自然災害

2016年11月26日 (土)

11月下旬、小石川植物園は鮮やかな紅葉・黄葉が主役


 11月下旬は重大な気象の出来事が相次ぎました。まず22日朝方に福島県などで最大震度5弱を観測し、東北地方沿岸に津波が押し寄せました。東日本大震災の余震だとのこと、まだまだ油断が出来ません。それから2日後の24日には強大な寒気が日本列島に南下するとともに南岸低気圧の東進と相まって、都心でも降雪を観測。11月では何と54年ぶりだそうです。
 さて、週末の26日はすっきりと晴れ上がりましたので、風邪気味だったのですが、小石川植物園内を散策してきました。鮮やかな木々の紅葉・黄葉が園内の主役でした。以下、園内の風景を紹介します。


 入口から日本庭園へ向かう途中の池の風景。水面にイチョウの黄葉やモミジの紅葉が逆さに映っていて、晩秋の風情たっぷりでした。春の時期には、この池面は新緑とサクラの花に覆われていました。



 中国原産の落葉高木ナンキンハゼ(南京櫨;トウダイクサ科ナンキンハゼ属)。無数の木の葉が秋の日差しに輝く大樹の紅葉の姿は圧巻でした。下の写真にナンキンハゼの実が見えますが、種皮が蝋状の物質で覆われ、ハゼノキと同じようにロウを採取します。


 ナンキンハゼに隣接する落葉小高木のハゼノキ(ウルシ科ウルシ属)も美しく紅葉していました。ハゼノキはモミジ、カエデとともに山の紅葉の代名詞になっていて、四国・九州・小笠原・琉球などの温暖な場所に生育します。ハゼノキの房状の実からロウを採取、和ロウソクやクレヨンなどに利用されます。


 イロハモミジの並木径です。まだら模様ながらも紅葉がかなり進行していました。春には心地よい緑のトンネルに変貌します。



 並木径のイロハモミジの葉の様子を観察すると、真っ赤に紅葉しているものや、まだ緑葉のもの、橙色のものなど様々です。日当り加減などに左右されるそうです。


 ヌマミズキ科の木々の紅葉も見事です。これは北アメリカの東部から南東部の湿地に広く分布する落葉高木のヌマミズキ(沼水木;ヌマミズキ科ヌマミズキ属)です。真っ赤に紅葉していました。


 ヌマミズキと同属のニッサボク(ヌマミズキ科ヌマミズキ属)の紅葉も秋の日差しに輝いていました。ニッサボクは中国原産の落葉小高木で、欧米では街路樹や庭園樹に用いられています。


 精子発見で有名なイチョウの大樹の見事な黄葉です。かつて平瀬作五郎博士がこの大イチョウを観察して動く精子を発見し、世界的に有名な研究業績になりました。イチョウの大樹の左はニレ科のウルムス・プロセアの大樹ですが、落葉が進んでいました。


 中国原産の落葉高木シナユリノキ(支那百合の木;モクレン科ユリノキ属)です。黄色や褐色に輝く無数の木の葉が大樹を覆っていました。つい見落としがちですが、初夏に小さな花を付けます。


 植物園入り口近くに生えるシナマンサク(支那満作;マンサク科マンサク属)の黄葉が陽光に輝き、青空に美しく映えていました。新春にはふわふわした黄色の花を咲せてくれます。


 中国原産の落葉低木シナミズキ(支那水木;マンサク科トサミズキ属)も黄葉が進んでいました。春になると、シナミズキの小さく房状の黄色の花が周りの空間を埋め尽くすようになります。


 ラクウショウ(落羽松;スギ科ヌマスギ属:右)とメタセコイア(スギ科メタセコイア属:左)の高木が共に鮮やかな褐色に輝いていました。ラクウショウは水湿地に生育し気根を有する落葉針葉樹です。


 園入口付近のメタセコイア林。11月初旬の頃と比べるとかなり褐色が深まってきました。


 メタセコイア林のすぐ隣に咲くグランサムツバキ(ツバキ科ツバキ属)の白い大輪の花。グランサムツバキは1955年に香港で発見され、当時の香港総督グランサム卿にちなんでこの名が付けられたそうです。

 上記以外にもいろんな写真を撮りました。
           …>季節のスケッチ(28年12月)

 植物園の紅葉・黄葉は12月中旬頃まで、しばらく楽しむことが出来ます。


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2016年3月 5日 (土)

小石川植物園、鎮魂花のような真紅のカンヒザクラが満開

 あのすさまじい被害をもたらした東日本大震災の発生 (2011.3.11)からまもなく5年になり、テレビでは連日復興状況の特集番組が放映されています。かなり復興が進展しているものの、被災地の皆さんが元の生活を取り戻すにはまだまだ時間がかかりそうです。まさに未曾有の大災害だったことが再認識させられます。
 週末のこの日は春暖の陽気で小石川植物園内を気持ちよく散策してきました。園内では、真紅色のカンヒザクラが満開になっていて、壮観な眺めでした。いつもこの時期に満天星のように大空を覆いつくす光景は、東日本大震災の犠牲者の鎮魂花のように思えてなりません。
 春の野の花もハナニラ、オオイヌノフグリ、コスミレ等々、本当に賑やかに咲き出してきました。


  濃い紅色の鐘状の花が強烈な印象を与えるカンヒザクラ(寒緋桜)が満天星のように大空に広がっていました。カンヒザクラはサクラの原種の一つで沖縄に自生します。東日本大震災が発生したこの頃にいつも満開になります。


 満開の花は鳥たちの大好物のようです。鳥の多くは大食漢のヒヨドリなのですが、この中にインコも交じっていました。野生のインコとは思えないので、どこからか逃げ出して棲みついたのでしょうか。


 3月末頃に満開になるソメイヨシノが真打だとすれば、カンヒザクラも含め前座のサクラの花が次々に登場します。このあでやかなピンク色の小振りな花が咲き出したのは早春桜です。ピンク色なので華やいだ雰囲気を醸し出してくれます。この早春桜は、富士山や箱根などの山地に分布する富士桜(マメザクラともいう)の園芸種になります。


 このひそやかな落ち着いた感じのシナミザクラ(支那実桜)もサクラの仲間です。中国原産で実が食用になるので。カラミザクラ(唐実桜)の別名があります。中国では桜桃と呼ばれます。同じ食用種のサクラとしてはセイヨウミザクラ(西洋実桜)があり、わが国ではいわゆるサクランボとして栽培されています。シナミザクラの実は若干酸味が強いとのこと。


 黄金色の花々も目立ってきました。例年より少し早めですが、サンシュユ(山茱萸;ミズキ科)の花が見頃になってきました。小さな黄金色の花が木枝の至るところから吹き出している感じで、遠くから見ると林間の空間で細かく点描されているかのようです。中国、朝鮮半島原産の落葉小高木。江戸時代中期に薬用として渡来したとのことで、秋に付ける赤い実は、滋養・強壮の薬効があります。


 マンサクの花々も黄金色を放っています。これはアテツマンサク(阿哲満作;マンサク科マンサク属)です。アテツの名は最初に発見された岡山県阿哲地方にちなんで付けられています。


 メタセコイア林の近くでは同属で北米原産のハヤザキマンサク(早咲満作;マンサク科マンサク属)も咲いていました。ハヤザキマンサクの花は少し橙色が強く、小さくまとまって咲きます。


 園内の梅林では、まだ新しいウメの花が次々と咲き出していて、まだまだ賑やかです。1月から3月までの長い期間、ウメの香りと花を楽しむことができます。


 24節気の啓蟄の頃になると、虫たちだけでなく野の花も続々と地面から顔を出してきます。これはハナニラ(花韮;ユリ科イフェイオン属)。清楚な白い花が咲き始めました。ハナニラの花の形はアマナに似ていることからセイヨウアマナとも呼ばれます。これから園内の各所に咲き広がります。


 落ち葉の中から可憐な白い花が咲き出しているのは春の妖精の仲間のユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。先月数輪だけ咲き出していたが、この日は多くの花が顔を出してきました。


 星くずのように可憐な青い小さな花のオオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)が咲き広がってきました。この中にヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科オドリコソウ属)も見えます。


 コゴメイヌノグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属 )が米粒のように小さな白い花を咲かせていました。花の形はオオイヌノフグリと似ていますが、ずっと小振りです。元々小石川植物園に研究用に持ち込まれたものが広がって野生化したそうです。


 先端に緑色の花序を形成するトウダイグサ(燈台草;トウダイグサ科トウダイグサ属)も多く見かけました。燈火の皿に見立てて和名が付いています。茎や葉を傷つけると白い乳液を出し、全草にわたり有毒。


 散策路でコスミレ(小菫;スミレ科スミレ属)の花が咲いていました。薄紫色の可憐な花が園内のあちこちに咲き出します。コスミレは全国各地に自生する多年草で草丈は低く、5cm~10cm程度です。


 ヨーロッパから東アジアに分布する帰化植物のミチタネツケバナ(道種漬花;アブラナ科タネツケバナ属)の花も所々で見かけました。茎には葉がほとんど付かず、根生葉がロゼットをつくっています。

 これ以外にも、色んな花々を見つけました。これから園内の散策が快適で楽しい時期になります。

…> 季節のスケッチ(28年3月)




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2014年10月13日 (月)

10月の小石川植物園、黄色のヒガンバナを見つける


 10月に入って、週末毎に台風18号、19号と次々に大型台風が日本に襲来しました。さらには、その前の9月最後の週末は御嶽山の水蒸気噴火がありました。本来であれば暑くもなく寒くもなく絶好の行楽シーズンのはずですが、散々な状況です。この「大荒れの気象」はたまたまの一過性のものであって欲しいのですが、地球規模の気候変動の一環なのかも知れません。大いに気になるところです。

 さて、台風19号の襲来を翌日に控えた10/12(日)の東京は、曇天ながらもまだ穏やかな天気でしたので、急いで小石川植物園を回ってきました。

 園内の様子ですが、ショウキヒガンバナ(黄色のヒガンバナ)との初出会いがありましたし、晩秋の風物詩のサザンカの花が数輪咲き始めているのを見つけました。これ以外にも、先月から咲き続ける赤白のシュウメイギクや、シオン、ソメイヨシノ、セイタカアワダチソウなどの多くのキク科の花々を見かけました。




 形状はヒガンバナとそっくりですが、黄色の花を付けたショウキズイセン(鍾馗水仙;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)がヒガンバナより約1ヶ月遅れで咲いていました。何度も植物園に通っていますが、初めて見ました。ヒガンバナが群生する草むらの片隅に生えていましたので、近年ここに植え付けられたのかも知れません。

 ショウキズイセンは、ショウキランともいい、四国から沖縄などの山野に分布します。昔は沖縄の野山に沢山咲いていたそうです。名前のショウキは、立派な髭を生やし冠をつけた鍾馗様(中国の道教系の神様)のことです。

 黄色のショウキズイセンが加わり、ヒガンバナ科ヒガンバナ属に属する「ヒガンバナの仲間」がまた増えました。次のように赤、白、ピンク、橙、黄といったカラフルなコレクションになりました。

真紅に燃えるようなヒガンバナは9月の彼岸の頃に一斉に咲き出します。アゲハにとってヒガンバナの蜜が大好物なようで、舞いながら花から花へと次々に巡り回っていきます。(2013年9月)

ヒガンバナは赤い花が大多数ですが、白い花も少し咲いています。シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)ともいわれます。(2013年9月)

ナツズイセン(夏水仙)は淡桃色の花を付けます。林地の暗い茂みの中で8月頃に見かけます。(2012年8月)

橙色のキツネノカミソリ(狐の剃刀)の花は、やはりの林地の涼しい所で8月頃に見かけます。面白い和名がですが、春先の伸びた葉をキツネの剃刀にたとえ、この名が付いたとのことです。(2012年8月)

 翌日台風が接近するということですが、この日はまだ大丈夫。暑くもなく寒くもなく程良い天気で、桜並木の下では家族連れが敷物を広げていました。


 ツバキ園を覗いてみたら、やはり10月です。白いサザンカ(山茶花)の花が咲き出していました。秋冬の花の少ない景色の中で赤や白のサザンカの花は貴重です。サザンカはこの季節の風物詩で、歌にもよく登場します。小学唱歌「さざんかさざんか咲いた道 たき火だたき火だ落ち葉たき」や、 演歌「赤く咲いても冬の花 咲いて寂しい山茶花の宿」などの歌はポピュラーです。これからどんどん咲き出してきます。



 先月咲き始めたシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が盛んになってきました。風にたなびく白花は可憐な野の花という趣があります。シュウメイギクの名前からはキク科のように思えますが、実はキンポウゲ科の植物です。
 一方、赤紫色の八重咲きの花は立派な勲章のような形状をしています。京都北山の貴船に自生していることから貴船菊の別名があります。


 ここからは正真正銘のキク科の花々が続きます。薄い紫色の花がゆらゆらと優雅に風にたなびいているのはシオン(紫苑;キク科シオン属)の花です。古い時代に薬草として渡来したが、花が美しいので薬草より観賞用として栽培が盛んになったとのことです。


 静かな佇まいのカントウヨメナ(関東嫁菜;キク科ヨメナ属)の花を園内の随所で見かけるようにました。カントウヨメナはいわゆる野菊の一種です。木の根元でひっそりと群れて咲いていました。


 背の高いセイタカアワダチソウ(背高泡立草;キク科アキノキリンソウ属)を園内の草むらなどの各所に見かけました。スクッと立った枝先に形状のいい黄色の花穂を付けます。北米原産の帰化植物で各地の河原や空き地などに群生します。


 風になびくススキ(薄;イネ科ススキ属)の穂が秋の陽射しを受けゆらゆらと輝いていました。典型的な秋の風景です。ススキは秋の七草の一つとして古くから親しまれ、全国津々浦々に見かけます。


 先月細かい無数の黄色の花が地上に降り注いでいたフクロミモクゲンジ(袋実木欒;ムクロジ科モクゲンジ属)の大樹を見上げると、今度は沢山のベージュ色の花が咲いているように見えました。実は、色づいた花のように見えるのは黒い実の果実が収まった袋です。この大樹は姿・形を変えて色々と楽しませてくれます。

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2014年9月28日 (日)

久しぶりの小石川植物園、スイフヨウ、ヒガンバナ、萩などの秋の花々


 9月下旬になってデング熱騒動がようやく収まりそうになってきました。やれやれと思っていたところ、昨日は秋の紅葉シーズンを迎えた木曽の御嶽山が噴石を伴う水蒸気噴火を起こし、数10名の被害者が出たようです。


  [NHK ニュースWEBより]

 自然は私たちに季節の喜びや生きるための癒やしを与えてくれます。が、同時に多くの試練を課してきます。当たり前のことですが、いろんな災害が発生するたびに再認識させられます。


(秋分の日の小石川植物園)

 さて、先日の秋分の日(23日)、久しぶりに小石川植物園を訪れてきました。デング熱対策として虫除けようのリストバンドを2カ所付けた重装備の格好で回ってきましたので、蚊には全く刺されませんでした。

 園内の様子ですが、季節は暦通りに進んでいて、スイフヨウ、ヒガンバナ、萩などの秋の花々を見かけることができました。

 まず、植物園に入って直ぐの所にスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)の花が咲いていました。

 八重咲きのスイフヨウの花は一日花で、白色から薄赤色に徐々に変わってしぼみます。酒を飲んで顔がだんだん赤くなってくる様子から「酔う芙蓉」といい、この名になったとのこと。普通に見る花は白花か赤花ですが、この日はちょうど変身中の花を撮ることができ、ラッキーでした。

 スイフヨウの木から少しだけ離れた所にフクロミモクゲンジ(袋実木欒子; ムクロジ科モクゲンジ属)の大樹があります。

 樹上を見上げると、黄色の花が盛んに咲いていました。黄色の細かい花がハラハラと舞い降りて、木の下の地面は黄色のオガクズを敷き詰めたようになります。まさに、英名の golden rain tree そのものです。

 次はこの季節の風物詩のヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)です。園内の至る所で真っ赤に広がっていました。

 ヒガンバナにはその美しさ、妖しさ等からいろんな呼び名があります。曼珠沙華(まんじしゃげ)の呼び名が有名ですが、サンスクリット語からきたもので天界に咲く美しい花ということです。一方、わが国ではちょうど彼岸の時期に咲くことから、死人花、幽霊花などの異名が付いています。ヒガンバナは妖しく燃えるような真っ赤な花が大部分ですが、少しだけ白いヒガンバナも咲いています。白花曼珠沙華ともいいます。


 毒花、痺れ花の別名が付くヒガンバナは全草有毒なのですが、アゲハには無毒のようです。アゲハはヒガンバナの蜜が大好物で、舞うように次々にヒガンバナを巡っていきます。


 園内の至る所でヒガンバナを見かけました。ヨメイヨシノの大樹の根元でもこのように。日本に分布するヒガンバナは全て遺伝的に同一の三倍体のため、種子で増えることができず、球根を増やしながら広がります。


 ヒガンバナは昔から墓地に植えられ、故人を弔うための花といった感じもします。故人の霊が宿るようなヒガンバナの後方に見えるのはラクウショウ(落羽松)の気根ですが、まるで野辺に立つお地蔵さまのように見えます。

 秋の七草の一つである萩の花も盛んに咲き出していました。

 全国の山地に分布するマルバハギ(丸葉萩;マメ科ハギ属)が赤紫色の蝶形の花を付けていました。名のとおり丸い葉が特徴です。マルバハギや同属のヤマハギが、「秋の七草の萩」とされています。


 ミヤギノハギ(宮城野萩)が紅紫色の小さな花を細い枝に多数つけ、枝垂れて咲いていました。宮城県に多く自生することから和名が由来します。わが家の庭にも同じ萩の木がありましたが、旺盛な繁殖力でどんどん成長します。


 珍しい白い花を付けるシロバナハギ(白花萩)も見かけました。シロバナハギはミヤギノハギの変種です。


 白いシュウメイギク(秋明菊;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が可憐に咲いていました。シュウメイギクの名前からはキク科のように思えますが、実はキンポウゲ科の植物です。シュウメイギクには白い花と趣が異なる、勲章のように立派な形をした八重咲きの赤い花もあります。京都北山の貴船に自生していることから貴船菊の別名があります。


 山野の半日陰地にみられる多年草のホトトギス(杜鵑;ユリ科)も見かけました。面白い和名が付いていますが、花びらの斑点模様が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることに名が由来。

 秋の花々以外にも赤い実を付けている樹木を多く見かけました。秋の季節を実感します。

 初夏に美しい花を付け楽しませてくれるハナミズキ(花水木;ミズキ科ミズキ属)ですが、頭上の木の枝をよく見ると、赤い実が点々と付いているのがわかります。葉も少しずつ色づいてきました。


 これは日本庭園の池の周りに生える落葉低木のゴンズイ(権萃;ミツバウツギ科ゴンズイ属)。赤い袋果の実が数多く付いています。やがて黒い種が出てきます。


 ニイタカガマズミ(スイカズラ科ガマズミ属)の低木にガマズミの赤い実が付いていました。植物園の名札にはViburnum betulifolium Batal.の英語名しか付いていませんでしたので、調べてみたらニイタカガマズミが和名のようです。ニイタカ山は台湾の最高峰ですので、台湾に多く自生していると思われます。


 秋に赤い実でなく、珍しい紫色の実を付けるのは落葉低木コムラサキ(小紫;クマツヅラ科ムラサキシキブ属)です。その名のとおり紫色の小粒の実が房状に連なって枝垂れながら枝中に付いていました。

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2014年3月11日 (火)

3.11 東日本大震災から3年経ちました


 今年も3月11月が巡ってきました。堅実な東北の人々の生活を一瞬にして崩壊させ、1万8千人を超える膨大な犠牲者を出した東日本大震災が発生から3年を迎えました。各地で追悼行事が催され、列島が鎮魂の祈りに包まれた。未曾有の被害をもたらした大震災ですが、次第に記憶が薄れ、普段の生活では思い出すことが少なくなりましたが、3月11日が近づきマスコミ・マスメディアの報道が増加するにつれ、あの時のすさまじい災害の光景が脳裏にフラッシュバックしてきます。
<甚大な被害状況>
 ブログ記事(2012.3.11)からの再掲


津波が押し寄せる仙台空港(海上保安庁資料)


破壊された仙台空港(気象庁資料)


がれきと化した大船渡市(気象庁資料)
 私は直接的な被害は無かったのですが、それでも当日たまたま筑波にいて大地震に遭遇し、入っていた建物が何回も激しい揺れに襲われたこと、東京に戻る交通手段が喪失しあっという間に帰宅難民と化してしまったこと、現実とは思えない悪夢のような光景がテレビから繰り返し放映されていたこと等、信じがたい体験がまじまじと思い起こされます。
  → 東北関東大震災すさまじい被害をもたらす (2011.3.14)

 あれから3年経って、色んな見方がありますが、復旧・復興は確実に進んでいるように思えます。港湾や鉄道などの公共インフラはほぼ復旧し、瓦礫と津波堆積物の処理も93%完了とのこと。一応、本格復興に向けた一里塚が築かれたといったところでしょうか。


(復興庁資料より)

 もちろん、まだ26万人もの避難生活をしている人たちの生活再建、複雑な様相を呈している原発問題の解決など、まだまだ多くの課題が残っているのも事実です。わが国の英知を結集し総力を挙げることにより復興を加速させ、早々に本格復興が実感できる日が来るものと信じています。


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2013年12月31日 (火)

2013年を振り返って

 2013年がいよいよカウントダウンになってきました。私なりの視点で今年の社会経済を振り返ってみたいと思います。

1. 景気回復、株価1万6千円を超える

 東京株式市場の大納会の30日、景気回復への期待感から買いが膨らみ、日経平均株価の終値が1万6291円と、今年の最高値を記録して取引を終えました。年間では57%も上昇し、田中角栄政権が列島改造論を打ち出した1972年(92%)以来、41年ぶりの伸び率になりました。

 
             (NHK NEWS-WEB より)

 ちょうど1年前に登場した安倍政権が財政、金融、経済成長の3本の矢を柱としたアベノミクスの経済政策を展開。当時わが国を取り巻く閉塞感を打破したいという国民の期待にも沿う形となり、政治的な安定状況の進展が経済環境にも好影響を与え、円安・株高が一気に進んだ1年となりました。

 今後は、来春の消費税増税を乗り越え、この景気回復感を本物の景気回復・経済再生の軌道に乗せていくことが喫緊の課題となります。

2. 企業の品格が問われる

 2020年の東京オリンピック開催が決まり、さあこれから日本全体で「お・も・て・な・し」と盛り上がっている最中に、今年も企業の品格が問われる出来事が起こりました。阪急阪神ホテルズから始まったレストランのメニュー表示偽装の問題です。連鎖が続き10月下旬以降に明らかになっただけで、ホテルではホテルオークラや藤田観光などの名門グループが名を連ね、百貨店でも、高島屋を皮切りに三越伊勢丹、大丸松坂屋百貨店、そごう・西武の大手4社が相次ぎ公表しました。ただし、そのほとんどが「偽装」ではなく「誤表示」との主張しています。

 そもそもメニュー表示偽装は、最近になって急に表面化したものではなく、長期にわたって横行していたと思われます。それが、「みんなで渡れば怖くない」とばかりに一斉にメニュー表示偽装を公表した訳です。今後、消費者庁がガイドラインを定めるということですが、政府に責任を転嫁したようで情けない限りです。食品業界一丸となって厳しい自主ガイドラインを作成するなど自浄作用を発揮してもらい、日本の消費者はもちろん、海外の人にも信頼される業界、品格ある企業に「成長」して欲しいと思います。

3. 東日本大震災発生から1000日経過

 2011年3月11日の東日本大震災発生から、12月4日で1000日が経過しました。次第にあのすさまじかった災害の記憶も薄れていますが、現実には災害復興はまだ道半ばです。復興庁が11月にとりまとめた、復興状況は以下の通りです。

  • 当初約47万人に上った避難者は約28万人となり、そのほとんどが仮設住宅等に入居。仮設住宅等への入居戸数は減少しはじめており、住まいの再建への動きが進みつつある。
  • 公共インフラは、おおむね復興施策に関する事業計画と工程表に基づき、着実に推進。高台移転や土地のかさ上げ等の事業は、大半について事業計画の策定が完了し、順次着工が始まりつつある。住まいの復興には、時間を要する見通し。
  • 被災地域の鉱工業生産指数は震災前の水準にほぼ回復し、有効求人倍率も1を超えているが、津波被災地域等における産業の復興や一部の沿岸部の雇用者数の回復等の課題がある。
  • 原子力災害からの復興については、避難指示区域の見直しが完了。これに併行して、除染、インフラ復旧、長期避難者に対する支援、放射線による健康不安の解消に向けた取組等が行われているが、帰還の見通しを持つには至っていない。
4. 国内外で相次ぐ異常気象・自然災害

 今年の日本は夏の猛暑、巨大竜巻、スーパー台風と尋常でない異常気象が相次ぎました。しかし、異常気象は日本だけではなく海外でも頻発しています。地球全体の自然環境のバランスが狂い始めたような気がします。

(国内の異常気象・災害)
  • 関東地方では夏には35度を超す猛暑日が続き、また四国の四万十市で41度という史上最高気温を更新。
  • 9月の越谷市と野田市では突然の巨大竜巻が発生。600棟を超す住宅や学校の校舎などが破壊され、電柱がなぎ倒されるなど大きな被害が発生した。
  • 9月の大型台風18号関西地方を中心に被害が出した。特に京都・嵐山の河川があふれ、名勝の渡月橋が今にも崩れそうになったのは記憶に新しい。
  • さらに10月には、「10年に一度の強い勢力を有する」台風26号が伊豆大島を直撃。火山灰から成る三原山の斜面から土石流が発生し、集落を飲み込む。犠牲者多数。
(海外の異常気象・災害)
  • ヨーロッパでは、5月以降、広範囲に雨が降りやすい状況となり、各地で大雨となった。
  • インドでは、広い範囲で多雨となった。特に、6月中旬に北西部のウッタラカンド州周辺で大雨となり、大きな被害が発生。
  • 7月以降、アムール川流域の広い範囲で多雨となる。このため、ロシア極東域では、アムール川の水位が上昇し、洪水の被害が発生。アムール州とハバロフスク州になまたがる広い地域で7000棟が浸水、3万人近い人々が避難。
  • 7月中旬に南米各地を強烈な寒波が襲い、ブラジルなどで季節外れの大雪を観測。凍死者も発生。この時期にブラジルで雪が降るのはきわめて異例。
  • 中国では、上海など東部地方で7月から記録的な暑さが続く。
  • 9月以降、インドシナ半島の広い範囲で多雨となり、タイやベトナムでは洪水の被害が発生。
  • 11月に台風30号がフィリピン中部を直撃。台風が高潮を発生させ、まるで大津波のような甚大な被害をもたらす。
 12月に入っても、異常気象が続いています。
  • 普段は降雪を見ないベトナム北部(ラオカイ省)あたりを中心に降り続ける異常な降雪により、畜産などが大きな被害。
  • 全米が尋常でない気象。大雪と寒波で混乱し犠牲者が出る地域もあれば、洪水で交通が麻痺している地域もある。
  • 南半球のオーストラリア(ニューサウスウェールズ州とビクトリア州など)でなんと真夏に大雪が降る。
  • アルゼンチンでは、全土が異常な熱波に見舞われている。連日 38度以上の気温が続き、クリスマスには首都ブエノスアイレスで43度というとんでもない気温を記録。
 

 このような異常気象は偏西風(ジェット気流)の蛇行により発生するようですが、そもそもの原因は地球温暖化に起因するらしいとのこと。地球温暖化問題については後日改めて。

 これ以外にも、気になった出来事が沢山ありましたが、そろそろ時間切れになりそうですので、この辺で「中締め」にしたいと思います。それでは皆さん、どうぞ良いお年をお迎え下さい。


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2013年3月11日 (月)

3.11 東日本大震災から2年経ちました


 今年も3月11日を迎え、東日本大震災から2年経ちました。震災・津波による犠牲者は1万5882人、行方不明者は2668人とまとめられています。また、復興作業も懸命に行われていますが、2月7日時点で31万5千人もの方が避難生活を余儀なくされています。あらためて災害の巨大さ、被害の甚大さを思い知らされます。

 当日は政府主催の追悼会をはじめ、各地で追悼・鎮魂の行事が催されました。また、ニューヨーク、バチカン、ガザ地区等々世界各地から連帯のエールが寄せられました。私たちに大きな勇気を与えてくれます。そして世界中の心がつながって、東北の再生、そして日本の復活を後押ししてくれることを希っています。

 2年経ちWeb上で東日本大震災関係のサイトが多くなってきました。震災の記録、復興状況や原発関連、さらには災害の備えなどに関するサイトを紹介します。

(東日本大震災の記録、映像等)
YouTube映像(キーワード:東日本大震災)
  貴重な大震災時の映像が数多くアップされています。

3.11東日本大震災の地震・津波の記録動画 - NAVER まとめ
  地震・津波の記録動画を集めています。

平成23年版防災白書
  この23年版白書に大震災を詳細にまとめた記述があります。

東北地方太平洋沖地震の観測・解析データ(気象庁)
  東日本大震災関連の観測・解析データなどを取りまとめ。

東北地方太平洋沖地震から2年(国土地理院) 2013.3.8
  大震災から2年間にわたる地殻変動の様子をレポート。

東日本大震災記録-国土交通省の災害対応- 2012.3.11
  国土交通省の東日本大震災の記録。

3.11の記憶と記録(MSNニュース)
  写真と数字で振り返る東日本大震災。

東日本大震災 100枚の記録 写真特集
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2013年3月10日 (日)

東京は夏日で煙霧が発生、植物園はトサミズキ、サンシュユが満開


(破天荒の天気:暴風雪、夏日、煙霧)
 3月10日の日曜日は、北海道では猛吹雪に襲われ、東京では観測史上最も早い夏日を記録するといった破天荒の天気でした。

 北海道内は発達した低気圧が通過した影響で、先週に引き続き再び暴風雪となり、交通機関が大混乱となりました。
 
       (3月10日15時天気図; tenki.jp より)
 この日の天気図を見ると、やはり大荒れの大雪となった先週の天気図と酷似していることが分かります。

      (3月2日12時天気図; tenki.jp より)

 北日本の猛吹雪の一方では、南から暖かい空気が流れ込んだ影響で関東地方では10日朝から気温がぐんぐん上昇し、東京都心で最高気温が25・3度となり、1876年の観測開始以来最も早い夏日だそうです。

 さらに午後になると、一転して強い北風が吹き、空気中のほこりで視界が10キロ未満となる珍しい「煙霧」の現象まで発生した。この煙霧は、寒冷前線が南下した影響で北風が地表のほこりを巻き上げたのが原因とのことで、中国大陸から飛来する黄砂とは無関係とのこと。
 
    (10日午後1時半煙霧発生;NHKニュースより)

 終戦時の1945年3月10日は、米軍による東京大空襲があった日です。このとき10万人の民間人が犠牲となる大きな被害を受けました。そして2年前の明日は、私たちの記憶が生々しい東日本大震災の当日です。何だか3月10日前後はわが国にとって大厄日のような気がします。


(ポカポカ陽気でトサミズキやサンシュユなどが満開)
 この日の午前中に小石川植物園を回ってきました。ポカポカ陽気でしたのでセーターだけの服装でしたが、これでも暑いくらいでした。このところの気温上昇を受け、園内はトサミズキやサンシュユを始め、春の花が次々に咲き出し、次第に春爛漫といった感じになってきました。   →季節のスケッチ(25年3月)


 黄緑色のトサミズキ(土佐水木;マンサク科トサミズキ属)の無数の花が、一斉に枝から吹き出し始めました。トサミズキはその名のとおり高知県原産で、蛇紋岩地帯や石灰岩地帯などに生育する落葉低木です。


 サンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)も満開になりました。小さな黄金色の花が点々と木枝の至るところから吹き出しています。木全体が黄金色に輝いているように見えます。


 桜の中でマメザクラ群に属するソウシュンザクラ(早春桜)。あざやかなピンク色の小さな花が木枝いっぱいに付いていました。早春桜は、富士山や箱根などの山地に分布する富士桜の園芸種の一つで、小柄でかわいらしい花を咲かせます。


 美しいツツジの花も咲き出しました。これは薩摩地方を中心に分布するハヤトミツバツツジ(隼人三葉躑躅;ツツジ亜属ミツバツツジ節)です。赤紫色の妖美な花が人の心を惹きつけます。

(梅林では紅梅、白梅が咲き続ける)

 梅林は最盛期を過ぎましたが、まだまだいろんな紅梅、白梅が咲いていました。日曜画家のグループも見かけました。


 ピンク色の紅梅は開運(かいうん)の園芸名が付いています。後方の黄金色は、満開になったサンシュユです。梅林の一角にサンシュユの大木が生えています。


 明星(みょうじょう)。大輪の立派な白梅の花です。


 いい香りが強く放つ佐橋紅(さばしこう)の紅梅。バックの白梅は明星。


 藤牡丹枝垂(ふじぼたんしだれ)。薄ピンク色の紅梅が見事に枝垂れています。これ以外にも、まだ多くの梅の花が咲いていました。


 梅林の外れに、ボケ(木瓜;バラ科ボケ属)の赤い花が咲いていました。しっとりと落ち着いた和風の趣があります。添景樹として花を観賞する目的でよく植栽されます。

(野の花も賑やか)


 野の花も賑やかになってきました。ニホンズイセン(日本水仙;ヒガンバナ科スイセン属) の花が、まだ盛んに咲いていました。冬の寒さで咲き始めが遅れていたのかも知れません。


 ハナニラ(花韮;ユリ科イフェイオン属)の清楚な白い花が咲き始めました。アルゼンチン原産でベツレヘムの星とも呼ばれます。日本には、明治時代に観賞用に導入され、その後帰化。葉にニラやネギのような匂いがあり、このことからこの名が由来。


 春の七草のひとつのハコベ(ナデシコ科ハコベ属)の花を見つけました。小さく可憐な白い5弁花です。島崎藤村の詩集に、「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なすはこべは萌えず ……」とはこべが登場します。


 暖地の草むらや荒れ地に広く自生するトウダイグサ(燈台草;トウダイグサ科トウダイグサ属)。先端に緑色の花序を形成しています。トウダイグサの名前ですが、東大や灯台とは関係なく、燈火の皿に見立てて和名が付いています。茎や葉を傷つけると白い乳液を出し、全草にわたり有毒です。 

 この日は、お昼頃には家に帰ってその後昼寝をしていたので、幸か不幸か煙霧には出会わずに済みました。今から次第に安定した春の陽気になってくるでしょう。ソメイヨシノ、コブシ、モクレンなどの開花が楽しみです。


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2013年2月25日 (月)

東北や北海道の雪国に記録的な大雪


(雪国に記録的な大雪)

 先週の週末、東北や北海道の雪国に記録的な大雪が降り、交通や生活に多くの影響がでました。


       2月24日9時の予想図(tenki.jp より)

 
       2月25日1時の降雪分布(tenki.jp より)

 これは偏西風の蛇行の関係で上空5000メートル付近にマイナス45度前後の非常に強い寒気が流れこみ、東北付近を低気圧が通過したためで、日本海側を中心に各地で今シーズン1番の積雪を観測しています。
 
     偏西風の蛇行(COKBEE Weather ジェット解析より)

(郷里山形県の状況)
 雪国では、雪は慣れっこのはずですが、さすがに今回の大雪は想定外のすさまじさだったようです。私の故郷の山形県でも、金山町で24日午前5時時点の積雪が2メートル23センチに達し、観測史上最高記録を27年ぶりに更新。除雪中の死傷者が相次ぎ、新幹線や空路などの交通網にも大きな影響が出たとのことです。

 
   山形県東根市 2月25日12時(定点観測カメラより)

●24日午後6時現在の積雪量
 大蔵村肘折で3メートル92センチ(平年2メートル71センチ)、西川町大井沢で3メートル28センチ(同2メートル9センチ)、山形市でも61センチ(同21センチ)を記録。

●相次ぐ除雪作業中の事故
 尾花沢市では、水路に流されて水難事故。大石田町では、車庫の雪下ろし中に転倒し、腰の骨を折る重傷。村山市では、自宅前の市道を除雪中に転倒し、左頭頂部を切る軽傷を負う等々。

●交通機関の大混乱・マヒ
 県内の高速道路は吹雪の影響で通行止めが相次ぎ、山形新幹線「つばさ」は19本が運休。奥羽線や陸羽東線、陸羽西線もほぼ終日運休。空の便も山形空港と庄内空港を発着する計9便が欠航といった状況。

 北日本を覆う厳しい寒気は、土日の東京地方をも震え上がらせました。日中でも5~6度程度までしか気温が上がりませんでしたので、私自身は健康を考慮し外出を控え、家の中でじっと身をひそめていました。今月の初旬には春めいたポカポカ陽気の日もあったのですが、真冬に逆戻りです。三寒四温の天気がこの頃の常とは言え、振幅の幅が大きくなっているような気がします。


(もうすぐ春のぬくもり)
 今後の天気予報によると、今回の長く続いた真冬の寒さがようやく終わりそうです。すなわちく明後日水曜日には、全国で寒さが緩み、関東から九州にかけて15度前後まで気温が上がり、北海道や東北も真冬日から解放されそうです。早く春のぬくもりを感じたいものです。

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2013年2月16日 (土)

ロシアのウラル地方に隕石が落下


 15日、ロシアのウラル地方に隕石が落下し、多数の負傷者が出て、建物や自動車などに広く被害が出ているとのニュースが入りました。まるでSF世界の出来事のように錯覚してしてしまいますが、現実の話で本当に驚いてしまいます。

 
            (YouTube映像より)

隕石の落下・爆発

 ロシア主要メディアによると、ロシアのチェリャビンスク州付近で15日午前9時20分(日本時間午後0時20分)ごろ、隕石が上空で爆発し、破片が地上に落下し、負傷者は約千人に達したとのこと。被害の全容はなお不明ですが、隕石落下でこれだけ多数の負傷者が出るのは世界的に極めて珍しいそうです。

 国営テレビ「ロシア24」は、同州の上空で物体が閃光(せんこう)を放って爆発し、大きな煙の尾を引きながら落下していくもようを放映した。非常事態省によると、隕石は中央アジア・カザフスタンの上空から露ウラル地方に向けて落下していったとみられます。爆発の模様や航跡は、チェリャビンスクから数百キロ離れた場所でも目撃されたという。

 NASAの発表によれば、大気圏に突入した小惑星(隕石)は直径がおよそ17メートル、重さがおよそ1万トン、上空20キロ前後のところで爆発したとみられるということです。

 爆発の威力は、広島型の原爆の30倍以上に相当するおよそ500キロトンで、その爆風と衝撃波によって地上の建物の窓が割れたり扉が吹き飛ばされたりといった被害につながったとみられています。また、この小惑星は火星と木星の間にある無数の小惑星がある領域、いわゆる「小惑星帯」にあったとみられています。

小惑星「2012DA14」の接近

 奇しくも、ロシアへの隕石落下の約1日後、地球に近づいていた直径45メートル、重さ推定13万トンの小惑星「2012DA14」が日本時間16日午前4時25分ごろ、地球に最接近し、静止衛星よりも近い上空2万7700キロを通り過ぎていきました。これほどの大きさとしては、観測史上最も近づいた小惑星として注目されていました。

 ロシアへの隕石落下と小惑星の地球接近が時間的にあまりにも接近しかつ連続していることから、ロシアへ落下した隕石が、地球に接近しつつあったこの小惑星「2012DA14」のカケラだったとも考えられます。NASAの専門家は全くの偶然で無関係としていますが、本当にそうなのでしょうか。

過去の地球への隕石飛来

 地球には、毎日何十個もの隕石が落ちていますが、たいていは小さいので流れ星となって地上に到達するまでに燃え尽きてしまい、私たちの日常生活に影響を与えることはありません。

 しかしながら、隕石の大きさによっては地球生命体に甚大な影響を及ぼす大災害となってしまいます。1908年のツングースカ大爆発、1947年のシホテアリニ大爆発などは隕石災害の有名な事例です。

ツングースカ大爆発
 1908年6月30日、直径100mほどの隕石が地球の大気圏に突入、シベリアのツングース上空で大爆発が起こりました。

 このときは、 強烈な空振が発生し、半径約30キロメートルにわたって森林が炎上し、大都市圏が一気に消滅するほどのすさまじい威力の大爆発だったそうです。爆心地から600km離れた地点でも、ボートに乗った人が川に投げ出されたり、馬が衝撃波で倒れたり、シベリア鉄道が緊急停止した、あるいは遠く離れたロンドンやパリでは夜間に灯りなしで新聞を読むことができるほどの発光現象が起こったと報告されていて、爆発の凄まじさを物語っています。

 このとき地球に落下した隕石は3.3年の周期で太陽の回りを公転しているエンケ彗星のかけらではないかという説が有力です。

シホテアリニ大爆発
 1947年2月12日、ソビエト連邦(ロシア)のウラジオストクの北東に位置するシホテアリニ山脈山中の上空で、隕石の落下に伴う天体爆発が起こりました。当時の大事件となり、記念切手にもなっています。

 シホテアリニ山脈の近隣の住人たちは、太陽よりも明るい火の玉が北の青空の41度の高さに輝き、物凄い爆音が轟くのを聞いた。その光と爆発音は半径300kmにわたって観測され、その後多くの火の玉が飛行機雲のような航跡を無数に空に残して地上に降ってきたそうです。空中で爆発したため、その当時の人々は世界の終りかと思うほど驚いたそうです。

 爆発の中心地では、隕石の破片から幾つものクレーターが作られているのが発見されていて、最大のクレーターは直径20m、深さ6mという巨大な大きさです。

恐竜を絶滅に追いやった小惑星バプティスティナの地球衝突

 かつて地球を席巻した恐竜が絶滅に追いやられた有力な原因とし、小惑星の地球衝突説が挙げられています。すなわち、約6550万年前の白亜紀末、小惑星バプティスティナによる直径10キロほどの大隕石が、メキシコのユカタン半島近くに衝突しました。この衝突で巻き上げられた大量のチリが太陽光を遮り、その後長期にわたった冬の季節に植物が枯れ、草食恐竜が死に絶え、肉食恐竜も絶滅していったという仮説が有力です。

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 科学が進んだ現在でも、天空から飛来する隕石の予測は難しいとされています。しかし、ひとたび大隕石が地球に衝突したときの影響は甚大なもので、人類を含む生命体の生存にも大きく関わってきます。古来人々が天を畏れ、天文の研究がすすんだのも、この辺りに理由があるのかも知れません。


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