九州・沖縄

2021年7月 1日 (木)

懐かしい沖縄の樹木・花々


 相変わらず梅雨空が続き、夏空が待ち遠しいこの頃ですが、夏空といえば、やはり南国沖縄を思い浮かべます。かつて昭和から平成へ元号が代わる時期、沖縄に約2年間赴任していたことがあり、沖縄と聞くと懐かしさがこみ上げてきます。当時はデジカメやPCが普及してなかったので、沖縄の風景写真を殆ど撮ってなかったことが悔やまれます。

 しかし、その後小石川植物園をはじめ、新宿御苑、神代植物公園などの都内の植物園をめぐって、懐かしい沖縄の樹木、花々を見かけるようになり、その都度写真を撮っては楽しんでいます。さらに沖縄出張時の写真も加えて、沖縄の樹木、花々を取りまとめてみました。


カンヒザクラ(寒緋桜)

 沖縄に自生するカンヒザクラ(寒緋桜;バラ科サクラ属サクラ亜属カンヒザクラ群)。日本のサクラの基本野生種の一つ。満開になった濃い紅色の鐘状の花が強烈な印象を与える。カンヒザクラを片親とする多くの栽培品種が作り出されている。2017.3@小石川植物園

 沖縄でサクラといえばこのカンヒザクラのことをいい、新年早々から咲き始めます。本部町、名護市などの地域で多く見られ、花見客で賑わいます。


トックリキワタ(南洋ザクラ)

 南米原産の落葉高木トックリキワタ(アオイ科セイバ属)。沖縄にはボリビア移住地から1964年に琉球政府農業技術者の天野鉄夫氏によって種子が持ち込まれた。10月~12月にかけて鮮やかなピンク色の花が咲き、自動車道沿いや街道沿いなどに立ち並ぶトックリキワタの高木は壮観な眺めとなる。南洋ザクラとも呼ばれ、観賞用花木として親しまれている。2016.10@神代植物公園


ブーゲンビリア(Bougainvillea)

 沖縄の青空によく似合うブーゲンビリア(Bougainvillea;オシロイバナ科ブーゲンビリア属)。赤色、赤紫色などの鮮やかな原色の花を付けるが、この部分は葉が変形した苞。その中心部に白色の小さな筒状の花が咲く。育てやすく色彩が鮮やかなことから庭木によく用いられる。2008.10@沖縄宜野湾海浜公園


ブッソウゲ(アカバナー)

 常緑小低木ブッソウゲ(扶桑花;アオイ科フヨウ属)。長い柄をもつ赤い大きな5弁の花が開き、管状に癒合した雄しべと雌しべとが突き出す。沖縄ではアカバナーとも呼ばれる。観賞用に温室で栽培されるが、夏季は戸外でもよく育つ。わが国では、フヨウ属の中で南国のイメージをもつ熱帯/亜熱帯性のいくつかの種がハイビスカスと呼ばれるが、本種はその代表的な植物。2013.1@新宿御苑


サキシマフヨウ(先島芙蓉)

 南西諸島(鹿児島県西部の島~沖縄)に分布する半落葉低木のサキシマフヨウ(先島芙蓉;アオイ科フヨウ属)。全体的に夏の代表的な花木のフヨウと似ているが、開花時期は遅れ、10月~11月頃に白色から淡紅色の花が咲く。庭園、公園などで用いられる。沖縄県先島地方(宮古島、八重山諸島)に多く自生しているため和名が付く。2021.6@小石川植物園


キョウチクトウ(夾竹桃)

 沖縄でよく見かける常緑低木キョウチクトウ(夾竹桃;キョウチクトウ科キョウチクトウ亜科キョウチクトウ属)。炎暑の夏を延々と咲き続ける夏の花木で赤花と白花がある。葉の形状が竹に似て狭く、花が桃に似ていることから和名が由来。乾燥や大気汚染に強いため、街路樹などに利用される。木枝に強い毒性を有するので要注意。生木を燃やした煙も有毒。2004.7@小石川植物園


デイゴ(梯梧)

 沖縄民謡などにも出てくる落葉高木デイゴ(梯梧;マメ科マメ亜科デイゴ属)。沖縄が北限の南国に生息し、わが国では沖縄以外には奄美群島、小笠原諸島に自生する。いかにも南国のイメージに合う原色の燃えるような真赤な色の花が枝先に咲く。沖縄では県花として親しまれている。公園や街路樹などによく用いられている。また、材が柔らかく加工しやすいため、漆器の材料に利用される。2021.2@小石川植物園


コバノセンナ

 コバノセンナ(マメ科ジャケツイバラ亜科センナ属)。鹿児島県南部、奄美、沖縄に分布する耐寒性常緑低木。10月~12月頃、枝先に多くの鮮やかな黄色の花がまとまって咲き、青空とのコントラストが美しい。小さな丸い葉が互生する。同属のハブソウエビスグサと花が似る。沖縄では公園等でよく見かけます。2008.10@沖縄宜野湾海浜公園


ソシンカ(蘇芯花)

 落葉高木ソシンカ(蘇芯花;マメ科ジャケツイバラ亜科ハカマカズラ属)。わが国では奄美大島、沖縄で広く栽培されている。3月~4月に赤紫色の5弁の大きな花が咲く。沖縄では街路樹や公園木に用いられる。2021.3@小石川植物園


サンタンカ(山丹花、三段花)

 常緑低木サンタンカ(山丹花;アカネ科サンタンカ属)。沖縄と九州の一部で野生化している。茎の先に美しい紅色の集散花序がつき、多くの小さな花が咲く。沖縄ではディゴ、オオゴチョウとともに沖縄の三大名花とされる。サンダンカ(三段花)とも呼ばれ、公園木や庭木などによく用いられる。2019.11@小石川植物園


ギョクシンカ(玉心花)

 九州南部から沖縄に分布する常緑低木ギョクシンカ(玉心花;アカネ科 ギョクシンカ属)。山地の林内に生息する。散房形の花序に、ひらひらした形状の花弁をもつ純白の花がつき、近づくとほのかにいい香りがする。葉に共生する葉粒バクテリアにより菌粒を作り、空気中の窒素を固定する。2021.4@小石川植物園


コウシュンカズラ(恒春葛)

 沖縄、台湾、東南アジアなどに分布するつる性常緑低木コウシュンカズラ(恒春葛;キントラノオ科コウシュンカズラ属)。枝先に総状花序を出し、黄色の5弁花が密に咲く。マングローブ林や海岸に生える。丈夫に育つので沖縄では生け垣にも用いられる。準絶滅危惧種(NT) 。2020.9@小石川植物園


ノボタン(野牡丹)

 沖縄に生える常緑高木ノボタン(野牡丹;ノボタン科ノボタン属)。枝先に赤紫色の5弁の大きな花を咲かせる。花の中で黄色の雄しべがよく見える。 ノボタン科の植物は主に熱帯・亜熱帯地方に分布するが、日本ではノボタンを含む4属7種が南西諸島や小笠原諸島などに分布する。 2021.4@小石川植物園


シマサルスベリ(島百日紅)

 沖縄、奄美諸島などの亜熱帯地方に分布する落葉高木シマサルスベリ(島百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)。初夏に白い滑らかな木肌の幹の上方に若葉が生い茂る。夏には高木の木頂付近に白い花が咲く。サルスベリの花と比べると質素な感じです。晩秋の紅葉は美しい。2019.9@小石川植物園


イヌビワの仲間

 奄美大島~沖縄地方に広く分布するハマイヌビワ(浜犬枇杷;クワ科イチジク属)。沖縄では海岸近くの石灰岩地に多く見られる。雌雄異株の常緑中高木。ハマイヌビワは、本州のホソバイヌビワなどと似ているが、左右非対称(主脈の部分で折り返すと左右が重ならない)の葉の形状が特徴的。5月頃に球形の花嚢が葉腋から直につき、秋に熟す。花嚢の中に外から見えない花が咲き、授粉を媒介する寄生蜂との共生関係を有する。2021.4@小石川植物園

 ハマイヌビワ以外にも、アカメイヌビワオオバイヌビワホソバムクイヌビワなどの多くのイヌビワの仲間が沖縄に生育する。


ガジュマル(榕樹)

 主に南西諸島(沖縄、奄美大島など)に分布する常緑高木ガジュマル(榕樹;クワ科イチジク属)。幹や枝から垂れ下がる気根が複雑に絡み合って独特の樹形をなす。雌雄同株で、5月~8月頃に葉腋につく球形の花嚢の中に、他のイチジク属の仲間と同じように外から見えない花を咲かせ、授粉を媒介する寄生蜂と共生関係を有する。厚く小さな葉にはつやがある。2021.4@小石川植物園


 沖縄コンベンションセンターの緑地に生えるガジュマルの木。沖縄では精霊キジムナーが宿る木として神聖視されてきた。ガジュマルの大木を裂けるように道路が曲がっている光景も目にする。2011.6@沖縄コンベンションセンター


コバテイシ(モモタマナ)

 沖縄各島と小笠原に分布する半落葉高木コバテイシ(モモタマナ;シクンシ科モモタマナ属)。花期は5月~7月で穂状花序が葉腋につく。樹木の上方が横に広がり、葉が大きい。沖縄では貴重な木陰を提供し、街路樹、緑陰樹として多用される。果実は食用にもなる。2011.6@沖縄コンベンションセンター


リュウキュウアセビ(琉球馬酔木)

 沖縄に分布する常緑低木リュウキュウアセビ(琉球馬酔木;ツツジ科アセビ属)。沖縄本島固有種で古世層地帯の日当りの良い川辺に生える。開花時期は2月~3月。葉や花は同属のアセビよりも厚みと光沢がある。乱獲で個体数が減少し、絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。 2021.3@小石川植物園


セイシカ(聖紫花、八重山聖紫花)

 沖縄の八重山地方(石垣島や西表島)に自生する常緑小高木セイシカ(聖紫花;ツツジ科ツツジ属セイシカ亜属)。八重山聖紫花ともいう。川沿いの林内や林縁の岩上に生育する。神秘的な語感の和名は、山奥の渓流沿いという秘境に咲く花のイメージに似合う。2008.5@小石川植物園


センカクツツジ(尖閣躑躅)

 わが国の尖閣諸島魚釣島の固有種で山頂付近の岩地に生育するセンカクツツジ(尖閣躑躅;ツツジ亜属ツツジ節サツキ列)。3月~4月頃に赤紫色の花が咲き、葉の両面に白い毛が付く。ただ、同島に生息するヤギの食害により絶滅が危惧されている(絶滅危惧IA類)。 2021.3@小石川植物園

 センカクツツジは戦後、琉球政府(沖縄返還前の統治機構)の数次の調査団により採取されたものです。この事実からも尖閣諸島がわが国の固有の領土であることは明らかです。


センカクオトギリ(尖閣弟切)

 日本固有種で沖縄県尖閣諸島の魚釣島のみに分布するセンカクオトギリ(尖閣弟切;オトギリソウ科オトギリソウ属)。断崖の風衝地に生育する常緑低木。1970~1971年の琉球大学の学術調査により、魚釣島の山頂付近で発見された。夏に咲く雄しべが長い5弁の黄色の花は、他のオトギリソウ属の植物の花によく似る。園芸用の採取やヤギによる食害等により自生地及び個体数が減らしている。絶滅危惧IA類。2021.4@小石川植物園


ハナコミカンボク(花小蜜柑木)

 ハナコミカンボク(花小蜜柑木;コミカンソウ科コミカンソウ属)。わが国では沖縄中部の万座毛近辺のみに見られ、海岸の石灰岩の岩場に生える落葉小低木。自生地は「万座毛石灰岩植物群落」として沖縄県指定天然記念物となっています。幹のつけ根の部分からよく分枝し、小枝に多数の楕円形の葉が互生する。開花時期は周年で、葉の葉腋からごく小さな紅紫色の6弁の花が下垂する。絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。2021.3@小石川植物園


ソテツ(蘇鉄)

 裸子植物の常緑低木ソテツ(蘇鉄;ソテツ科ソテツ属)。日本固有種で、九州南部~南西諸島に分布。海岸近くの岩場に生育する。茎の先端に丸くドーム状に膨らんだ雄花を付けています。2016.7@小石川植物園


 ソテツの木の根元に赤色の実が付いています。この赤い実には多量のでんぷんと同時に有毒物質を含むので、十分に毒抜きすれば食用になる。原産地の沖縄や奄美諸島では、かつて食料がないときの非常食として食べられていた。2010.12@小石川植物園


アダン(阿檀)

 南西諸島、大東諸島に分布する常緑小高木アダン(阿檀;タコノキ科タコノキ属)。海岸近くに生育し、密集した群落を作る。夏季に花序をつくり、その後パイナップルと同様の集合果の果実ができる。実は繊維分が多いため、食用には向かない。葉はパナマ帽等の細工物としたり、筵やカゴを編む素材として利用される。2008.10@沖縄宜野湾海浜公園


ショウキズイセン(鍾馗水仙)

 黄色の花を付けたショウキズイセン(鍾馗水仙)。形状はヒガンバナとそっくりで、黄花彼岸花とも言われる。ヒガンバナより遅れて10月頃に咲き出します。中国からの帰化植物。九州、四国、沖縄などで自生。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の球根植物。2016.10@小石川植物園


マツムラソウ(松村草)

 沖縄県の西表島と石垣島に分布する常緑多年草マツムラソウ(松村草;イワタバコ科マツムラソウ属)。湿った崖面に生育する。花期は7月~10月頃で茎先に長い総状花序を形成し、漏斗形の黄色の花が多数並んで咲く。対生する葉は大きめで鋸歯がある。1属1種。現在、採集などにより自生する個体数が減少している(絶滅危惧IA類)。2021.4@小石川植物園


ナガエササガニユリ(スパイダーリリー)

 沖縄の公園でよく見られる多年草ナガエササガニユリ(ヒガンバナ科ヒメノカリス属)。6月~8月に白い花を咲かせる。細長い6枚の花弁は放射状に伸びる。花の姿がクモが脚を広げたようにも見えるユニークな形状をしていて、スパイダーリリーとも呼ばれる。葉はつやがある緑色で、細長い剣のような形をしている。球根植物。2011.6@沖縄コンベンションセンター


 上記以外に、アコウ(赤榕)、サキシマツツジ(先島躑躅)、ショウジョウボク(猩々木)、テンニンカ(天人花)、タイワンハマオモト(台湾浜万年青)、テッポウユリ(鉄砲百合)、ショウジョウソウ(猩々草)などの沖縄に生える植物も小石川植物園などで観賞できます。


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2019年4月 1日 (月)

新元号が「令和」に決まる


 本日午前11時41分、新元号が「令和」に決まったと、菅官房教官から発表がありました。
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        〔NHK News WEBより〕

【出典】日本最古の歌集『万葉集』の梅花の歌、三十二首の序文にある『初春の月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風らぎ(やわらぎ)、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披き(ひらき)、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす』から引用

 

 この新元号は、新天皇の即位に伴い5月から使用されることになります。新元号「令和」の出典も同時に発表されました。日本最古の歌集『万葉集』の梅花の歌、三十二首の序文から引用したとのことです。

 最初に新元号が「令和」と発表された時はやや意外感がありましたが、時間が経つにつれ、なかなか味があると思えてきました。まず、語感がクールな響きをもっています。新春の清らかな大気の頃の美しい自然の雰囲気を醸し出していて、自然との共生の意味合いがあるとも考えられます。

 「和」の漢字は、もちろん平和を連想させるもので、現在の自国第一主義の風潮に対峙する概念になりうるものです。昭和の元号にも使われましたが、良い漢字だと思います。

 それから、最後に私なりの勝手な解釈です。「令」を「零(ゼロ、レイ)」と置き換えて非常に小さいもの(ミクロな細胞、あるいは個人)と考えます。「和」は、つながるとか加えるの意味がありますので、小さいものたちが輝き、力を合わせて素晴らしい全体(人の体、国や世界の形)を作り上げると考えることが出来ます。

 いずれにしても、「令和」の時代は個が輝き、世界が平和になるように念じたいと思います。

 なお、出典の万葉集が出された奈良時代の頃は、春の花といえば桜の花よりも梅の花が主役だったものと思われます(桜が主役になるのは平安時代から)。新元号に引用された三十二首の歌会は九州大宰府の梅の花を前にして行われたそうです。上の写真は大宰府天満宮の梅の花(2008年2月撮影)です。

 

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2011年6月27日 (月)

久しぶりの沖縄、海洋博公園まで足をのばしてきました


 3年ぶりに沖縄を訪れてきました。前回は2008年10月に宜野湾市の沖縄コンベンションセンターを訪れましたが、この時は真っ青な空が出迎えてくれたものです。

        (前回訪問時の南国沖縄 2008.10)

 今回もすでに梅雨が明けていましたので、真夏の太陽や青い空を期待していましたが、あいにくと台風5号の接近でやや荒れ模様の天気でした。

 仕事の合間に半日だけ時間の余裕がありましたので、少し足を伸ばして本島北部の海洋博公園を観光してきました。この公園は、昭和50年に開催された沖縄国際海洋博覧会を記念して、昭和51年8月に博覧会跡地に設置された国営公園です。

 園内にはいろんな施設がありますが、今回は美ら海水族館と熱帯ドリームセンターの2カ所を見学してきました。


 海洋博公園に入るとすぐ、伊江島の独特な遠景が目に入ります。島の中央部が盛り上がっていますが、海抜172mの岩山です。鳥帽子を思わせる独特な形から古くから近海を航海する船が目印にしていましたそうです。


 美ら海水族館は沖縄随一の人気スポットになっていて、この水族館を見たいがために沖縄に行きたいという人がいる程です。

 水族館では、神秘に満ちた沖縄の海の生き物たちの雄大な世界が広がります。太陽の光が降りそそぐ「サンゴの海」の水槽では800群体のサンゴを飼育されています。そして「黒潮の海」の巨大水槽では、世界最大の魚ジンベエザメや、世界初の繁殖に成功したナンヨウマンタがゆったりと回遊しているのが観察できます。この大迫力に時が経つのも忘れてしまいそうです。


 水族館の次は、熱帯ドリームセンターです。ここは熱帯樹林の中に廃墟があり、その内部に足をふみ入れると、熱帯・亜熱帯の花々が咲き乱れているといったコンセプトで設計されたとのことです。

 温室内には、ランをはじめとした熱帯・亜熱帯の花々が咲き、トロピカルフルーツが木々に実っています。ランの香りに包まれながらゆったりとした時間を楽しむことができました。


 ランの温室では、端正な美しさの胡蝶蘭やランの女王といわれるカトレアの無数の花々が、色とりどりに咲き競っていました。この場所には自動演奏用のエレクトーンが置かれていて、周りのランの花が音符のように見えます。


 南国のイメージにぴったりのハイビスカス(アオイ科)の花も数多く咲いています。ハイビスカスは熱帯や亜熱帯地域に分布する常緑中木で、沖縄ではアカバナ-の名で昔から親しまれています。交配により多くの園芸種が作られています。


 ツンツンと上に突き出るような形状の黄色の花はメキシコやペルーを原産とする常緑低木のウコンサンゴバナ(キツネノマゴ科;別名 パキスタキス)です。実は、黄色の部分は葉が変形した苞で、この中から小さな白い花が顔を出しています。沖縄から帰って近所の花屋さんの店先にも、パキスタキスの花が並んでいました。


 木の実やフルーツも実っていました。これはマレーフトモモ(フトモモ科;別名 マウンテンアップル)のフルーツです。マレーフトモモはマレー半島原産の常緑低木で、果実は洋ナシ形で水分が多く、サクサクした爽やかな食感です。香りがあり味が淡白なことからサラダ等にも使われます。少し前に真っ赤にブラシ状に咲く花は非常に美しい。


 種子がチョコレートやココアの原料になるカカオの実です。カカオは中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とするアオギリ科の常緑樹で、カカオノキ、ココアノキとも呼ばれます。


 熱帯アフリカ西部原産の常緑高木ソーセジノキ(ノウゼンカズラ科)果実が、樹下に長くぶら下がっています。果実は、名前と異なり食用にはなりませんが、アフリカでは皮膚病の薬として用いられているとのこと。


 最後に、沖縄でよく見かけた樹木を2本紹介します。これはコバテイシ(枯葉手樹)でモモタマナとも呼ばれます。樹木の上方が横に広がり、葉も大きいため、沖縄では貴重な木陰を提供し、傘の木とも言われるそうです。街路樹や公園樹としてよく用いられています。

  
 最後は私の大好きなガジュマル(クワ科)の樹です。公園で数多く見つけました。ガジュマルは幹が多数分岐して繁茂し、幹や枝から細い気根を地面に向けて垂らします。そして、垂れ下がった気根は地面に着地すると新たな幹になり、何本もの幹が林立するような独特の形状に成長していきます。沖縄勤務時には、気根を垂らしながらたくましく成長するガジュマルの木に感動を覚え、「ガジュマル精神」が大事だなどと話していたことを思い出します。


   …> 季節のスケッチ(23年6月沖縄)

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2010年6月 1日 (火)

いよいよ紫陽花や花菖蒲の花がしっとりと咲く6月です


 今日から6月です。クールビズの初日になりますが、通勤途中で観察してみると3割から4割位の人がノーネクタイでした。徐々に省エネの意識が浸透してきているようです。また、帰宅時になると日が長くなっているのに驚きますが、夏至は今月の21日です。暦上の入梅(11日)も父の日(20日)も今月です。
  
 
 6月には梅雨入りが始まり、雨が多いという実感があるわけですが、「水無月」という月の呼称があります。妙な感じがしませんか。広辞苑によれば、「水の月」で、水を田に注ぎ入れる月の意、とあります。「無」の字が「の」の当て字だという説もあります。
 
 このように暦・行事の話題が豊富な6月ですが、植物の世界では、アジサイ(紫陽花)やハナショウブ(花菖蒲)の花々が梅雨空に調和してしっとりと咲き出します。これ以外にも幻想的なネムノキ(合歓木)の花や、威風堂々のタイザンボク(泰山木)の花も印象的です。
  →四季の植物「6月セレクション」


 2006年6月の太宰府天満宮の中にある菖蒲池の風景です。ちょうど色とりどりのハナショウブ(花菖蒲)が見頃でした。菖蒲池には、高浜年尾の句碑がありました。「紫は 水に映らず 花菖蒲」


 近くの白山神社では毎年この時期にあじさい祭りが開かれます。色とりどりの約3000株のアジサイ(紫陽花)が梅雨の中でしっとりと咲き誇ります(この写真は2009年6月)。境内には孫文の碑もあります。


 ネムノキ(合歓木)は、幻想的な美しさを醸し出す赤紫色の花を咲かせます。夜になると葉を閉じるのでこの名が付いているようです(2005年6月の写真、小石川植物園にて)。芭蕉が象潟で詠んだ有名な句があります。「象潟や 雨に西施が ねぶの花」


 タイザンボク(泰山木)は、樹上に威風堂々と白い巨大な花が咲き、王者の風格があります。高所に神々しく咲いている佇まいには畏怖の念すら感じます(2008年6月の写真、小石川植物園にて)。


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2008年10月29日 (水)

小石川植物園などの各地の秋の風景です


 10月の各地の風景です。内外ではサブプライムローン破綻に端を発した同時世界株暴落や急速な円高騰の進行など大変な経済状況になっていますが、自然界は着実に季節が進展しています。秋晴れが続き、いよいよ本格的な秋の到来です。10月の季節のスケッチでは少しずつ秋の装いになってきた小石川植物園をはじめとする各地の秋の風景を紹介します。

  …> 季節のスケッチ(20年10月)


 小石川植物園は紅葉はまだですが、着実に秋が進行しています。池ではカモが涼しげに泳いでいます。園内ではシオン、シュウメイギク、キンモクセなどの秋の花々やピラカンサやハナミズキなどの赤い木の実などを見かけました。

秋風に舞うコスモス
 国立武蔵丘陵森林公園では赤、白、ピンクのコスモスの花が風に舞っています。美しい風景です。



 鶴岡八幡宮、臨済宗円覚寺、臨済宗建長寺(上)などの鎌倉の写真もアップしています。


 浜離宮恩賜庭園へ行ってみました。潮入の池と二つの鴨場をもつ江戸時代の代表的な大名庭園です。ここではキバナコスモスが隣接する汐留の高層ビルを背景にして乱舞していました。→ ブログ記事

宜野湾トロピカルビーチ(沖縄)
 沖縄の風景です。本土は秋ですが、沖縄はまだ夏の気候です。宜野湾トロピカルビーチにはまだ人出がありました。→ ブログ記事

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2008年10月25日 (土)

沖縄の風景(宜野湾トロピカルビーチ)



 10月下旬の沖縄の風景です。本土はもう秋の天気ですが、沖縄はまだ盛夏のような暑い気候でした。青空の宜野湾トロピカルビーチにはまだ人出がありました。ビーチ付近は海浜公園になっています。


 公園の丘から沖縄の青い空と海が見渡せます。右方に海岸が湾曲していて嘉手納町、残波岬と続いています。


 公園内に咲く南国の花々です。これはおなじみのブーゲンビリアの花です。本土でも植えられていますが、やはり沖縄の青い空に似合います。


 コバノセンナ(マメ科)は南アメリカ原産のツル性の常緑樹、美しい黄金色の花を咲かせていました。耐寒性が弱いので東京近辺では見かけることがありません。


 アダン(阿檀;タコノキ科)の実が熟していました。近くに落ちている実を拾い上げると、甘い香りがします。かつてはアク抜きをして食用にしたこともあるとのことです。

    …> 季節のスケッチ(20年10月)

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2006年6月 5日 (月)

九州北部(北九州、大宰府、阿蘇など)をドライブ


 6月初旬に北九州→阿蘇→湯布院→太宰府と旅行に出かけました。梅雨入り前でしたが、幸いにも雨に降られることもなく、阿蘇山などの快適なドライブを楽しんできました。


 九州と本州を結ぶ関門橋で、当時は時は東洋一の長大吊橋の1973年に完成。またこの海峡が源平の壮絶な戦いが行われた有名な壇の浦です。


 門司港レトロの展望室から見下ろした正面は旧三井倶楽部。その後方は門司駅でかつてはここが九州の玄関口だったそうです。


 北九州からドライブで一気に雄大な阿蘇山へ。ここは阿蘇外輪山の最高度地点にある大観峰から眺めです。この内側にカルデラが広がりその中心部に内輪山があります。


 ちなみに、2013年秋にも阿蘇山をドライブしています。この時は山腹の所々に放牧地の草原があって牛や馬がのどかに草を食していました。

 阿蘇山からの帰りに太宰府天満宮に立ち寄りました。天満宮は学問の神様の菅原道真を祭っていますが、受験シーズンでもないのにこの賑わいです。


 天満宮の中に菖蒲池があって、ちょうど色とりどりのハナショウブが見頃でした。菖蒲池には、高浜年尾の池中句碑「紫は水に映らず花菖蒲」がありました。


 この他にもいろんな風景写真をアップしています。
   …> 季節のスケッチ(18年6月 九州)

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2002年9月12日 (木)

種子島でH2Aロケット打上を見学


 9月10日、まだ真夏のように暑いNASDA種子島宇宙センターからのH2Aロケット3号機打上の成功を見学する機会を得ました。このロケットは我々の手掛けるUSERS(次世代型無人宇宙実験システム)の衛星を搭載していましたので、その成功を天にも祈る気持ちで打上を見守りました。 → 打上見学記


 発射直前のH2Aロケット3号機。無人宇宙実験衛星USERSやデータ中継衛星「こだま」が搭載されています。


 17時20分の発射直後、ロケットがバリバリといった轟音とともにまばゆい約光を放ちながら上昇していました。


 ぐんぐん上昇中のロケット。数分で大空に吸い込まれ見えなくなってしまいました。この後、USERS衛星の分離にも成功。 → 打上げ時写真(PDF)

 
 宇宙センターの前庭にあるアコウの樹。植物の生命の営みのすさまじさを感じます。

 
 種子島のもう一つの顔、鉄砲伝来の碑。島南端の門倉岬にあります。

   …> 季節のスケッチ(14年7月 種子島) 

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