季節・風景・植物

2017年12月 2日 (土)

輝く木々の紅葉・黄葉、晩秋の野趣あふれる小石川植物園


 いつの間にか慌ただしい年末になってしまいました。相変わらず内外でいろんな出来事が起きていますが、その中で12/1に皇室会議が開かれ、私たちの日常生活に影響を及ぼす改元の日取りが決まりました。2019年4月30日平成天皇退位、翌5月1日改元となります。この季節のスケッチでも平成の年号を使用していますので、それなりの「システム改変」が必要になります。どうするか少しづつ考えていこうと思います。


 さて、12/2は晩秋の野趣あふれる小石川植物園を回ってきました。園内は木々の紅葉・黄葉で輝いていました。




 林地の小径や池の周り、池面など園内の至るところが紅葉・黄葉で覆われ輝いていました。まさに野趣あふれる晩秋の風景でした。


 入園してすぐ左手。見事に黄葉しているイチョウの大樹の迫力に圧倒されます。


 入口からの坂道の途中の右手のイヌザクラ(犬桜;バラ科サクラ属、別名シロザクラ)。橙色に紅葉していました。


 坂を上りきるとソメイヨシノ並木が広がっています。その多くが落葉し、樹下は一面褐色の落葉に覆われていました。


 その一方、まだ紅葉が残っている何本ものソメイヨシノも見かけました。



 イロハモミジ並木の小径も真赤に染まってきました。大勢の人が散策し、写真を撮って楽しんでいます。





 紅葉・黄葉するイロハモミジを園内の随所に見かけました。思いがけない出会いに感動の連続です。


 イロハモミジと同じカエデ属の仲間のカジカエデ(梶楓;カエデ科カエデ属)の黄葉です。葉が大きく、オニカエデ、オニモミジともいわれます。


 やはりカエデ属の仲間のメグスリノキ(カエデ科カエデ属)。大樹を見上げると、今年も鮮やかに真赤に染まっていました。日本に自生するメグスリノキは、その名の如く葉を煎じて服用したり、洗眼すると目の病気に良いと言われています。


 メグスリノキに隣接する陽光に輝くイヌブナ(ブナ科ブナ属)の大樹。イヌブナは日本の寒くない山野に自生します。材質がブナより劣ることからこの和名が由来します。


 イヌブナ(黄)&メグスリノキ(赤)&シラカシ(緑)のコラボです。


 これ以外にも、園内の多くの大樹、高木が美しく紅葉・黄葉していました。これはヘラノキ(箆の木;シナノキ科シナノキ属)です。


 ボダイジュ(菩提樹;シナノキ科シナノキ属)の黄葉。ボダイジュの実から数珠をつくります。


 落葉高木ムクロジ(無患子;ムクロジ科ムクロジ属)の黄葉。木の実には沢山のサポニンが含まれ、石鹸のように泡立ちます。


 フウ(楓;マンサク科フウ属)の高木の黄葉も鮮やかです。フウは中国・台湾原産の落葉高木で、木の葉の形が同じ漢字名をもつカエデに似ています。


 北アメリカ原産の落葉高木ヌマミズキ(沼水木;ヌマミズキ科ヌマミズキ属)の鮮やかな紅葉(左、中)です。


 ヌマミズキと同属のニッサボク(ヌマミズキ科ヌマミズキ属)も秋の日差しに真っ赤に輝いていました(右)。ニッサボクは中国原産の落葉小高木で、欧米では街路樹や庭園樹に用いられています。



 園の入口から左方に広がるメタセコイア林の風景です。メタセコイア(スギ科メタセコイア属)の褐色が日に日に濃く鮮やかになってきました。このアト、凛とした冬木立に変貌していきます。

 この日は上記以外にも多くの木々の紅葉・黄葉を楽しむことができました。詳しくは、季節のスケッチ(29年12月)をご覧ください。

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2017年11月25日 (土)

都心の新宿御苑で紅葉狩り気分

 11月最後の週末は好天に恵まれ、近場の新宿御苑へ出かけてきました。今年最後の紅葉狩り日和とのことで、近郊の紅葉景勝地は大賑わいが予想されたので、混雑を避けるように久々の新宿御苑を散策して都心の紅葉狩りを楽しむことにしました。


 苑内では抜けるような青空の下でイチョウ、カエデ等の木々が紅葉・黄葉で輝いていました。新宿御苑の晩秋の自然美を十分に堪能できました。


 大木戸門からぶらぶら歩いていると、真赤な塊りのような樹木の周りに多くの人が集まっていました。この樹木の正体は美しく真赤に紅葉したタムケヤマ(手向け山;カエデ科カエデ属)でした。


 タムケヤマはヤマモミジ系の紅枝垂の代表的な園芸品種で、葉に細かい切れ込みがあるのが特徴です。タムケヤマの中からもドコモビルがカメラのアングルに入ってきます。


 苑内では多くの外国人を見かけました。観光バスのコースに入っているようです。



 タムケヤマの近くにイチョウの大樹が生えていて、黄金色に輝いていました。大木なので迫力があります。


 この時期に咲くサクラの花を幾つか見かけました。これは小さなピンク色の花を沢山付けたヒマラヤザクラ(バラ科)。華やいだ感じに咲いていました。中国南部からネパール、インド北部のヒマラヤ山脈に分布する種で1960年代に渡来。


 ジュウガツザクラ(十月桜)も咲いていました。マメザクラとエドヒガンの交雑種。秋と春の年2回開花します。


 コブクザクラ(子福桜)。白い八重咲の桜で秋から冬にかけて咲きます。ちょうど白梅のような感じです。何羽かの小鳥が花を啄んでいました。


 苑の中央部に広大なイギリス風景式庭園があります。一面芝生が広がっていて、みんな思い思いにくつろいでいます。背景の新宿などの高層ビル群が苑の風景と見事に調和しています。


 イギリス庭園に隣接したフランス式庭園。この中にバラ花壇があって、この時期でもまだ何種かの秋バラの花が咲いていました。



 フランス式庭園の両脇に長いプラタナス並木が植えられています。プラタナス並木の中を散歩できます。




 苑内を回っていると随所にイロハモミジの紅葉を見かけました。まさに都心に居ながらにして紅葉狩りの気分を味わうことができました。


 大温室の概観です。少し小高い丘の上に建っています。2012年末にリニューアルオープンされました。明治時代から皇室の温室としてランの栽培を行っており、現在は絶滅危惧植物の保護増殖、ワシントン条約で保護されている洋ラン等の栽培など生物多様性の保全活動を行っています。


 更なる苑内の晩秋風景や大温室に展示中の花々などの写真は、季節のスケッチ(29年11月 新宿御苑)にアップしています。

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2017年11月19日 (日)

11月中旬の小石川植物園、木々の紅葉・黄葉の美の競演はじまる



 いろんな事情が重なり、1月半ぶりにようやく小石川植物園を散策してきました。暦の上では立冬が過ぎていますが、園内は晩秋の風景です。行楽地から紅葉狩りのニュースが次々に届きますが、園内の紅葉風景も見事です。モミジ、イチョウ、ナンキンハゼ等いろんな木々が紅葉・黄葉の競演を始めたかのようです。

 わが家のベランダから園内を見渡すと、イロハモミジ並木の紅葉が進んできました。手前に温室リニューアル工事のための建設機械などが見えます。


 工事中に想定を超えた多くの遺跡(埋蔵文化財)が見つかったため発掘作業が増え、全体の工事期間が大幅に延び、終了は来年末になりそうです。


 次に、園内のいろんな木々の美しい紅葉・黄葉の様子を中心に紹介します。アーチ状になっているイロハモミジの小径は全体としてまだ緑葉が多いのですが、部分的には鮮やかに紅葉も進んでいます。


 サクラの木枝に近づいてよく見ると、その紅葉も鮮やかです。これはヤマザクラ(山桜)です。ソメイヨシノ(染井吉野)の紅葉も見られます。


 ハナミズキ(花水木;ミズキ科)も真赤に紅葉していました。後方のイチョウの黄葉との組合わせが妙です。


 梅林の近くのナンキンハゼ(トウダイクサ科ナンキンハゼ属)の高木。無数の紅葉した木の葉が、陽光を受けキラキラと舞いながら輝いていました。


 シナマンサク(支那満作;マンサク科)の黄葉。園入口付近で目立ちます。


 やはり園入口付近のイタヤカエデ(板屋楓;カエデ科カエデ属)。見事な黄葉です。


 カイノキ(楷樹;ウルシ科)の黄葉。カイノキは「楷書」の楷に通じ、枝ぶりがきちんと整っています。


 迫力あるアメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)の黄葉。無数に空中に広がっています。


 精子発見のイチョウ(銀杏)の大木の見事な黄葉です。この近辺には巨木や大木が立ち並んでいます。


 水湿地に生育し気根を有するラクウショウ(落羽松;スギ科ヌマスギ属)。午後の陽光を受け、褐色に輝いています。


 木の実も多く見かけました。柴田記念館の近くのピラカンサ(バラ科、品種名ローズデール)の中高木です。毎年同じように真っ赤な実をたわわに付けてくれます。


 ピラカンサのすぐ近くにオオカナメモチ(バラ科カナメモチ属)の高木が生えています。多くの黄土色の実を付けていますが、次第に赤みが増します。


 最後にわが家の庭先。サルスベリの黄葉やイロハモミジの紅葉は晩秋の雰囲気を醸し出しています。

 上記以外にも、いろんな季節の風景をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(29年11月)



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2017年10月21日 (土)

美しい安曇野の秋風景(わさび田、安曇野ちひろ公園など)


 総選挙(10/22)を目前に控えた10月中旬の週末、信州の安曇野へ出かけてきました。近づく超大型台風21号に影響された前線活動の活発化により厚い雲に覆われたあいにくの天気でしたが、何とか大雨は避けることができました。そして、大王わさび農場や安曇野ちひろ公園などを訪れ、素晴らしい安曇野の秋風景を堪能してきました。


 今から百年前の1917年に開場した大王わさび農場は安曇野の地に広がるあるわさび農場です。北アルプスからの安曇野わさび田湧水群を利用した日本最大規模のわさび園で、年間約120万人もの観光客が訪れる安曇野随一の観光スポットです。実際に訪れてみると、環境庁名水百選にも選ばれている北アルプス湧水群の中に見事に整備されたわさび田がどこまでも広がっていて、一面マイナスイオンがたっぷりの清々しい風景でした。


 わさび田に引かれる水はすべて北アルプスの伏流水です。年間を通してほぼ一定の13℃の湧水がわさび田を育み、そのあとは犀川、千曲川、信濃川となって日本海に流れ込みます。


 農場の守り神の魏石鬼八面大王です。大王わさび農場の「大王」は、その昔この地を圧迫する大和朝廷の坂上田村麻呂に立ち向かって戦った勇士の魏石鬼(ぎしき)八面大王から由来します。大王の胴体がこの地に埋葬されているとされ、敷地内に大王神社の社が建っています。


 この日は、北アルプスを望む標高約1,000メートルに位置する山岳リゾートホテルのアンビエント安曇野に宿泊しました。


 標高が高いため、窓を開けると目の前に立ち並ぶ山々の姿が飛び込んできます。雲が流れる雲海の風景は絶景でした。


 眼下には徐々に進行する紅葉の風景が見えます。まもなく錦秋の候を迎えます。


 翌日はホテルから少し北の方角に進み、安曇野ちひろ美術館の周囲に広がる53,500㎡の公園(松川川村営)を訪れてきました。美術館には、いわさきちひろの作品のみならず世界の絵本画家の作品も展示されています。


 この公園は北アルプスの山々を望みながら、いわさきちひろが愛した光や風、豊かな自然を感じることができる日本の原風景のようなところです。


 美術館の周りを見渡すとまるで童話に出てくるメルヘンの世界のようです。


 安曇野へは東京から中央自動車道を利用したドライブでした。途中の諏訪湖PAからは広大な諏訪湖が眺望できます。諏訪湖の向岸は岡谷市や下諏訪町になります。


 この他にも、いろんな風景写真をアップしました。
   …> 季節のスケッチ(29年10月安曇野)


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2017年10月 1日 (日)

秋晴れ下の皇居東御苑、赤い木の実が目立つ


 秋晴れが続いた日曜日(10/1)、都心の皇居東御苑を訪れました。澄み渡った秋空の下、二の丸ゾーン(庭園、雑木林)や本丸ゾーンを回り、心地よい散策を楽しむことができました。苑内ではクコ、ガマズミなど、所々に赤い木の実が目につきました。


 皇居東御苑の深まる秋の風景です。本丸ゾーンの天守台には相変わらず大勢の人が上り下りしていました。


 天守台前に広がる大芝生の風景。背景は丸の内の高層ビル群で、秋晴れの青空ととも全体がうまく調和しています。


 二の丸庭園にはススキの花穂も生えています。後方に丸の内の高層ビルが見えます。


 この日、苑内では赤い木の実、いろんな果実などを見かけました。これはクコ(枸杞;ナス科クコ属)の赤い実。果実酒などに用いられます。平川門から二の丸雑木林へ向かう途中の道沿いで見つけました。


 二の丸雑木林でも多くの木々が赤い実を付けていました。これはミヤマガマズミ(深山莢蒾;レンプクソウ科ガマズミ属 )。北海道〜九州の山地の樹林内や林縁に生えます。


 ゴンズイ(権萃;ミツバウツギ科ゴンズイ属)の赤い袋果が裂けて黒い種が出てきました。


 日当たりのよい原野などによく見られる落葉小高木のクサギ(臭木;シソ科クサギ属)。離れたところからは、樹木の頂上部分に赤い花が咲いているように見えますが、拡大してよく観察すると、赤く見えるのは花のガクで、この中に紺色の種子が付いています。


 クマノミズキ(熊野水木;ミズキ科 ミズキ属)。本州、四国、九州に分布する落葉の高木で、近畿以西に多い。枝先の花序に緑色や黒紫色の実が付きます。


 本丸ゾーンの南端の野草の島にいろんな山野草以外に季節の木々も生えていました。これは小粒の紫色の実を付けるコムラサキ(小紫;クマツヅラ科ムラサキシキブ属)です。


 シロミノコムラサキ(白実の小紫;クマツヅラ科ムラサキシキブ属)。コムラサキのすぐ隣に生えています。白実のものはあまり見かけません。


 本丸ゾーンの段々畑に植えられているチャノキ(茶の木;ツバキ科ツバキ属)に白い花が咲き出していました。

 この他にも苑内のいろんな写真をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(29年10月)



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秋の風情たっぷりの小石川植物園


 10月に入りました。今月は10/22に総選挙が予定されています。総選挙を巡って自民党に対峙すべき野党第1党の民進党が突然「消滅」し、新しく希望の党、立憲民主党が立ち上がりました。厳しい内外情勢の中、相変わらずのドタバタ劇にはウンザリです。安定した強い政権の確立が望まれます。


 さて10月に入ってすぐの週末(9/30、10/1)は格好の散策日和になりました。土曜日に小石川植物園を回ってきましたが、園内はワレモコウ、シュウメイギクなどの季節の花々やイチョウ、カラスウリなどの色づいた実など秋の風情が次第に深まってきていました。


 秋の季節の花々が目立ってきました。園内で初めてワレモコウ(吾亦紅;バラ科ワレモコウ属)を見かけました。秋の高原の風物詩の多年草で、独特の暗赤色の丸い花穂を付けます。


 白いシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が咲き始めました。名前の中に「キク」が入っていますが、キンポウゲ科の花です。


 山野草のホトトギス(杜鵑;ユリ科ホトトギス属)が咲く季節になりました。花びらの斑点模様が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることが名の由来。


 キク科の花を多く見かけました。これは秋の七草の一つで万葉の昔から日本人に親しまれてきたフジバカマ(藤袴;キク科ヒヨドリバナ属)です。薄い藤色の花が静かに咲いていました。


 北海道から九州の山野に生える多年草ナンテンハギ(南天萩;マメ科ソラマメ属)が青紫色の花を付けていました。秋の七草のハギの花に似ていて同じマメ科に属します。


 山地に生える多年草カリガネソウ(雁金草;クマツズラ科カリガネソウ属)。多くの青紫色の小さく優雅な花を付けていました。沢山の雁が飛んでいるようにも見えます。


 精子発見で有名なイチョウの大樹にイチョウの実がぎっしりと付いていました。このイチョウの実を炒ると、おいしい酒の肴の銀杏になります。イチョウ以外にもいろんな木々や草花に秋の実を見かけるようになってきました。


 ユキノシタ科スグリ属の落葉低木ヤブサンザシ(藪山櫨子)。小さな赤く熟した果実を沢山付けていました。赤い果実が美しく、生け花や盆栽などに使われます。


 つる性多年草のカラスウリ(烏瓜;ウリ科カラスウリ属)の朱色の小さな実を見かけました。


 園内の木々の黄葉が少しずつ始まりました。園入口の近くのフクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)。部分的に黄葉を見かけました。


 やはり園入口近くのイタヤカエデ(板屋楓;カエデ科カエデ属)の高木も、部分的に黄葉が付いていました。


 精子発見のイチョウの大樹は、まだ緑葉で覆われていますが、近づいてみると部分的にイチョウの黄葉が始まっていました。

 これ以外にも、多くの秋の風情の写真をアップしました。
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2017年9月18日 (月)

敬老の日、小石川植物園の随所に真赤な彼岸花が咲き出す


 敬老の日(9/18)は台風18号が過ぎ去り、晴れた秋空が広がりましたが、台風が持ち込んだ暖気の影響で東京の気温が33℃まで上がり真夏のような暑さでした。この日は、朝早めに小石川植物を回ってきましたが、園内の至るところに真赤な彼岸花が咲き出していました。




 入園し坂道を上りつめた土手の斜面一面がヒガンバナの群生地になっています。赤色、白色、淡黄色のヒガンバナが広がっていました。ヒガンバナは不思議なことにいつも秋の彼岸の頃に満開になります。この日の敬老の日(9/18)も彼岸入(9/20)り直前で、ほぼ満開でした。園内のヒガンバナは大部分が真赤な赤色ですが、少しだけ淡い黄色、白色のものも混じっています。



 桜並木の近辺の草地や林地にも真赤なヒガンバナを見かけました。ヒガンバナは多くの呼び名があります。曼珠沙華(まんじしゃげ)の別名が最も有名ですが、サンスクリット語からきたもので天界に咲く美しい花ということです。一方、わが国では墓地などにも植えられ、ちょうど秋の彼岸の時期に咲くことから、死人花、幽霊花などの異名が付いています。先祖の霊を弔う雰囲気に合っています。



 メタセコイア林周辺の広大な林地もヒガンバナの群生地になっています。春から初夏の頃には、ニリンソウハナニラオオアマナなどの白花の野の花が咲き競う美しい花園になっていますが、この時期は赤色の光景に一変します。



 ヒガンバナは全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイドを多く含む有毒植物です。しかし不思議なことにアゲハには毒性が効かないようで、アゲハは大好物のヒガンバナの蜜を吸うため、よく集います。



 この日の園内はさながら彼岸花デーといった感じでしたが、ヒガンバナ以外の花も少し紹介します。フクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)の高木を見上げると、黄色の花が盛んに咲いていました。golden rain tree の英語名の通り、この黄色の細かい花が降り注いで、 木の下の地面が黄色のじゅうたんのようになっています。


 八重咲きのスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)の花が今月上旬から咲き続けていました。スイフヨウの花は一日花で、白色から薄赤色に徐々に変わって萎んでしまうので、今日の花(白)と昨日の花(赤)が同居していることになります。

 上記以外の写真もあります。
   …> 季節のスケッチ(29年9月)



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2017年9月 3日 (日)

9月初旬の小石川植物園、ススキ、ハギなど秋の風情ただよう


 9月に入って最初の日曜日、国内外からビッグニュースが飛び込んできました。海外からは、隣国の北朝鮮が水爆級の核実験を実施したとのニュースです。最近、盛んにICBM用の弾道ミサイルの発射実験を繰り返していましたが、今度はICBMに搭載する核弾頭の実験だそうです。一体、北朝鮮がどこに向かって進もうとしているのか、正直言って予測不能です。

 一方、国内では将棋界からの素晴らしいニュースです。破竹の快進撃を続ける中学生棋士の藤井聡太4段が、NHK杯のテレビ棋戦で永世名人の資格を持つ超一流棋士の森内俊之九段にも見事勝利しました。ずっと番組を見ていましたが、従来の棋士とは異なる戦法でもってたちまち局面をリードし、そのまま寄り切った感じでした。まるでAIを内包しているかのような新感覚の天才棋士の出現です。今後の活躍が大いに楽しみです。

 さて、自然界では9月に入った途端、これまでの蒸し暑さが一変し、さわやかな天気になりましたので、久しぶりに小石川植物園を回ってきました。園内では、サルスベリ、ムクゲなどの夏の花々もまだ咲き残っていましたが、ススキ、オミナエシ、ハギなどの秋の七草も見かけるようになり、園内には早くも秋の風情が漂っていました。


 日本庭園の池の周りに秋の七草のススキ(イネ科ススキ属)の穂が立ってきて、風にそよいでいました。ススキは尾花とも呼ばれ、全国津々浦々に見かけます。古くから親しまれ、お月見には欠かせない草です。


 ハギ(萩;マメ科ハギ属)の紅紫色の小さな花も咲き始めました。ハギは草本ではなく木本に属しますが、秋の七草の一つに数えられています。細い枝が風に揺れ、しなやかに枝垂れる様や、中秋に花の散りこぼれる様は昔から多くの人に親しまれてきました。


 やはり秋の七草のオミナエシ(女郎花;オミナエシ科オミナエシ属)も盛んに花を付けていました。直立した茎の先に細かいあざやかな黄色の花が群生して咲きます。オミナエシの隣にはオトコエシ(男郎花;オミナエシ科オミナエシ属)の白い花が咲いていました。


 常緑高木のシラカシ(白樫;ブナ科コナラ属)の木の枝をよく見ると、小さな木の実が付き始めていました。もう少し経つと茶色に変わって秋の風物詩のドングリになります。


 落葉低木スイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)に花が咲き始めました。スイフヨウの花は一日花で、朝方の真白な花から時間の経過とともに、酔いが回ったかのように次第に赤みが増してきます。左側の赤い花は前日の残りと思われます。


 日本庭園の赤い建物の前に白い花が咲いていました。白いサルスベリのようでもあるし、確認のため近づいてみました。すると、……


 その正体は、つる性の草本のセンニンソウ(仙人草;キンポウゲ科センニンソウ属)でした。ふわふわとした小さな白色の花が群がって咲き、長い葉柄があって他の植物によく絡みつきます。葉の先に生えている白い毛を仙人のヒゲや白髪に見立てこの名が付いたとのこと。センニンソウはこの時期、随所に繁茂しています。


 つる性植物のヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属、別名は貧乏葛)も、至るところに広がり、他の植物を覆っていました。藪を覆って枯らしてしまうと言われるほど生育が 旺盛です。ハチが花の蜜を吸っていました。


 この時期、園内の草むらでは全国に分布する多年草のツルボ(蔓穂;ユリ科ツルボ属)が群生しています。小柄でピンク色の花穂を付けています。かつて、ツルボの鱗茎は飢饉の時に食用に供されたそうです。


 ヤブラン(薮蘭;ユリ科ヤブラン属)も日陰の草むらとか大木の根元などに群生しています。紫色の穗状の小さな花を随所に見かけます。ヤブランは東アジアに分布し、開花期は夏から秋です。 落ち着いた風情で和風の庭園などによく似合います。

 この他にもいろんな写真をアップしています。
       …> 季節のスケッチ(29年9月)


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2017年8月 1日 (火)

小石川植物園は夏の花木、緑深い夏木立、夏の野の花などで賑やか


 このところ現政権への逆風が目立ち、東京都議会議員選挙での大敗、加計学園問題での疑惑追及などで支持率が急落しています。また、北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、わが国の安全保障に大きな脅威となっています。このような内憂外患の状況の中、今週に予定されている内閣改造でしっかりと体制を立て直し、国を守り国民を豊かにする安定した政権基盤の再構築を願っています。

 さて、先月末の週末、少しだけ猛暑が和らいでいたので開園直後に小1時間ほど小石川植物園を回ってきました。人出が少なく静かなたたずまいの園内は、サルスベリやムクゲをはじめとする夏の花木、緑深い夏木立、夏の野の花などで賑やかでした。

(盛夏に咲く木々の花)

 園内の日本庭園の一角に建つ旧東京医学校の赤い建物の周りにサルスベリ(百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)の花が咲き始めました。


 近年花の咲き具合が悪くなっているのが心配ですが、それでも近くに寄ってみると真紅のサルスベリの花が力強く咲いています。花期が長いので、夏の間中鮮やかに咲き続けます。サルスベリは真紅色の花が多く見かけますが、薄紫色白色の花もあります。


 ムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)も夏の代表的な花木です。この時季、園内の随所にいろんな色合い・模様のムクゲの花が咲いています。風雅で落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

(深緑に覆われた夏木立)

 園内の木々の緑はすっかり色濃くなり、植物園全体が深緑の世界のようです。春に大勢の人でにぎわうソメイヨシノの並木も緑一色でした。早朝でもあり、蒸し暑さもあってほとんど人出がありません。


 見応えのある巨木ユリノキ(モクレン科ユリノキ属)の夏木立です。あふれんばかりの緑葉に覆われています。5月頃にこのユリノキにが咲いていました。


 中国原産の落葉高木キジュ(喜樹; ヌマミズキ科カンレンボク属)。キジュの果実や根には制癌作用を有するカンプトテシンというアルカロイドを含んでいます。


 北米原産の落葉高木モミジバフウ(紅葉葉楓;フウ科フウ属)の夏木立。アメリカフウとも言われ、わが国へは大正時代に渡来しています。


 園入口から坂道を上った所にヒマラヤスギ(マツ科ヒマラヤスギ属)の大木が立ち並んでいます。太い幹が、夏緑性のツル植物のナツヅタ(夏蔦;ブドウ科 ツタ属)に覆われていました。

(盛夏の野の花・草花)

 四国・九州地方の山地に自生するカノコユリ(鹿の子百合;ユリ科ユリ属)。美しくあでやかな花が咲いていました。花弁に鹿の子模様の斑点があることが和名の由来になります。


 同属のオニユリ(鬼百合;ユリ科ユリ属)の鮮やかな花です。オニユリは大型の鱗茎をもつ多年草。黒い斑点がある大きな花は迫力があり、鬼の名が付いたと思われます。


 秋の七草を見つけました。オミナエシ(女郎花;オミナエシ科オミナエシ属)です。オミナエシの直立した茎の先にあざやかな黄色の花が群生して咲きます。


 オトコエシ(男郎花;オミナエシ科オミナエシ属)の白い花です。オミナエシ(女郎花)と対になった名前ですが、オミナエシに比べて質実な感じがします。


 見かけることが少ないサボンソウ(ナデシコ科サボンソウ属)です。ヨーロッパから中央アジア原産。根茎にサポニンを含み、細かく刻んで水に溶かすと泡立ちます。


 藪を覆って枯らしてしまうほど生育が旺盛といわれるヤブガラシ(藪枯らし;ブドウ科ヤブガラシ属)が随所に広がっています。アゲハがヤブガラシの蜜を盛んに吸っていました。

 この他にもいろんな写真をアップしています。
       …> 季節のスケッチ(29年8月)

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2017年7月17日 (月)

7月中旬、早朝の上野不忍池に幻想的なハスの花



 梅雨期ですが連日猛暑が続き、すぐ近くであってもなかなか小石川植物園に足が向きません。その代わりというわけでもないのですが、まだ太陽が低い早朝に上野不忍池まで出かけ、少し咲き出してきた幻想的なハスの花の風景を撮ってきました。




 ハスは東の空が白む早朝に開花し午後には閉じてしまいますので、撮影にはまだ涼しさも感じる早朝が絶好です。そこで、まだ日が昇り切らない早朝8時頃、ハス(蓮;スイレン科)の花を求めて上野公園の不忍池に出かけてきました。不忍通りから公園に入ってすぐの所に八角形の不忍弁天堂(右側)が建っていて、この周りの池の中に数多くのハスの花が咲いています。


 驚いたことに、早朝にもかかわらず弁天堂に近づくとカメラやスマホをもった大勢の人が集まっていました。弁天堂のご本尊の八臂大弁財天は、長寿や福徳・芸能の守りとして信仰されています。



 池の随所に、大きな楯型の葉と天を向いて咲く大きな美しいハスの花が幻想的な美しさを醸し出していました。仏教では極楽浄土を象徴する花として「蓮華」ともいいます。
  不忍池には、水鳥や亀、鯉などの小動物が生息しています。この日は、亀の家族連れでしょうか、多数の小亀が池の周辺部に群れていました。

 この他にもいろんな写真があります。
  …> 季節のスケッチ(29年7月)

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