年末の急速な冷え込み、木々の紅葉が本格化
12月に入り各地から大雪のニュースが流れるようになりました。東京の平地でも、年末の急速な冷え込みで周りの木々の紅葉も本格化してきました。11月末から12月上旬にかけて小石川植物園を回ってきましたが、イチョウ、イロハモミジ、メグスリノキなど大樹たちが思い思いに赤や黄に衣替えを楽しんでいるようです。
植物園入口から真っ直ぐ坂道を上り左に曲がったところに、春の満開時には大勢の人出で賑わうソメイヨシノのサクラ並木が立ち並んでいます。この時期はかなり落葉が進み、褐色の黄葉がポツポツと残っている景観になりました。
裸子植物のイチョウ(銀杏;イチョウ科イチョウ属)の黄葉が進んでいます。このイチョウは精子発見の大イチョウの木です。1894年に植物学者の平瀬作五郎が精子を発見したことで有名。日本人による植物学への輝かしい貢献になりました。
メグスリノキ(目薬の木;ムクロジ科カエデ属 )。日本固有種で東北地方中部以南に自生する落葉高木。晩秋の真赤に燃えるような紅葉は実に見事です。昔から樹皮を煎じて眼病に効く目薬として使用していたことから和名が由来。
カジカエデ(梶楓;ムクロジ科カエデ属)の鮮やかな黄葉。日本固有種で本州の宮城県以南、四国および九州の山地に分布する落葉高木。掌のように大きい木の葉を付け、オニモミジとも呼ばれる。
ケヤキ(欅;ニレ科ケヤキ属)。北海道~九州の山地や丘陵に自生する落葉高木。4月~5月頃、芽出しとともに小さな黄緑色の花がつき、秋には褐色に紅葉する。ケヤキの紅葉をじっくり観ると美しい形状です。
香港の九竜半島が原産のグランサムツバキ(グランサム椿;ツバキ科ツバキ属)。11月~2月に大輪の白い花がおおらかな感じで咲く。風流な感じに咲く日本のツバキとはかなり趣が異なります。
(以下、11月末日の風景です)
秋の代表的な紅葉樹のイロハモミジ(いろは紅葉;ムクロジ科カエデ属 )。東アジアに自生し、わが国では本州以南に分布する落葉高木。植物園内の各所に生えていて、この時期大いに目を楽しませてくれます。
北海道から九州まで広く分布する落葉高木のコブシ(辛夷;モクレン科モクレン属シモクレン節)。早春に春の訪れを謳歌するかのように白い花が咲き出すことで有名ですが、この時期は鮮やかに黄葉します。
川、沼、沢の岸辺などに自生するスイショウ(水松;ヒノキ科スギ亜科スイショウ属)が褐色に染まってきました。中国南部原産の落葉高木の針葉樹。スイショウは、水辺を好み、葉がマツに似ることから和名が由来します。
福島県以南の本州、四国及び九州に分布する常緑小高木のヒイラギ(柊木;モクセイ科モクセイ属)。晩秋の11月~12月頃、葉腋に白色の小花が密生して咲きます。ヒイラギというと、葉の縁の鋭いトゲを連想しますが、老樹になると縁は丸くなってしまいます。
メタセコイア林の林下の薄暗いところにツワブキ(石蕗、艶蕗;キク科ツワブキ属)の鮮やかな黄色の花が咲いていてよく目立ちます。ツワブキはツヤツヤとした葉が特徴で、形状は蕗(ふき)の葉に似ています。
詳しくは
→ 季節のスケッチ(2024年12月) Archive
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