ソメイヨシノが散っても、まだまだ様々な桜の花が咲いています
4月7日の日曜日、発達した低気圧が日本海を横断。東京も悪天候が予想されていましたが、強風が吹いたものの幸い日中晴れ上がった時間がありましたので、急いで小石川植物園に出かけてきました。
今年は早くも3月下旬にはソメイヨシノが満開になりましたので、2週間も経つと葉桜の姿になってしまいますが、まだまだソメイヨシノ以外の桜の花が咲いていました。また、サクラの近縁種の花々も見かけました。
…> 季節のスケッチ(25年4月)

つい2週間前は満開になっていて、清楚なサクラの圧倒的なボリュームが私たちを楽しませてくれたソメイヨシノ(染井吉野)の桜並木です。この日は、このようにうっすらとピンク色がかった葉桜の状態になっていました。強風の天気だったこともあり、散策する人はまばらでした。

ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの交雑種ですが、その交雑の研究過程でいろんな品種が作られています。昭和桜の品種名が付いているこのソメイヨシノは、小さめの白い清楚な花が満開に咲いていました。

ソメイヨシノが散った後でも、多くのサトザクラがたわわに咲き残っています。サトザクラは主に観賞用にオオシマザクラを基にしてヤマザクラ、エドヒガン、カスミザクラ、マメザクラなどを掛け合わされた園芸品種の総称で種類が多い。この八重のサトザクラの品種には一葉(いちよう)の名が付いています。

雨宿(あまやどり)@サトザクラ。

晩都(おそみやこ)@サトザクラ。

ヤエノオオシマザクラ(八重の大島桜)の美しさも見事です。オオシマザクラの八重咲きの栽培品種で、ヤマザクラ群に属します。

作並山(さくなみやま)の品種名が付くカスミザクラ。カスミザクラ(霞桜)は北海道中部から九州に分布し、早春の山に点々と咲き出します。カスミザクラもヤマザクラ群に属します。

普通にサクラといわれるのはサクラ属サクラ亜属に属する植物ですが、サクラ亜属以外のサクラ属の花々も見かけます。これは、ウワミズザクラ(上溝桜;バラ科サクラ属ウワミズザクラ亜属)です。北海道、本州に自生。ブラシのような白い花序には小さな花が凝集しています。


これはセイヨウバクチノキ(西洋博打の木;バラ科 サクラ属バクチノキ亜属)です。ヨーロッパ東南部から西アジア原産の常緑木。白い房状に直立する面白い形状の花序を付けます。花の形状がウワミズザクラとよく似ています。

リンゴ(林檎;バラ科ナシ亜科リンゴ属)の白い花です。同じバラ科に属しますがナシ亜科になります。白い花はサクラの花に似ていています。このリンゴの木は、いわゆるニュートンのリンゴの木のすぐ隣に植えられていて、盛んに開花していました。

リンゴの近縁種のヒマラヤズミ(バラ科ナシ亜科リンゴ属)です。白い花が満開になって咲いていました。中国南西部からインド北部、ヒマラヤに分布。ヒメリンゴともいわれ、秋に小さな果実を付けます。

梅園の近くの池の周りでは、薄ピンク色の山桜と新緑のヤマモミジがコラボしている景色が見られました。いよいよ新緑の季節が始まります。
この日はサクラ以外の木々の花や野の花も多く咲いていましたので、次のブログ記事で紹介します。
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