梅雨が明け 不忍池に 蓮の花
今年の梅雨時には、激しい集中豪雨が各地で大暴れしたり、参議院選挙で政権をもつ民主党が大敗するなど重大な出来事が相次ぎましたが、ちょうど海の日をはさむ3連休に合わせたかのように、7/17に梅雨明けが発表されました。天気予報によると、今後しばらくは真夏の太陽の登場です。30度を超す猛暑が続きそうです。

梅雨明けの頃は各地で蓮(はす)の花が見頃になります。そこで連休初日の早朝、蓮の花を見ようと上野公園内の不忍池に出かけました。事前に公園事務所に電話して開花状況を確認しましたが、まだポツポツといったところの返事でしたので、咲いているかどうか不安でしたが、とにかく早起きして車を飛ばしました。

不忍通りから公園に入ってすぐの所に八角形の不忍弁天堂が建っていて、池の四方からお参りできるようになっています。この堂は、寛永寺を創建した天海僧正が建立。創建当時のお堂は戦災で消失し、現在の堂は1958年に再建したもの。ご本尊の八臂大弁財天は、長寿や福徳・芸能の守りとして信仰されています。早朝なので参拝の人はまだいませんでした。

弁天堂の周りの池に蓮の花がやはりポツポツと咲いていました。蓮はインド、中国、日本などに分布するスイレン科の水性多年草。大きな楯型の葉と天を向いて咲く大きな美しい花が幻想的な美しさを醸し出します。蓮の花の開花は東の空が白む早朝で、午後には閉じてしまいます。仏教では極楽浄土を象徴する花として「蓮華」ともいいます。

泥土の中から空に向かってまっすぐに茎を立て、その先端に大輪の花を載せている蓮の花は「君子花」とも呼ばれて古来より人々の心をとらえてきました。
○紅白の蓮擂鉢に開きけり 漱石
○弁天の石橋低し蓮の花 子規
○青き葉の大波間より蓮ひらく 大洞綾子
○おのづから月やどるべきひまもなく
池に蓮の花咲きにけり 西行
花の中央部にある 実の入った花床(黄色部分)よく見ると、たくさんの穴があいていて 蜂の巣に似ています。このことから「はちす」へ、そして「はす」の呼び名になったとのこと。
…> 季節のスケッチ (22年7月)
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