春本番、ユキワリイチゲが本格的に咲き出してきました
このところ厳しい寒さが続いていましたが、今週に入ってポカポカ陽気、春一番、春の嵐などようやく春本番の天気が見られるようになってきました。
この前の日曜日(3月9日)に、小石川植物園を散策してきました。気温はまだ低かったのですが、啓蟄も過ぎ春の妖精(スプリング・エフェメラル)の仲間のユキワリイチゲが本格的に咲き出したりして、春めいた園内の様子が見られました。

園内の古井戸の近くにはカンザクラ(寒桜;バラ科カンヒザクラ群)の高木があります。例年であれば早々と2月に咲き出すのですが、今年は寒さのせいで相当に開花が遅れました。この日は、ようやく1分~2分咲きといったところでした。

花が少ない季節の冬の間から咲き始め、春遅くまで咲き続けるツバキ(椿)の花は日本原産の常緑樹で、花姿が美しく万葉集の頃から親しまれてきました。小石川植物園ではツバキ園にまとまって色んなツバキの花が植えられていますが、ツバキ園以外にもこのように散策途中のふとした所でもよく見かけます。

メタセコイア林の近くにユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)の群生地があります。今年も啓蟄を過ぎた頃から、幾重にも重なった落ち葉の中から清楚で可憐な白い花が次々に顔を出してきました。アズマイチゲやキクザキイチゲなどもユキワリイチゲと同じスプリング・エフェメラルの仲間です。アズマイチゲは北方系ですが、ユキワリイチゲは本州西部から九州に分布します。

路傍にコゴメイヌノグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属 )の米粒のように小さな白い花が一面に見かけるようになりました。花の形はオオイヌノフグリと似ていますが、ずっと小振りの花です。コゴメイヌノグリは小石川植物園に研究用に持ち込まれたものが野生化したそうですので、他ではあまり見られないかも知れません。

路傍の野の花の続きです。オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)も咲き出してきました。星くずのように可憐な青い小さな花が点々と広がってきます。また、ヒメオドリコソウ(姫踊り子草;シソ科オドリコソウ属)も隣接して咲いていました。

梅林にも足を伸ばしてみました。梅林の中央部にサンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)の大木が立っています。紅白の梅の花と黄金色のサンシュユの花が満開になると、その見事なコラボレーションは見応えがあります。この日は、サンシュユの小さな黄金色の花がようやく咲き始めたところでした。見頃までもうしばらくの辛抱です。
一方、この日もいろんな品種の梅の花が賑やかに咲いていました。珍しい黄梅の花も見頃でした。

メタセコイア林の中に入って、空を見上げて撮った写真です。太陽の高度が少しずつ上がってきているのが分かります。

最後に、わが家のパンジーの寄せ植えです。春の陽光を浴びて元気になってきたようです。
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