季節・風景・植物

2017年10月 1日 (日)

秋晴れ下の皇居東御苑、赤い木の実が目立つ


 秋晴れが続いた日曜日(10/1)、都心の皇居東御苑を訪れました。澄み渡った秋空の下、二の丸ゾーン(庭園、雑木林)や本丸ゾーンを回り、心地よい散策を楽しむことができました。苑内ではクコ、ガマズミなど、所々に赤い木の実が目につきました。


 皇居東御苑の深まる秋の風景です。本丸ゾーンの天守台には相変わらず大勢の人が上り下りしていました。


 天守台前に広がる大芝生の風景。背景は丸の内の高層ビル群で、秋晴れの青空ととも全体がうまく調和しています。


 二の丸庭園にはススキの花穂も生えています。後方に丸の内の高層ビルが見えます。


 この日、苑内では赤い木の実、いろんな果実などを見かけました。これはクコ(枸杞;ナス科クコ属)の赤い実。果実酒などに用いられます。平川門から二の丸雑木林へ向かう途中の道沿いで見つけました。


 二の丸雑木林でも多くの木々が赤い実を付けていました。これはミヤマガマズミ(深山莢蒾;レンプクソウ科ガマズミ属 )。北海道〜九州の山地の樹林内や林縁に生えます。


 ゴンズイ(権萃;ミツバウツギ科ゴンズイ属)の赤い袋果が裂けて黒い種が出てきました。


 日当たりのよい原野などによく見られる落葉小高木のクサギ(臭木;シソ科クサギ属)。離れたところからは、樹木の頂上部分に赤い花が咲いているように見えますが、拡大してよく観察すると、赤く見えるのは花のガクで、この中に紺色の種子が付いています。


 クマノミズキ(熊野水木;ミズキ科 ミズキ属)。本州、四国、九州に分布する落葉の高木で、近畿以西に多い。枝先の花序に緑色や黒紫色の実が付きます。


 本丸ゾーンの南端の野草の島にいろんな山野草以外に季節の木々も生えていました。これは小粒の紫色の実を付けるコムラサキ(小紫;クマツヅラ科ムラサキシキブ属)です。


 シロミノコムラサキ(白実の小紫;クマツヅラ科ムラサキシキブ属)。コムラサキのすぐ隣に生えています。白実のものはあまり見かけません。


 本丸ゾーンの段々畑に植えられているチャノキ(茶の木;ツバキ科ツバキ属)に白い花が咲き出していました。

 この他にも苑内のいろんな写真をアップしています。
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秋の風情たっぷりの小石川植物園


 10月に入りました。今月は10/22に総選挙が予定されています。総選挙を巡って自民党に対峙すべき野党第1党の民進党が突然「消滅」し、新しく希望の党、立憲民主党が立ち上がりました。厳しい内外情勢の中、相変わらずのドタバタ劇にはウンザリです。安定した強い政権の確立が望まれます。


 さて10月に入ってすぐの週末(9/30、10/1)は格好の散策日和になりました。土曜日に小石川植物園を回ってきましたが、園内はワレモコウ、シュウメイギクなどの季節の花々やイチョウ、カラスウリなどの色づいた実など秋の風情が次第に深まってきていました。


 秋の季節の花々が目立ってきました。園内で初めてワレモコウ(吾亦紅;バラ科ワレモコウ属)を見かけました。秋の高原の風物詩の多年草で、独特の暗赤色の丸い花穂を付けます。


 白いシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が咲き始めました。名前の中に「キク」が入っていますが、キンポウゲ科の花です。


 山野草のホトトギス(杜鵑;ユリ科ホトトギス属)が咲く季節になりました。花びらの斑点模様が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることが名の由来。


 キク科の花を多く見かけました。これは秋の七草の一つで万葉の昔から日本人に親しまれてきたフジバカマ(藤袴;キク科ヒヨドリバナ属)です。薄い藤色の花が静かに咲いていました。


 北海道から九州の山野に生える多年草ナンテンハギ(南天萩;マメ科ソラマメ属)が青紫色の花を付けていました。秋の七草のハギの花に似ていて同じマメ科に属します。


 山地に生える多年草カリガネソウ(雁金草;クマツズラ科カリガネソウ属)。多くの青紫色の小さく優雅な花を付けていました。沢山の雁が飛んでいるようにも見えます。


 精子発見で有名なイチョウの大樹にイチョウの実がぎっしりと付いていました。このイチョウの実を炒ると、おいしい酒の肴の銀杏になります。イチョウ以外にもいろんな木々や草花に秋の実を見かけるようになってきました。


 ユキノシタ科スグリ属の落葉低木ヤブサンザシ(藪山櫨子)。小さな赤く熟した果実を沢山付けていました。赤い果実が美しく、生け花や盆栽などに使われます。


 つる性多年草のカラスウリ(烏瓜;ウリ科カラスウリ属)の朱色の小さな実を見かけました。


 園内の木々の黄葉が少しずつ始まりました。園入口の近くのフクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)。部分的に黄葉を見かけました。


 やはり園入口近くのイタヤカエデ(板屋楓;カエデ科カエデ属)の高木も、部分的に黄葉が付いていました。


 精子発見のイチョウの大樹は、まだ緑葉で覆われていますが、近づいてみると部分的にイチョウの黄葉が始まっていました。

 これ以外にも、多くの秋の風情の写真をアップしました。
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2017年9月18日 (月)

敬老の日、小石川植物園の随所に真赤な彼岸花が咲き出す


 敬老の日(9/18)は台風18号が過ぎ去り、晴れた秋空が広がりましたが、台風が持ち込んだ暖気の影響で東京の気温が33℃まで上がり真夏のような暑さでした。この日は、朝早めに小石川植物を回ってきましたが、園内の至るところに真赤な彼岸花が咲き出していました。




 入園し坂道を上りつめた土手の斜面一面がヒガンバナの群生地になっています。赤色、白色、淡黄色のヒガンバナが広がっていました。ヒガンバナは不思議なことにいつも秋の彼岸の頃に満開になります。この日の敬老の日(9/18)も彼岸入(9/20)り直前で、ほぼ満開でした。園内のヒガンバナは大部分が真赤な赤色ですが、少しだけ淡い黄色、白色のものも混じっています。



 桜並木の近辺の草地や林地にも真赤なヒガンバナを見かけました。ヒガンバナは多くの呼び名があります。曼珠沙華(まんじしゃげ)の別名が最も有名ですが、サンスクリット語からきたもので天界に咲く美しい花ということです。一方、わが国では墓地などにも植えられ、ちょうど秋の彼岸の時期に咲くことから、死人花、幽霊花などの異名が付いています。先祖の霊を弔う雰囲気に合っています。



 メタセコイア林周辺の広大な林地もヒガンバナの群生地になっています。春から初夏の頃には、ニリンソウハナニラオオアマナなどの白花の野の花が咲き競う美しい花園になっていますが、この時期は赤色の光景に一変します。



 ヒガンバナは全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイドを多く含む有毒植物です。しかし不思議なことにアゲハには毒性が効かないようで、アゲハは大好物のヒガンバナの蜜を吸うため、よく集います。



 この日の園内はさながら彼岸花デーといった感じでしたが、ヒガンバナ以外の花も少し紹介します。フクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)の高木を見上げると、黄色の花が盛んに咲いていました。golden rain tree の英語名の通り、この黄色の細かい花が降り注いで、 木の下の地面が黄色のじゅうたんのようになっています。


 八重咲きのスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)の花が今月上旬から咲き続けていました。スイフヨウの花は一日花で、白色から薄赤色に徐々に変わって萎んでしまうので、今日の花(白)と昨日の花(赤)が同居していることになります。

 上記以外の写真もあります。
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2017年9月 3日 (日)

9月初旬の小石川植物園、ススキ、ハギなど秋の風情ただよう


 9月に入って最初の日曜日、国内外からビッグニュースが飛び込んできました。海外からは、隣国の北朝鮮が水爆級の核実験を実施したとのニュースです。最近、盛んにICBM用の弾道ミサイルの発射実験を繰り返していましたが、今度はICBMに搭載する核弾頭の実験だそうです。一体、北朝鮮がどこに向かって進もうとしているのか、正直言って予測不能です。

 一方、国内では将棋界からの素晴らしいニュースです。破竹の快進撃を続ける中学生棋士の藤井聡太4段が、NHK杯のテレビ棋戦で永世名人の資格を持つ超一流棋士の森内俊之九段にも見事勝利しました。ずっと番組を見ていましたが、従来の棋士とは異なる戦法でもってたちまち局面をリードし、そのまま寄り切った感じでした。まるでAIを内包しているかのような新感覚の天才棋士の出現です。今後の活躍が大いに楽しみです。

 さて、自然界では9月に入った途端、これまでの蒸し暑さが一変し、さわやかな天気になりましたので、久しぶりに小石川植物園を回ってきました。園内では、サルスベリ、ムクゲなどの夏の花々もまだ咲き残っていましたが、ススキ、オミナエシ、ハギなどの秋の七草も見かけるようになり、園内には早くも秋の風情が漂っていました。


 日本庭園の池の周りに秋の七草のススキ(イネ科ススキ属)の穂が立ってきて、風にそよいでいました。ススキは尾花とも呼ばれ、全国津々浦々に見かけます。古くから親しまれ、お月見には欠かせない草です。


 ハギ(萩;マメ科ハギ属)の紅紫色の小さな花も咲き始めました。ハギは草本ではなく木本に属しますが、秋の七草の一つに数えられています。細い枝が風に揺れ、しなやかに枝垂れる様や、中秋に花の散りこぼれる様は昔から多くの人に親しまれてきました。


 やはり秋の七草のオミナエシ(女郎花;オミナエシ科オミナエシ属)も盛んに花を付けていました。直立した茎の先に細かいあざやかな黄色の花が群生して咲きます。オミナエシの隣にはオトコエシ(男郎花;オミナエシ科オミナエシ属)の白い花が咲いていました。


 常緑高木のシラカシ(白樫;ブナ科コナラ属)の木の枝をよく見ると、小さな木の実が付き始めていました。もう少し経つと茶色に変わって秋の風物詩のドングリになります。


 落葉低木スイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)に花が咲き始めました。スイフヨウの花は一日花で、朝方の真白な花から時間の経過とともに、酔いが回ったかのように次第に赤みが増してきます。左側の赤い花は前日の残りと思われます。


 日本庭園の赤い建物の前に白い花が咲いていました。白いサルスベリのようでもあるし、確認のため近づいてみました。すると、……


 その正体は、つる性の草本のセンニンソウ(仙人草;キンポウゲ科センニンソウ属)でした。ふわふわとした小さな白色の花が群がって咲き、長い葉柄があって他の植物によく絡みつきます。葉の先に生えている白い毛を仙人のヒゲや白髪に見立てこの名が付いたとのこと。センニンソウはこの時期、随所に繁茂しています。


 つる性植物のヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属、別名は貧乏葛)も、至るところに広がり、他の植物を覆っていました。藪を覆って枯らしてしまうと言われるほど生育が 旺盛です。ハチが花の蜜を吸っていました。


 この時期、園内の草むらでは全国に分布する多年草のツルボ(蔓穂;ユリ科ツルボ属)が群生しています。小柄でピンク色の花穂を付けています。かつて、ツルボの鱗茎は飢饉の時に食用に供されたそうです。


 ヤブラン(薮蘭;ユリ科ヤブラン属)も日陰の草むらとか大木の根元などに群生しています。紫色の穗状の小さな花を随所に見かけます。ヤブランは東アジアに分布し、開花期は夏から秋です。 落ち着いた風情で和風の庭園などによく似合います。

 この他にもいろんな写真をアップしています。
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2017年8月 1日 (火)

小石川植物園は夏の花木、緑深い夏木立、夏の野の花などで賑やか


 このところ現政権への逆風が目立ち、東京都議会議員選挙での大敗、加計学園問題での疑惑追及などで支持率が急落しています。また、北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、わが国の安全保障に大きな脅威となっています。このような内憂外患の状況の中、今週に予定されている内閣改造でしっかりと体制を立て直し、国を守り国民を豊かにする安定した政権基盤の再構築を願っています。

 さて、先月末の週末、少しだけ猛暑が和らいでいたので開園直後に小1時間ほど小石川植物園を回ってきました。人出が少なく静かなたたずまいの園内は、サルスベリやムクゲをはじめとする夏の花木、緑深い夏木立、夏の野の花などで賑やかでした。

(盛夏に咲く木々の花)

 園内の日本庭園の一角に建つ旧東京医学校の赤い建物の周りにサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)の花が咲き始めました。


 近年花の咲き具合が悪くなっているのが心配ですが、それでも近くに寄ってみると真紅のサルスベリの花が力強く咲いています。花期が長いので、夏の間中鮮やかに咲き続けます。サルスベリは真紅色の花が多く見かけますが、薄紫色白色の花もあります。


 ムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)も夏の代表的な花木です。この時季、園内の随所にいろんな色合い・模様のムクゲの花が咲いています。風雅で落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

(深緑に覆われた夏木立)

 園内の木々の緑はすっかり色濃くなり、植物園全体が深緑の世界のようです。春に大勢の人でにぎわうソメイヨシノの並木も緑一色でした。早朝でもあり、蒸し暑さもあってほとんど人出がありません。


 見応えのある巨木ユリノキ(モクレン科ユリノキ属)の夏木立です。あふれんばかりの緑葉に覆われています。5月頃にこのユリノキにが咲いていました。


 中国原産の落葉高木キジュ(喜樹; ヌマミズキ科カンレンボク属)。キジュの果実や根には制癌作用を有するカンプトテシンというアルカロイドを含んでいます。


 北米原産の落葉高木モミジバフウ(紅葉葉楓;フウ科フウ属)の夏木立。アメリカフウとも言われ、わが国へは大正時代に渡来しています。


 園入口から坂道を上った所にヒマラヤスギ(マツ科ヒマラヤスギ属)の大木が立ち並んでいます。太い幹が、夏緑性のツル植物のナツヅタ(夏蔦;ブドウ科 ツタ属)に覆われていました。

(盛夏の野の花・草花)

 四国・九州地方の山地に自生するカノコユリ(鹿の子百合;ユリ科ユリ属)。美しくあでやかな花が咲いていました。花弁に鹿の子模様の斑点があることが和名の由来になります。


 同属のオニユリ(鬼百合;ユリ科ユリ属)の鮮やかな花です。オニユリは大型の鱗茎をもつ多年草。黒い斑点がある大きな花は迫力があり、鬼の名が付いたと思われます。


 秋の七草を見つけました。オミナエシ(女郎花;オミナエシ科オミナエシ属)です。オミナエシの直立した茎の先にあざやかな黄色の花が群生して咲きます。


 オトコエシ(男郎花;オミナエシ科オミナエシ属)の白い花です。オミナエシ(女郎花)と対になった名前ですが、オミナエシに比べて質実な感じがします。


 見かけることが少ないサボンソウ(ナデシコ科サボンソウ属)です。ヨーロッパから中央アジア原産。根茎にサポニンを含み、細かく刻んで水に溶かすと泡立ちます。


 藪を覆って枯らしてしまうほど生育が旺盛といわれるヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属)が随所に広がっています。アゲハがヤブガラシの蜜を盛んに吸っていました。

 この他にもいろんな写真をアップしています。
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2017年7月17日 (月)

7月中旬、早朝の上野不忍池に幻想的なハスの花



 梅雨期ですが連日猛暑が続き、すぐ近くであってもなかなか小石川植物園に足が向きません。その代わりというわけでもないのですが、まだ太陽が低い早朝に上野不忍池まで出かけ、少し咲き出してきた幻想的なハスの花の風景を撮ってきました。




 ハスは東の空が白む早朝に開花し午後には閉じてしまいますので、撮影にはまだ涼しさも感じる早朝が絶好です。そこで、まだ日が昇り切らない早朝8時頃、ハス(蓮;スイレン科)の花を求めて上野公園の不忍池に出かけてきました。不忍通りから公園に入ってすぐの所に八角形の不忍弁天堂(右側)が建っていて、この周りの池の中に数多くのハスの花が咲いています。


 驚いたことに、早朝にもかかわらず弁天堂に近づくとカメラやスマホをもった大勢の人が集まっていました。弁天堂のご本尊の八臂大弁財天は、長寿や福徳・芸能の守りとして信仰されています。



 池の随所に、大きな楯型の葉と天を向いて咲く大きな美しいハスの花が幻想的な美しさを醸し出していました。仏教では極楽浄土を象徴する花として「蓮華」ともいいます。
  不忍池には、水鳥や亀、鯉などの小動物が生息しています。この日は、亀の家族連れでしょうか、多数の小亀が池の周辺部に群れていました。

 この他にもいろんな写真があります。
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2017年7月 5日 (水)

7月の植物園は夏の花々や深緑の夏木立が目を引きます


 いよいよ暑い7月に入りました。ここ数日、停滞する梅雨前線が九州北部地方に記録的な大雨をもたらし、各地で河川氾濫や土砂崩れなどで被害が広がっています。また、月初めの東京都議選では国政の影響から自民党が大敗したり、北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験を一向に止めず、とうとう米国のレッドゾーンといわれるICBMを発射したりと、天候以外でも暑苦しいニュースが次々に飛び込んできています。

 いろいろと用事が重なり、7月に入ってまだ植物園を回る機会がありませんので、これまでの風景写真を使って、夏の花々や深緑の夏木立が目を引く植物園の夏の風景を紹介します。



  まず、夏の3大花木と言えばサルスベリ(百日紅)、ムクゲ(槿)、キョウチクトウ(夾竹桃)になります。最初にサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)です。真夏の強い日差しの中で美しい赤紫色や真紅、薄紫色、白色などの花が夏の青空の下に延々と咲き続けます。夏季に比較的長い期間花を付けることから、百日紅の別名があります。 サルスベリの木の幹は和名のとおり「猿も滑り落ちるような」すべすべした感触の樹皮に覆われています。


 ムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)もこの季節の代表的な花木です。お隣の韓国では国花になっており、ムグンフアと呼んで人気のある花のようです。
園内では、林地の涼しげなところに落ち着いた雰囲気で夏の間中しっとりと咲き続けます。


 ムクゲといえば、英国のウィンザー城の城壁の傍に植えられているムクゲが沢山のピンク色の花を付け、優雅に風に揺れていたのが思いだされます。English Garden で有名な英国ですが、国中どこにいても 美しいGarden の中にいるような自然との調和美を楽しむことができました。


 炎暑の夏を延々と咲き続けるキョウチクトウ(夾竹桃;キョウチクトウ科 )も有名な夏の花木です。中国原産の常緑低木で、赤花と白花があります。夾竹桃の和名は、葉の形状が竹に似て狭く、花が桃に似ていることに由来します。庭木としても用いられていますが、枝も葉もすべて有毒なので要注意。枝が真直ぐなため、弁当の箸の代わりに用いて中毒を起こした事例もあります。


 園内の落葉樹の大木は毎年、新緑から深緑、紅葉、冬木立へと衣替えを繰り返し、この時期は深緑の緑衣をまとっています。大樹の夏木立は見ごたえがあります。これはナツボダイジュ(夏菩提樹;シナノキ科シナノキ属)。青々とした葉を茂らせています。


 巨木のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の夏木立です。ユリノキは5月頃にチューリップに似た花を咲かせます。


アメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の雄大な夏木立です。アメリカスズカケノキは北米原産で日本には明治時代に渡来しました。


 最後に、小石川植物園の一角にひっそりと咲く占守鋸草(シュムシュノコギリソウ)の花を紹介します。占守鋸草は千島列島の北東端にある占守島で発見されたことからこの和名が付いています。園内でこの花を見つけた時は珍しい名前だなと思っていただけでしたが、後で第2次大戦終戦直後の「占守島の戦い」のことを知り、この花は我々が忘却してはならない戦争の歴史を思い出させてくれる貴重な植物だと認識を新たにしています。

  

 占守島の戦いは我々日本人が決して忘れざるべき戦争の歴史の一コマです。すなわち、日本がポツダム宣言受諾し終戦を迎えた昭和20年8月15日から3日も経った8月18日に、千島列島の最北端の島「占守島」にて武装解除を進めていた日本軍に対し、火事場泥棒のようにソ連軍が突然上陸して攻撃を掛けてきました。結局、この占守島で日本の必死の防戦に会い苦戦したソ連は北海道まで到達できず、北海道がソ連に占領されることを免れました。先人の苦闘に頭が下がる思いでいっぱいになります。


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2017年6月11日 (日)

緑の世界にハナショウブ、アジサイ、タイザンボクなどの季節の花々

 

 浜離宮の翌日(6/11)に小石川植物園を回ってきました。幸いにも梅雨の合間が続いていましたので、ハナショウブ、アジサイ、タイザンボク等の季節の花々が咲き出す美しい緑の世界を存分に楽しんできました。



 日本庭園の菖蒲田(花菖蒲園)に色とりどりのハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)の花が咲き始めました。ハナショウブは、この季節の風物詩で、和風で優雅な花は梅雨時のうっとうしさを忘れさせてくれます。


 アジサイ(紫陽花)の花もこの季節の風物詩で、梅雨空によく似合います。園内にはいろんな種類のアジサイの花が咲いています。これは普通によく見かける西洋アジサイ(西洋紫陽花;アジサイ科アジサイ属)です。なお、観賞用には美しいアジサイですが、毒性があるので要注意。


 日本固有種のガクアジサイ(額紫陽花;アジサイ科アジサイ属)。各地に自生しています。西洋アジサイの球状の花と違って、花序の周縁を装飾花が額縁のように取り囲んでいて、これが和名の由来となっています。


 ガクアジサイから品集改良された園芸種の フイリガクアジサイ(斑入り額紫陽花;アジサイ科アジサイ属)。花はガクアジサイと全く同じですが、葉に白い斑が入っています。


 アマチャ(甘茶;アジサイ科アジサイ属)。ガクアジサイの変種で、花の形はガクアジサイによく似ています。アマチャの若い葉を乾燥・発酵させてお茶にすると、甘味の強い甘茶になります。また、仏教の花祭りの際に仏像に注ぎかけるものとして古くから用いられています。


 北米原産のカシワバアジサイ(柏葉紫陽花;アジサイ科アジサイ属)。花が三角錐状に密生して咲いています。葉の形が柏の葉に似ていることから和名が由来。


 ノリウツギ(糊空木;アジサイ科アジサイ属)。北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林縁などに自生します。花の感じがガクアジサイに似ています。ノリウツギの樹液を和紙漉きの際の糊に利用したため、この名が付いています。


 イワガラミ(岩絡;アジサイ科イワガラミ属)。北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の岩崖や林縁に自生します。そして名の通り、幹や枝から気根を出して高木や岩崖に付着し、絡みながら這い登ります。



 威風堂々としたタイザンボク(泰山木;モクレン科モクレン属)の清らかな芳香のする白い大きな花を、今年も樹中・樹上の所々に見かけました。高所に神々しく咲く花は王者の風格があり、見上げると気持ちが鼓舞され清々しくなります。


 これは本州の中国地方、四国、九州、琉球、中国に分布する常緑高木のチシャノキ(萵苣の木;ムラサキ科チシャノキ属)の高木が盛んに花を咲かせていました。花が高所にあることと色が目立たないことから、今までは全く気づきませんでした。近縁のマルバチシャノキは秋になると大きな塊状になった黄色の実を付けます。


 ノグルミ(野胡桃;クルミ科ノグルミ属)の大木にもやはり目立たない花が咲いていました。風媒花で風に乗せて花粉を運びます。後日、松かさに似た果実をつけますが、食用にならないとのこと。


 草むらの世界でも新たな野の花を見かけました。これは薄赤紫色のヒルガオ(昼顔;ヒルガオ科ヒルガオ属)の花です。ヒルガオは地下茎でどんどん広がり、園内の随所に見かけるようになります。


 チガヤ(茅萱;イネ科チガヤ属)が白く細長い穂を出していました。古くから親しまれた野草です。チガヤは植物体に糖分を蓄える性質があって、若い穂は噛むと甘く、かつて子供がおやつ代わりに噛んでいたそうです。

 この他にもいろんな花々が咲いていました。
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2017年6月 2日 (金)

「ふるさと東根」のサイトを大幅にリニューアル


 6月に入りました。周りの緑が日に日に深まる一方、初夏の候であったり真夏日であったりと、気温の変動の大きいこの頃です。しばらくすると梅雨入りもしそうです。地球温暖化防止のためのパリ協定から、世界第2位のCO2排出国である米国が離脱するという大変なニュースが飛び込んできました。原点に立ち還り、世界の人がみんなで美しい地球を守ることを再認識する必要があると思います。

 さて、このたび「ふるさと東根」のサイトを大幅にリニューアル しました。当サイトは、懐かしい我がふるさと東根(山形県東根市)の良さを紹介するものです。



 主なリニューアルの内容は以下の通り。

ひがしねスケッチ の更新

  季節のスケッチ 山形の風景 から、心に響く東根の写真を選別し、次のテーマ別に編集しました。
  • 日本一の大ケヤキ
  • 堂の前公園
  • 白水川
  • 大森山公園周辺
  • 田園風景
  • ソバの花
  • フルーツの里
  • その他の風景

やまがた游自然スポット の更新

 季節のスケッチ 山形の風景 から、山形各地のお気に入り大自然スポット別に写真を選別して編集しました。
  • 最上川
  • 月山・羽黒山
  • 鳥海山
  • 立石寺(山寺)
  • 山形市野草園
  • 最上の巨木
以上


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2017年5月20日 (土)

5月下旬の小石川植物園、ユリノキ、スダジイなどの大樹の花

 5月下旬の週末、季節外れの盛夏のような暑さの中、小石川植物園を回ってきました。この日はユリノキやスダジイの大樹の花を見かけました。樹上に咲いているので、うっかりすると見過ごしてしまいます。木々の緑で落ち着いた感じの園内は、大樹の花以外にもいろんな木々の花や野の花が咲いていて、美しい季節を実感してきました。


 日本庭園の一角に建つ旧東京医学校本館(現東京大学総合研究博物館小石川分館)の赤い建物の周りには季節の花々が配置されています。この日は北米やキューバ原産の小高木のカルミア(ツツジ科カルミア属)の花が満開になっていました。


 サクラ並木の樹下です。周りは盛夏の暑さであっても、さすがに木陰は涼しく、大勢の子供たちで賑やかでした。


 林間地のユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の巨木を見上げると、ゆたかな緑葉の中にユリノキの花が咲いていました。花の形は百合の花というよりもチューリップに似ています。かなりの巨木でしかも上の方に咲いているので、気がつかずに通り過ぎることも多いと思います。


 園入口近くの常緑広葉樹のスダジイ(ブナ科シイ属)の大樹がうっそうと緑に覆われていました。樹上をよく見てみると、雄花が枝先にたくさん付いています。雄花は強い香りを放ち、虫を呼び寄せます。秋の木の実(堅果)はドングリの一つで、椎の実とも呼ばれる。


 ニュートンのリンゴの木の近くに生えるセンダン(栴檀;センダン科センダン属)の高木にも白い小さな花が密集して数多く枝に付いていました。遠くから見ると、薄い青紫色の雲に覆われたように見えます。また冬の時期になると、冬木立の中に小さなうすい黄色の実がまるで丸い団子のように枝に付くようになります。


 この頃は〇〇ウツギの名の付いた花を沢山見かけます。この白い花は正真正銘のウツギ(空木;ユキノシタ科ウツギ属)です。卯の花とも呼ばれるウツギは全国に広く分布していて、この季節の風物詩にもなっています。


 これはサラサウツギ(更紗空木;ユキノシタ科ウツギ属)。ウツギの八重咲き種で色合いが美しい花を付けます。花弁の外側が赤紫色をしています。


 シロバナヤエウツギ(白花八重空木;ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木)。ウツギの八重咲き種で、わが国の山野に自生します。


 山地に自生する落葉低木バイカウツギ(梅花空木;ユキノシタ科バイカウツギ属)。白い花が盛んに咲いていました。花の形がウメの花に似ています。


 伊豆半島だけに生育するアマギベニウツギ(天城紅空木; スイカズラ科タニウツギ属)。鮮やかな紅紫色の花を付けていました。 タニウツギと同属でよく似ています。


 この時期はバラ科の花も多く見かけます。これは北海道に多く自生するハマナス(浜梨;バラ科バラ属)。浜に生え、果実がナシに似た形をしていることから和名が由来します。


 落ち着いた感じのこの淡いピンク色の花は、潅木のサンショウバラ(山椒薔薇;バラ科バラ属)です。葉の形や茎にトゲの多いところが山椒に似ています。


 ギンロバイ(銀露梅;バラ科キジムシロ属)。キンロバイの白花種でハクロバイともいう。主に高山の岩地に生えます。


 山野に自生するシモツケ(下野;バラ科シモツケ属)の花。ふっくらとした感じのピンク色や白色の花が椀状に密集しています。シモツケは庭木としてもよく用いられる。


 中国南部、台湾が原産の常緑低木のシセンテンノウメ(四川天の梅;バラ科テンノウメ属)に白い花が盛んに咲いていました。山地の岩場に生育する。


 変わった花も咲いていました。これはチヨウキンレン(地湧金蓮;バショウ科ムセラ属)。花びらのような鮮やかな黄色い苞が小さくな花を包んでいます。漢字の通り、地面から湧いてきた金色のハスのように見えます。


 草むらの野の花の世界も賑やかです。これはムシトリナデシコ(虫取り撫子;ナデシコ科マンテマ属)の可憐な小さいピンクの花が密集して咲いていました 。対生する葉のすぐ下の茎から粘液を出していて、そこに小さな虫がつきます。


 熱帯アメリカ原産の一年草のシロアザミゲシ(白薊芥子;ケシ科アザミゲシ属)。透き通ったような白い色で妖美な感じがする。茎や葉にアザミのような鋭いトゲがあります。


 わが国固有種で高山に生える多年草ミヤマトウキ(深山当帰;セリ科シシウド属)。トウキを基本種とする高山型亜種。北海道南西部、本州中部地方以北に分布する。


 トキワツユクサ(常磐露草;ツユクサ科ムラサキツユクサ属)。白い花弁の三角形の花がスダジイの大樹の下に群生して咲いていました。ムラサキツユクサと同属。


 日当りの良い芝生などに群生する一年草のニワゼキショウ(庭石菖;アヤメ科ニワゼキショウ属)の可憐なピンク色の花。北米原産で観賞用として渡来したもの。

    上記以外にもいろんな季節の写真があります。
         …> 季節のスケッチ(29年5月)


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