歴史的な建物などが配置されています。都心からは車で甲州街道を走り、1時間ほどで到着です。




 この敷地内の昔の建物の前や「あじさいの小径」沿いに約1万株の赤、青、紫、白などの色とりどりの紫陽花が植えられていて、毎年あじさいまつりが開催されるとのこと。6月中旬のこの時期にちょうど見頃を迎えていました。



 西洋アジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイなどのいろんな種類の紫陽花の花々が一斉に咲き出していて、緑の木々と調和して見事な風景を醸し出していました。





 敷地内の花々は大部分が紫陽花ですが、紫陽花以外にも様々な花を見かけました。上からシモツケ(下野;バラ科シモツケ属)、ハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)、ハンゲショウ(半夏生;ドクダミ科ハンゲショウ属)、カワラナデシコ(河原撫子;ナデシコ科ナデシコ属)です。紫陽花の風景のアクセントになっていました。


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2019年6月13日 (木)

梅雨時の風景(小石川植物園、白山神社)


 今年の東京は6月7日に梅雨入りしました。梅雨空にはアジサイの花がよく似合います。文京区あじさい祭りが開かれている近所の白山神社を訪れてきました。やや狭い境内ですが約3,000株の色とりどりのアジサイの花が咲き出していました。また、緑が日ごとに深まる小石川植物園も回ってきました。

(白山神社のあじさい祭り)

 文京区あじさい祭りは、毎年6月にここ白山神社で開催されます。この白山神社はもともと小石川植物園内にありましたが、徳川時代に綱吉の屋敷造営のため現在地に移っています。白山神社の境内から隣接する白山公園にかけて、約3,000株のアジサイの花がこの時期に咲き出します。


 これは中国辛亥革命の父と言われる孫文の碑の台座のところにつくられた「あじさい富士」です。




 アジサイ(紫陽花)は梅雨時の風物詩です。色とりどりのアジサイの花が梅雨空にしっとりと調和して咲いています。写真上から西洋アジサイ、ガクアジサイ、カシワバアジサイの花々です。

(6月中旬の小石川植物園)

 6月中旬の小石川植物園の風景です。園内の緑は日々深まってきています。万緑におおわれた日本庭園に小さな子どもたちが集っていました。



 植物園内でもアジサイ(紫陽花;アジサイ科アジサイ属)の花が元気に咲いていました。上は日本固有種のガクアジサイ(額紫陽花)、下は花穂が手毬のように大きい西洋アジサイです。園内にはアジサイのほかにも季節の花々を各所で見かけました。


 純白のクチナシ(梔子;アカネ科クチナシ属)の花。花に顔を近づけると、芳香を放っています。


 ビョウヤナギ(未央柳;オトギリソウ科オトギリソウ属)の黄金色の花。雄しべの花糸が多数に 分かれ、金糸のように光り輝いています。


 ノカンゾウ(野萓草;ススキノキ科ワスレグサ 属)。草むらの中で鮮やかなオレンジ色の花が咲き出していました。


 カワラサイコ(河原柴胡;バラ科キジムシロ属)の小さな黄色の花。日当たりのいい河原や海岸の砂地などに生える多年草です。


 ホソバノキリンソウ(細葉の麒麟草;ベンケイソウ科マンネングサ属)。山地の草原や林内に生える多年草で細い葉が特徴。

  植物園内は緑が広がり万緑の世界になっています。6/1の万緑の木々の風景を補充してきました。

 これはイタヤカエデ(板屋楓;ムクロジ科カエデ属)。各地の山地に生える秋を彩る落葉高木。建材、スキー用材などに利用される。


 ムクノキ(椋木;アサ科ムクノキ属)。日本、朝鮮、台湾、中国に分布する落葉高木。


 岩手県・山形県以南の各地に広く分布する落葉樹のクヌギ(ブナ科コナラ属)の万緑の様子です。


 関東地方から四国・九州の山地に自生するアベマキ(棈;ブナ科コナラ属)。用途は薪炭材、シイタケの原木など。


 ウダイカンバ(鵜松明樺;カバノキ科カバノキ属)。日本の中部地方以北から北海道、千島列島にかけて生育する落葉広葉樹です。広く住宅建材、家具、楽器などに用いられています。


 ウルムス・グラブラ(Ulmus Glabra;ニレ科)。アイルランドからウラル山脈に至るヨーロッパに広範囲に分布する落葉高木。


 チシャノキ(萵苣の木;ムラサキ科チシャノキ属)。本州中国地方から沖縄の川沿いの林内などに生える落葉高木。若葉の味がチシャ(レタス)に似ていることから和名が由来。


 これ以外にも、いろんな万緑の風景写真をアップしています。
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2019年6月 1日 (土)

梅雨前の小石川植物園、アジサイやハナショウブ、タイザンボクなどの季節の花々


 6月に入り、小石川植物園を回ってきました。沖縄や鹿児島などが早々と梅雨入りしましたが、東京では例年通りの6月上旬に梅雨入りが予想されています。梅雨入りを前にした園内では、この時期ならではのアジサイやハナショウブ、タイザンボクなどの花々が咲き出していました。


 梅雨入りを目前にした6月初旬の小石川植物園の風景です。全体的にしっとりとした緑の世界の中で、日本庭園ではツツジの赤い花やハナキササゲの白い花が咲いていました。

(季節の花々)

 園の各所に梅雨空によく似合うアジサイ(紫陽花;アジサイ科アジサイ属)の花が咲き出してきました。右は西洋アジサイの花。観賞用には美しいアジサイですが、毒性があり摂食すると中毒を起こすので要注意。


 日本固有種のガクアジサイ(額紫陽花)。


 葉に斑が入っているフイリガクアジサイ(斑入り額紫陽花)。


 山中の沢に多く生えるヤマアジサイ(山紫陽花)。


 タイザンボク(泰山木;モクレン科モクレン属)の大樹を見上げると大輪の白い花が咲き始めていました。威風堂々として神々しく感じます。わが家の子どもたちが通った高校のシンボルの花でしたので、開花の時期になるといつも林地の奥の方まで足を運びます。


 琉球や対馬に分布する落葉高木のフシノハアワブキ(節の葉泡吹;アワブキ科アワブキ属)。園入口付近の大木が緑がかった白い花で覆われていました。


 中国産の常緑小高木ガビハナミズキ(峨眉花水木;ミズキ科ミズキ属)。びっしりと白い花に覆われていました。ヤマボウシの花とよく似ています。


 ハナキササゲ(花木大角豆;ノウゼンカズラ科キササゲ属)。北米原産の落葉高木。別名はオオアメリカキササゲ。初秋に付く果実が細長いササゲ(大角豆)に似ていることからキササゲ(木大角豆)と呼ばれます。


 初夏に咲く白い花は、縁が縮れて中に紫の斑点と黄色の筋が入る。


 この時期の風物詩のハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)の花が菖蒲田で咲き始めました。


 ドクダミ(毒溜;ドクダミ科ドクダミ属)の白い花が草むらに群生するようになってきました。

(木々の緑葉)
 植物園内は一面に緑が広がり、まさに万緑の世界です。この日は万緑の中、樹木毎に個性的な形状をもち魅力的な木々の緑葉を中心に楽しんできました。


 カジカエデ(梶楓;ムクロジ科カエデ属)。日本固有種で本州の宮城県以南、四国および九州の山地に分布する落葉高木。木の葉は掌のように大きく、オニカエデ、オニモミジともいわれます。


 欧州の街路樹に多く見られる落葉高木のヨーロッパカエデ(ムクロジ科カエデ属)。ノルウェ-カエデとも呼ばれます。


 エノキ(榎;アサ科エノキ属)。本州から九州まで広範囲に自生する落葉高木で、社寺の境内、公園、山地にきわめて普通に見ることができます。漢字の「榎」は夏に日陰を作る樹を意味する和製漢字です。


 シナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)。中国原産の落葉低木。細い枝がよく分枝し株立ち樹形を成す。3月頃、青空の下に無数の黄色の花が点描されるかのように一斉に咲き出します。


 モミジバスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)。スズカケノキとアメリカスズカケノキとの交配種。街路樹や公園樹に用いられることが多い。


 ユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)。北米中部原産の落葉高木。初夏に咲く花の形は百合の花というよりもチューリップに似ていて、チューリップ・ツリーの別名もあります。


 ホオノキ (朴木;モクレン科モクレン属)。北海道から九州まで分布する落葉高木。日本産の広葉樹で最も大きくい朴葉は香りも良く、昔から食物を盛る器として用いられてきました。


 コーカサスサワグルミ(クルミ科サワグルミ属)。中央アジアのコーカサス地方を原産とする落葉高木。葉の形や幹の文様が特徴的です。谷地に生えるサワグルミと比べて、葉、果穂が大き目。


 ソメイヨシノ(バラ科サクラ属サクラ亜属)。春に桜といえばソメイヨシノのことを指します。


 カキノキ(柿の木;カキノキ科カキノキ属)。東アジア固有種の落葉樹。 秋の果実の柿は代表的な秋の味覚です。また、ポリフェノールやタンニン、ビタミンCなどを多く含む柿の葉には様々な効能があります。


 ニッサボク(ヌマミズキ科ヌマミズキ属)。中国原産の落葉小高木。欧米では街路樹や庭園樹に用いられる。ニシキギ、スズランノキと並んで世界三大紅葉樹ともいわれるように秋の紅葉は見事です。


 アサダ(カバノキ科アサダ属)。北海道中南部から九州の南部辺りまでの地域に生育する落葉広葉樹。他の落葉広葉樹に混じって散生します。


 ミズメ(水目;カバノキ科カバノキ属)。本州の岩手県以南、四国、九州 に分布する落葉高木。別名は梓。樹皮や材観がサクラに似ていることから、ミズメザクラ(水目桜)とも呼ばれる。


 ラクウショウ(落羽松;ヒノキ科ヌマスギ属)。水湿地に生育し気根を有する北米原産の落葉針葉樹。木元が少し水につかった状態で自生することが多く、ヌマスギとも呼ばれます。


 メタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属、別名アケボノスギ)。凛として天に伸びるような見事な樹形が目を引きます。全国各地の公園、並木道、校庭などに使用されています。


 これ以外にも多くの写真をアップしています。
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2019年5月17日 (金)

5月後半の小石川植物園、巨樹ユリノキの花や風物詩ウツギの花


 5月後半に入った17日、小石川植物園を廻ってきました。前回(5/10)の木々の若葉・万緑の写真の補充のつもりだったのですが、巨樹ユリノキの花や、この時期ならではウツギの花なども見かけ、いろいろと楽しんできました。


 北米中部原産の落葉高木のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の大樹が巨木ゾーンにそびえています。その大樹を見上げると、生い茂る緑葉の左上方部にユリノキの花が咲いていました。。


 花の形は百合の花というよりもチューリップに似ています。このため、ユリノキにはチューリップ・ツリーの別名もあります。巨木のかなりの上の方に咲いているので、気がつかずに通り過ぎる方も多いと思います。


 精子発見のイチョウの大木の根元付近で盛んに花を付けた樹木を見かけました。


 よく見ると海岸に自生する常緑低木のトベラ(扉;トベラ科トベラ属)です。白い花が枝の先に葉が集まって付いていました。トベラはつやのある葉を密生することなどから観賞用あるいは街路樹として利用されます。


 季節の風物詩のウツギ(空木;アジサイ科ウツギ属)の白い花が咲き出していました。ウツギは全国に広く分布し、卯の花とも呼ばれます。ウツギ以外にも、〇〇ウツギの呼び名の花々を見かけました。


 サラサウツギ(更紗空木;アジサイ科ウツギ属)。八重咲きのウツギで、花弁の外側が淡い紅紫色になります。しっとりとした美しさがあります。


 シロバナヤエウツギ(白花八重空木;アジサイ科ウツギ属)。やはり八重咲き種のウツギで白花を付ける。わが国の山野に自生します。


 山地に自生する落葉低木バイカウツギ(梅花空木;アジサイ科バイカウツギ属:右)の白い花が咲き出してきました。


 ニシキウツギ(二色空木;スイカズラ科タニウツギ属)。丹沢や箱根の山地全域に普通に分布します。


 いろんな木々の緑葉を観察することができました。これは、落葉性の高木のトチノキ(栃の木;トチノキ科トチノキ属)。長い柄のある大形の掌状複葉が陽光に輝いています。


 キリシマミズキ(霧島水木;マンサク科トサミズキ属)の緑葉。キリシマミズキは九州の霧島山系で見られ、霧島の春を代表する名花木です。


 カシワ(柏;ブナ科コナラ属)日本、朝鮮半島、台湾、中国に分布する落葉高木。柏餅を包むのに用いられるカシワの葉が生い茂っています。


 コナラ( 小楢;ブナ科コナラ属)。わが国全域に分布し、雑木林に多く見られる落葉高木。緑の葉が生い茂っています。


 緑葉におおわれたシダレカツラ(枝垂れ桂;カツラ科カツラ属)。シダレカツラはカツラの変種で、多数の細い枝が枝垂れています。


 サイカチ(皁莢;マメ科サイカチ属)の緑葉。日本の固有種で本州から九州の山野や川原に自生する落葉高木。一見しただけでマメ科の樹木であることがわかります。


 いろんな野の花も見かけました。これは夏の花のダンドク(曇華;カンナ科)。カンナの原種で南米原産。堅い実の形から、インデアンの弾丸と呼ばれています。


 ムシトリナデシコ(虫取り撫子;ナデシコ科マンテマ属)。可憐な小さいピンクの花が密集して咲いていました 。対生する葉のすぐ下の茎から粘液を出し、小さな虫の侵入を防ぎます。


 ヨーロッパ原産のジギタリス(オオバコ科ジギタリス属)の穂状の赤紫の花。花が指の形に似ていることから、狐の手袋とも呼ばれます。全草に猛毒があります。


 園内の各所にノアザミ(野薊;キク科アザミ属)の花が咲いています。葉の縁にとげがあります。春から夏にかけて草むらや河川敷にふつうに見られます。


 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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2019年5月10日 (金)

10連休後の小石川植物園、若葉生い茂る万緑の世界へ



 10連休のGWを郷里の山形で過ごした後、東京に戻り、3週間ぶりに小石川植物園を回ってきました。この季節は植物の成長が早く、園内は前回の新緑の世界から若葉生い茂る万緑の世界へと様相が一変していました。また、この時期ならではのツツジやバラなどの多くの花々も見かけました。


 ソメイヨシノの桜並木も次第に緑が濃くなってきました。涼しい木陰に保育園の子どもたちが集まっています。


 園入口近くで天空にそびえ立つようなメタセコイア林も青々としてきました。

(木々・草本の花々)

 真紅のシナヤマツツジ(支那山躑躅;ツツジ亜属ツツジ節ヤマツツジ列)が目を引きます。後方はクスノキの巨木です。


 オオムラサキ@ヒラドツツジ(平戸躑躅;ツツジ亜属ツツジ節ヤマツツジ列)。園内の各所で見かけました。


 この日、バラ科の花を多く見かけました。これはノイバラ(野茨;バラ科バラ属)。ノイバラは日本各地の山野に多く自生し、単に野薔薇とも言います。


 ハマナス(浜梨;バラ科バラ属)の花も咲き出しました。北海道に多く分布し、主に海岸の砂地に自生します。「知床旅情」の歌にも登場します。


 うすピンク色の大きめのサクラバラ(桜薔薇;バラ科バラ属) の花。中国に分布する庚申薔薇と野茨の自然交雑種と言われる。


 いろんな草本の花々も見かけました。これはイチハツ(一八、鳶尾草;アヤメ科アヤメ属)。アヤメの仲間の中で、いち早く咲きます。


 あざやかな黄色の花が咲いたキショウブ(黄菖蒲;アヤメ科アヤメ属)が池の周りに群生していました。アヤメの仲間で湿地や水辺に生えます。


 日本、台湾、中国原産で日当りのいい草地などに自生するシラン(紫蘭;ラン科シラン属)。極めて丈夫な植物で、観賞用として庭に植えらることが多い。赤紫色のシランの花が日本庭園の池の周りで咲いていました。


 ウマノアシガタ(馬の蹄;キンポウゲ科キンポウゲ属)。薬草園で多くの小さく可憐な黄色の花が光を浴びてキラキラ光っていました。「馬のアシガタ」という妙な和名が付いていますが、本当は「鳥のアシガタ」で鳥の字が馬に誤記されたのではないかと言われています。

(木々の若葉・万緑)
 植物園内の木々はあっという間に若葉が生い茂ってきました。また、若葉の中に目立たないながらもいろんな花穂を見かけました。


 日本に自生するメグスリノキ(ムクロジ科カエデ属)。秋の紅葉は見事です。葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に効用があります。


 コナラ(小楢;ブナ科コナラ属)。全国の雑木林に生育する落葉広葉樹。秋にはどんぐりの実がなります。


 園入口近くの常緑広葉樹のスダジイ(ブナ科シイ属)。スダジイの大樹がうっそうと緑に覆われていました。暖地の照葉樹林を代表する樹木のひとつ。樹中をよく見てみると、雄花が枝先にたくさん付いています。雄花は強い香りを放ち、虫を呼び寄せます。


 本州から九州の山地に生える落葉高木アワブキ(泡吹;アワブキ科アワブキ属)の枝先に緑色の花穂が付いています。


 ミズキ(水木; ミズキ科ミズキ属)。北海道から九州までの各地に広く分布する落葉高木。早春に芽をふく時に地中から多量の水を吸い上げることから和名が由来。樹上に多くの白い花が咲いていました。


 ホオノキ(朴木;モクレン科モクレン属)。大きな葉(朴葉)は、昔から食物を盛るのに用いられてきました。


 トチノキ(栃の木;トチノキ科トチノキ属)。落葉性の高木で、温帯の落葉広葉樹林を構成します。白い花穂を付けていました。東日本を中心に分布し、特に東北地方に多く見られる。


 ブレッシュネイデラ・シネンシス(アカニア科ブレッシュネイデラ属)。園内のメタセコイア林近くの林地に生えていました。名札にはBretschneidera Sinesis Hemsl の表記がありました。中国南部からベトナム北部にかけての山間部などに分布し、絶滅が危惧されているようです。


 ヒッコリー(クルミ科ペカン属)。北米に広く分布する落葉広葉樹。材質が良く、建築、家具、工芸材やスキー用材として使用されている。また米国では、伝統的に燻製に使われています。生い茂る若葉の中に細長い花穂が垂れていました。


 中国原産の落葉高木キジュ(喜樹; ヌマミズキ科カンレンボク属)。果実 や根にカンプトテシンというアルカロイドを含み制癌作用があるとのこと。


 ヘツカニガキ(辺塚苦木;アカネ科タニワタリノキ属)。暖帯から亜熱帯に生え、沖縄・九州南部・四国南部に分布します。


  上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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2019年5月 8日 (水)

高山植物が咲く日光山地の上三依水生植物園



 GW終了後、郷里の山形から東京に帰る途中、那須高原にワンストップして宿泊。翌日、車で約1時間のところにある日光市の上三依水生植物園を訪ねてきました。2016年7月に次いで2度目の訪問です。この日はケマンソウ、コマクサ、シラネアオイ、アネモネ・ネモローサなどの珍しい花々が咲いていました。


 上三依水生植物園は日光の山地につくられ、男鹿川沿いの敷地面積約2万2千平方メートルの広大な園内に約300種、3万本の高山植物、湿生植物などが季節を彩るように咲き競っています。今回は宿泊地の那須高原から日光市上三依水生植物園へは車で行きましたが、会津と鬼怒川を結ぶ野岩鉄道会津鬼怒川線(ほっとスパ・ライン)を利用すれば上三依塩原温泉口駅から徒歩7分です。


 園内では、多年草のケマンソウ(華鬘草;ケシ科ケマンソウ亜科ケマンソウ属)が盛んに咲いていました。花の形を見ると、鯛が釣竿にぶら下がっているように見えることからタイツリソウとも言われます。この時期に咲き出し、9月ごろに地上部が枯れて休眠に入ります。


 白花のコマクサ(駒草;ケシ科コマクサ属)が静かに咲き出していました。コマクサはその可憐な美しさから高山植物の女王と呼ばれます。


 赤紫色のサクラソウ(桜草;サクラソウ科サクラソウ属)が木元に群生していました。サクラソウは山地の湿り気の多い所に生える多年草。


 北海道、本州北部の湿った林地に生える多年草のオオバナノエンレイソウ(大花延齢草;シュロソウ科エンレイソウ属)。3枚の花弁、萼片、葉を持つのが特徴的です。白花の中に暗赤色のアカバナエンレイソウも交じっていました。


 シラネアオイ(キンポウゲ科シラネアオイ属)。日本固有種の一属一種の植物で中部地方以北の多雪地に生える多年草。薄紫色や白色の多くの花が落ち着いた感じで咲き広がっていました。日光の白根山に多く生え、花がタチアオイに似ていることが和名の由来。


 アネモネ・ネモローサ(キンポウゲ科イチリンソウ属、和名はハルオコシ)の小さな白い花が群生していました。ヨーロッパ原産のヤブイチゲの八重咲の品種。白い花びらの周りに緑色のがく片と総苞葉がついています。スプリング・エフェメラルの一つ。


 ボタンキンバイ(牡丹金梅;キンポウゲ科キンバイソウ属)。北海道の利尻島にのみ分布する固有種です。利尻山の高山草原植物の多年草。


 ヒメリュウキンカ(姫立金花;キンポウゲ科キンポウゲ属)。イギリスやヨーロッパ大陸の山地の湿った草原や湖沼畔に生えるキンポウゲの仲間。


 落葉小低木のチングルマ(珍車、稚児車;バラ科ダイコンソウ属)。本州中部以北、北海道などに分布し、やや湿った草原に生える高山植物。


 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(2019年5月 上三依)


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2019年5月 5日 (日)

最上川の並走ドライブで鳥海山や月山の雄姿を拝む


 GW終盤の5/5、最上川に並走して東根から庄内地方までドライブしてきました。酒田市松山地区の眺海の森からは、日本海に注ぎ込む最上川河口付近、肥沃な庄内平野が眼下に一望できました。さらに、南北にそびえ立つ鳥海山、月山がくっきりと見え、雄姿を拝むことができました。

 最上川は米沢市の吾妻山系を源とし、置賜地方、山形盆地、新庄盆地、最上峡、庄内平野と県内を縦走して日本海に注ぐ大河で、日本三大急流のひとつとされています。かつて米、紅花などの物流の主役だった最上川は、いまでも県民にとって母なる川として親しまれています。今回は最上川中流域から河口にかけて、最上川を巡る新緑の風景を楽しんできました。

 最上川の中流域では、山形盆地の村山市大淀地区で大蛇行し、大石田へと北上します。大石田町は陸路と水路の接点という地の利から、かつては最上川最大の舟着場として栄えました。


 北上する最上川は新庄盆地で向きを変えて最上峡を西進し、庄内平野、日本海に向かいます。最上峡の古口地区から最上峡芭蕉ラインの観光船が出ていて、草薙地区まで舟下りを楽しむことができます。


 古口付近の最上川右岸の山腹です。新緑が美しい山腹に淡く色づいた山桜が点在しています。


 県内を229km縦走してきた最上川は、庄内平野の酒田港付近で日本海に注ぎ込みます。この地で芭蕉は「暑き日を海にいれたり最上川」と詠んでいます。このほか、最上川は「五月雨やあつめてはやし最上川」、「最上川逆白波のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも」(茂吉)などの俳句や短歌でも有名です。

 最上川右岸から少し離れて酒田市松山地区の丘陵地帯につくられた眺海の森に車で登ってきました。眺海の森からは、北方に鳥海山、南方に月山が眺望でき、素晴らしいビュースポットでした。

 鳥海山は秋田県との県境に位置し、出羽富士とも呼ばれる美しい山容を有する名峰です。


 月山は羽黒山、湯殿山とともに出羽三山を成す霊山です。万年雪で夏スキー客で賑わうことでも有名です。月山は山形盆地からも眺望できますが、庄内平野からは異なった趣があります。



 さらに、眺海の森から日本海に注ぎ込む最上川(上)や肥沃な庄内平野(下)が眼下に一望できます。夏の夕陽が最上川河口の日本海に沈み込む光景をこの地から見ることが出来るとのこと。是非一度来てみたいと思っています。



 眺海の森を下り、次は庄内平野を南下して鶴岡市に向かいましたが、道の途中、左手に月山(上)、右手に鳥海山(下)の雄姿がくっきりと見えました。庄内平野はこれらの山々からの水の恵みを受け、豊かな穀倉地帯になっています。


 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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2019年5月 4日 (土)

改元令和の10連休、郷里の山形で新緑の大自然を満喫


 今年の大型連休(GW)は、平成から令和への改元の諸行事のため10連休になりました。私の場合は、混雑しそうな東京都心を離れ、郷里の山形で過ごすことにしました。山形では新緑が広がる大自然の中でハナミズキやサクランボ、モモなどの花々が咲き出していて、美しい季節を存分に楽しむことが出来ました。


 郷里の東根小学校の校庭(かつての小田島城址)にそびえ立つケヤキの巨樹です。樹齢千年を超すとみられ、高さ約28mで日本最大。この大ケヤキは、今でも昔と変わらず悠然とかつ凛々しくそびえ、東根の地の人々の営みを見守っています。GW時に新緑の大ケヤキを飾る横綱を台車で運ぶパレードが行われました。


 山形盆地は豊かな穀倉地帯になっていて全国有数の米どころになっています。最近では日本一を目指すブランド米「つや姫」が栽培されています。広がる田んぼはちょうど耕されていて、これから水張り、田植えと進んでいきます。遠方に最近の寒波で冠雪した葉山や月山などの山並みが見えます。


 山形蔵王ラインの蔵王半郷地区からの月山の眺めです。東根市からは白い山頂の部分しか見えませんが、ここからは見事な山容が眺望できました。


 郷里の東根市はサクランボ生産が日本一です。山形新幹線の駅名も「さくらんぼ東根」と付いているほどです。この時期、サクランボの木枝に白い花がぎっしりと咲いていました。これから6月の収穫期までサクランボ農家は大忙しです。


 東根で多く生産されている品種はサクランボの王者といわれる佐藤錦です。さくらんぼ東根駅の駅前に、佐藤錦の生みの親の佐藤栄助翁の像が立っています。


 東根市は果樹王国と言われるように、モモの栽培も盛んです。近所を車で回ると、あでやかな桃色の花を付けたモモの木々を所々で見かけます。後背の青々とした山並みと美しく調和した風景になっています。


 郷里の実家の庭では、ちょうど紅色のハナミズキ(花水木; ミズキ科ミズキ属)の花が満開になっていました。ハナミズキは東根市の花になっていて、市内の街路樹などにも多く使われています。


 やはり庭のサクラの木。満開が過ぎていましたが、まだ白い花が咲き残っていました。サクラの種類がよくわからないのですが。チョウジザクラ(丁字桜)のような気がします。


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2019年4月20日 (土)

武蔵丘陵森林公園の新緑の木々と春の野草



 4月下旬(4/20)、武蔵野の丘陵地に広がる304haもの大きさを有する森林公園をグループで歩いてきました。この日は暑からず寒からずの好天に恵まれ、気持ちのいい新緑下の森林浴と咲き広がる春の野草を存分に楽しむことが出来ました。

(新緑の木々)

 新緑が広がる散策路沿いには、いろんな木々の花が見られました。これは落葉広葉樹のアオダモ(モクセイ科トネリコ属、別名: コバノトネリコ、アオタゴ)。沢山の白い綿のような花を付けていました。


 北海道、本州に自生するウワミズザクラ(上溝桜;バラ科サクラ属ウワミズザクラ亜属)です。小さな花が凝集したブラシのような白い花序が多数見えます。


 新緑の林の中にヤマブキ(山吹 ;バラ科ヤマブキ属)の鮮やかな黄色の花が目立ちました。ヤマブキは本州の 丘陵、山地に自生する落葉低木です。


 日本全国の山地に普通に見られるヤマツツジ(山躑躅;ツツジ節ヤマツツジ列)の赤い花を林の中の所々で見かけました。


 コナラ(小楢;ブナ科コナラ属)の美しい新緑の木立が青空に映えていました。


 樹形が整った新緑のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)です。

(春の野草)

 野草コースをしばらく進んでいくと、ヤマシャクヤク(山芍薬)とヤマブキソウ(山吹草)の群生地が見えてきました。無数の黄色と白色の花が咲き広がっていて、別世界の花畑のような美しさでした。


 ヤマシャクヤク(山芍薬;ボタン科ボタン属)は全国の山地帯に生える多年草で石灰岩地を好む。


 黄金色に輝くヤマブキソウ(山吹草;ケシ科ヤマブキソウ属)は、花の形が木本のヤマブキ(山吹;バラ科)によく似ていますが、科が異なります。


 初めて出会った野の花も多くありました。これは野生の多年草のシライトソウ(白糸草;ユリ科シライトソウ属)です。細長い花茎が直立し、その花茎から小さな白いブラシのような花をつけています。


 フデリンドウ(筆竜胆;リンドウ科リンドウ属)。漏斗状の青紫色の花が上向きについています。山地の林内や日当たりの良いや草地に自生します。


 川岸などの低地の草原や山地の林縁などに生える多年草のジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索;ケシ科キケマン属)の花を見つけました。同属のエゾエンゴサクオトメエンゴサクキケマンムラサキケマンと形状が似ています。ジロボウエンゴサクは関東地方以西、四国、九州に分布します。


 北海道から九州にかけて分布し、山地や原野の湿った林床に生える多年草のマムシグサ(蝮草;サトイモ科テンナンショウ属)。花茎が直立し、紫褐色のまだらな模様があって、この模様が和名の由来。全草に毒性があり、要注意。


 ジュウニヒトエ(十二単;シソ科キランソウ属)の花があちこちに咲いていました。丘陵地の落葉樹林内や道端に生える多年草。


 スミレの仲間のツボスミレ(スミレ科スミレ属、別名はニョイスミレ)を見かけました。全体がごく小型で、長く茎を出して白い花をつけます。


 西口付近の小高い丘が無数のネモフィラ(ムラサキ科ネモフィラ属)の花が覆い尽くす美しい青い丘になっていました。ネモフィラの丘は国営ひたち海浜公園の丘が有名ですが、この地の丘も見事でした。


 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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