季節・風景・植物

2019年4月18日 (木)

サクラ満開の後はしっとりと美しく彩られた新緑の世界



 4月中旬の小石川植物園を回ってきました。あの華やいだサクラ満開の時期がいつの間にか過ぎてしまいましたが、この頃になると、園内はあざやかな新緑が広がり、ツツジ、サトザクラ、ハナミズキなどの色づいた花々がしっとりと美しい彩りを添えていました。


    (満開の桜並木)4/2

    (サクラが散った桜並木)4/18
 ソメイヨシノ並木。4月初旬の満開(上図)からまだ2週間ほどですが、すっかり花が散って(下図)人出が少なくなってしまいました。


 ソメイヨシノは散ってしまいましたが、まだ咲いている桜の花があります。これは一葉(いちよう)@サトザクラ。


 珍しい緑色の花を付けるの仁科蔵王@サトザクラ。


 ツツジ園では色づきが進んでいます。これはカラフルなツツジ園から見た大イチョウ、ウルムス・プロセアなどの眺望です。木々の新緑と美しいツツジの花がコラボしています。


 ツツジ園以外にも植物園の散策路の所々に色あざやかなツツジが配置されています。美しい季節の到来に心が躍ります。


 林地の奥の方で北米原産の落葉高木ハナミズキ(花水木; ミズキ科ミズキ属)の赤花、白花が咲き出していました。ハナミズキは、最近では各地の街路樹にもよく用いられます。また郷里の東根市では市の花になっています。


 これ以外にも満開になった木々を見かけました。これはアメリカアサガラ(アメリカ麻殻;エゴノキ科アメリカアサガラ属)。多くの小さな鐘状の花が空間を覆っていました。


 うっそうと生い茂ったトキワマンサク(常磐万作;マンサク科トキワマンサク属)の大木。木枝の花が満開になっていました。


 園内では、日々新緑の世界が広がっています。イロハモミジの小径が新緑のトンネルになってきました。右隣の大温室の工事も進んでいます。


 本州、四国、九州に分布し、山地に生育する落葉高木のイヌザクラ(犬桜;バラ科サクラ属ウワミズザクラ亜属)の大樹が新緑に覆われてきました。


 ミズキ(水木; ミズキ科ミズキ属)。4月初旬の頃と比べ、かなり新葉が増えてきました。


 園入口の所に生えるシナユリノキ(支那百合の木;モクレン科ユリノキ属)の新緑。


 ヒトツバタゴ(モクセイ科ヒトツバタゴ属)。来月になると、高木の全体が白雪に覆われたように満開になります。その様からナンジャモンジャの異名があります。


 メタセコイア(ヒノキ科メタセコイア属、別名アケボノスギ)。凛として天に伸びるような見事な樹形が目を引きます。冬木立の時期を終え、ようやく新緑が吹き出してきました。


 次々に野の花が咲き出してきています。これはウラシマソウ(浦島草;サトイモ科テンナンショウ属)。花姿の形状がまるで浦島太郎が釣り糸を垂らしているかのようです。先月、四国で出会ったムサシアブミユキモチソウと同属。


 日当たりのよい山野に生える常緑の多年草のホタルカズラ(蛍蔓;ムラサキ科ムラサキ属)の薄紫色の花が、ニュートンのリンゴの木の根元に咲いていました。中央の白い星形が蛍の光のようです。


 エビネ(海老根;ラン科エビネ属)。地上性のランでジエビネ、ヤブエビネとも呼ばれます。本館近くの花畑に生えていました。


 園内の草むらでは至るところで春の野の花が咲き広がっています。これはタンポポ(蒲公英;キク科タンポポ属)&オオアマナ(大甘菜;キジカクシ科オオアマナ属)です。


 オオアラセイトウ(アブラナ科オオアラセイトウ属)&ニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)。


 シャガ(著莪;アヤメ科アヤメ属)。


  このほかにも新緑の中で美しい春の景観が広がっていました。多くの写真をアップしています。
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2019年4月 2日 (火)

4月に入り青空の下の小石川植物園はサクラ満開



 4/2の小石川植物園は休園明けです。天気も良く桜満開とあって午前中から多くの入園者で賑わっていました。園内では桜並木のソメイヨシノを始め、オオシマザクラ、ヤマザクラ、サトザクラなど様々な桜が満開になって咲き誇っていました。さらにいろんな花々、鮮やかな新緑など美しい春の季節の到来です。


 春の桜といえばソメイヨシノが話題になります。植物園の桜並木に立ち並ぶサクラの木もソメイヨシノです。


 ソメイヨシノは圧倒的なボリュームの優雅な桜色の花が木全体を覆い、春の青空の中に美しく広がっていきます。まさにソメイヨシノは桜の中で王者の風格を有しています。


 園内では桜並木を始め、散歩道の所々で満開のソメイヨシノを楽しむことができます。


 ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンとの交雑種です。江戸時代の染井村(現在の豊島区駒込付近)の植木屋さんが作り出したもので、これが全国に広まったと言われています。


 ソメイヨシノから多くの品種が生まれています。これは帝吉野(みかどよしの)です。


 天城吉野(あまぎよしの)。先月四国で多く見かけた陽春桜@サトザクラはこの天城桜と寒緋桜の交配から生まれた園芸種です。


 三島桜(みしまざくら)。


 山越(やまこし)。これらのソメイヨシノの品種は研究過程や実生から作られたといわれています。


 日本の桜の野生種の一つのヤマザクラ(山桜)。赤みがかった若葉とともに開花します。


 オオヤマザクラ(大山桜)。野生種の桜でヤマザクラに比べて花や葉が大きい。


 野生種のサクラの一種で、伊豆大島などに多く自生するオオシマザクラ(大島桜)。


 紫桜(ムラサキザクラ)@サトザクラ。薄い赤紫の桜の花です。


 ベニシダレ。エドヒガンの枝垂れ品種です。何年前に植えられたばかりですが、順調に生育しているようです。後方の建設中の白い建物は今秋にオープン予定の大温室です。今、急ピッチで工事が進んでいます。

 園内では、サクラのほかにもいろんな花々、鮮やかな新緑などで美しい春の景観が広がっていました。多くの写真をアップしています。
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2019年4月 1日 (月)

文京区さくらまつりが開かれる播磨坂


 4月に入り、いよいよ桜(ソメイヨシノ)が満開になりました。晴れ上がった4/1は月曜なので小石川植物園は休園日です。そこで、文京さくらまつりが開かれている近くの播磨坂を散策してきました。


 平日の午前中でしたので人出はそこそこで心地よい花見を楽しんできました。


 播磨坂は約40mの短い区間ですが、ここに約150本もの桜の木が立ち並んでいて、毎年この時期に文京さくら祭りが開催されます。


 並木の下は遊歩道になっており、満開のソメイヨシノをゆったりと楽しむことが出来るようになっています。小川も流れていて子ども連れの親子も見かけます。


 黄色のチョウセンレンギョウ(モクセイ科レンギョウ属)や赤色のカナメモチ(バラ科カナメモチ属)、桃色のハナカイドウ(花海棠;バラ科リンゴ属)等も植えられていて美しい景観です。

 

 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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新元号が「令和」に決まる


 本日午前11時41分、新元号が「令和」に決まったと、菅官房教官から発表がありました。
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        〔NHK News WEBより〕

【出典】日本最古の歌集『万葉集』の梅花の歌、三十二首の序文にある『初春の月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風らぎ(やわらぎ)、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披き(ひらき)、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす』から引用

 

 この新元号は、新天皇の即位に伴い5月から使用されることになります。新元号「令和」の出典も同時に発表されました。日本最古の歌集『万葉集』の梅花の歌、三十二首の序文から引用したとのことです。

 最初に新元号が「令和」と発表された時はやや意外感がありましたが、時間が経つにつれ、なかなか味があると思えてきました。まず、語感がクールな響きをもっています。新春の清らかな大気の頃の美しい自然の雰囲気を醸し出していて、自然との共生の意味合いがあるとも考えられます。

 「和」の漢字は、もちろん平和を連想させるもので、現在の自国第一主義の風潮に対峙する概念になりうるものです。昭和の元号にも使われましたが、良い漢字だと思います。

 それから、最後に私なりの勝手な解釈です。「令」を「零(ゼロ、レイ)」と置き換えて非常に小さいもの(ミクロな細胞、あるいは個人)と考えます。「和」は、つながるとか加えるの意味がありますので、小さいものたちが輝き、力を合わせて素晴らしい全体(人の体、国や世界の形)を作り上げると考えることが出来ます。

 いずれにしても、「令和」の時代は個が輝き、世界が平和になるように念じたいと思います。

 なお、出典の万葉集が出された奈良時代の頃は、春の花といえば桜の花よりも梅の花が主役だったものと思われます(桜が主役になるのは平安時代から)。新元号に引用された三十二首の歌会は九州大宰府の梅の花を前にして行われたそうです。上の写真は大宰府天満宮の梅の花(2008年2月撮影)です。

 

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2019年3月30日 (土)

四国周遊の春の旅(城、寺社、本四架橋、岬など)

 3月下旬(3/25-28)、仲間たちと四国周遊のドライブ旅行を楽しんできました。飛行機で徳島空港に降り立ち、その後レンタカーで徳島県、香川県、愛媛県、高知県の順に一周。最後に高知空港から戻ってきました。今回は開花した桜を観賞しながら、四国内の名城、寺社、本四架橋、岬などを巡る旅になりました。

(城、寺社)今治城
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 今治市はわが国有数のタオルの産地として有名ですが、しまなみ海道の四国の玄関口でもあります。今治市には立派な今治城がそびえ立っています。この城は、江戸時代初期に伊予の国を領国とする藤堂高虎により瀬戸内海に面した海岸に築かれ平城です。海水が引かれた広大な堀や、城内の港として国内最大級の船入を備えた日本屈指の海城でしたが、明治維新でほとんどが取り壊され、その後昭和55年以降に再建がなされました。

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 今治城からの市内の眺望です。しまなみ海道が遠くに見えます。

(城、寺社)松山城、道後温泉
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 松山城は標高132mの城山山頂に本丸が建っているため、普通はロープウェイやリフトを利用します。リフトで約6分間の空中散歩を楽しむと松山城に到着します。天守閣まではさらに10分間ほどの上り坂になります。松山城は、城山山頂に本丸があり、裾野に二之丸史跡庭園、三之丸(堀之内)がある広大な平山城です。城跡の主要部分は公園として整備され、大天守を含む21棟の現存建造物が国の重要文化財に、城郭遺構が国の史跡にそれぞれ指定されています。

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 松山城の城下に道後温泉があります。夏目漱石の小説『坊つちやん』にも描かれ、愛媛県の代表的な観光地となっています。重要文化財に指定され、道後温泉の中心にある温泉共同浴場の道後温泉本館は、道後温泉を象徴する建築物となっています。

(城、寺社)大洲城
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 伊予地方の交通の要所、大洲市の肘川に突き出た標高20mの地蔵ヶ嶽に立つ大洲城です。大洲城は藤堂高虎等によって大規模に修築がなされ、伊予大洲藩の政治と経済の中心地として城下町は繁栄していきました。明治維新後、城内のほとんどの建築物が破却されたものの、地元住民の熱意により2004年に復元されています。現在の天守は、古写真や資料に基づき伝統工法を用いて木造で復元された初の四重天守です。

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 大洲城からゆったりと蛇行して流れる肱川が眺望できます。桜のピンク色や菜の花の黄色で染まっています。

(城、寺社)宇和島城
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 大洲市から少し南下した宇和島市に築かれた宇和島城です。宇和島城は藤堂高虎が大半が海に面する地形を巧みに活かして創建したものです。現在、堀や三之丸などの城郭部分は失われていますが、本丸や二之丸などの郭を含む約10万平方メートルの城山は国史跡に、天守は国重要文化財にそれぞれ指定されています。

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 宇和島城の城山には450種の草木がうっそうと生い茂り、苔むした石垣群と織り成す幽玄の美の世界を形成しています。

(城、寺社)高知城
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 高知城は高知市にあり、江戸時代には土佐藩の藩庁が置かれていました。江戸時代に建造された天守や本丸御殿、追手門等が現存し、城跡は国の史跡に指定されています。少し咲き始めたソメイヨシノが悠然とそびえ立つ城の景観にマッチしていました。

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 公園の入口付近に明治維新の元勲で自由民権運動の主導者として知られる土佐藩士出身の板垣退助の銅像が建っています。銅像のすぐ後ろにセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の大樹がそびえ立っています。センダンは南国の木で初夏に薄紫色の花を咲かせます。高知県内の各所で生育し、高知市では市民の木として選ばれ、親しまれています。

(城、寺社)金刀比羅宮
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 金刀比羅宮は昔から讃岐のこんぴらさまとして親しまれている海の神様ですが、参道の長い石段(本宮まで785段、奥社まで1,368段)を上るのが大変です。老若男女の誰しもが黙々と上っていきます。私も何とか本院までたどり着き、無事参拝を済ますことができました。

(城、寺社)善通寺
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 金刀比羅宮から車で10~20分走ると、善通寺(四国霊場第75番札所、弘法大師空海の生誕の地)に着きます。広大な境内の中に善通寺の本堂となる金堂や、国内の木造塔として3番目の高さを誇る五重塔などの立派な建造物が建ち並んでいます。

(本四架橋、岬)大鳴門橋・うず潮
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 本四架橋のひとつの大鳴門橋です。鳴門海峡のうず潮を見るため、大鳴門橋の橋桁空間を利用した全長450mの空中遊歩道「渦の道」を潮風に吹かれながら、展望室まで進みます。

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 展望室から眼下に迫力あるうず潮や激しい潮流の絶景を見渡すことができました(左1,2,3)。鳴戸大橋が架かる鳴門海峡は鳴戸と淡路島との間約1,300mの狭い瀬戸です。潮の干満により瀬戸内海側と紀伊水道側とに潮位の差が生じて早い潮流が起こり、複雑な海底地形と相まってうず潮が発生するとのことです。

(本四架橋、岬)しまなみ海道
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 今治市の来島海峡展望台まで車を走らせると、世界初の三連つり橋である雄大な来島海峡大橋の景観と、日本三大急潮の一つに数えられる来島海峡の箱庭のような多島海景の自然美が織り成す絶景が一望できます。

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 しまなみ海道(この場所は来島海峡大橋 )はサイクリングも楽しむことが出来るようになっています。

(本四架橋、岬)足摺岬
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 足摺岬です。3日目までは好天でしたが、この日はあいにくの小雨模様です。小雨にめげず、足摺岬の周りを少し歩いてみることにしました。遊歩道を少し進むと岬の白い灯台が出現します。土佐清水市に属する足摺岬は足摺半島の先端の岬で、ほぼ四国最南端の地(岬)となります。

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 足摺の漁師で幕末の政局に大きな役割を果たしたジョン万次郎(中浜万次郎)の銅像が建っています。ここが駐車場になっていて、遊歩道の入口になります。

(植物との出会い)ムサシアブミ
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 宇和島城の石段脇の草地にムサシアブミ(武蔵鐙;サトイモ科テンナンショウ属)が群生していました。初出会いで感激ひとしおでした。花(仏炎苞)の形が鐙に似ていることから和名が由来。ムサシアブミは関東以西、四国、九州、沖縄に分布し、やや湿った林下、特に海岸近くの林で見られるようです。2個の長い葉柄、その先の大きな3個の小葉が特徴的です。同属の近縁種にウラシマソウやトウゴクマムシグサがあります。

(植物との出会い)ユキモチソウ
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 足摺岬のビロウ自生地の周りに、前日宇和島で見つけたムサシアブミ(武蔵鐙)に似た野草が白い花を付けて群生していました。ただ、仏炎苞の様子などが少し違うようなので、案内所の人に聞いたところ、同じサトイモ科テンナンショウ属のユキモチソウ(雪餅草)であることが判明。ここでも初の出会いで、再び感激。ユキモチソウは花の中央部に雪のように白い餅に見える付属体があるのが特徴です。世界的に見ても日本の三重、奈良、四国の限られた地域にのみ自生します。

(植物との出会い)陽光@サトザクラ
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 ソメイヨシノは開花したばかりの感じでしたが、四国各地で鮮やかなピンク色の花を咲かせている桜を多く見かけました。これは陽光@サトザクラで、東京ではまず見かけません。陽光はアマギヨシノ(天城吉野)とカンヒザクラ(寒緋桜)の交配から生まれた園芸種になります。


 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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2019年3月22日 (金)

コブシ、シダレザクラ、シナミズキなど、いよいよ百花繚乱の季節到来

 春分の日(3/21)の前後、小石川植物園を回ってきました。コブシ、シダレザクラ、マメザクラ、シナミズキなど色とりどりに木々の花々が春空に咲き出し、まさに百花繚乱の季節到来といった感じでした。春の野の花もカタクリ、ニリンソウ、ハナニラ、スミレなどが草むらや林地に一斉に咲き広がってきました。
 
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 ソメイヨシノ(染井吉野)の桜並木の様子です。一見するとまだ開花前ですが、近づいてみるといよいよ数輪の花が咲き出していました。満開は月末頃と思われます。
 
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 ソメイヨシノに先んじて、オオシマザクラの寒咲大島(白)やマメザクラの早春桜(ピンク)の桜が見頃になっていました。後方で黄色に輝いているのはシナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)です。園内は色とりどりの華やかな佇まいになってきました。
 
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 寒咲大島@オオシマザクラ。
 
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 早春桜@マメザクラ。
 
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 シナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)。
 
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 シダレザクラ(枝垂桜)も青空に咲き広がって美しく枝垂れていました。林の奥の方に生えているので、気がつかない人も多いようです。
 
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 北国の春を連想させるコブシ(辛夷;モクレン科モクレン属)。満開になっていて、無数の白い花が春空を覆いつくさんばかりの迫力ある風景です。
 
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 この時期になると、園内の草むらや林地などで所狭しと多くの野の花が一斉に咲き出し、賑やかになります。これは代表的なスプリング・エフェメラルカタクリ(ユリ科カタクリ属)の花が園内で咲き出しました。まるで森の妖精たちが遊んでいるかのようです。
 
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 やはりスプリング・エフェメラルニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)。メタセコイア林近くの群生地に咲き始めました。
 
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 ハナニラ(花韮;ヒガンバナ科ハナニラ属)の白い花。園内の所々に群生しています。
 
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 スミレ(菫;スミレ科スミレ属)の花もあちこちで見かけました。これはコスミレ(小菫)。
 
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 タチツボスミレ(立坪菫)。日当たりのよい道端や草原、林地などに普通に見られます。
 
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 バイモ(貝母;ユリ科バイモ属)がメタセコイア林の近くで群生しています。花びらの内側が網目模様になっていることから、編笠百合の別名があります。
 
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 ホトケノザ(仏の座;シソ科オドリコソウ属)が群生して咲いていました。葉の様子が仏像の蓮座を連想させます。
 
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 オオアラセイトウ(大紫羅欄花;アブラナ科オオアラセイトウ属)。諸葛菜、紫花菜とも呼ばれます。
 
 上記以外にも、多くの写真をアップしています。
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2019年3月18日 (月)

文京シビックセンターからの大眺望

 文京シビックセンター(文京区役所)の25Fが展望階になっています。この日は天気が良かったので、散歩がてらシビックセンターに立ち寄り、展望フロアから東京地方一帯の西、北、東の方面のパノラマ眺望を楽しむことが出来ました。
 
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 展望階から西の方向に、高層ビルが立ち並ぶ新宿副都心が眺望できます。この日は天気の好条件に恵まれ、幸運にもビルの間から雪に覆われた富士山の雄姿が見えました。
 
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 先日、伊豆半島ジオサイトの大室山山頂から富士山の姿を拝んできたばかりでしたので、ラッキーなことが続きました。
 
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 時計方向(右方向)に視線を移していくと、こちらは大体北の方向です。中央後方にこんもりと緑が茂った所が見えますが、近所の小石川植物園です。
 
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 さらに右。中央部に東京大学本郷キャンパスの安田講堂が見えます。東大の右後方の緑の森林部は上野公園になります。
 
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 東の方向には浅草方面の街並みが一望できます。東京スカイツリーが立っています。周りには高い建物がありません。
 


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2019年3月14日 (木)

久々の箱根湿生花園、ミズバショウ、ミスミソウなどの春植物が出迎え



 伊豆高原のジオサイトを楽しんだ後、北上して箱根へ。久しぶりに仙石原の湿原に広がる箱根湿生花園を訪れてきました。今年は例年より少し早く3月1日に開園になっていました。箱根湿生花園は、湿原をはじめとして川や湖沼などの水湿地に生育している植物を中心にした植物園です。広大な園内には低地から高山まで日本の各地に点在している湿地帯の植物(200種)のほか、草原や林、高山の植物(700種)などが集まっています。


 園内の水湿地では純白の苞をまとったミズバショウ(水芭蕉;サトイモ科ミズバショウ属)の花がが咲き広がっていました。まさに美しい箱根の春到来といった感じでした。


 前回の湿生花園でミズバショウに出会ったのは4月上旬でしたので、3月中旬のこの時期はどうかなと案じていたのですが、その心配は無用でした。


 ミズバショウの白い花のように見える部分は、実は花ではなく仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ぶ葉が変形した苞です。そして真ん中の緑の部分に粒々のような小さな花が結集しています。園内にはキバナミズバショウやザセンソウなども生えているのですが、この日は見つけることが出来ませんでした。


 セツブンソウ(節分草;キンポウゲ科セツブンソウ属)の可憐な花が咲いていました。石灰岩地に分布するスプリング・エフェメラルの仲間です。園の方の話によると、この早春に咲くセツブンソウを公開するために開園日を早めたとのこと。


 フクジュソウ(福寿草;キンポウゲ科フクジュソウ属)の黄金色の花も咲き出していました。フクジュソウは北海道から九州にかけて分布し山林に生育するスプリング・エフェメラルの仲間です。


 ミスミソウ(三角草;キンポウゲ科ミスミソウ属)の小さく可愛らしい花が園内の各所に咲いていました。三角形状の葉が三つに分かれているのが特徴です。


 ミスミソウの花の色は白色、薄紅色、青色など様々です。本州の中部以西の山間地に多く生育する常緑の多年草です。


 カタクリ(片栗;ユリ科カタクリ属)の赤紫色の花がひそやかに何輪か咲き出していました。陽光差す落葉広葉樹林の林床などに生育するスプリング・エフェメラルの代表格の春の花です。カタクリの花は6枚の花びらが反り返っていて、まるで森の妖精が背中の羽根を羽ばたきながら遊んでいるようです。


 バイカオウレン(梅花黄蓮;キンポウゲ科オウレン属、別名はゴカヨウオウレン)の白い花を見つけました。小葉は5枚。日本固有種で、本州の福島県以南と四国に分布し、山地帯から亜高山帯の針葉樹林の林床や林縁に生育する常緑の多年草です。


 すぐ隣にミツバノバイカオウレン三葉の梅花黄蓮;キンポウゲ科オウレン属)。小葉は3枚。本州中部以北の日本海側の亜高山帯から高山帯に自生します。


 本州、北海道の山地に分布する落葉小低木のナニワズ(ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属)。黄色の花を枝先に束生状に多数付けます。


 アセビ(馬酔木;ツツジ科アセビ属)の木々が白色や赤紫色の細かい花を鈴なり状に連なって枝に付けていきました。アセビは呼吸中枢を麻痺させる毒性を有しており、家畜は食べないとのこと。アセビは途中の箱根の山地の所々でも見かけました。


 ネコヤナギ(猫柳;ヤナギ科ヤナギ属)のふっくらとした銀白色の毛で目立つ花穂を水辺で多く目にしました。よく観察すると黄色のオシベが見えます。


 林の中に一羽のキジ(雉)を見つけました。盛んに地上のエサを啄んでいました。


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悠久の大自然の営みを実感する伊豆高原のジオサイト(大室山、城ケ崎海岸)


 3月中旬(3/13-14)、伊豆半島ジオパークをドライブで巡り、悠久の大自然の営みを実感してきました。伊豆半島に数多くのジオサイトがありますが、今回は伊豆高原です。約4千年前の火山活動で形成された椀を伏せたような美しい山容の大室山や、大室山が噴火したときの溶岩が海に流れ出し、その後の海の侵食作用で削られて形成された城ケ崎海岸を回ってきました。

(大室山)

 約4千年前にできた伊豆東部火山群で最大のスコリア丘の大室山は山体全体が国天然記念物の指定を受けています。


 大室山は伊豆高原のどこからみても、お椀をふせたような柔らかな曲線のシルエットが美しい山容です(伊東観光協会公式HPより)。700年余り続く「山焼き」の伝統行事によって、この美しい山容が保たれています。


 徒歩での登山は禁止されていますので、リフトで登ることになります。約6分間の空中散歩を楽しむと山頂へ到着します。


 山頂に到着すると、大きな噴火口跡が目に入ってきます。ここでアーチェリーができるようになっています。噴火口を周回する約1㎞のお鉢めぐりの遊歩道は、眺望をさえぎるものがない心地よい散策コースになっています。


 山頂の遊歩道沿いに小さなお地蔵さんが立ち並んでいます。お地蔵さんの間から、遠方の富士山がくっきりと姿を見せてくれます。


 山頂の遊歩道からは、富士山、箱根へ続く山並み、伊東温泉や真鶴半島(上図)、相模湾に浮かぶ伊豆大島などの大パノラマの眺望を楽しむことが出来ます。


(城ケ崎海岸)

 城ヶ崎海岸は、大室山が約4,000年前に噴火したときの溶岩が海に流れ出し、海の侵食作用で削られてできた約9kmにわたる雄大な出入りの激しい溶岩岩石海岸です。


 若者たちが無数のゴツゴツした岩石がむき出しになってどこまでも続く独特の景観を呈する海岸に繰り出し、ワイワイと楽しんでいます。


 遠方には伊豆大島が海上に浮かんで見えます。


 長さ48m、高さ23mの門脇崎の海の吊り橋は、断崖絶壁のスリルを味わうことができる名所になっています。


 門脇灯台を中心に海岸に沿って遊歩道が設営されていて、適度なハイキングコースにもなっています。多少の起伏がありますが、連続する景観の美しさに足の疲れも吹き飛びます。


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2019年3月 8日 (金)

3月上旬、黄金色のサンシュユの花や赤紫色のカンヒザクラの花が咲き出す


 3月上旬は三寒四温といわれるように、目まぐるしく天気が変わりますが、気温が上がる晴れの日の小石川植物園は、格好の散歩道になります。この時期、園内では黄金色のサンシュユの花や赤紫色のカンヒザクラの花が咲き出してきました。また、草むらの野の花も次第に賑やかになってきました。


 小石川植物園の巨木ゾーンの奥の林地の一角が黄金色に輝き出しました。サンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)の花が満開になってきました。小さな黄金色の花が点々と木枝の至るところから吹き出しています。


 沖縄に自生する赤紫色の濃い原色のカンヒザクラ(寒緋桜)が見事に満開になっていました。なお、東京のソメイヨシノは3/21開花、3/29満開との予報が出ました。もうすぐです。


 薬草園の周りでひそやかな落ち着いた感じのシナミザクラ(支那実桜)が咲き出して満開になっていました。サクラの近縁種です。中国原産で実が食用になるので。カラミザクラ(唐実桜)の別名があります。中国では桜桃と呼ばれます。


 トサミズキ(土佐水木;マンサク科トサミズキ属)。高知県原産で、蛇紋岩地帯や石灰岩地帯などに生育します。無数の黄緑色の小さな花が青空に広がっています。


 新発見の花もありました。サイコプシス・シネンシス(Sycopsis sinensis;マンサク科)の花が咲いていると教えてもらい、日本庭園の大イチョウの近くの塀沿いに生えている高木に近づいてみると、確かに少し暗めのオレンジ色の花が盛んに咲いていました。周りの歩道からも見えるような場所です。和名はまだ付いていないとのことです。


 中国原産のホンコンドウダン(香港満天星;ツツジ科ドウダンツツジ属)の蝋細工のように釣り下がる釣鐘形の花です。ピンクと白の色合いが美しく、ピンクシャンデリアが流通名。


 北海道から本州の山野に自生する落葉低木のウグイスカグラ(鶯神楽;スイカズラ科スイカズラ属)。細いロート型で先が5裂する可憐な花が咲いていました。小さくかわいらしい感じの花です。


 3月上旬の啓蟄の頃になると、地上に顔を出す春の野の花が増えてきます。これはスプリング・エフェメラルのフクジュソウ(福寿草;キンポウゲ科フクジュソウ属)の黄金色の花です。


 フクジュソウの隣にミチノクフクジュソウの花が咲いていました。ミチノクといっても東北地方だけでなく、本州から九州に分布。萼片は淡色で花弁より半分くらい短いのが特徴です。


 先月咲き出したユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。可憐な白い花の数がだいぶ増えてきました。やはりスプリング・エフェメラルの仲間。


 散歩径の草むらでひっそりと可憐に咲くスプリング・エフェメラルの仲間のアマナ(甘菜;ユリ科アマナ属)の花。数輪だけ咲いています。


 星くずのように可憐な青い小さな花のオオイヌノフグリ(オオバコ科クワガタソウ属)。草むら一面に咲き広がってきました。


 タチイヌノフグリ(オオバコ科クワガタソウ属)。オオイヌノフグリやコゴメイヌノフグリと同属で、茎が少し長めです。花の形はオオイヌノフグリとそっくりです。


 ハナニラ(花韮;ヒガンバナ科ハナニラ属)の清楚な白い花が、オオイヌノフグリの青い花に交じって咲き出しました。花の形からセイヨウアマナとも呼ばれます。


 ヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科)の花が咲き出しました。花の形が踊り子に似ています。全国の道端や空地、畑などのどこでも見られるありふれた野草です。


 ミチタネツケバナ(道種漬花;アブラナ科タネツケバナ属)。欧州から東アジアに分布する帰化植物。茎には葉がほとんど付かず、根生葉がロゼットをつくっています。


 常緑多年草のヤマアイ(山藍;トウダイグサ科ヤマアイ属)。林地の草むらに群生しています。古来から栽培され、濃い青色の染色用に用いられてきました。


 これ以外にも、いろんな写真をアップしています。
    …> 季節のスケッチ(2019年3月)


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